121.《ネタバレ》 ○うーん、殺されたことを序盤で明かすメリットがあったのかと。○中盤退屈だが、役者たちにかなりインパクトがあった。 【TOSHI】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2014-08-16 23:34:21) |
《改行表示》120.《ネタバレ》 中盤までは、中年スターに嫌悪感しか抱きませんでした。物語の面白さと雰囲気のおどろおどろしさに引きずられる形で見続けているうちに、中年スターがかわいそうに感じ始めたのです。技術進歩のせいで仕事を奪われ、もがくうちに老いてしまった大スター。独特のしゃべり方はトーキースターたちへのコンプレックスだと感じました。ひょっとしたら、プライドの高い中年女性は皆あのようなしゃべり方だったのかもしれませんが……。こういう感情の変化が映画の醍醐味です。ラストシーンの狂気の中の切なさったら…。これが映画だ! 脇役たちも魅力的で、マックスの独特の佇まいが素晴らしかったですね。マックスが画面にいるだけで何かが起こりそうな予感がありました。ウィリアム・ホールデンも渋い演技で映画をリードし続けていました。そしてバスター・キートン!相変わらずの無表情でトランプに興じる姿を「蝋人形のようだ」とギリスにナレーションでなじられる姿に哀愁がありました。キートンは撮影現場で「蝋人形か、言い得て妙だな」とつぶやいたそうです。諸行無常を感じますね。とても面白かったです。さすがビリー・ワイルダーでした。 【カニばさみ】さん [DVD(字幕)] 8点(2014-06-30 21:35:12) |
119. 飽きることなく観賞できたのは、監督の素晴らしい力量に他ならない。ラストも素晴らしい。 【タックスマン4】さん [DVD(字幕)] 7点(2014-05-31 19:59:22) |
《改行表示》118.《ネタバレ》 サイコ・スリラーの先駆けかと思わせるような心理サスペンス劇。どこまで演技なんだと思わせるような(全部演技に決まっているけど)女優の迫力に押される。結果論だが、モノクロであるがゆえの怖さも相乗的に効いている。日本でドラマ化するとしたら黒柳徹子氏かなと一瞬思ってしまったのは内緒だ。 個人的には、冒頭でラストシーンを出しそれに向かって進んでいく手法はとらなかった方がよかったのではないかと思う。そのせいで中盤の緊張感が減衰しているような。帰結を明かさず静かに始まってのラスト・イン・ザ・プールにした方が物語としてのインパクトは強かったのではないか。 【カツルギ】さん [DVD(字幕)] 6点(2014-05-04 20:37:41) |
《改行表示》117.怖い女に付きまとわれる話っていうと「恐怖のメロディ」「ミザリー」「危険な情事」など思い出すが、ここに登場するノーマは、怖いけど、とっても可愛そうな気がしてならない。 全盛期を過ぎたスター、例えば「何がジェーンに起ったか?」のベティ・デイビスもそうだったが、どこかしら観客を惹きつける魅力がある。 私が観た中では、ビリーワイルダーのカラーが、あまり観て取れなかった作品ですが、最後まで飽きさせないものがあります。 でも、死んだ主人公が語り手っていうのは、私はいただけないなぁ。作り方に疑問を感じる。 【クロエ】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2014-01-22 21:36:47) |
《改行表示》116.《ネタバレ》 グロリア・スワンソンの鬼気迫る演技が怖くもあり物悲しくもありました。 ハリウッドの光と影が描かれており、当時観た人達(一般人より関係者は特に)にはインパクトあったのではなかろうか? 劇中、ジョー(ウィリアム・ホールデン)の気を引く為にチャップリンの物真似をしたりするシーンが印象的。 それより、この映画を観たら最近姿を見なくなった往年の日本の女優さん達は元気にしているのだろうか?なんてことを思ってみたりもした次第です。 【ぐうたらパパ】さん [DVD(字幕)] 7点(2013-08-13 19:14:43) |
115.《ネタバレ》 この作品がイブの総てと同年に封切られたのがおもしろい、どろどろと愛憎劇はないがプライドと狂気の暴走、ビリー・ワイルダーとグロリア・スワンソンが組むとこうなるのか。と、いう面白い作品。 【min】さん [DVD(字幕)] 8点(2013-08-08 22:27:17) |
【ケンジ】さん [ブルーレイ(字幕)] 6点(2013-07-30 21:07:59) |
113.《ネタバレ》 50を過ぎているというのに25歳気分で映画復帰を目論む往年の大女優ノーマ・デズモンド。そのノーマを実際にサイレント時代のスターだったグロリア・スワンソンが演じている。そしてマックス役のエリッヒ・フォン・シュトロハイムと、本人役のセシル・B・デミルはグロリア・スワンソン主演で映画を撮ったことがある監督だという…。ある特定の時期でなければ撮れない映画があることをこの作品で知った気がする。そういう事を抜きにしても面白い物語だったけど、サイレント時代を生きた女優と、そうでない女優ではまるで説得力が違う。トーキー映画に不満たらたらのノーマは「顔だけで語れる」と豪語していたが、それをグロリア・スワンソンが証明してみせる。この役と演者の関係が素晴らしい。さらに不気味さ、怪しさを醸し出す上でモノクロ映像が実にいい仕事をしているが、時代が違えばカラーになっていた可能性が高いわけで…。そのほかチョイ役でバスター・キートンら大物が出演するなど、勘案してみるとこれは「奇跡の一本」と言えるかもしれない。最後になったけど、もう一人の主役ウィリアム・ホールデンは32歳にしてこの渋さ。かっこいい。 【リーム555】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2013-07-11 18:14:37) |
112.ドロドロした暗い映画といえばそれまでだが、グロリア・スワンソンのシャレにならなさが良い味を出している。余談だが「マルホランド・ドライブ」を観る前にはこれを観ておいた方がいい。ストーリー的なことはともかく、そうした方が映像的な遊びを楽しめる。 【肛門亭そよ風】さん [DVD(字幕)] 6点(2012-12-29 06:29:07) |
|
《改行表示》111.《ネタバレ》 いやー、グロリア・スワンソン、たしかにすごいです。自分と経歴の重なる役をやっているから、よけいすごいと思います。結構やりにくいでしょうに。それとも喜んで演じていたのでしょうか。デミル監督はゲスト的なチョイ役だと思っていたら、案外出番が多くて重要な役回りでした。しかも本職顔負けの名演劇でした。 ところでつらつら考えてみるに、ノーマがああなった原因の一端はマックスでしょう。彼が現実を教えていれば、ああまでひどくはならなかったでしょう。というか、マックスは偽の手紙を書いたりして、むしろ助長していた様子です。となると、マックスもノーマにいつまでも「大女優」でいてもらいたかったのか。最初の夫だったということは離婚したわけですが、彼が愛したのはあくまでスターのノーマであって、いち女性ではなかったと考えると、それもうなずけます。自分が大スターにしたことにこだわりがあったのでしょうが、それがノーマを追い詰めることになったとすれば、彼女はむしろ被害者。最後に冷然と監督をするマックスが、一番恐ろしいのかもしれません。 あと、『サロメ』というのはうまいですね。サロメが愛するヨカナーンを死に至らしめ、その首を持って恍惚となるというプロットが、うまく生かされています。また、死者が語るという趣向は奇抜なようですが、考えてみるとノーマとマックスも時代から取り残された、ある意味「死んだ人間」なわけです。そうなると主要人物3人はすべて死人だった、ということを表しているのでしょう。生の世界にいるベティとは、相容れない運命だったのです。そういう点からも、うまく作られていると思います。 【アングロファイル】さん [映画館(字幕)] 8点(2012-11-24 17:57:36) |
110.《ネタバレ》 もう古典中の古典、それ程の映画史に対する貢献度を含めてこの点数。劇中のノーマ・デズモンドとそれを演じるグロリア・スワンソンは現実と役柄の境遇が実に重なっている。16歳から映画に出演し、デミル監督に見いだされ、恋多き女優だった点まで全て同じです。だから観ていて彼女の演技が鬼気迫るのも当然なんですね、だって事実なんだもの。こういった手法で役を演じたグロリア・スワンソンは近年に作られた「レスラー」のミッキー・ローク、「ブラック・スワン」のナタリー・ポートマンの原点といって良いでしょう。そして何よりこの映画は"間の悪さ"の演出が素晴らしいと思います。ジャンルではドラマに分類される映画ですが、個人的にこの映画は完全にホラーだと思います。最初は大女優の家に忍び込んでしめしめを思っている主人公が、段々と彼女に飼われているような感覚に陥ったり、脚本家志望の若い女性といい感じになりかけるところでいつも邪魔が入ったり(しかも車のクラクションや電話のベルでそれを知らせるので非常にドキドキする)、とにかく間が悪いシーンが多く画面がいつも不安感と焦燥感に支配されているような印象を強く感じました。そして最後はサイコ物になってしまうというオチまで完全にホラー。劇中でサラッと最近は精神異常者の話が流行りだという台詞が出てきますが、その台詞がラストで回収されると思っていなかったので尚更驚きました。実は死んでいた主人公がナレーターというのは、やや反則気味の手法と思いますが、コメンタリーを聴くと更に最初から主人公が死んでいたのが観客にハッキリと分かるオープニングを態々変更したらしいので、態とじゃないならそれほど目くじらを立てる必要もないかなと思います。 【民朗】さん [DVD(字幕)] 8点(2012-06-01 03:32:40) |
《改行表示》109.60年前の映画ですが、画面にくぎ付けでした。いや、脚本にくぎ付け、かな。 最初の数分とラストの数分が秀逸。すばらしい! |
108.黒いビリー・ワイルダーという感じの女優残酷物語。黒くてもそこはビリー・ワイルダー、おどろおどろしさは控えめに、品のある描写だったと思います。とうとう最後に自らの狂気の中に閉じちゃうノーマは心胆寒からしめるものがありました。 【tottoko】さん [地上波(字幕)] 7点(2011-12-10 01:42:35) |
《改行表示》107.タイトルから洒落たラブコメを想像していたら、完全な心理サスペンスだった。 「イヴの総て」が女優を内面から描いた作品なら、本作のヒロインはもろストレート。 女優気質をこれでもかとたっぷり見せつけてくれて、画面をじっくりと魅入ってしまった。 ヒロインの演技はややオーバーアクションぎみだが、その分絶大なインパクトがあり。 ちなみにこのグロリア・スワンソンは、実際にサイレント映画の時代に活躍した女優さんらしい。 ビリー・ワイルダーの小気味いい演出が光る逸品。 【MAHITO】さん [DVD(字幕)] 6点(2011-07-20 04:17:24) |
《改行表示》106.《ネタバレ》 グロリア・スワンソンの神がかりとも言うべき名演技が、なぜアカデミーの主演女優賞を取れなかったのか、私は不思議に思う。(ゴールデングローブ賞の主演女優賞には輝いている) 彼女の演じるサイレント時代に活躍し忘れ去られたスターとは彼女自身であり、彼女もまた映画界に復帰することを願望していたという。 この映画は、死体がプールに浮かぶというショッキングなスタートでサスペンス風な装いを持つが、実はこの映画女優とそれに振り回される脚本家の運命を描いたものだ。脚本家が女優から逃れようとしてピストルで撃たれる。狂ってしまった女優は、スキャンダル事件に取材に集まってる報道陣を、映画の撮影と思い堂々と車に乗り込む。 この演出を行ったのは、女優の執事であり、最初の夫であった元監督、彼もまた助演男優賞ものである。 映画としても作品賞は取れなかったものの(この年には『イヴの総て』という強力なライバルがあった)、イヴの総てに決して劣るのことのない名作だと思う。 【ESPERANZA】さん [DVD(字幕)] 9点(2011-07-18 15:04:45) |
《改行表示》105.《ネタバレ》 さすがの名作! 最初から最後まで退屈しない。 サスペンスにみちた雰囲気も終始損なわれず、ほんと楽しむことができた。 冒頭で主人公がプールに浮かび死んでいるところを見せておいて、その説明に入るという手順、ありがちかもしれないが、とても分かりやすい仕立てになっている。 バスター・キートン、エリッヒ・フォン・シュトロハイムが出てくるのも、映画ファンとしては、嬉しい限り。 サイレントからトーキーへ、時代の移り変わりについていけなかった元大女優。 栄光の日々が忘れられない。 それは、大成功を成し遂げ、名を馳せた人間にしか分からないであろう哀しさ。 人生の悲喜こもごもが素晴らしく巧く描かれている。 名作の名に相応しい、穴のない永遠の名作! 【にじばぶ】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2011-03-28 00:53:52) |
104.グロリア・スワンソンの怪演は目を見張る物がありますが、どうしても中盤が退屈に思えます。 |
《改行表示》103.なかなか謎めいた滑り出しで興味を惹かれました。 最初に遺体を見せるというネタ晴らしからスタートしているので、もう少し何かあると期待したのですが、その点はそれほどでもありませんでした。 とはいえ往年のスターが見栄を張るという図式は、サスペンス的恐怖もあり、物悲しさももあり、どこかコメディ的でもあり、いろいろな要素がつまっていて面白かったです。 さすがに往年のスターとはいえ、おばさんだけでは華がないと思ったのか、若い女性を登場させたことで、昼ドラ的な陳腐さ加減が加わった感はあります。。 しかし、これは仕方ない。 不純な感想ですが、このインパクトある表情のアップだけで上映されていたら私はキツイ、やはりキレイどころがほしい(^^; ・・・そうか、こうやって観る者の興味は移っていってしまうんですね。 これは過去の栄光にしがみつきたくなるのもうなずけます。 ここまで極端でなくても、過去のいい時代にしがみついている人は、けっこう身近にいるだけに妙に納得してしまいました。 自分も将来は注意しないと・・・あっ!自分は栄光がないから大丈夫だった。 【午の若丸】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-12-28 06:07:17) |
102.さまざまなジャンルの作品を生み出したビリー・ワイルダーの中でも極めて特異な作品ではないかと思う。往年の大スターや監督が名を連ねるキャスティングが凄い。中でもサイレント時代に活躍し忘れ去られた女優という、自身を投影した役をグロリア・スワンソンがよく演じ切ったなあと思う。内容の過激さゆえパラマウント社も公開を1年待ったそうな。心理的な駆け引きで惹きつける、独特の雰囲気を持った異色サスペンス。 【きーとん】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2010-07-18 00:09:23) |