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人間の條件 第四部 戦雲篇

[ニンゲンノジョウケンダイヨンブセンウンヘン]
1959年上映時間:75分
平均点:7.87 / 10(Review 15人) (点数分布表示)
ドラマ戦争ものシリーズものモノクロ映画小説の映画化
新規登録(2004-01-17)【光りやまねこ】さん
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監督小林正樹(1916年生まれ)
キャスト仲代達矢(男優)
諸角啓二郎(男優)弘中伍長
浜村純(男優)土肥中尉
渡辺文雄(男優)参謀
井川比佐志(男優)増井一等兵
井上昭文(男優)赤星上等兵
川津祐介(男優)寺田二等兵
大木正司(男優)中井一等兵
安井昌二(男優)見習い士官
末永功(男優)小泉一等兵
小林昭二(男優)野中少尉
織田政雄(男優)舟田中尉
小笠原章二郎(男優)円地二等兵
藤田進(男優)鳴戸二等兵
千秋実(男優)小野寺兵長
佐田啓二(男優)影山少尉
原作五味川純平「人間の條件」
脚本小林正樹(1916年生まれ)
松山善三
音楽木下忠司
撮影宮島義勇
川又昂(撮影助手)
製作細谷辰雄
企画若槻繁
文芸プロダクションにんじんくらぶ
配給松竹
美術戸田重昌(美術助手)
編集浦岡敬一
録音西崎英雄
その他IMAGICA(現像)
あらすじ
国境線に位置する青葉陣地に配属された梶は、少尉になった影山と再会する。影山は梶を助手に任命して初年兵の教育を担当させ、上等兵に昇進させる。小原の苦い思い出を持つ梶は初年兵を殴らぬことを心に誓うが、古兵との衝突は避けられずいざこざが絶えない。影山はもっと美千子を大切にするように諭すが、梶は初年兵を守る事で精神を磨り減らす。そんな中でドイツが降伏し、ソ連参戦が近づいていた。
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1.《ネタバレ》 最近の戦争をテーマとした作品を観ていると、戦局を冷静に判断して「生きる」ことに重点をおいているクレバーな人間を主役にしている事が多い。この『人間の條件』という作品もそうだ。この物語は戦争に翻弄された男の悲しい物語である。しかし、もっと悲しいのは「大日本帝国」を本当に信じ込んで、自分を守ることも出来ずに「軍国主義を信じた愚か者」になってしまった人々なのかもしれないな、そんな事を思った。そういう観点では、梶はまだ幸せなのかもしれない。たまに、僕の田舎には今でも戦時の武勇伝を語る老人がいるが、見ていて暗澹たる気分になる。今回の梶は、初年兵を教育する事に努力する。しかし、それは上手くいかず空回りだ。敬礼の不備によって古兵から懲罰を受けるシーンなどは、その空回りが如実に出ていて哀しくなる。梶の思想は完全に偏りすぎていて、青臭くて、正直馬鹿らしくなる。純粋であるよりも愚直、つまり愚かさが先にくる。それは、沖島や影山などの平衡感覚を持った人間をそばに置く事により際立ってくる。それが、梶の背負った悲哀ともいえるかもしれない。梶の、上官を絞め殺すシーンはこの人間の條件という作品でも屈指のハイライト。戦争の悲惨さをダイレクトに伝えるエピソードとして重く、考えさせられるシーンだ。美千子はどうしているだろう?左遷された沖島は?老虎嶺ではまた岡崎の搾取が再開されただろう。王はちゃんと逃げおおせただろうか?人間の隣りには人間がいるのか?悲しい第四部であった。
feroさん 9点(2004-02-01 21:45:24)(良:2票)
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【点数情報】

Review人数 15人
平均点数 7.87点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
400.00%
500.00%
6213.33%
7320.00%
8746.67%
916.67%
10213.33%

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