2.《ネタバレ》 「好きな人を助けたいなら殺人OK」と推奨する映画。
なぜなら、主人公による殺人を「美談」にしてるから。
私はホームレスは嫌いで、近くにいたら息(呼吸)を止める。
でも殺してもいいとは思わない。だって同じ人間じゃないか(棒読み)。
ところで、ゴダイゴのヒット曲『ビューティフルネーム』が好きだ。「♪なまえ、それは、もえる、猪木」。
たぶん石神は、殺したホームレスの「人の名前」を知らない設定。
「愛する女性を救うため仕方がないんだ。あんたが誰か知らないが、悪いが死んでくれ!」
「はァ?」
今敏監督の映画『東京ゴッドファーザーズ』が好きだ。
ホームレスといってもね、色んな境遇の人がいると思いますよ。挑戦して大失敗、保証人で夜逃げ、家出など。
殺人は起こる。だって人間だもの。
でも、人を道具扱いして殺した男の物語を「美談」にしてるこの映画はね、やっぱりね、ダメですよ。
★文句無しに0点!
【追記】
サム・ライミ監督作『スペル』の主人公の女性は、死の宣告を他人に肩代わりしてもらえる人を探す。たとえばホームレスを見るとき、迷い、罪悪感を感じる。
だが、この映画の主人公の男は、愛する女性が逮捕されないためにホームレスを殺し、罪悪感がない。テレビ放送ではそう思ったし、主人公はホームレスの人生を完全に無視していた。それが人間の現実かもしれない。だが映画でそれは困る。