272.どうせ死ぬなら両手広げるよね。上の方にヘリいるみたいだし。 【Figure4】さん 9点(2003-04-28 21:56:53) (笑:1票) |
271.この映画の発表当時は、戦争下での残虐性、悲惨さ、味方同士の反目、狂気、友情、正義心の葛藤などが多くの人に衝撃を与えたから、オスカーを何個もとったんでしょう。確かに狂気をまざまざと見せつけられて、気が滅入ります。しかし、ベトナム戦争を題材にしている割には、米国の一兵卒の「戦争怖いよジャングル嫌だよ狂ってるよ」のメッセージに終始していて、アメリカの傲慢なベトナムへの介入や、戦争の泥沼化、アメリカの劣勢、ベトナムからみたアメリカ軍、といったテーマが欠けているのが残念でした。もうちょっとスケールを大きくしてほしかった。 【uni】さん 6点(2003-02-21 00:36:25) (良:1票) |
270.最初に見たときからずっと違和感があったのが・・・最近やっと分かりました。つまり、地道な戦闘をひたすら描き続けるというアプローチの方針は分かるのですが、戦いの全体像がさっぱり見えず、一方でバーンズとエリアスの対立軸は分かりやすくくっきりしているため、結局物語がその限度に収斂しているのです。よって、いくらジャングルの苦難の戦が続いていても、それを撮っただけで終わってしまっています。なのに何で当時の世評が高かったのかというと、誰も活躍しないというアンチヒロイズムが斬新に感じられたから、じゃなかったのかな。 【Olias】さん [映画館(字幕)] 4点(2003-01-21 01:52:07) (良:1票) |
269.《ネタバレ》 20年くらい前にテレビ放映されたのを見たことがあります。そのときの感想は「エリアスかっこいい!」でした。兵隊達がジャングルを分け入って闘っていたのは覚えているのですが、詳細はほとんど忘れています。再度見てみると、思っていた以上に地味で、演出的なサービスが少なく、淡々と進んでいきます。低予算のようで、スペクタクルはありませんが、予算の中で、うまくリアルな戦争を描けていると思います。ジャングルの中の狭い視界がほとんどなので、2時間弱とあまり長くないものの、お腹いっぱいになるくらい長く感じました。エライアスは格好良かったのですが、エライアスと敵対する悪役が格好いいな、うまく演じているなと思いました。顔の傷の具合がとてもリアルにありそうです。統率されていない軍隊の兵卒達が、死や、死の恐怖から逃れたいがために、非戦闘員である住民を殺し、生死の感覚が麻痺し、仲間をも殺してしまう。そのような狂気の心理に陥いる様子が、作者の実体験を踏まえて、自然に描かれていると思います。これまであまり描かれることがなかった、というかむしろ隠されてきた、戦争における普遍的事実が描かれたところを評価したいです。 【camuson】さん [DVD(字幕)] 7点(2024-01-28 15:48:10) |
268.《ネタバレ》 なんと言っても問題なのは少尉(巷では中尉となっているようだが、NHKの字幕では少尉となっていた)のリーダーシップのなさで、通常はスグにクビになるはずだが、映画だからそうはならず部下の派閥争いに発展してしまったというシナリオには少々粗があるようには思える。とはいえ、戦場で冷静さを保つことの難しさや疑心暗鬼から生じる狂気というものは上手く描かれており、登場人物が多くて追いかけるのが少々大変ではあるものの、各々どこかにいそうな個性的なキャラであったのもよい。ラストのバーンズがクリスを襲う場面は、混乱状況の中で敵味方の区別なく殺そうとしていた中での出来事であり、クリスだというのを認識できずに襲うとしただけではないだろうか。それをクリスが勘違いしてバーンズを殺してしまったと考えると、オチとしての救いのなさが際立つように思えるんだが。 |
267.見事な反戦映画。 ベトナム戦争の最前線での激闘などリアルに迫っていて、戦争の愚かさや異常さをこれでもかと問いかける。 隊の人間関係など、これまた迫真に迫っていてすごいの一言。 戦争が身近に感じられる今の時代だが、こういう映画を見ないと本当の意味で反戦は訴えられない。 誰もが一度は見るべき戦争映画の傑作。 【mhiro】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2022-12-07 21:51:05) |
266.《ネタバレ》 ベトナム戦争を描く映画はいつも重いテーマを持つ。 屈強だが倫理観の欠けるバーンズVS正義感が強く部下思いのエリアスの構図で物語は進んで行くが 敵のベトコン以前に部隊内の抗争で統制がとれなくなる。その上隊長の少尉はリーダーシップが無く二人の言いなり。 こんな隊で行動する隊員はたまったもんではない。 新米兵士テーラーも生き残る為に次第に人殺しを厭わなくなる。そしてラストには・・・。 エリアスがバーンズに撃たれる前に見せる笑顔が忘れられない。 無意味な戦争は全ての人間を狂わせていく。オリバーストーンの最高傑作。 【とれびやん】さん [CS・衛星(吹替)] 7点(2022-10-05 18:36:19) |
265.遠く離れた他人の国に乗り込んで、大勢の命を奪って、仲間同士で殺しあいまでやって・・・一体この人たちは何をやっていたのかと思います。 【次郎丸三郎】さん [DVD(吹替)] 8点(2021-08-22 09:58:22) |
264.《ネタバレ》 ベトナム戦争で行われた米軍の蛮行と狂気を描いた力作は他にもあるが、従軍経験のある監督の目線で描いているだけに貴重と言える。戦闘以外の細やかな日常描写にも隅々にリアリティが行き渡る。戦争の無い世界だったら理想の上司として愛されていたエリアスは、人間であり続けるために理想との狭間に苦しみ麻薬に逃げる。そう、常識も倫理も通用しない戦場ではバーンズのような冷酷な人間が生き残り、成果を上げているのが現実。生活のため、愛国のため、ただ人殺しするため・・・行き着く先は彼らを掌で踊らす国家に対する怒りと憂いである。内省はあれど同じことを延々と繰り返すアメリカ。それは、軍需なしでは維持できない、武器を放棄すれば無慈悲に潰される、虚勢で築かれた国家の病理そのもの。ジレンマに揺さぶられながらも、非人道的行為の真実を伝え、ダメなものはダメと言えない国に未来はない。 |
263.その昔、英語の授業で先生が「映画のタイトルで『プラトーン』ってのがありますが、正しくは『プラトゥーン』です」と仰ってました。それはともかく。 低予算ながら大ヒット、一種の社会現象ともなり、「弦楽のためのアダージョ」のレコードもだいぶ売れたんじゃなかったっけ。 初めて観た学生時分、ちょうど「イワン・デニーソヴィチの一日」を読んで感銘を受けていた時でもあり(その感銘とやらも、今思えば相当アヤシイのですが)、する必要もない比較をしてしまって、本作に対し物足りない思いを持ったりも。 「イワン~」が、収容所における何の変哲もない一日をあらゆる角度から切り取ってみせることで重層的に描いていたのに比べると、この『プラトーン』は同じように、過酷な世界に様々な人物を登場させ様々な事を語らせているけれど、それが時間の流れの中でバラバラに羅列されており、何だか弛緩した感じがしてしまう・・・。でもまあ、これはこれで一つの描き方ではないか、と思うようになってきました。要するに「縦切り」か「横切り」か、の違い。 『ストリート・オブ・ファイヤー』からは想像できないような「イイ人」になってるウィレム・デフォー、だけどただの「イイ人」ってんじゃなくって、少し同性愛的なものも匂わせてみせたりもする。匂わせるだけで、だからどうだとは示していないんですが、ちょっと変則的で面白い。 戦闘シーンは何となく物足りない。金かかってないから、なんていうと身も蓋も無いけれど、はたまた森の中の閉塞感を表現しようってことなのかも知れないけれど、さすがに見通しが悪すぎて、こぢんまりとした印象。 でもそこにはやはり、日常からはかけ離れつつもかつて確かに存在した、異様な世界が展開されている。 そして、様々な人物が登場する中で、描かれる「別れ」の場面が、非常に印象的。 そういう多様性が、作品の魅力を保っています。 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2018-02-03 03:47:48) |
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262.《ネタバレ》 日本人にとっての戦争と言えば第二次世界大戦であるが、アメリカ人にとってはベトナム戦争なのか。と思えるくらいにベトナム戦争を扱った作品が多くあるように感じる。そして、その描かれ方も第二次世界大戦が舞台の作品はアメリカバンザイ的な作品が多いが、ベトナム戦争が舞台の作品は戦争の悲惨さであるとか、残酷さを描いている作品が多い気がする。この二つの戦争の間の違いはどこにあるのか、日本人の私には理解できない所なのかもしれない。 【いっちぃ】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2017-05-06 15:41:47) |
261.殺された村人と豚が一番かわいそうや・・・。 【ケンジ】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2017-01-05 12:44:24) |
260.《ネタバレ》 戦争ものはあまり得手ではなく、あのポスターのポーズだけは知っていたが、有名作品なのに今まで見る気にならなかった。 今更ながら見てみると、これがアカデミー賞にふさわしい大作。ベトナム戦争のリアルな狂気が迫ってくる。 大学を中退して志願した好青年クリスの視点も良かった。 何も知らなかった男が、人間の奥底の部分を突きつけられて揺り動かされる。 エリアスとバーンズの対立が激化し、バーンズがエリアスを毒牙にかける場面は息を飲む。バーンズのような手段を問わない犯罪者が戦場では時として英雄となってしまう。日本だと戦国時代なら歴史上の傑物になっただろうか。 【飛鳥】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2016-08-03 01:56:22) |
259.ベトナム戦争に従軍した1兵士の視点から、戦争の実態がリアルに描かれる。ジャングルでの過酷な行軍、疑心暗鬼、服従、裏切り、狂気・・・。さらに、村人の虐殺、焼き討ち、部隊内での殺人、誤爆などこれでもかというほど暗部を暴く。麻薬汚染はいかにもアメリカ的ではある。 製作当時のアメリカ映画としては異色の力作だが、過酷な戦場を描いたら(作品名を挙げるまでもなく)太平洋戦争を題材にした日本映画の方がはるかに説得力があるのではないか。本作と決定的に違うのは、日本映画の場合、物資の補給不足による悲惨な飢えが加わること。時には人食いさえも描かれる。その点は所詮アメリカ映画。エリアス軍曹が最後に両手を上げるシーンは神への祈りなのか戦争への怒りなのか?印象的な場面だが、このポーズでさえ「カッコつけ」に思えてしまうほどヒロイズムを感じる。 【風小僧】さん [CS・衛星(吹替)] 6点(2015-12-20 14:09:11) |
258.《ネタバレ》 再見。 ロバート・アルドリッチ「攻撃」よろしく、本当の敵は無能な上司だということが刻まれた密林での殺し合い。 黄塵が吹く中をジープが、飛行機が滑走路を走ってくる。 輸送機から降りてくる若き兵士たち、傍らでは車が遺体を運搬している光景、先に戦っていた仲間たちの表情に刻まれたものは何か、疲労、憎悪。 やがて薄暗い密林を突き進み戦場へと近づいていく。いつ何処から敵が現れるか分からない緊張に包まれる。 蛇にも御用心、切り開いて進む、不気味な静けさ、仲間の無線は命綱、熱、嘔吐、肉体をかきむしる虫の侵入。歯を磨いたり朝ションをする平和な一時。 闇夜で炸裂し飛び交う閃光、生き延びるために必死に眼を見開き応戦する兵士たち。撤退、上官に殺意を抱く事件の発生、ヘリの視点で捉えられる地上を駆け抜ける者が撃たれ倒れていく姿。 主人公にとって“最後”の戦い。鋭い閃光が飛び交って暗闇を照らし、男たちは地獄を生き延びるために必死に戦い、走る走る走る。 復讐者は死闘の中でそれを待ち続ける。遺体は隠れ蓑に、味方ごと吹き飛ばす“援護”。 消耗しきった男を立ち上がらせるものは何なのか。仲間の生存?いいや復讐対象の生死を確認するために! ここは戦場だからな。バレなきゃ犯罪じゃないんだぜ?すべてを包み隠す密林…。 ブルドーザーで遺体の山を運ぶ光景はアラン・レネ「夜と霧」を思い出す。 主人公の戦いは終わったが、仲間たちの戦いや死はこれからも続いていく。空から見下ろす穴、穴、穴、人、人、人の群。 【すかあふえいす】さん [DVD(字幕)] 9点(2014-12-20 20:10:01) |
257.リアルな戦闘シーンと心理描写に引き込まれます。オリヴァー・ストーンの思いは知る由もありませんが、私には戦争の不条理さよりむしろ狂気とか正義では言い表せない誰にでも潜んでいる人間の本性が表現されているように思えます。 【ProPace】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2014-08-30 16:01:49) |
256.《ネタバレ》 オリヴァー・ストーン監督が自身の辛い戦争体験を元に10年の歳月をかけて脚本を練り上げ、アカデミー作品賞を受賞した本作。もう何度見返したか忘れるほどです。地獄の黙示録などと比較すると本作はかなりライトな仕上がりになっていますが、今見返しても本作を超えるリアルなベトナム戦争の映画は他に無いように思います。余談ですがご存知の通り、地獄の黙示録のマーティン・シーン(ウィラード大尉)の息子がプラトーンのチャーリー・シーン(クリス・テイラー二等兵)であり、親子でベトナム戦争の名作で結果を残したのはやはりDNAでしょうか。 主人公(新米兵士=クリス・テイラー二等兵=チャーリー・シーン)の目線で物語が進みますが、くだらない会話や低俗な差別のオンパレードで、戦争の愚かさがてんこ盛りです。また重装備で亜熱帯のジャングルを歩く辛さも非常によく描かれていて、主人公がぶっ倒れるシーンはコント調ですが実際新人が歩くとああなるだろうなというリアリティがありました。また、序盤から出てくる南ベトナム解放民族戦線(通称=ベトコン)がやたらと強く不気味で、神出鬼没のチャーリーに恐怖しているアメリカ軍という図式が他の映画には見られない流れで印象的です。そして極めつけは映画終盤の北ベトナム軍の異様な強さは本当にすさまじいものがあり、アメリカ軍はほぼ全滅といっていいくらいに叩きのめされるのも意外でした。 公開当時は「本当に襲った」ともいわれ物議をかもした村を襲うシーンですが、今見ても子供に銃を向けるシーンなどはやはり衝撃的で凄い緊張感が漂っています。(トム・べレンジャーのボコボコ顔がリアル過ぎて本物だと信じていた私は軽いトラウマorz) また若い時に見たせいもあってか、戦争=カッコいいなんて思っていた愚かな私ですが、実際今見てもエリアス・グローディン軍曹(ウィレム・デフォー)がライトを持ってトーチカ探索に出る流れや、バーンズ軍曹(トム・べレンジャー)との対決シーンなど、全編に渡っていちいちカッコいいシーンが多いです。中二病を患っていた若い世代には無理もないことだと改めて痛感します。 オリヴァー・ストーン監督が見た真実とエンタメ性をウマく融合させた素晴らしい映画に仕上がっています。現代人が見るべき戦争映画の一つなのは間違いないと思われます。名作。 【アラジン2014】さん [DVD(字幕)] 9点(2014-07-22 18:42:32) |
255.なんて不条理な映画なんだろうと思いました。正しい男が殺され、運の良い男は生き残り、代わりに補充された男も運よく生き残り、アメリカ社会の負を象徴する男をぶっ殺してもスッキリしない。正負を兼ね備えたインテリは人生を良きものにするんだ~と思うだけで多分終わり。戦争って本当に嫌ですね。家に引きこもっているだけで生涯を終えられたらどんなに楽か。傍観者になりたくてもなれないなんて酷い社会だよ!と、観客の我々も「思うだけ」。辛い! 【カニばさみ】さん [DVD(字幕)] 8点(2014-04-07 12:06:06) |
254.《ネタバレ》 ベトナム戦争への監督の怒り・葛藤をそのまま映像化した戦争映画の傑作。オリバー・ストーン監督は実際にベトナム戦争に参加した経験もあり、脚本から監督までに関わったオリバー・ストーンはスクリーンにその怒りをぶちまけた。現地民の虐殺・強姦、誤爆、上官殺し・友軍殺し、アメリカ人には直視したくはないであろう真実を見せつけられます。この映画がアメリカ国内で大ヒットし、アカデミー賞作品賞を受賞したという事実は、如何に泥沼と化していたベトナム戦争が当時のアメリカ人にショックを与え、内省化せざるを得なかったかを表していると思います。 今観ると非常に豪華キャストの面々ですが、その表情には死と隣り合わせの戦場での狂気が表れている。特に最重要キャラクターであるバーンズを演じたトム・ベレンジャー、エリアスを演じたウィレム・デフォーの演技は白眉。 貧乏人の息子のみが戦地に赴き、金持ちは金儲けに夢中になってる現状に反目して一兵卒として参加した主人公が、最後に「僕はバーンズとエリアスの間に生まれた様な存在」と独白するシーンには色々と考えさせられます。誰が悪で、誰が戦争を生み、泥沼に突き進んだのか。答えは出ませんが考え続ける必要はあるのだと思います。 【民朗】さん [DVD(字幕)] 8点(2014-01-25 15:27:47) |
253.《ネタバレ》 ベトナム戦争の実情を描いた作品とされてはいますが、こればっかりはどないなもんなんでしょう? まぁろくでもない戦争だったことは多く語られているところなので間違いないのでしょうけど(やっていい戦争なんて無いのだけれど)、現場最前線の小部隊プラトーンの描写に終始することで緊迫感を持って観ることができました。 ベトナムの村の焼き討ちや、暴行、果ては内部の派閥争いと、戦争のもたらす狂気と疑念のハケ口が拡大、エスカレートしていくさまは、なんとも虚しいものを感じましたね。 必ずしもチャーリー・シーン、ウィレム・デフォーだけが善とは言い切れないつくりに仕上げたあたりは良かったんじゃないでしょうか。 【ろにまさ】さん [地上波(吹替)] 6点(2013-06-05 15:46:12) |