砂の女のシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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砂の女

[スナノオンナ]
1964年上映時間:147分
平均点:8.36 / 10(Review 28人) (点数分布表示)
公開開始日(1964-02-15)
ドラマモノクロ映画小説の映画化
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タイトル情報更新(2008-09-01)【+】さん
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監督勅使河原宏
キャスト岡田英次(男優)
岸田今日子(女優)
観世栄夫(男優)村人
矢野宣(男優)村人
三井弘次(男優)村の老人
原作安部公房「砂の女」(新潮社)
脚本安部公房
音楽武満徹
撮影瀬川浩
製作市川喜一
配給東宝
美術粟津潔(タイトル・デザイン)
その他吉岡康弘(スクリプター)
あらすじ
昆虫採集に出かけた男(岡田英次)は、砂漠で奇妙な穴に落ちてしまう。そこは、まるで蟻地獄のようで、抜け出すことが出来ない。そこには、奇妙な女(岸田今日子)が居た。男は女に嫌悪感を持つ。しかし次第に男の様子は変化していく・・・原作・脚本を安部公房が担当し、勅使河原宏監督ならではの世界観が構築されている。
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11.《ネタバレ》 <原作既読>何たる不条理。昆虫採集に訪れた地で監禁され労働を強いられる男。どうにかして逃げ出そうとするが、砂がそれを許さない。女とのちょいエロな関係(岸田今日子が絶妙)、不気味な村人との闘い、スリリングだ。しかし人間とはなんと面白い生き物か。こんな事態にも適応し始める。働かなければ水も貰えないが、逆に働きさえすれば酒、タバコといった嗜好品も配給され、気がつけば同じく配給された雑誌のちょっとしたイラストに大笑いしていたりする。偶然の発明である貯水装置に至ってはもはや生きがいのようでもあった。貯水装置の事を村の人々に話したいという欲望にも共感できる。ココで認められたいと…。現状に何となく満足して、変化に億劫になる。若干耳が痛いが、これも人間の本質か。「逃げる手立ては翌日にでも考えればいい」その結果は…。大変面白うございました。
リーム555さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2012-12-04 17:46:30)
10.あの原作をよくここまで映像化できたなあと。作られた時代とか考えると充分な出来だと思います。不満としては砂にまみれた女体のエロスをもっと表現してほしかった(原作読んで砂フェチになった男)。妖怪大戦争で多くの太ももフェチを生み出した三池監督にその部分だけリメイクして欲しい。
回転さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2009-02-22 17:59:40)
9.《ネタバレ》 怖い。何とも恐ろしい映画であると共に話としても本当に怖い。まるで砂そのものが人間のように生命というもの、魂とでも言うべき方が良いかもしれない?生きているようにさえ思えるほどのあの砂の恐ろしいことといったらない。昆虫採集が趣味で偶々鳥取の砂丘へとやって来た男が体験する地獄のような日々、蟻地獄のような世界から何とかして脱出しようとするが、出来ない。いや、一旦は成功したものの、村人に騙され再び地獄のような生活へと戻される。人間は一人では生きていけない。何とかして自分だけでも助かろうとしても砂がそれを許さない。自分の前へと大きく立ちはだかる凄まじいほどの砂、そして、そんな砂同様に自分の前に立ちはだかる一人の女の存在がそれを許そうとしない。この映画は何とも不条理極まりない世界を描くと同時に自分だけは自由であると思ってる人への物凄い強烈なまでの問いかけ、自由だと思ってる人にも自由なんてものはちょっとした事で失ってしまう。どこでどうなるか人間の運命なんてものは解らないと言ってるように思えてならない。岡田英二演じる男が何故、一度は成功した脱走なのにまたあの地獄の生活へと戻ってしまったのだろうか?それは岸田今日子演じる女の存在があればこそであり、その存在の大きさと生きる為に砂をかいてはかいては生き延べようとする姿こそ人間本来の姿を知ったからこそ最後は自分も砂の女(岸田今日子)と同じく砂の男であろうとする。それは何も人生の諦めなんかではなく愛した女の為に自らも砂の男へとなる決心とも言える決断であり、全てを受け入れた瞬間だったのではないだろうか?
青観さん [ビデオ(邦画)] 8点(2009-02-14 12:10:57)
8.よくぞ安部公房をここまで映像化したし、それ以上のものではあるのだけど、原作と比較すると、どうしても割り引いて見てしまう。映画→原作の順で鑑賞したら、どうだったか分からないのだが。
みんな嫌いさん [CS・衛星(邦画)] 8点(2008-01-21 19:46:58)
7.《ネタバレ》 とてもシュールでよかった。
現実と隔離されている感じがよかった。
現実と切り離されて空間に男と女を置くと、そこに強烈なエロティシズムが発生するのだと勉強になった。
砂が一つの生命を持ったように生き生きと描かれているのが怖かった。
ビンに閉じ込められた虫とかアップで写されているのが印象に残った。
水をとても美味しそうに飲む作品ですね。
砂と水のギャップもあり、水がとても奇麗に澄み切って見えました。
邦画を全く知らなかったので衝撃的でした。

ゴシックヘッドさん [DVD(邦画)] 8点(2007-12-31 00:40:35)
6.安部公房恐るべし。因習の暗喩(管理社会の比喩というよりも、私はこちらを感じた) 。砂そのものの中に住む、いや、住まわて因習を受け入れている女だった。こうなると、使命ともいえる。そして、アリ地獄のごとく因習に縛られる男。少し間違えれば、私の嫌いなアングラ的表現になってしまうのだが、これは表現が写実的なのだ。こんな地方があるわけないのに、砂の世界が、やけにリアル。おどろおどろしい役の岸田今日子が何故か可愛らしい。「ミザリー」の原型では?。「ミザリー」は暴力で押すが、今作品の女性は、ひたむきなのです・・。
チューンさん [ビデオ(邦画)] 8点(2007-02-23 17:00:19)
5.《ネタバレ》 砂が少し、また少しと崩れていく光景に異様な美しさを感じる。昆虫採集をしに砂丘へとやって来た一人の教師が、どういう訳か砂の穴の中に閉じ込められてしまう。そこにいた女の正体も謎だし、男を閉じ込めた張本人の人々がやけに親身というところも不気味。最終的に脱出することに成功した主人公も、結局はまた自ら穴の中に舞い戻ってしまう。穴を掘るという行為から、都会では見つけることの出来なかった自分の居場所を砂の中で見出してしまうというオチ。何か妙に”現実的”な感じのする話、順応するって怖い・・・。
かんたーたさん 8点(2004-07-07 22:42:55)
4.一見ありえない不条理な状況を設定していますが、見ていると
色々な問いを投げかけてきます。
「日々の仕事など意味の無い砂掻きと同じなのでは?」
「帰りたいと思う家など幻想では?」
「生活に不満が多いけど本当は好きでそうしているのでは?」。
怖い映画です。
amickyさん 8点(2004-04-18 00:18:37)
3.これぞ! ! 前衛芸術…とでも言えばいいのだろうか、まあとにかくインパクトのある映画だった。岸田今日子の独特な艶かしさを放つ怪演もさることながら、武満徹の不安を煽る音楽がこの作品の位置付けを決定的にしている。安部公房の同名小説を映像化したものらしいですが、この映画は作り話ではなく実話かも知れませんよ。世間一般の常識では推し量れない村社会が存在し、日本のどこかで今なお行われている事実なのかも知れません。作り手は何が言いたかったのかは分かりかねますが、日本映画史上、記録されるべき傑作には間違いない。
光りやまねこさん 8点(2004-03-22 15:00:59)
2.原作が大好きだったのですが、なかなか巧く映画化してくれた気がします。
設定は不条理なのに、描写は生々しく現実的・・・このギャップが素晴らしいのです。
もえたんさん 8点(2003-12-17 22:35:08)
1.斬新ですよね。どことなくヨーロッパ映画的な雰囲気を感じます。原作の雰囲気やテーマを失っていないのはすごいと思います。
るいるいさん 8点(2003-10-06 17:27:31)
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【点数情報】

Review人数 28人
平均点数 8.36点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
400.00%
500.00%
613.57%
7414.29%
81139.29%
9828.57%
10414.29%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 9.50点 Review2人
2 ストーリー評価 9.00点 Review1人
3 鑑賞後の後味 8.00点 Review1人
4 音楽評価 10.00点 Review2人
5 感泣評価 7.00点 Review1人
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【アカデミー賞 情報】

1965年 38回
監督賞勅使河原宏候補(ノミネート) 
外国語映画賞 候補(ノミネート) 

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