嘆きのテレーズのシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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嘆きのテレーズ

[ナゲキノテレーズ]
The Adultress
(Thérèse Raquin)
1952年上映時間:107分
平均点:7.38 / 10(Review 24人) (点数分布表示)
公開開始日(1954-04-20)
ドラマモノクロ映画犯罪ものロマンス小説の映画化
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タイトル情報更新(2024-05-27)【にじばぶ】さん
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監督マルセル・カルネ
キャストラフ・ヴァローネ(男優)ロラン
シモーヌ・シニョレ(女優)テレーズ・ラカン
シルヴィー(女優)マダム・ラカン
原作エミール・ゾラ「テレーズ・ラカン」
脚本シャルル・スパーク
マルセル・カルネ
配給新外映配給
あらすじ
フランス南西部のリヨンで洋裁店を経営する未亡人ラカン夫人と一人息子カミーユの家に嫁いだ孤児のテレーズは常に満たされなかった。夫が病弱でテレーズは姑にこき使われるただ働きの店員兼看護婦同然だったからだ。ある日テレーズは外出中に倒れた夫を家に担ぎこんだ屈強な男ロランに惹かれ、すぐに二人は駆け落ちを算段するほど親密になる。しかし事実を知ったラカン母子はパリの親戚の家にテレーズを軟禁して二人の仲を引き裂こうとする。テレーズを取り返すためにロランは車で彼女と夫が乗るパリ行きの列車を追い、そして・・・。
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8.《ネタバレ》 「良い脚本(脚色)と脇役によってサスペンス映画はより良くなる」事を教えてくれるフランスサスペンス映画の古典。人間の業を深く描いた文豪ゾラの原作は上下2巻の長丁場なんだけど、不倫の恋から生じた犯罪計画の破綻というサスペンスに重点を置いた脚色(合わせて原作には出てこない水兵の存在)が上手い。またこの度何十年ぶりかの鑑賞だったんだけど、主演の男女二人以上に、脇を固める役者陣がビジュアル的要素も相まって演技が上手すぎ。特に「目が口ほどにものを言いまくり」な主人公の継母を演じたシルヴィ・アルコーヴェのインパクトが凄く心臓に悪すぎる。暴力行為を示さずとも観客に緊張感を味合わせる手法として、古典的かもしれないが今の映画も踏襲してゆくべき要素でありますよね。予定調和的因果応報なラストだけが玉に瑕なんでこの点数なんだけど好きな一本。機会が有ればまずは30分我慢して鑑賞くださいませ。
Nbu2さん [ビデオ(字幕)] 8点(2024-05-26 15:58:22)
7.《ネタバレ》 松本清張作品のようで展開結末は大体で予感通りでした。テレーズの胸中が察せられるキャスト全員の演技と演出が実に見事。水兵最期の「手紙~」の演出は無かったほうが運命の皮肉さを感じるのではないかと思います。巨匠の手腕冴えわたる見応えたっぷりの名作です。
The Grey Heronさん [インターネット(字幕)] 8点(2020-10-31 14:08:46)
6.《ネタバレ》 登場人物の誰にも感情移入できず、魅力も感じない。しかし映画としては原作の知識は全く無いですが、その登場人物の設定がよく練られていて、特に旅行から戻ってきてからの展開にはぐいぐいと引き込まれました。サスペンスを無理に盛り上げようと過剰な音楽や演出は抑えられた落ち着いた雰囲気ながらも緊張感を持続しつつラストに向かって盛り上がっていくサスペンスドラマとしての構成が素晴らしい。ラストでトラックが突っ込んでくるところはちょっと強引だったものの水兵の男の死に際の台詞、そして恐らくは結局誰も得をせず幸せにもなれないであろう、あのいかにもフランス映画らしい余韻を残す幕切れも見事でした。
とらやさん [DVD(字幕)] 8点(2009-12-25 23:41:37)
5.《ネタバレ》 マルセル・カルネ監督と言えば『天井桟敷の人々』と本作『嘆きのテレーズ』が代表作ですが、私は本作により強い魅力を感じました。

後半のもっていきかたは、決してうまくはなく、むしろ顛末が分かってしまう時点で、面白味の観点で言えばかなりマイナスポイントです。

しかしながら、ゆすりの男が車に跳ねられ、息を引き取る間際に「てがみ、てがみ・・・」と繰り返すシーンは非常に心を打たれました。

ゆすりという卑怯なことをしながらも、お金を受け取ったからには、死の瀬戸際に立たされても、義理堅く手紙のことを何とか伝えようとする。
卑怯なゆすり男が、死ぬ間際にみせた誠意。
これには心打たれました。

ストーリー展開のうまさに関して言えば、ハリウッド映画などの娯楽性を重視する作品たちには劣りますが、観る者の心に訴えかけるラストと演出は、単なる娯楽作品にはない崇高なものを感じます。

しかし、シモーヌ・シニョレって、個人的にどうも好みに合いません。
顔が大きいのがネックです…
にじばぶさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2008-09-10 22:47:37)
4.《ネタバレ》 自分、フランス映画それほど熱心に観てる人間ではないんですが、これはものすごく好きな作品です。偏愛『冒険者たち』は別格として、これまで観たフランス映画の中では一番好きかも。なんか文学的で香りがする端正な作品ですよね。心理的サスペンス映画であると同時に、どうしても避けられない運命の轍にはまった一組の男女が辿る人生行路を、深みのあるモノクロ映像で的確に描いていきます。ラストの幕切れも皮肉な味わいだけどこれで良いのでは?ハリウッド映画にはどうしても出せない芳醇なコクと苦味がこの映画には滲み出ているような気がします。
放浪紳士チャーリーさん [ビデオ(字幕)] 8点(2007-06-23 13:03:35)
3.《ネタバレ》 見終わったあとに「シュール」と思えるフランス映画そのものです。にやついた水兵が強烈にイヤな奴だったけど、いまわの際の「手紙」で任侠的良心を感じられ哀れも感じました。さて、これからどうなるんでしょう?という余韻を残してのFIN、いいですねー。
PaperMoonさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2006-04-18 23:03:42)
2.これは面白いですねー!グイグイ引きつけられて一気に鑑賞しました。追いつめられ型心理サスペンスで、特にシモーヌ・シニョレが素晴らしいです。
よし坊さん [ビデオ(字幕)] 8点(2006-04-16 09:46:50)
1.《ネタバレ》 あの旦那と姑に挟まれていてはねえ。女は一度心が離れてしまった男には冷酷なものですよ、実際。「あんたは悪くない」と言える人がひとりも出てこないのだけど、二人を脅迫したあの水兵さんですよ、まったく。やっぱり罪は罪なんだなとも思えるのだけど、あまりにも皮肉といいますか、不幸な偶然、運命から逃れられなかったことが不憫だなあと。ラスト、何も知らず言いつけどおりに手紙を出しに歩いていくホテルのメイドだったかな?「あ~その手紙、ポストに入れないで~~」と懇願した次第です。
envyさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2006-03-31 00:12:44)
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【点数情報】

Review人数 24人
平均点数 7.38点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
400.00%
528.33%
628.33%
7937.50%
8833.33%
928.33%
1014.17%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 3.00点 Review1人
2 ストーリー評価 7.00点 Review1人
3 鑑賞後の後味 9.00点 Review1人
4 音楽評価 10.00点 Review1人
5 感泣評価 Review0人
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