白鯨との闘いのシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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白鯨との闘い

[ハクゲイトノタタカイ]
In the Heart of the Sea
2015年上映時間:122分
平均点:6.23 / 10(Review 26人) (点数分布表示)
公開開始日(2016-01-16)
ドラマアドベンチャー実話もの3D映画
新規登録(2015-12-16)【8bit】さん
タイトル情報更新(2021-10-01)【イニシャルK】さん
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監督ロン・ハワード
キャストクリス・ヘムズワース(男優)オーウェン・チェイス
ベンジャミン・ウォーカー(男優)ジョージ・ポラード
キリアン・マーフィ(男優)マシュー・ジョイ
ベン・ウィショー(男優)ハーマン・メルビル
トム・ホランド〔男優・1996年生〕(男優)トーマス・ニカーソン
ブレンダン・グリーソン(男優)トム・ニカーソン(晩年)
フランク・ディレイン(男優)
ドナルド・サンプター(男優)
リチャード・ブレマー(男優)
ジョルディ・モリャ(男優)
三宅健太オーウェン・チェイス(日本語吹き替え版)
置鮎龍太郎ジョージ・ポラード(日本語吹き替え版)
楠見尚己トム・ニカーソン(晩年)(日本語吹き替え版)
河西健吾トム・ニカーソン(日本語吹き替え版)
脚本チャールズ・リーヴィット
音楽ロケ・バニョス
撮影アンソニー・ドッド・マントル
製作ジョー・ロス
ポーラ・ワインスタイン
ブライアン・グレイザー
ロン・ハワード
製作総指揮ブルース・バーマン
配給ワーナー・ブラザース
美術マーク・ティルデスリー
編集マイク・ヒル[編集]
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12
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26.映像的には見応えあるので映画館の3Dで鑑賞したら楽しいんだと思う。ストーリー的には回想形式なので生き延びるのがわかっており盛り上がりに欠ける。TV版の20分程度カットされたものだからなのか、ややあっさりしていたという印象。ちょうど鯨を求めてペリーが日本に来た頃の話なので、そう考えるとまた違った味わいがある。
東京50km圏道路地図さん [地上波(吹替)] 5点(2023-03-16 12:26:13)
25.《ネタバレ》 白鯨との戦いなのかな。戦ってはないよな。一方的にやられてるよな。でもなんかクジラをやっつけるシーンはちょっとかわいそうやったな。盛り上がりには欠けましたが、漂流の過酷さは伝わってきました。
いっちぃさん [CS・衛星(字幕)] 5点(2022-06-30 22:54:45)
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24.《ネタバレ》 映像の迫力は凄いけど、物語としてはイマイチ盛り上がらなかったかな。 シナリオの構成上、最終的には生き残ることが確定してるので、サバイバル作品としてのハラハラ感は皆無。 白鯨との闘いも一方的にフルボッコされただけ。 最後は許しを乞うた印象で、簎を突き刺したくらいで勝てる相手ではないね。 それでも、人間ドラマとしてはいい話になってたので、後味は良かったです。
もとやさん [インターネット(吹替)] 5点(2021-12-17 19:51:33)
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23.《ネタバレ》 もっといいタイトルなかったんかな? 船員たちに立ちはだかったのは確かに白鯨だったが1番の敵は過酷な海の自然。 原作(実話?)に沿ったこともあり物語に練りこみがない。 荒々しい鯨に襲われ遭難して…。展開パターンが単調で後半は盛り上がることなく終了。 映像美は評価できるものの白鯨と決着もつかずあっさりラストを迎えてしまうところにスッキリしません。
mighty guardさん [CS・衛星(字幕)] 5点(2018-08-30 12:01:56)
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22.《ネタバレ》 この映画でもっとも衝撃的だったのは・・・ え、あの野菜の「オクラ」って、英語だったのか!! ・・・それはともかく。 嵐の描写、捕鯨の描写、そして「白鯨」との死闘まで、まさに畳みかけるような映画前半。映画に盛り込まれた細かい描写が、作品の迫真性を強めています。その反面、CGの多用には複雑な気持ちにもなり、もはやあの『ジョーズ』で味わったような生々しさには我々は出会えないんだろうか、とも思えてきたり。70年代に『ジョーズ』を作ってもらえたのは、一種の幸運だったんでしょう(1956年の『白鯨』、あれは早すぎだったのかもね)。とは言え、実写部との融合がうまく、違和感は最小限にとどめられていると言っていいでしょう。 で、映画後半は漂流物語となって、ここからが真の地獄。ですが、この地獄を事細かに描写できないのが、作品の限界というか、あるいは節度というか。もう一押し、苦しみを表現する描写があってもいいか、とも(例えば吉村昭の『漂流』などでは、克明な描写を読むにつれ、登場人物たちの苦しみ、切なさが、否応なく感じられてきます)。 一方、この後半では、「融和」が描かれます。主人公は「白鯨」と対峙するも闘いは回避され、事あるごとに衝突していた船長とも心を通じ合わせ、物語の語り手と聞き手もまた、気持ちを通い合わせる。 映画の途中で何度か、物語を語る「現在」のシーンが挿入されますが、このシーンはカメラを手持ちではなく固定した方がよかったのでは? 揺れる船上シーンとのメリハリが無く(映画の流れを損なわないためかも知れないけれど)、印象が弱まっているように思えました。
鱗歌さん [DVD(字幕)] 7点(2018-05-02 14:30:53)
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21.監督とテーマを聞いたときに想像する内容を全く裏切らないそのまんまの映画。 逆に言えば、あまりにそのまんまの出来すぎて、何のサプライズも感動もなく語る事もないという、とてもレビューを書きづらい映画です。
あばれて万歳さん [地上波(吹替)] 6点(2018-03-15 23:51:13)
20.《ネタバレ》 ロンハワードらしいしっとりとした絵作りで荘厳さを感じる。白鯨との戦いというより、海の厳しさという印象だった。鯨油の時代背景とか捕鯨シーンとか勉強になるシーンも。いまいちメインの飢餓のシーンの壮絶さが映画向けにマイルドにされていた感も。チェイス航海士が最後で白鯨を見逃したシーン。印象的。畏敬の念を払ったんだろうかと解釈。
タッチッチさん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2017-05-04 12:14:41)(良:1票)
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19.《ネタバレ》 序盤・中盤なかなか見応えある映像で良かったのですが船が沈没し漂流してからは少しね。 白鯨しつこすぎだし。個人的には特に面白いストーリーと感じた訳では無いが 当時の鯨油がどのようなものだったのか色々思いをはせる事ができたのは良かった。 それだけで見る価値はあるのかな。
デミトリさん [CS・衛星(吹替)] 6点(2017-01-09 21:54:57)
18.《ネタバレ》 ○向かう方向の違う二人が最後に分かり合うのって、前作「ラッシュ」そのまんま。○漂流するまではそこそこ楽しめたが、そこからは漂流の苦労もあまり伝わってこず。○当時の油事情を勉強するきっかけになった。最後のセリフはなかなか洒落てる。
TOSHIさん [CS・衛星(字幕)] 4点(2017-01-09 17:30:28)
17.《ネタバレ》 昔の船乗りは世界の淵から落ちるのを恐れていた。だが、俺たちはあのとき正気の淵にいたのだ――。19世紀、アメリカ。閉店間際の場末の宿屋に、とある男が亭主に会うために訪ねてくる。男の名はハーマン・メルビル、後に『白鯨』という米文学史上に残る屈指の名作を書くことになる新進気鋭の作家だ。目的はその酒浸りの亭主が遥か昔まだ青年だったころに経験した、ある航海についての話を聴くこと。最初は頑なに拒んでいた亭主だったが、メルビルの情熱にほだされ、今まで誰にも話したことのないその苦難に満ちた航海の記憶を呼び覚ましてゆく。ウイスキーをくゆらせながら彼はその重い口を開き、静かに語り始めるのだった。船長ポラードと一等航海士チェイスの元で、何人もの男たちとともに何百日にもわたって経験した想像を絶する日々を。それは、白い肌に覆われた巨体を大海原にうねらせ、ちっぽけな人間など一瞬にして海の藻屑に変えてしまう恐ろしい白鯨との生死を懸けた闘いの物語だった……。名作『白鯨』誕生の裏に隠された真実の物語を、エンタメ映画の名手ロン・ハワードが真に迫った映像でもって描き出す一大海洋スペクタクル。いかにもロン・ハワードらしい、この抜群の安定感はもはや匠の域に達してますね。分かりやすいストーリー展開、個性豊かな登場人物たち、迫力満点のCG映像…。画面の中の男たちとは裏腹に、観客である僕はまるで豪華客船で心地よい船旅へと繰り出すかの如くこの安定のエンタメ・ワールドに身を任せておりました。昔は鯨をこうして狩っていたのかとか、鯨油はこんな方法で取り出していたのか(鯨の頭の中に入るシーンの生々しいことといったら!)などなど。最初は対立していた正反対の2人の男が極限状況に追い込まれたとき…なんて、思いっきり前作の『ラッシュ』とかぶってるベタベタな設定だけど、やぱアツいっすね。中盤における肝心の白鯨とのバトルシーンなんて、さすがの大迫力でハラハラドキドキ。だったんですが……、そんな僕のハイテンションもその白鯨との一大バトルまで。原作がそうなので仕方ないかも知れませんが、後半からは画的にもかなり地味な普通の海洋漂流ものになってしまい、幾分か水準が下がってしまったのが残念でした。食料も水も底を突き、極限状況に追い込まれた男たちが取ったある行動など、さすがに既視感が否めません。白鯨との手に汗握る闘いを、僕はもっともっと見たかった。6点。
かたゆきさん [DVD(字幕)] 6点(2016-10-23 22:33:06)
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16.《ネタバレ》 原作、メルヴィルの『白鯨』ともに未読です。 職業映画を撮らせるとピカイチのロン・ハワードが監督しただけあって、19世紀初頭の捕鯨船の様子が描かれる前半部分はかなり面白くできています。また、エリート家系出身ではあるが経験のなさゆえに見栄を張りたがる船長と、身分は低いものの叩き上げで船員達からの信頼も厚い一等航海士との対立などは月並みながらもよくできており、見せ場、ドラマ、ともに充実しています。 ただし、海難事故を経て漂流が始まる後半になると、作品のテンションは一気に落ちます。職人的な航海士達が知恵を出し合って難局を乗り切るのではなくただ潮に流されているだけなので、ロン・ハワードが得意とする職業映画という領域から外れてしまうのです。飢えの中で人肉に手を出すという展開も作り手が意図するほど衝撃的ではなく、これだけ何もなければ仲間の肉を食うしかないでしょとしか感じませんでした。もっと容赦のない描写ができる監督が撮っていれば後半パートの訴求力はより強いものになったと思うのですが、ロン・ハワードでは無難にまとまり過ぎたように感じます。
ザ・チャンバラさん [ブルーレイ(吹替)] 5点(2016-08-10 00:43:48)(良:1票)
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15.《ネタバレ》  白鯨の襲撃を受けて、船が瞬く間に破壊されるシーンは、迫力満点。  想像していた以上に「漂流」のパートが長く (あんまり白鯨とは闘わないんだなぁ……)  と下がり気味だったテンションを、一気に高めてくれるだけの衝撃がありました。   序盤は「分かり易い悪役」であったポラード船長が、徐々に成長した姿を見せてくれる展開なんかも好み。  当初は対立していたオーウェン航海士と、少しずつ認め合い、再会時には喜びを見せる辺りも良かったですね。   鯨油を採る為に命懸けで船旅をしていたトーマスの口から「地面を掘ったら油が出てきた話」が語られる際の、何とも言えない笑みなんかも、非常に味わい深い。  もう危険な航海で油を集める必要もない、石油の時代への移り変わりを象徴する台詞。  とても雄大な気分に浸らせてくれると同時に、一抹の切なさも感じられました。   作中で最大の禁忌として扱われているカニバリズムに関しては、それを扱った品を既に何作も観賞済みなせいか、あまり大事には思えなかったりして、残念。  如何にも勿体ぶって描かれていた分だけ、こちらとしては少々白ける気持ちを抱いたりもしましたね。  結末では「全部を書く必要は無い」と、その禁忌をあえて秘した上で小説「白鯨」が書かれたという形になっており、作者であるハーマン・メルヴィルの優しさが示されています。  その一方で、本作品は「せっかくメルヴィルが気遣って隠しておいた秘密を暴く」ストーリーとなっている訳であり、そのチグハグさも気になるところ。  良い話として纏めているけれど、この映画の存在自体が「あえて全てを書かなかった」配慮と真っ向から反しているのではないかと、最後の最後で疑問符が残りました。   告白者であるトーマスの妻が、毅然として言い放った 「初めて会った時に、その話を聞いたとしても、私はずっと貴方の妻でいたでしょう」  という台詞が印象深いだけに、真実の秘匿を肯定的に描く形にはして欲しくなかったなぁ……というのが、正直な気持ちです。   そんな本作のクライマックス。  白鯨と目が合ってしまい、銛を突く手を止めてしまうシーンは、実に素晴らしかったですね。  とにかくもう「視覚的なメッセージ」の力が圧倒的で「何故、殺さなかった?」という作中の台詞に対しても、こんなに美しいものを殺せる訳が無いじゃないか……という気持ちにさせられます。  傷口を映し出す演出、そして白鯨が攻撃を加えずに去っていった事からするに 「白鯨と航海士との間には、闘いを通じて奇妙な友情が芽生えていたのだ」  と解釈する事も出来そうな感じ。  でも自分としては、白鯨があまりにも美しかったから見惚れてしまい、それを壊す事など出来なかったのだと思いたいところです。
ゆきさん [DVD(吹替)] 7点(2016-07-13 21:32:00)
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14.《ネタバレ》 なかなか面白かったです。巨大な白鯨と戦うシーンとかほとんどCGなんだろうけど、映像的にすごく良く出来てました。 こちらのページを見て、あぁなるほどそういうメッセージが込められているのかと納得いたしました。 人間の尽きない欲望。際限なく資源を食い漁る人間に対する戒めのような存在なのですね。 白鯨の目を見た時、なぜオーウェンは戦うことをやめたのか。白鯨の目に映る自分の姿を見て、自分を省みたのかなと思いました。 オーウェンは最初から最後まで見識高い人間でありましたが、ジョージ船長は最初は嫌な奴でしたね。 でもだんだんと変わっていって、最後には彼は真っ当な人間になる。 そういう変化を考えると、オーウェンよりむしろこの船長の方が物語の主人公かなという気もします。
あろえりーなさん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2016-06-28 21:01:49)(良:1票)
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13.この映画、どう見ればいいんだろう。娯楽大作として観ると、思ったほど白鯨との戦いがなくてひたすら漂流シーンが多くて疲れるし。 人間ドラマはなかなか見応えあるものの、そこまで感動的なシーンがあるわけでもなく、それなりの出来。 あと気になったのがCGが多すぎて、例えば「ジョーズ」を初めて見たときのような、リアルな恐怖というものをあまり感じられなかったこと。 嵐が来て船の上で皆集まってるとことか、風で髪をなびかせてるだけで、背景全部CGなのが丸わかりだったりする。
ヴレアさん [DVD(字幕)] 4点(2016-06-09 22:08:02)
12.《ネタバレ》 なんとも過酷な漂流生活に気分もげっそり。邦題には偽りアリかな。映画館で観るべき映画でした。でも良かったです。
kaaazさん [インターネット(字幕)] 7点(2016-05-20 23:07:44)
11.戦いというより一方的にやられるだけ・・・つらいな。
東京ロッキーさん [映画館(字幕)] 7点(2016-02-19 18:09:55)
10.《ネタバレ》 アメリカ名作小説の基になった実話。前半は迫力あるホエールバトルアクション、後半は漂流記。みんな痛々しいほどガリガリのカラカラに。筋骨隆々だったはずの主演クリス・ヘムズワースも貧相な体型に。よくあれだけ絞ったもんだ。目ひん剥いて昇天されたナカマを見て、ヤッてはいけねえことをヤッちまった。でもドーブツなら当たり前のこと。ジューシィやったんかな。この作品の主題はホエールバトルよりもソッチですな。
獅子-平常心さん [映画館(字幕)] 6点(2016-02-07 23:51:25)
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9.《ネタバレ》 捕鯨問題で揺れるこのご時世、長い時間をかけて本作に挑んだロン・ハワードに敬意を表したい。 個人的には中々の力作。あの精悍な漢たちをげっそりするほど追い込み練り上げたのだから!  映画は冒頭の海中を突き進む主、男がある宿に訪ねてくるシーンから始まり回想形式で過去の“闘い”について語っていく。 窓の外で手紙を見せ、小説の創作ヒントを求めて瞳を輝かせる若き作家、過去を封印する老人、扉の外でそれを見守る長年連れ添ったであろう妻。  男たちを海に誘う未知への恐怖と冒険への好奇心、生活を支える脂や肉、名声。野望を抱く男たちの船出は、死にゆく者を送り出すような人々の喪服と鎮魂歌で包まれる。  序盤の冒険へのワクワク感。ヒヨッ子船長に船乗りの身のこなしをアピールする対抗意識、船酔いの荒療治、張り合おうと嵐に突っ込む無謀さ、ベテランと新米の対立、船上で人種や身分を超えて海を生きる者たちの競争・意気投合、銛を打ち込んで海を駆けるような狩り。 経験者は語り、未体験への好奇心が海の男たちを狂わせ、復讐者と冒険者たちを引き合わせる。  勇ましいハンティングの後に描かれる血肉の生々しさが、息をしている者の横に転がる変わり果てた無言の船員が、仲間同士で喰らい合った地獄を容易に想像させる。鯨の臓物を引きずり出して脂を得意気に掻き集めていた男たちですらだ。 富となるはずの脂がもたらす“灯り”、近代兵器が何の役にも立たない大自然で人間も鯨も関係なく平等に殺し合い、くたばり果てる。キャメラも激しく動く船乗りたちを追いきれずに振り切られたり波に飲まれたりと忙しすぎてこっちまで酔いそうになった場面も。  そんな極限状態でも腐りきらないプロフェッショナリズム。 野獣の如きむしゃぶりつき、尊厳も何もかも投げ捨てられ失ったはずの男たちが得たもの、求めるもののため、獲物を発見した瞬間に水を得た魚のように息を吹き返す瞬間!そこにはどんな状況でも最善を尽くそうとする意地が彼らを奮い立たせる。  彼らを支えるエネルギーはなんなのだろう。愛する妻が渡したお守り?生き残るチャンスをかなぐり捨ててまで貫きたかったもの?様々な支えが彼らを散々危険を味わったはずの海原に旅立たせてきたのだろう。過去を背負う老人にしても机の上に刻み込まれた地図! 鯨にとっても大勢の仲間を串刺しにして殺しやがった憎っくき仇。何度も繰り返したであろう怒りの頭突きの痕、執念深い追跡。  “あの眼”を見た男は、一体何を思ってすべてを終えたのだろうか。
すかあふえいすさん [映画館(字幕)] 8点(2016-01-30 00:34:40)(良:1票)
《改行表示》
8.ライフ・オブ・パイほど考えさせるものではなく、 タイタニックほどすべての人にわかりやすいものでもない。  思っていたよりしっかりした映画だったけど、 小説の「白鯨」と比べざる得ないので、点数はなかなか伸びない。
aimihcimuimさん [DVD(字幕)] 7点(2016-01-25 22:52:37)
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7.《ネタバレ》 「白鯨との闘い」とはなかなか吹っ掛けた邦題である。モビー・ディックとの死闘を描くアクションかと思いきや、この映画で語られるのは「白鯨」のモデルとなった凄惨な海難事件を描いたドラマである。白鯨の課した過酷なサバイバルとの闘いを指しての邦題だろう。アサイラムあたりが「白鯨VSメカシャーク」とかを作ってしまいそうなところ、ロン・ハワードはこれを奥深いドラマに仕上げている。  石油という燃料にあやかる私たちにとって、産業革命を支えた一昔前の燃料のストーリーは充分に通じるテーマといえる。ましてや米国の技術革新によりシェールオイルが増産され、OPECはじめ世界にきな臭い影響を与えている昨今である。この映画においてオイルが示すもの、それと人類との関係性が胸に突き刺さるはずだ。  そもそも本来の捕鯨とは食用に行う狩猟であったはずである。しかし鯨油がもたらす恩恵に気づくと、捕鯨は生活を豊かにするための行為へと変貌した。いかに立派な帆船と言えど鯨油以外を置く場所は無いので残りは海に捨ててしまうのだ。  街の灯を絶やさぬために海洋の心臓部で鯨油を追う。人間の英知を象徴する物が火なら、それを動かす燃料の一つは人間の傲慢である。これを悪とは思わないが、しかし同時にこのような行為に伴う業の深さを忘れてはいないか。知っていても、普段意識したりすることもないのではないか。  そこで白鯨は、鯨油を求める船乗り達に試練を与えた。油はもちろん食べるものもない。ただ一つの渇望は飢えを満たすことである。 生きるために食べる。至極単純ながら苦渋の決断を下さなければ乗り越えられない試練だ。だからこそ再び白鯨と対峙したときにオーウェンは武器を置き、ジョージは自らの行為の業の深さを話したのだろう。  クジラの数も減り、海の果ての宝を求める捕鯨も衰退期に入った。しかし映画のラストには新たな燃料の存在を匂わせる。今度は地の果てまでオイルを求める時代が来るのだ。知っての通り、これは豊かさと同時に人類に混乱や破壊をもたらすことになる代物でもある。つまり現代人も、豊かさに伴うエゴや、それが引き起こす悲劇を、意識せずとも実は知っているということだ。
サムサッカー・サムさん [映画館(字幕)] 8点(2016-01-25 13:26:41)(良:1票)
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【点数情報】

Review人数 26人
平均点数 6.23点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
427.69%
5623.08%
6623.08%
7830.77%
8415.38%
900.00%
1000.00%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 5.66点 Review3人
2 ストーリー評価 7.50点 Review4人
3 鑑賞後の後味 7.50点 Review4人
4 音楽評価 7.33点 Review3人
5 感泣評価 6.33点 Review3人
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