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ゴーン・ベイビー・ゴーン

[ゴーンベイビーゴーン]
Gone Baby Gone
2007年上映時間:114分
平均点:7.12 / 10(Review 51人) (点数分布表示)
ドラマサスペンス犯罪ものミステリー刑事もの小説の映画化
新規登録(2008-10-15)【Sgt.Angel】さん
タイトル情報更新(2023-01-15)【イニシャルK】さん
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監督ベン・アフレック
キャストケイシー・アフレック(男優)パトリック・ケンジー
ミシェル・モナハン(女優)アンジー・ジェナーロ
モーガン・フリーマン(男優)ジャック・ドイル警部
エド・ハリス(男優)レミー・ブレサント刑事
エイミー・ライアン(女優)ヘリーン・マックリーディ
ジョン・アシュトン(男優)ニック・プール刑事
エイミー・マディガン(女優)ビー・マックリーディ
エディ・ガテギ(男優)チーズ
マーク・マーゴリス(男優)レオン
マイケル・K・ウィリアムズ(男優)デヴィン
タイタス・ウェリヴァー(男優)ライオネル・マックリーディ
三木眞一郎パトリック・ケンジー(日本語吹き替え版)
石塚理恵アンジー・ジェナーロ(日本語吹き替え版)
坂口芳貞ジャック・ドイル警部(日本語吹き替え版)
菅生隆之レミー・ブレサント刑事(日本語吹き替え版)
勝生真沙子ヘリーン・マックリーディ(日本語吹き替え版)
一城みゆ希ビー・マックリーディ(日本語吹き替え版)
石田圭祐ニック・プール刑事(日本語吹き替え版)
西凜太朗デヴィン(日本語吹き替え版)
中村秀利ライオネル・マックリーディ(日本語吹き替え版)
板東尚樹(日本語吹き替え版)
原作デニス・ルヘイン〔原作〕『愛しき者はすべて去りゆく』(角川文庫刊)
脚本ベン・アフレック
音楽ハリー・グレッグソン=ウィリアムズ
挿入曲ガンズ・アンド・ローゼス"You're Crazy"
撮影ジョン・トール
製作ショーン・ベイリー
ミラマックス
美術クリス・コーンウェル(美術監督)
シャロン・シーモア(プロダクション・デザイン)
編集ウィリアム・ゴールデンバーグ
その他ハリー・グレッグソン=ウィリアムズ(指揮)
マット・デイモン(スペシャル・サンクス)
ジェニファー・ガーナー(スペシャル・サンクス)
マーティン・ブレスト(スペシャル・サンクス)
テレンス・マリック(スペシャル・サンクス)
ケヴィン・スミス(サンクス)
ジェリー・ブラッカイマー(サンクス)
ジェイソン・ミューズ(サンクス)
ネタバレは禁止していませんので
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51.《ネタバレ》 原作は未読なのでこの作品から受けた印象のみになってしまうのですが、あそこまでの大芝居が打てるなら福祉局に裏から手を回すとか、母親本人を逮捕するのが忍びないなら薬物中毒を更正する病院へ無理やり送り込むとか、友人や恋人崩れを片っ端から逮捕して引き離すとか、違法覚悟で小さな女の子を最悪の環境から救い出す方法は他にいくらでもあったはず。関わった人々全てが子供のためだったと懸命に訴えるのだけれど、どこかが、何かが違う。それは結局、大人の事情というか余計な欲や救いようのない過去が絡んで来るからなのでしょう。そして大ドンデン返しを前提に練られたプロットのせいでもあるのかな。
この複雑さが原作ではもう少し深く描写されているのでしょうか?どうしようもない母親の存在や生活環境のリアルさが、逆に後半で展開される真相の不自然さを強調しているようにも思えました。

ただ、どれだけ話の強引さを分析してみても、苦くて辛い。アマンダがあれぐらいの大きさだったら自分の身に何が起こったのか少なからず覚えているだろうし、もっと成長すれば事件のことを知ってしまう。寝る前にお話を聞かせてくれたライオネル伯父さんが刑務所へ行った理由も、サンドイッチを作ってくれたドイルさんが刑務所へ行った理由も、自分のせいではないとは言え事件に関わったレミー刑事が死んだということも知ってしまう。その時、あの母親は支えてくれるのでしょうか。つまり真剣にアマンダの未来を心配してしまうくらい、入れ込んで観てしまったということです。これで初監督作品なんて本当に凄いなー。大人達の選択の重さがいつまでも胸に圧し掛かります。
あまりの言動に呆然とさせられた母親役エイミー・ライアンの演技も凄まじいの一言です。リアルにいそうな感じが怖かった。
クジラばしさん [DVD(字幕)] 6点(2009-09-15 09:21:41)(良:3票)
50.《ネタバレ》 次の監督作『ザ・タウン』もそうなんだけど、とにかく脚本が素晴らしい。物語の何もかもが必然となっている。ボストンの小さな町を舞台に、小さな町であるがゆえの物語(ここんところも『ザ・タウン』と共通)なのだけど、主人公の探偵が地元のチンピラと一悶着起こすシーンや、探偵の公私のパートナーと誘拐された娘の母親(母親の薬中仲間のほうだったけか?)が顔見知りであることなんかも「小さな町」であることをさりげなく見せている。そしてある者たちの繋がりが露呈してゆき犯行が発覚するという衝撃的な結末もまた「小さな町」であることで成り立つ。「小さな町の物語」であることを丁寧に紡いでいるがゆえに衝撃的でありながら唐突ではない結末を見事に作り出しているのだ。ある者は死に、ある者は捕まり、ある者は去ってゆく。取り残されたようにこの小さな町にいる主人公。この愁傷感が「小さな町」の閉塞感を表現しているようでもあり、エンディングをやるせなくする。
R&Aさん [DVD(字幕)] 7点(2011-04-04 15:41:08)(良:2票)
49.《ネタバレ》 『ミスティック・リバー』のデニス・ルヘインらしい暗~い原作を映画化したベン・アフレックの監督としての力量にまず脱帽。幼女誘拐事件を捜査する私立探偵の姿を追ったミステリーの体裁を取りながら、観る者に強く訴えかけるテーマ性を孕んでおり、イーストウッド作品にも引けを取らない重厚な作品となっている。結論から言って、犯人たちは誘拐という手段を取らなくても娘を救う方法はあったと思うが、母親が逃亡を図っていたという緊急性から止むを得なく犯行に手を染めたのだろう。彼らの行動の正否はまた、男児の誘拐殺害犯を義憤から射殺した主人公の決断の正否にも関わってきて、果たして「子供の未来」や「法」や「正義」とは何なのか?何が正しく何が間違っているのか?といった、恐らく答えなど出ないような問題を我々に真摯に突き詰めてくる。「赤ちゃんポスト」や幼児虐待などのニュースを見ると、子供のいない我が家では、「どうしてあんな家庭に子供が授かるのか?」「自分たちなら愛情をもって子供を育てられるのに」といった話が必ず出るし、ましてや子供を殺めるような人間は皆死ねばいいと本気で思っている。だから犯人たちの行動は理解できるし、その一方で、主人公の正論(子供は母親の元に…)もまた間違っているとは思えない。我々は、犯人たちや主人公同様、ただただあの娘の幸せを願うことしかできないのだ。
フライボーイさん [DVD(字幕)] 8点(2010-01-06 20:42:12)(良:2票)
48.《ネタバレ》 この映画が投げかける問いに明確な答えはない。ある人は主人公に共感し、ある人は主人公を否定するだろう。しかしながら、どちらかの行動を選ぶと言いながら、どちらの心情も理解できる人が殆どだろう。物語の結末の時点での娘の視点に立てば、どちらも正解とは言い切れないからだ。現実にはこういうことが往々にしてある。だから、どう思おうと、その人なりの価値観だということで、否定はできないと私は思う。アフレックもそういうつもりで、あえて結末をすっきりさせなかったに違いない(ちなみに私は、主人公の熱い考えには反対だ。私なら誘拐犯を見逃したかもしれない。しかし、かといって意見の相違で恋人が去ってしまうのも酷な気がした)。ただ、この映画を観て、何の感想も抱かなかったという人がもしいるとしたら、私はそちらのほうが問題だと思う。本作の主人公のように、人の一生を左右するような重大な選択を迫られる状況というのは、裁判員制度が導入された現在、私たちにとってもはや他人事ではないからだ。裁判員に選ばれたとき、我々は場合によっては人の生死まで判断せねばならなくなる。答えのない問題に取り組むのは、できれば避けたい大きな試練だが、それを放棄してしまうのは、最終的に判断を間違ってしまうよりも罪なことだ。実際、裁判員が自分なりの根拠を持たないで、適当に一票を投じてしまうようなことが起こるのは怖い。何らかの大きな選択をするなら、そこに必ず信念や自論は必要だと思う。主人公もそれがあればこそ、多少の後悔はあっても、孤独な少女の現実を受け入れられるのだろうから。…そんなことを真剣に考えさせられた作品。話は変わるが、ベン・アフレックといえば私のなかではケヴィン・スミスなわけですが(笑)、ケヴィンの作品ではアホっぽい姿をよく見るぶん、この作品で彼の別な一面が見えてある意味良かった。あんたはいい男だ!!ちと惚れた。
よーちーさん [DVD(字幕)] 7点(2009-07-14 02:40:44)(良:2票)
47.《ネタバレ》 アメリカで評価されていた通りの良作に仕上がっている。題材の良さを活かしており、監督・脚本家として才能の高さを示したといえる。事件モノ、ミステリー、ヒューマンドラマ、社会派映画といった複雑な顔を持ち、見ている者に色々と考えさせられる深い映画に仕上がっている点は評価できる。「何が正しくて、何が間違っているのか」が見えてこない難しいテーマに対して、スムーズな問題提起がなされている。主人公が果たして正しいことをしたのかどうかを考えざるを得ないだろう。主人公が行った「7歳の男の子を殺した犯人のアタマをぶち抜いたこと」と彼らが行った「少女の将来のために誘拐すること」は果たしてどちらが正義でどちらが悪なのかが分からない。ラストの選択については、人の親でもなく、女性でもない主人公だからこそ、あのような行動を取ることができたのではないか。娘が大切にしている人形の名前を間違えるような母親でもアマンダにとっては幸せなのかもしれないと考えたくなる気持ちも分かる。
一方、「実の娘を亡くした者」「不妊症に悩む妻を持つ者」「子どもが犠牲者になる姿を見たくないパートナー」、どのキャラクターも子どもに対して深い思い入れを抱える者である。子どもの明るい将来のため、子どもが確実に不幸せにならないために、法律を超えた行動を取ろうとする気持ちがよく伝わってくる。どちらの考えもよく分かり、この問いに対する明確な“答え”は存在しないだろう。
エンディングシーンも心に響くような仕上がりとなっている。
娘が実の母親の元に戻ったのだから、形式上はハッピーエンドであるのは間違いない。
しかし、これほど素直に喜べないハッピーエンドで締めくくったアフレックは凄い。
バッドエンドと考える者もいるだろう。
冒頭にも触れられていた「街」というキーワードも大事にされていたと思う。車の運転中に飛び出してきた子どもから暴言を吐かれるような「街」の姿が描かれている。子ども達が悪いのではなくて、そういう「街」で育ったことが起因となっているだろう。暴力や銃やドラッグが溢れていれば、大人たちがおかしくなり、子どもも徐々に汚染されていく。そういう子どもが大人になり、親となれば、彼らの子どももまた不幸になる。
そういった連鎖を断ち切らなくてはいけないということを「街」というキーワードを用いて、アフレックは一応の「答え」としているのではないか。
六本木ソルジャーさん [DVD(字幕)] 8点(2009-06-28 11:24:04)(良:2票)
46.《ネタバレ》 最初、登場人物の名前が頭の中で整理できず、やや混乱気味だったものの、次第に分かってくると、一気に引き込まれました。これは考えさせられますね。アマンダの幸せのために、ドイル警部たちは、あそこまでする必要があったのだろうか、というのがまず疑問。しかし、ここはこの作品の前提なわけで、その是非を云々言っても不毛なのでとりあえず置いておくとして、問題は、やはりラストのパトリックの出した結論です。正直なところ、私はアンジー派ですが、それでも、パトリックの思考回路も十分理解できるのです。この作品は、最後の最後に、パトリックの選択が誤りであったことを匂わせますが、ドイル警部夫妻に育てられればアマンダはより幸せだったかどうか、というのは、数年後の結果を見なければ誰にも分からないのです。ドイル警部夫妻の身の上にだって、今後何が突発的に起きるか分からないわけで・・・。やはり、理論的に正しいパトリックの選択をしておいた方が、長い目で見たときにアマンダにとっては「生きやすい」のかもしれない、とも思ったり。しかし、ケイシー・アフレックという俳優、なかなか良いですね。相変わらずエド・ハリスはイイ味出していました。
すねこすりさん [DVD(字幕)] 7点(2009-02-02 15:46:04)(良:2票)
45.《ネタバレ》 ○近年稀にみる傑作に仕上がっている。ドラマとサスペンスのバランスが非常に良い。間に挟む現地の人の様子も作品に良いスパイスとなっている。○モーガン・フリーマン、エド・ハリスという大物俳優に対し、主演の二人が少し弱いかな。もちろん悪いとか言う訳ではないが。
TOSHIさん [DVD(字幕)] 9点(2011-08-28 22:43:13)(良:1票)
44.《ネタバレ》 ドイル引退および郊外の一軒屋で妻と抱き合うのシーンを見たらば、ああ、アマンダはここにいるんだなあ、ということはわかってしまう。
なので、謎解きとしては食い足りないのだが、全体としてはなかなかの秀作に仕上がっているかと。
「2」という数字は何かとトラブルの種になるので困りもの。
「1」があったために、「2」を回避しようという動機が大きく働いてしまう場合は、特に困りもの。
私は「失敗」のことを言っているのだが、「1」がなければ、「2」は成立しなかったので、逆に言えば「1」が無かったと仮定したならば、パトリックは「同じ決断」をしただろうか、というと、それは不確定、むしろ逆だったかもしれない、と言えると思う。
「1」については完全に「失敗」だったので、あんなことをしておきながら刑務所を免れているという設定にも大きく無理があるのだなあ。
あの小児性愛者は放っておいてもアメリカの法律では一生刑務所から出てこられないのだから、殺すことはなかったのだし、彼には殺す権利もなかったのだし、あの処刑は衝動殺人以外のなにものでもない。たまたま銃を手に持っていて、たまたま「カッ」としてしまったから。それだけ。
他人がどう誉めてくれようと、「1」は完全なる間違い。
「パトリックの思う神様」は、それを許さないだろう。
…で彼はカトリックだと思われるので、そして「神様が許すかどうか」だけを気にしているので、こういう場合は教会に行って懺悔をするのが通常の展開のはずだがなぜだかそうはならないところもちょっとヘンである。
「1」の決断が間違いであったからこそ、「2回間違えたくない」という思いばかりが強くなって、「2」が発生したということである。2は1とセットだ。1回目は、明らかに神様が許さないことをしでかし、2回目は、自分の神様が良いと言ってくれると思うことを彼はした。
…個人的には、パトリックがドイルとの会話を終えたあとの段階でフェイドアウトして終わったほうがよかったのではないかと思う。原作はどうあれ、その後の展開を謎のままにして観客に任せてしまったほうが、完成度は高くなったように思われる。そうなってくれていれば、努力賞をあげてもよかった。
パブロン中毒さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2011-06-15 01:32:15)(良:1票)
43.イーストウッドの強い影響を感じた。
Balrogさん [DVD(字幕)] 8点(2011-04-04 23:04:50)(良:1票)
42.《ネタバレ》 日本では未公開らしいですが勿体ないですねー、こういった埋もれた傑作に出会うことがあるので、DVD映画鑑賞を止められない!本作もそんな映画です。原作はデニス・ルヘインですから、観る前から可能性は秘めていましたが、予想以上。
あらゆる人達の行為、それも善意と思われる行為はすべて水泡に帰してしまい、後には苦い現実しか残らないという、最近のハリウッドでは少なくなったノワール調の映画で、イーストウッドなどが好みそうな内容です。
ラスト近くのモーガン・フリーマン演じるドイルと少女の穏やかで楽しげな光景は、砂上の城であることが分かるだけに、観ていて目頭が熱くなります。
母の元に戻すという主人公は、信念も感じられずどこか青臭く薄っぺらく感じられ、いかに単なる傍観者の一般的な正しさの主張が現実社会で無力で無意味かを痛感させられます。
ドイル警部、ブレサント刑事、ライオネル。最後までお金目当てを思わせ、子供の幸せを願うライオネルと、ライオネルの思いと娘を失ったドイルの悲しみを埋め、娘の幸せの為に泥を被るブレサント、失った我が子への代償と彼らの思いに応え、娘に幸福な環境を提供するドイル。彼らは現実に対処するには、一般的な正論より個人的な信頼関係に価値があることを相互に知っており、だからこそ実行に移せたのだろうし、彼らのような、自らが正しいと思った事に対してそれを実行し、且つ結果に対して責任を引き受ける覚悟を相互に持っている関係には、胸が熱くなり、理想の成熟した大人とは彼らのような存在を言うのでしょう
ペリエさん [DVD(字幕)] 9点(2011-02-06 23:15:06)(良:1票)
41.《ネタバレ》 台詞に人名が多く出てくる映画はストーリーを追いかけるのが大変で苦手です。字幕を作る人の能力にもよるけれど、かなり分かりにくかった。そんな展開にイライラしていたら、テーマは犯人捜しとはまったく別のところにありました。最後に重たい問題を投げつけて終わります。観終わってからしばらく考えましたが、主人公の判断は間違っていないと思います。自分も、あの幼い娘が幸せになる確率は誘拐されたままの方が高かったと思います。でも、あの娘の幸せ云々以前に、誘拐までして干渉する問題だろうか。娘を不憫に思い行動した勇気は立派です。しかし、娘が虐待を受けていた訳ではないし、不幸になることが決定している訳でもない。不確定要素がたくさんある中で実行すれば、あの母子の人権やアイデンティティを無視した行為でしょう。少なくとも数年後に、娘が自らの意思で家出したいと思ってから手伝っても遅くはない。つまり、娘本人がどう感じているかが一番大事です。勿論、助けを請われたら話は全然別。それなら主人公も違う判断をしていたと思いますよ。
アンドレ・タカシさん [CS・衛星(字幕)] 5点(2009-07-07 12:32:32)(良:1票)
40.ネタバレしないためには多くを語ることはできないのですが、扱っている問題が非常に微妙であり、賛否両論あるという意味ではとても面白い映画でした。テーマは全く異なりますが、考えさせられる映画という意味で、ちょっと「ライフ・オブ・デビッド・ゲイル」を思い出しました。あれほど強烈ではないのが、僕としては逆に良かったです。
子供にとっての「幸せ」とは?最後のパトリックの選択はとても興味深く、権利を尊重するという意味でアメリカ的だと感じました。「敢えてそこを映すか?」とも言いたくなる甘さの無いラストシーンも良い。エイミー・ライアンはうまいですね。
それにしても日本未公開(!)のこの映画に出会えたのもこのサイトとレビュワーの方のおかげ。本当に感謝しています。
枕流さん [DVD(字幕)] 8点(2009-07-05 18:13:59)(良:1票)
39.家族で観たんですが、観終わった後に軽く討論会になりました。次の日には内容を忘れてしまうような映画が多い中で、観た人同士でテーマについて討論できる映画というのは貴重です。主人公の行動については観た人それぞれに賛否があって然るべきだし、そうなってこそ問題提起。初監督作にしてこの重量感。なんだかイーストウッドの映画を観ているような錯覚にも教われました。
8bitさん [DVD(吹替)] 6点(2009-03-13 22:19:31)(良:1票)
38.《ネタバレ》 よく見かけるんだけど、主演でもあまりパッとしないイメージがあったベン・アフレックの監督デビュー作。初監督ということもあり、地味な演出ながら奇をてらわず脚本で勝負してきたのが今作の完成度を高めているようです。スタッフはベテランを揃えているようで、撮影は陰影のつけ方が非常に美しく、俳優陣もモーガン・フリーマン、エド・ハリスら演技派で固めてくれています。主演のケイシーも俳優としての才能は兄ベンを超えているとみた。今後の活躍に期待します。それと、ジョン・アシュトンを「ミッドナイト・ラン」以来見かけていなかったので、こちらの出演も嬉しいです。
やや突飛な設定ですが、パトリック、アンジーをはじめ、人物の心情描写が巧く、物語はよく練られているように思いました。重厚なミステリーであり、ラストで簡単に答えられない問題提起をしてくるので、後々まで心に残る。どちらが正しいとは一概には言い切れない。アマンダは警部の元にいた方が良かったかもしれない。しかしパトリックの訴えも理解できる。ヘリーンを信じてみたい、何よりも後悔はしたくはない、と。そして彼が下した決断。おそらく彼自身も悔いてるだろう。あの虚無的な表情がそれを物語っているように思う。相変わらずアマンダのことは眼中にないヘリーン。彼女は娘の愛用している人形の名前すらも覚えていなかった。それに気付いた時のパトリックの空しい表情がいい。
ストーリー以上に、考えさせられるテーマを含んだ中々深い作品です。
Sgt.Angelさん [DVD(字幕)] 8点(2008-10-15 23:35:09)(良:1票)
37.《ネタバレ》 何の気なしに本サイトを見て(反省)強烈なネタバレ食らって(自己責任)からの鑑賞。
少女誘拐事件の真相に迫る探偵サンのお話。
皆が子供の為に良かれと思っての行動ですが、無理筋過ぎて白けます。
極め付けが探偵サンの正義感。怒りにかられて無抵抗者を後ろから撃ち殺しておいて一応悩むけど頬被りしたままブタ箱に入らない者が説く遵法精神に「どの口がそんなお説を垂れるのか!」
全編に亘って皆の「ご都合主義」にまみれた正義ヅラに監督のドヤ顔が重なる不快な作品でした。
諸悪の根源ヘリーン演じたエイミー・ライアンのリアル屑っぷりに喝采 +3点
The Grey Heronさん [インターネット(字幕)] 4点(2023-04-24 13:30:39)
36.全体的にトーンが暗く、笑顔のシーンは一箇所もありません。モーガン・フリーマンとエド・ハリスが出演していることじたい、彼らがただの警官の役で終わるはずがないと思っていましたが、やはり彼らが真犯人でした。。。最後のシーンですが、パトリックの正義感は分かりますが、その結果恋人を失い、あんないいかげんな母親に育てられるアマンダも苦労することでしょう。こういう正義感の塊みたいな人は、自分の正義感に酔いしれるばかりで、その正義感が誰かを傷つけているということさえ気づかないのでしょうね。ベン・アフレックの映画監督としての手腕の良さは光っていました。
みるちゃんさん [DVD(字幕なし「原語」)] 5点(2022-11-11 02:01:10)
35.《ネタバレ》 賛否両論を呼ぶような終わり方はけっこう好きです。ザ・正義が勝ってめでたしめでたしばかりでは、あっという間に飽きるので。
しかしこれ、モーガン・フリーマンとかエド・ハリスとかは、主人公の前でずっと小芝居を打ってたってこと? 1人の少女を救うために自分のキャリアまで投げ出して? そう考えるとものすごく不自然。他にやりようがあったんじゃないかと。久しぶりに山田奈緒子の「どこまでも手間のかかることを」という名セリフを思い出しました。
それと、やっぱり銃社会は怖いね。
眉山さん [CS・衛星(吹替)] 6点(2022-06-05 23:39:16)
34.《ネタバレ》  よくある幼児誘拐。ミステリーサスペンス。と思いきや、実は善悪の判断基準を問うドラマ性の強い作品。法律に照らし合わせればドイル警部達は加害者で母親は被害者。しかし法律という枠組みを取り、倫理やモラルといった人間的視点で考えてみると、確かにドイル警部たちはアマンダの救世主なのかもしれない。
 職業柄、そしてその経験上、レミー、ドイル、ライオネルはネグレクトな母親の元にいるアマンダの末路が見えていたのでしょう。そして法の壁の前では救えないことも。ヘンリーの逃亡計画を知ったライオネル達が強行手段に出たのは仕方ないのかもしれません。
 パトリックの活躍により事件は明るみに出てしまいます。アマンダのことを一番に考え心配していた人たちは、一人残らず不幸な結果となります。叔母のビーは追い出され、レミーは死に、ドイルとライオネルは逮捕されます。事件を解決したパトリックは探偵料をもらえないどころか、最愛の人を失ってしまいます。麻薬におぼれ、娘への愛情が一番薄い母親だけが幸せな結末を迎えるという皮肉。
 こーゆー映画ならではの、すべての謎が明らかになったときのカタルシスは微塵も感じられません。
 見ている間は引き込まれますが、見終わったあとには充足感より虚無感が圧倒的に勝ります。
 映画としての完成度は高くとも、好きか嫌いかで問われれば間違いなく好きではない作品です。
たきたてさん [ブルーレイ(字幕)] 6点(2019-11-29 03:32:52)
33.正義の有処は何か。テーマはおもしろいんだけど、最後はやっぱり腑に落ちない。
ここまで強引なオチはノンフィクションだから成せるのだろう。誰が納得する?
シリアスに淡々と進む人間ドラマを描いたベンアフレックの監督センスはgoodです。
mighty guardさん [CS・衛星(字幕)] 6点(2018-12-31 19:09:48)
32.《ネタバレ》 いろいろ考えさせられる作品ではあるものの、真相が判り始めるとちょっと腑に落ちない点が目立ち始めますね。元々正義のためなら証拠捏造など平気でやる刑事ならば、誘拐などまどろっこしいマネをせずに母親も同じように捏造で逮捕してしまえば、叔父が親権を取ってそれで手っ取り早く丸く収まったと思うんですけど・・・、極端な話チーズを使って始末させる方法だってありますし。後から養子に迎えるという方法もあったのでは?などいろいろ思い浮かびますね。主人公が娘を母親の元に返すという最後の選択肢もおかしいですね。この町に住んで探偵をし、こういう家庭で育つということかどういうことか誰よりも判ってるハズなのに、しかも殺された男の子のために犯人を撃ち殺すほどの法を超えた正義感を持ってるハズの人間が、母親の元に返すという選択肢をとるとは思えないので違和感しかないですね。見応えはあるもののご都合主義的な展開が気になりました。
映画大好きっ子さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2018-02-03 18:03:38)
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【点数情報】

Review人数 51人
平均点数 7.12点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
411.96%
5611.76%
6917.65%
71223.53%
81733.33%
959.80%
1011.96%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 8.00点 Review1人
2 ストーリー評価 8.00点 Review1人
3 鑑賞後の後味 7.00点 Review1人
4 音楽評価 7.00点 Review1人
5 感泣評価 6.00点 Review1人
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【アカデミー賞 情報】

2007年 80回
助演女優賞エイミー・ライアン候補(ノミネート) 

【ゴールデングローブ賞 情報】

2007年 65回
助演女優賞エイミー・ライアン候補(ノミネート) 

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