祇園囃子のシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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祇園囃子

[ギオンバヤシ]
1953年上映時間:85分
平均点:8.16 / 10(Review 31人) (点数分布表示)
公開開始日(1953-08-12)
ドラマモノクロ映画小説の映画化
新規登録(不明)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2010-07-20)【アングロファイル】さん
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監督溝口健二
助監督弘津三男
キャスト木暮実千代(女優)美代春
若尾文子(女優)栄子(美代栄)
河津清三郎(男優)楠田
進藤英太郎(男優)沢本
菅井一郎(男優)佐伯
田中春男(男優)小川
小柴幹治(男優)神崎
石原須磨男(男優)幸吉
志賀廼家辨慶(男優)助次郎
伊達三郎(男優)今西
浪花千栄子(女優)お君
毛利菊枝(女優)女紅場の教師
岩田正(男優)富坂
大美輝子(女優)八重
橘公子(女優)菊春
小松みどり(1891年生まれ)(女優)お梅
小林加奈枝(女優)髪結
小柳圭子(女優)芸妓
前田和子(女優)女中
種井信子(女優)舞妓
三田登喜子(女優)
原作川口松太郎
脚本依田義賢
音楽斎藤一郎
望月太明吉(和楽)
撮影宮川一夫
製作大映(京都撮影所)
企画辻久一
配給大映
美術小池一美
加藤茂(美術助手)
編集宮田味津三
録音大谷巖
照明岡本健一[照明]
伊藤貞一(照明助手)
あらすじ
京都の祇園を舞台にした溝口作品の最高傑作の一つ。主演は木暮実千代で、着物の似合う京の女を巧みに演じている。溝口作品の中でも、後期に連なる時代劇大作とは一味違った魅力を持つ作品である。溝口ファンは勿論のこと、溝口初心者や古き日本映画に興味を持ち始めた人には必見の作品である。
ネタバレは禁止していませんので
未見の方は注意願います!
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1
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11.《ネタバレ》 溝口監督ほど、芸者の世界をシラフで見つめ続けた監督もいないのではないか?

本作以外にも「祇園の姉妹」「残菊物語」と芸者界を一刀両断する。
溝口監督作のは観てないが、「滝の白糸」も良かった。

役人の担当者が、芸者遊びで仕事を業者に口利きする、という世界がそもそも
おかしいのだが・・
トントさん [DVD(邦画)] 8点(2020-10-07 23:50:28)
10.《ネタバレ》 天真爛漫な若尾文子の可憐さ、それにも増して木暮実千代の艶っぽい風情は素晴らしい。素晴らしいが、男に頼らざるを得ない芸者の悲哀、と言えば聞こえは良いが、内容はかなりドロドロと欲望に塗れた陰惨・醜悪なもので(とにかく男共は本当に碌でもない奴しか出て来ない)、正直中盤は相当キツかった。男なんてこんなもの、そしてそういう男を相手にカネを遣わせる以上は、芸者だってこんなもの、というような一種の諦観すら感じられるが、この感覚も時代と共に変わりつつあるものだと思いたい。

とは言え、ラストの美代栄のまっすぐさ、そして美代春のしなやかさ・強かさはやはり素直に美しかった。気さくなようで地味に冷酷な浪花千栄子の演技も素晴らしい。非常にシンプルで無駄も無いが、味わい深い。
Yuki2Invyさん [DVD(邦画)] 8点(2020-02-15 02:07:01)
9.いやー、面白かったですね。私もお茶屋の舞妓遊びに連れてってもらったことがありますが、昔も今も全然変わらないんですね。木屋町の佇まいも舞妓さんも同じでびっくりです。ま、木暮実千代みたいな艶っぽい人はさすがに見たことないですが。舞妓さんの世界の厳しさというより、嫂、妹娘の絆がよく伝わってきました。思ったよりエグい場面もなく良い。栄子が可愛らしいのが微笑ましい。
SUPISUTAさん [DVD(邦画)] 8点(2018-06-12 22:44:25)
8.《ネタバレ》 作品のポイントはたった1つしかないのに、それをじっくり90分かけて描き出す落ち着きと丁寧さ。中でも、中盤、浪花千栄子が木暮実千代に翻意を促してじわじわとたたみかける際の、陽炎のようにゆらめく迫力があまりにも強烈。
Oliasさん [映画館(邦画)] 8点(2015-02-23 04:13:29)
7.《ネタバレ》 主人公たちの純粋さや生真面目と対照的に描かれる、世間(?)のシステムの強固さに溜め息。そのシステムに守られている面もあるだろうけど、ちょっとクラクラしてきます。若尾文子が生真面目さから謝罪に行く場面にしても、浪花千栄子の方はまるで「飛んで火に入るなんとやら」といった表情で、彼女を人質にしてしまう。これはびっくり。出入り禁止を解かれた後は、急に仕事の電話が何本も掛かってきて、いつのまにかいなくなっていた男衆が何事もなかったかのように戻ってくる。「何事もなかったかのように」続いていく日常に目眩がしました。けどまあ、今日の昼ご飯はそうめんかなあ。
ゆうろうさん [DVD(邦画)] 8点(2014-07-06 10:51:20)(良:1票)
6.姉妹(名目上の)の世代の差・時代の差。たとえば若尾文子が登場するときは洋服である。木暮実千代は若尾と浪花千栄子の中間の世代で、だからどっちの言いぶんも分かる。それだけにつらい。若尾もそれは分かっていて戦前の『祇園の姉妹』のように、一方的に責めるわけではない。浪花にやはり凄味、「それはお金のある人が言うことえ」と、ビシッと決めてくる。上方人のネットリした暗さを出すと一番でしょう。東京のホテルの部屋、窓の外に切り絵のようなビルがあり、上を欄間が切ってて、なんかこのセット、戦前ぽいと言うか、モダニスト溝口の残り香を嗅ぐような気がした。その一方で木暮の家を出たとこ、直角に路地が通ってて、分かれ道と言うか、一方に田中春男が去っていき、一方の奥では花火やってたり、狭い感じが懐かしい。モダニズムと日本情緒、監督の美意識の二極がうかがえる。
なんのかんのさん [DVD(邦画)] 8点(2013-10-28 09:48:02)
5.《ネタバレ》 神崎の前で美代春が脱いだ白足袋。何とも言えぬ艶めかしさに息を呑みました。観終わって、単なる売春婦ではない「富士山同様日本の宝」と言われる祇園芸妓としての気位の高さ、乙に澄まして紳士面するものの仕事に欲情を絡める薄汚い本省課長にカラダを売らねばならぬ理不尽さ、相反する二つを繋ぐ人としての情け、それぞれが白足袋に凝縮されていたように思いました。女優三人の好演の相乗効果が構図同様に作品の奥行きの深さを与えていました。
The Grey Heronさん [DVD(邦画)] 8点(2011-08-26 23:24:12)(良:2票)
4.《ネタバレ》 製作は昭和28年。新しい時代が来たのに、旧弊な扱いを受ける芸妓。新しい時代と伝統の乖離を描いていて、近頃の相撲協会にまつわる騒動を連想しました。この件に関して、新聞で「芸の世界では世間の常識は通用しない」とか言っていた人がいましたが、この映画を見ても同じことを言うのでしょう(男だし)。まあ、どんな世界にも裏というのはあるものでしょうが……。
裏といえば、本作では仕事先のお得意さんにお気に入りの芸妓をあてがって仕事をもらおうという魂胆ですから、これは要するに賄賂でしょう。ここでも裏の世界が描かれています。こうしてみると、60年近く前の映画なのに、扱われている題材の新しいこと! こういうところは、日本人は変わっていないのでしょうか。それこそ日本人が誇る(?)伝統というやつかもしれません。日本に限らない話かもしれませんが。
画としては、細い路地が多い京の街の特色を生かした、道が奥へ伸びている構図が印象的です。室内でも、すだれなどを使って手前と奥とを明確に分け、奥行きを出しています。昔の京都の街並みを見られるのが嬉しいですね。京都に生まれ育った私としては、ロケ地がどこか想像するのも楽しいです。
出演者では、弱冠二十歳の若尾文子が、いかにも当世風(当時)の女の子を演じていて愉快です。嫌味な浪花千栄子も好演。木暮実千代は、京言葉のアクセントがどう考えても変なのが残念です。
そういえば、『雨月物語』と同年の製作でスタッフもほとんど同じなのに、こちらは台詞がよく聞き取れました。不思議です。フィルムを使用する機会が少ないことが理由だったりして。
アングロファイルさん [地上波(邦画)] 8点(2010-07-20 21:00:40)
3.デビュー当時の若尾文子の可憐さももちろん捨てがたいけれど、何といってもこの映画は美代春姐さん=木暮実千代のものでしょう!彼女の立ち振る舞い、仕草、そうめんを啜る姿に至るまで、いちいち見惚れているうちに映画が終わってしまいました。それにしてもここに出て来る男どもは、どいつもこいつも悉くサイテーな連中ばかりですね。お茶屋の元締め浪花千栄子の、涼しげに憎々しい巧みな名演との相乗効果で、木暮姐さんの虐げられ耐え忍ぶお姿がいよいよ妖艶にみえてくるのも、溝口演出の計算のひとつなんでしょう。暑い夏の京都裏小路の情緒ある風景、クライマックスからずっと背後に流れるお囃子の音色のここち良さ・・・。もうたまりません。格調高い風俗描写映画のひとつの完成された形がここに在ります。(→池袋文芸座「リスペクト溝口健二特集」にて)
放浪紳士チャーリーさん [映画館(邦画)] 8点(2007-09-23 12:30:03)(良:3票)
2.「雨月物語」を観たのが今から1ヶ月前のこと。あの時のこれが溝口監督の日本の美学かあ!その何とも言えない神秘的な世界に酔いしれ、次いで観たのが「近松物語」で圧倒的なその美しさモノクロの画面から伝わってくる映像の世界!これは正しく日本映画でしか観ることの出来ない世界だとまたしても溝口作品に酔いしれ、完全に溝口監督の描くその美しい世界にハマってしまいました。そんな中でまたまた借りてきたのがこの映画です。今のところ、まだ3本しか観てませんが「近松物語」が個人的に一番として、この作品も今まで観た3本と同じく映像の美しさとその溝口監督ならではの神秘的な世界とでも言いますか?本当に溝口監督ってどの作品にしても絵が綺麗!心憎いほど女性を美しく描くなあ!と観る度に感心させられます。それにしてもこの作品、風俗描写の上手いこと。ちっともいやらしさを感じない上手さがあります。
青観さん [ビデオ(字幕)] 8点(2005-08-16 20:36:18)
1.溝口健二の胃もたれしないあっさりした小品。僕は「西鶴一代女」や「雨月物語」のようなおどろおどろしい作品よりこちらの方が好きだ。気取りもてらいもなく心から楽しんでこの映画を作ったのではと思われるようなふしがあるのだ。
祇園の風俗描写が何度見てもあきさせない。祇園は男の天国である。金さえ持っていれば舞妓を囲うことができるのだ。そんな舞妓の世界の中で小暮実千代演ずる芸妓は自分が生きていくために、また妹分の若尾文子をかばうために嫌いな男と寝るのである。しかし少しも卑屈にならず、またいそいそと仕事に励むのである。これは溝口健二の理想の女性像ではなかろうか?心優しき女神である。しかし女性が見たら怒れてくるだろう。
小暮実千代が実にいい。もともと顔が少し派手な女優さんでテレビでは昔よく見かけたが、何かひとくせありそうな感じで子供の頃はどうしても好きになれない女優さんだった。でもこの女優の持っている派手さと役柄の悲しさがうまく折り合って変にセンチにならない優美ですばらしい作品が生まれたと思う。いっぺんに小暮実千代が好きになってしまった。
若尾文子も年齢より少し若い役柄をかわいく演じている。舞妓さんの似合うこと!でも最後にぶたれて髪が乱れた表情は、もう立派に一人の女である。ああ怖い怖い。
山田 明生さん 8点(2003-11-03 22:22:41)(良:2票)
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【点数情報】

Review人数 31人
平均点数 8.16点
000.00%
100.00%
200.00%
313.23%
400.00%
500.00%
626.45%
7412.90%
81135.48%
9825.81%
10516.13%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 Review0人
2 ストーリー評価 8.50点 Review2人
3 鑑賞後の後味 9.50点 Review2人
4 音楽評価 Review0人
5 感泣評価 9.00点 Review1人
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