6.切なく美しく流れる主題歌はとても印象的で、見る前からおおよその結末が分かるほどだ。映画はシンプルで淡々と進むが、それがリアルにユダヤ人迫害の非道さを感じさせて心を打つ。イタリア映画には純真な男の子が出てくることが本当に多い。 【ESPERANZA】さん [DVD(字幕)] 7点(2017-09-08 19:22:42) |
5.《ネタバレ》 人を思い遣る者達が人を人とも思わない者達に虐げられるナチスによる迫害モノ定番の陰鬱さ。バッドエンドは想定内ですが、列車内における姉弟の会話の中で「手術が成功したら何でも見えるようになるのよ」「一番最初にレンカの顔が見たい」には泣かされました。旧ユーゴスラビアが舞台の本作。後年の紛争を思うと、人種がもとでの諍いのやりきれなさを実感させられます。 |
4.最近の深夜テレビが初見だったんですけど、ユダヤ人迫害物としては非常に珍しい映画だと思った。多くの作品は大抵ポーランドかフランスが舞台ですけど、この映画の舞台は旧ユーゴスラビア(「旧」と付けなければならないことに、また別の歴史の悲劇を感じる…)。この元多民族国家に於いてもナチスのユダヤ人迫害が行われていたことに、今更ながら全ヨーロッパが巻き込まれていたという認識を新たにしました。そしてまた本作は、自国もムッソリーニを抱えていたイタリア製で、言語も当然イタリア語。これも珍しかった。ついでに言えば、主人公のセルビア系ユダヤ人女性(?)を演じるのは、アメリカ人のジェラルディン・チャップリン(台詞は吹替)。ところで、この邦題と中身は全く繋がらないと思うんですけど…、5点献上。 【sayzin】さん 5点(2005-01-11 01:10:09) |
3.中々切ない話で…ユダヤという事で迫害を受ける時代で、盲目の弟の面倒を見る姉 現実を感じさせないようにそして自らの希望を弟の託し…ラストシーンは結構きます… |
2.私もかなり前に見たきりですが、悲しく哀愁を帯びたテーマ音楽と共に姉弟の悲しい話に涙ぼろぼろでした。若いJ・チャップリンの姉がけなげで切ない。 【キリコ】さん 8点(2004-01-18 22:42:15) |
★1.《ネタバレ》 私がこの映画を見たのは30年以上前のこと。既にストーリーの細部は記憶のかなたにかすんでしまったが、その悲しいラストシーンと美しいテーマ曲は心にしみついて、いまだに忘れられない。この映画は、一言で言ってしまえば、ナチスドイツによるユダヤ人迫害の話なのだが、近年公開された戦場のピアニストやシンドラーリストなどのどの映画よりも涙をさそう。主人公は盲目の弟と二人暮らしの若い女性。弟の目はきちんとした治療を受けられれば治るのだが、そんなことは望み得ない。しかし、姉は弟にいつか必ず治るからといってきかせ、青空や花などの美しさを語ってきかせる。だがその二人の周りでは、戦争とユダヤ人迫害の影が日に日に増していくのだ。 <<ここからネタバレに入ります>> ラストで収容所行きの列車のなかで、姉が弟に語って聞かせる。「これから、お医者さんのところに行くのよ。そこで治してもらえば、目が見えるようになるのよ。」「ねぇ、ねぇ、お姉さん、今何が見えるの?」 窓もない貨物列車のなかで、他の人々の絶望に満ちた目に囲まれながら、彼女は美しい景色を語り始めるのだ。 【駆けてゆく雲】さん 9点(2004-01-18 21:49:46) (良:1票) |