46.二人の間で交わされる「愛」は複雑だ。マチルダの思慕の念は恋に近い。彼女にとっても、生まれて初めての「守ってくれる大人の男性」だった。夢中になるのは自然なことだろう。ナタリー自身は、マチルダのことを、「体は子供でも心は大人」と意識して演じていたようだが、やはり、いくら背伸びをしても届かない哀しさと健気さがマチルダの魅力に思える。レオンの揺れ動く感情はかなり微妙である。一番最初に助けを求めるシーン(このときのナタリーの演技はすごい)で、何故、彼はドアを開けたのだろう。あの瞬間から、レオンに「情」が蘇ったのだ。殺し以外の理屈にはヨワいレオンが、少女に理責めで説得されてしまうあたり、この作品の魅力。守ってあげたい、という言葉は恐らく不適切で、今までの人生と命をひきかえにしても、守らねばならない存在になっていく、その心の動きがドラマなのだ。同情で人生は賭けられない。人間らしい喜怒哀楽を取り戻したレオンにとって、マチルダを見捨てることは、再び人間性を棄てることと同じなのだ。「愛してる」この痛みすら感じるレオンのセリフ。単純な恋愛のLOVEではない、すべてが昇華した「純愛」がそこにある。だが、凶暴な純愛は、暴力によって育まれ、暴力によって消え去る・・・。ラストの哀しくも安らかなシーン。涙が止まらなかった。欲をいえば、ラスト、校長室から先は、セリフは邪魔だったように思う。ところで、完全版で追加されているのは、以下のシーン。☆レオンが殺し屋になったいきさつ ☆2人で殺しのトレーニングをするシーンを大幅にUP☆マチルダの愛の告白に心が揺れるレオンの描写子供に銃を持たせるシーンには、いろいろ批評もあったようだが、この作品では、欠かすことができないシーンだ。なぜって、レオンは銃の扱いを教えることでしか、マチルダの「心」を救えないと知っていたからだ。19歳だった頃の自分と同じに・・・・・・・。破壊的で哀しいだけではないラストにベッソン監督のセンスが光る。根を張るのはレオンの魂。陽の光を浴びて伸びゆくであろう枝葉は少女の未来の象徴なのだ。 【ルー】さん 9点(2002-11-23 09:25:57) (良:4票) |
45.私があんまり絶賛するもんで、初見の夫が文句たらたら。「なんだよ?ギモンだらけで終わった」「なんで○○が××したの?」「そんなに言うほどじゃないじゃん」「単なるロリコンじゃん」「どんだけ凄いのかと思ったのに」 それなのに翌日ハードディスクから抹消した私に対して夫が「えーもう1回観ようと思ってたのに!」「また録っておいてね」なんだよ。2回も立て続けにみる気かよ(笑) 【りんす】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2009-09-19 23:59:24) (笑:1票) |
44.「『タクシー』と同じ監督だよ」と言えば、ヘタな冗談よりウケる。 【池田屋DIY】さん [DVD(字幕)] 9点(2005-05-04 11:08:29) (笑:1票) |
《改行表示》43.「午前十時の映画祭10」にて。 映画館で再上映ということなので観てきた。 いやー、よかったですね、心をえぐられるような衝動。 映画に感情移入して疲れるぐったり感、ひさしぶりでした。 当時は男優陣の渋さ、カッコよさばかり目が行ってました。 が、今さらにしてナタリーの演技っぷりのヤバさに気付く。これでわずか13歳!驚愕。 追加シーンの是非はあると思うけど、あのナタリーの演技をカットにしてしまうのは実に勿体ない。 そういう意味で完全版は、これはこれでアリだと思う派です。 色褪せず歴史に残る、間違いなく【名作】の1本。 【愛野弾丸】さん [映画館(字幕)] 9点(2019-11-23 16:33:58) |
《改行表示》42.殺し屋、孤独少女、二人とも純粋で、目一杯背伸びをしている。 ミルクしか飲まず、文字を読む学も無い殺し屋は 本当は殺し屋になどなりたくなかった。 孤独少女は、唯一の助けだった弟が殺されてしまい、 復讐をせざるを得なくなった。 二人がたまたま出会い、ともにミルクを飲み、 文字を教え、仕事を教え、 極めて日常的に距離が近づいていく。 また殺し屋として少女がパートナーとして成長していく様子、 この描き方が秀逸で感情移入させられる。 ラストシーンでは少し「グラン・トリノ」を彷彿とさせる。 純粋な気持ちから自己犠牲をはらうということに、 見返りを求めずに人のために生きて死ぬという生き様に、 私は心動かされてしまう。 【元祖】さん [インターネット(字幕)] 9点(2019-05-03 09:20:55) |
41. いい。実にいい。こんな映画は日本では作れないだろうな。 【海牛大夫】さん [CS・衛星(吹替)] 9点(2017-10-23 21:51:33) |
《改行表示》40.通常版よりマルチダとレオンのシーンが増えて、二人の関係がより明確にわかる。 マルチダはストレートに恋愛感情を表現し、レオンにもそれに応える感情が芽生えているように見える。 二人の心が通い合って、マルチダを助けるために戦うレオンが鬼気迫っている。 【飛鳥】さん [DVD(字幕)] 9点(2013-06-19 00:12:39) |
39.とても良かったです!完全版の方しか観ていないので比較はできませんが、最初から最後までカットするムダな部分などワンシーンもないと思えるくらいで、2時間を超える長さもまったく気になりませんでした。ナタリー・ポートマン、あの年齢でしっかり主役としての演技を見せてくれました。素晴らしいです。ただ、よく「天才子役」という言葉がありますが、天才的な演技ができる子役などいません。観ている人に「天才だ!」と思わせるような演出や演技指導をするスタッフがすごいのだと思います。でもそんなことはどうでもよくて、とにかく良い作品でした。 【ramo】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2012-03-07 17:31:03) |
【*まみこ*】さん [DVD(字幕)] 9点(2011-05-14 23:10:57) |
《改行表示》37.暴力的で、非道徳的で、バッドエンド。 僕の嫌いな要素が三つも盛り込まれているけど、この点数を付けざるを得ない。 とりあえず洋ロリの存在感に圧倒されるし、明らかに非合法なのにふたりの恋愛を認めさせてしまう説得力に感心した。 僕が同じことをしたらまず非難されるけど、ジャン・レノなら許されてしまうというのが素晴らしい。 そして、何故日陰に植えるのかという謎も残してくれた。 恐らくリュック・ベッソン流の深い意味が込められているんだろうけど、僕なんかには到底理解できないわけです。 【もとや】さん [DVD(吹替)] 9点(2009-08-17 17:22:34) |
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36.最初から最後まで、目が離せなくてとても面白い。ゲーリー・オールドマンのキレかたは最高だし、ジャン・レノも格好いいし、ナタリー・ポートマンはかわいい。3人が3人とも素晴らしい。ラストシーンでの「Shape Of My Heart」がとてもせつない。 【茶畑】さん [DVD(字幕)] 9点(2008-01-16 21:37:59) |
35.食堂などののれんをくぐる時、よくゲイリー・オールドマンの真似したもんです。 【シネマン】さん [DVD(字幕)] 9点(2008-01-05 13:31:46) |
34.ナタリーポートマンはこの時が一番輝いていた旬の時だったと思います。ゲイリーオールドマンのキレっぷりもカッコ良く、そしてなによりジャンレノの渋さが際立ってましたね。エンターテイメント映画として申し分ない素晴らしい作品です。俳優がここまで生きる作品もそうそう無いですね。 |
33.面白すぎる。何回も観てしまう。全部イイんですが特にサングラスをかける時のレオンの渋さは最高。マチルダのその後の人生を想像してしまいますね 【あらひろ】さん [DVD(字幕)] 9点(2007-08-16 00:09:56) |
32.映画のあるべき姿というか究極にスタンダードな映画でしたね。ストーリーもキャスティングも音楽も撮り方も文句のつけようのないお手本のような映画でした。なにも悪くはないんですけど、もう少し無茶してくれてもよかったです。 【垢抜け戦隊】さん [DVD(字幕)] 9点(2007-08-06 17:02:38) |
《改行表示》31.2回目の鑑賞。 おどろくほど内容を覚えていました。 それだけ完成度が高いということでしょうか? "EVERY-ONE!"のところが好きです(悪いか!)。 トニーがほんとにマチルダに金を渡すのか、 そんなことが気になってしかたありません。 |
【SOS】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2006-06-11 09:06:57) |
29.ナタリーかわいすぎぃー!だぁいすきー!子役からでててハーバード大学とか…才能わけなさいよっ!(笑)とにかくそんなかんじでだいすきな作品です。 【ギニュー隊長★】さん 9点(2005-03-22 20:50:46) |
28.未公開シーンが追加されてますが、基本的な部分は同じです。未公開シーンだけあって特に物語の展開を左右するとこはありません。より二人の人格だったり関係を知ることは出来ますが、あまりそこまで深い関係になるなよというのが本音です。なのでオリジナルの方がまとまりが良くていいかも。改めてこの映画は出演陣が素晴らしいと気付かされました。 |
27.ある程度の年の差がありすぎる恋愛はするのも見るのも想像もつかないというか、興味がないというか、思考範囲外だったのが、「天城越え」とこの「レオン」で少し崩されました。 |