君の名は。(2016)のシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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君の名は。(2016)

[キミノナハ]
YOUR NAME.
2016年上映時間:106分
平均点:6.99 / 10(Review 178人) (点数分布表示)
公開開始日(2016-08-26)
公開終了日(2017-07-26)
SFラブストーリーアニメ青春もの
新規登録(2016-07-31)【ユーカラ】さん
タイトル情報更新(2023-01-09)【イニシャルK】さん
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監督新海誠
神木隆之介立花瀧
上白石萌音宮水三葉
長澤まさみ奥寺ミキ
市原悦子宮水一葉
成田凌勅使河原克彦
悠木碧名取早耶香
石川界人高木真太
てらそままさき宮水トシキ
大原さやか宮水二葉
花澤香菜ユキちゃん先生(雪野百香里)
井上和彦瀧の父
茶風林勅使河原の父
谷花音宮水四葉
島﨑信長藤井司
原作新海誠
脚本新海誠
音楽RADWIMPS
作詞野田洋次郎「前前前世」
作曲野田洋次郎「前前前世」
主題歌RADWIMPS「前前前世」
撮影新海誠
製作市川南〔製作〕
東宝(「君の名は。」製作委員会)
KADOKAWA(「君の名は。」製作委員会)
コミックス・ウェーブ・フィルム(「君の名は。」製作委員会)
山内章弘(「君の名は。」製作委員会)
企画川村元気
プロデューサー川村元気(プロデュース)
制作コミックス・ウェーブ・フィルム
Production I.G(制作協力)
スタジオカラー(制作協力)
シャフト(制作協力)
テレコム・アニメーションフィルム(制作協力)
マッドハウス(制作協力)
GONZO(制作協力)
配給東宝
作画新海誠(絵コンテ)
安藤雅司(作画監督/キャラクターデザイン)
黄瀬和哉(作画監督)
田中将賀(キャラクターデザイン/オープニング作画監督/原画)
錦織敦史(オープニング原画)
西村貴世(原画)
沖浦啓之(原画)
田中敦子〔作画〕(原画)
松本憲生(原画)
橋本敬史(原画)
吉野耕平(3DCG)
美術丹治匠(美術監督)
馬島亮子(美術監督)
編集新海誠
録音山田陽(音響監督)
その他IMAGICA(デジタルラボ)
岩井俊二(スペシャルサンクス)
あらすじ
東京に住む男子高校生・瀧は、ある朝 田舎町に住む女子高生・三葉と体が入れ替わっていた。他人の日常を生きる事に四苦八苦する2人であったが、何度も入れ替わったり戻ったりを繰り返しているうちに段々と打ち解けて行く。  しかし突然入れ替わりは途絶えた。瀧は三葉と彼女が住む町について調べて行くうちに、驚くべき事実を知る。  全世界で4000万人を動員し、数々の賞を受賞した新海誠のメガヒット作。
ネタバレは禁止していませんので
未見の方は注意願います!
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58.《ネタバレ》 ただ若い男の子と女の子が入れ替わってラブラブやって、そこにきれいな映像が乗っかってるだけなら、ベートーベンの第九に「夢をあきらめないで。あなたを愛してるわ〜」なんて歌詞をつけたような作品になってしまっただろう。しかし新海監督はただきれいな映像を撮るだけの男ではなかった。人間と町、その土台となる文化と価値観、そういったものをきちんと細部まで描き、ストーリーが映像の単なる付属物ではなく、相乗効果と説得力を生み出す土台としてきちんと機能させている。口噛み酒、組紐、そしておんぶされたおばあちゃんの語りのシーンを観て「あ、この映画は大丈夫だ」と思った。人や物に対する新海監督の優しい想いのようなものが垣間見えた瞬間でもあった。
圧巻だったのは彗星が町へと墜落するまでの一連の流れだ。本来なら町を救えるのか?というシリアスな局面であり、不安でドキドキするところなのだが、美しく壮大な映像をRADWINPSのイヤーン!ステキ!な曲にのせて、トキメキドキドキへと変えてしまった(一応断っておくけれど私はRADWIMPSのファンではございません)。町を壊し、好きな人を死に追いやる彗星すら容赦なく感動的で美しいものにしてしまう、これぞ新海マジックだ。全くもって憎らしい限りである。
私ももう30オーバーのおっさんであるが、中高生のときに観てしまったら鑑賞後はさぞかし妄想・・いや感動で胸がいっぱいになったにちがいない。次回作は果たしてどうなるのか今から楽しみである。

ところであいつら、いつお互いを好きになったのか?まあいいか。
ばかぽんさん [DVD(字幕)] 8点(2016-11-23 09:06:57)
57.《ネタバレ》 阪神淡路大震災、東日本大震災という大災厄を前にしながらその当事者ではなかった私のような人間が持つ、3つの「思い」。いやそれは、大災厄に限られる訳ではなく、凶悪な殺人事件のニュースを目にして何ともやり切れない気持ちになった時にも持つ「思い」なのだけど。いずれにせよ、その3つの「思い」が、この作品にも色濃く反映されているのを感じます。
1つ目の「思い」とは・・・死んでいった人たちの無念や苦しさは如何ばかりか、と、つい想像してしまうこと。もし自分がその死んでいったひと本人であったなら、と。到底、生きている自分には想像などし切れないにも関わらず、ただ感じる、息苦しい思い。この作品の物語では、ズバリ、実際に他人に成り代わってしまうという設定が用いられ、しかも主人公のひとり(男)は、成り代わりえたもうひとりがすでに死んでいるという事実を突きつけられる。他人の死を自分事として認識することすらもできたはずの自分、にもかかわらず、そのチャンスは失われ、すべてはもう終わっていた、という事実。その虚しさ。
2つ目は・・・すでに終わってしまった、もはや取返しがつかない事であるのがわかっていながら、つい、本当にもうどうにもならないのか、何とかなるんじゃないのか、と考えてしまうこと。この作品は、ファンタジーとして敢えてそこに夢を紡いで見せる。本来ならばあり得ない、最後のチャンスを。
そして3つ目は・・・そのように悲しみや憤りを感じていたにも関わらず、結局は、過去のこととして忘却していってしまう自分に、気づくこと。この3つ目の点にまで踏み込んだ本作だからこそ、我々の胸に痛切に迫ってくるものがあります。
作品を通じて、どのようにあの震災と向き合うか、多くのクリエイターたちが悩み、苦しみ、格闘してきたんだと思いますが、震災への「思い」にまで真摯に踏み込んでみせた本作、しっかり感動させていただきました。
鱗歌さん [映画館(邦画)] 8点(2016-11-21 22:28:20)(良:3票)
56.《ネタバレ》 おじさんだけど、すごく楽しめました。SF的に見ればすごい矛盾だらけで、偶然にたより過ぎだが、ベースは恋愛アニメだから許そう。しかし、最後の最後は何か必然的なものでもないと、大都会「東京」では、出会えないんじゃないかと…。確かに組紐はいいアイテムだったが、もう一つ何かしらのアイテムがあればよかったのに。でも、そんな疑問も吹き飛ばすぐらい感動した。映画館で見てよかった。
木村一号さん [映画館(邦画)] 9点(2016-11-13 22:09:41)
55.《ネタバレ》 「転校生」と「アルマゲドン」を足した感じでしょうか。入れ替わった2人がお互いを好きになるという前提で見ていれば、こんなにもロマンティックな物語はほかにありません。中学生高校生あたりにはたまらないストーリーでしょう。事実大ヒットしているわけですから。ただ、おじさんおばさんになると、何故この2人が両想いになるんだろう、とか、なんのために入れ替わりが始まったんだろう、ということを考えてしまい、ウットリ気分のまま映画を見ていられなくなってしまいます。あまりにもヒットしているので、ついついケチをつけたくなってしまいますが、なんの詮索もせずに見ていれば、楽しめると思います。
shoukanさん [映画館(邦画)] 6点(2016-11-11 21:08:47)
54.《ネタバレ》 男女の入れ替わり。時空を超える旅。隕石の落下。と使い古されたネタのハイブリッド映画。しかもアニメ。設定や展開については受け入れて単純にワクワクドキドキしながら観る。それが、この映画を楽しむコツかと思われます。困難を乗り越えて最後にはハッピーエンド。それで少し幸せな気持ちになれたら良いじゃない。
いっちぃさん [映画館(邦画)] 7点(2016-11-11 15:12:47)
53.機内の映画リストにあったので鑑賞。
この映画の良さがわからないのは、もう若者じゃないからなのかも。
でも、いいや。
「時かけ」の良さはわかるから。
MILAさん [DVD(邦画)] 1点(2016-11-09 02:08:48)
52.《ネタバレ》 田舎に住む女子高校生と都会に住む男子高校生が、眠るとボディチェ~ンジ。いい場面もあるのに、男女の体が入れ替わってオカマとオナベの交流に見えちまってゲンメツ…。憧れのヒトだったバイトの女先輩が段々とボケキャラへ堕ちてゆく。邦画アニメのホープ・新海誠監督による写実的でみずみずしい風景描写はさすが。肝心の物語が生ぬるい青春ファンタジーになっているのがザンネンでならねえや。
獅子-平常心さん [映画館(邦画)] 5点(2016-11-08 22:14:32)
51.オープニング、エンディング含め劇中挿入歌は全4曲。
その全てがここぞというタイミングで流れ出し、まるでミュージックビデオのような映像と音楽が物語の高揚感を倍加させ、感情を揺さぶってくる。
これを観たせいで単にエンドロールで流れる主題歌では満たされない身体になってしまった。
勾玉さん [映画館(邦画)] 9点(2016-11-08 19:20:21)
50.《ネタバレ》 日本の風景等は秒速5センチメートルから注目していましたが、今作品もとても綺麗でした。ピクサー・ディズニーにはまねできない、日本のアニメの
底力です。ただ、ストーリーは元気な女姉妹二人のとなりのトトロ、緻密な電車、携帯機器、多感な思春期の描写のエヴァ、澄んだ池や石、木、苔の描写
のもののけ姫、すれ違いの中山美穂のラブ・レター、それと男女入れ帰りの大林信彦の転校生、あとディープインパクトなどを連想し。オリジナリティに
欠けて、どっかで見たなって感じでした。皆さんがいうように傑作というほどでもなかった。ストーリー上の矛盾やツッコミどころ満載で総合的に判断して
この点数です。
いいところは、シンゴジラもそうですが、日本は減災が基本。ハリウッド映画のように隕石落下の時は核兵器は使わない。予知能力?で避けるところ。
妖星ゴラスしかり、南極大陸に巨大なジェット噴射装置?を作って地球の軌道を変えたように綺麗な糸をモチーフにした日本オリジナル(唯一オリジナル)
なところはグッドです。
SHOGOさん [映画館(邦画)] 6点(2016-11-05 23:07:08)
49.《ネタバレ》 前のレビュアーの方と同じく娘(28才)から「面白かった!」との勧めで観た65才男性ですが残念ながら感動感涙はしませんでした。
理由は概ね3つです。
①「入れ替わり」の現実感の無さ
 まず三葉が朝起きて自分の体の異常に気づくところから始まります。(そして瀧も同様に)
 ※この段階で「転校生」を、そしてその後の展開(タイムスリップ)で「時をかける少女」を想起しました。いずれも大林作品「尾道三部作」でなかなか面白かった記憶が残っています。
 しかしそもそも男女が入れ替わり、家庭環境、都会と田舎、部屋を出るのも億劫になるのが心理です。(「転校生」では幼な馴染だったがお互い悩んだ)
 なのに三葉(心は瀧)は制服を着(スカートをよく履ける!)瀧(心は三葉)はバイト先にも行く(PASUMO、SUICA使える?)
 いくらフィクション、ファンタジーとはいえ「あるある」「わかるわかる」感がなければ感情移入できません。
②ドンデン返しのヤリ過ぎ
 まぁ①はそんなものかと割り切って観続けました。
 そして入れ替わりが途絶え瀧はバイトの先輩と三葉探しの旅に出たがなんと三葉の住む町が三年前に彗星落下で全滅した事実を知り三葉の家族名が載っていた
 死亡者名簿を目にする。このあたりはやや感情移入しました。
 が、時間はまだ半分程度、どんな展開が待っているかと思っていたら時をさかのぼっての避難活動!
 しかしそれも空しく彗星は落下・・・
 と思いきや5年後(落下から8年後)町民全員無事!を知る、なんじゃこりゃ???
③5年間何してた?
 ②にも繋がるが5年後に瀧と三葉が偶然出会い「君の名は!?」と言い合いラスト! もうなんでもアリか!?
 17才から22才といえば恋のひとつや二つ経験しながら精神的にも肉体的にも変化し成長する年代です。
 こんな私でもその年代は年上、年下数名の女性に告白したりされたりふったりフラレたり・・・。
 あまりにも現実離れしたストーリーです。
 
そんなこんなでエンドロールが流れ始めたところで席を立ちました。
yoroshikuさん [映画館(邦画)] 2点(2016-10-31 14:43:21)(良:4票)
48.《ネタバレ》 いつも一人で映画を観に行く私に対して16歳の娘が「映画観に行くの?『君の名は。』観に行こうよ」と誘ってくれた。
本来ならアクションシーリーズ第3弾の洋画を観に行くハズだったが、世間じゃ騒がれてるし「まいいか」と軽い気持ちで誘いに乗った。
アニメ映画を観ないわけじゃないが、スクリーンで観るにはもったいない感覚があり、千と千尋以来になる。

映画は正直こんなオジさんも楽しめた。
恋愛要素が多いと思っていたがそんなこともなく、年甲斐もなくワクワク観れた。
この映画での矛盾や疑問、その後の展開の想像や「転校生」という映画の話題になったり、性別も年齢も大きく違う人同士が共通の話題で盛り上がれるのがこの映画のすごいところなのだろうか、「シン・ゴジラ」で一緒に観に行ったカミさんの「実際にあんな怪獣いないし」というひと蹴りで会話が終わった映画とは大違いだ。

普段一緒に観ない人、価値観が違うと思う人同士が一緒の時間を共有してくれる「パラレル」がこの映画にはあった
ぜひそんな人と観に行ってください。
かのっささん [映画館(邦画)] 10点(2016-10-31 12:32:35)(良:2票)(笑:1票)
47.《ネタバレ》 非常に評判の高い作品である。

悪くはない。うーん良くもない。

新海誠ワールドを、これで確定させるのかな。遠距離思慕。

遠距離恋愛ではない。遠距離恋愛は恋しあう二人が距離的に離れていること。

遠距離思慕は、気づくか気づかないかの違いはあるが恋心またはその前段階の思慕をいだく二人(長いので以下「恋思慕う二人」とする)が距離的に離れていく→作品H、作品B

恋思慕う二人に心の年齢的距離がある→作品KO

恋思慕う二人のうち一人の心が、異次元という言葉も心も届かない遠距離まで行ってしまい長い間帰らない→作品KU

恋思慕うようになる二人が距離的に離れている、だけでなく、時間的に離れているつまり時空間の遠距離→『君の名は。』

鉄道、ロケットなどの可動機械の精密な描写、日常の何気ない一コマの切り取り、巧みな自然描写などの中に描かれる遠距離思慕。美しいよ、もの悲しいよ、でも。作品H、作品KUのように、心に手を突っ込んでかきむしるような寂しさが、作品ごとにどんどん薄れていく。

ラストシーンが使い古されたものになるのはしょうがないが、TVアニメ、エンジェルビートのβ板のように思えた。TVアニメ、シュタインズゲート的終わり方もあったんじゃないかな。いったんすれ違うことで、その雰囲気を一瞬出していたけど。

もうひとつ注文。ミュージックのプロモーションビデオのロングバージョンにはならないで欲しい。

新海ワールドに もう一段のジャンプアップをのぞみたい。その意味で辛口に6点。
ぐっちーさん [映画館(邦画)] 6点(2016-10-31 10:03:43)
46.《ネタバレ》 うーーん。
こんなのが160億とか歴代5位とか言ってもてはやされてるの?って感じです。なんかいちいちすべてがまがい物に見えてすっきりしないです。例えば最後、並走する電車の中で三葉を見つけたときですが、キャラデザが変わってますよね?これはもちろん5年の時の経過により三葉が成長したり髪型を変えていたりしてるということでしょう。アニメは実写などに比べ描画表現に限界があり、手書きで微妙な人間の顔の差を描くのはかなり難しいのです。だからたいてい別キャラであることを表現するのには髪の毛の色やメガネを掛けさせるなどのベタな方法で判別しやすいようにしてるのです。このシーンは長い間思い出せないけど探し続けてる三葉をやっと見つけたシーンであり、観客に直感的に三葉だとわかるように高校時代と同じ髪型にしておくべきでした。それを「三葉っぽいけどチョトと違うような気もする」というデザインにするのはアホだと思います。朝に妹が起こしに来ますよね?その時もすぐに姉が起きてくる想定なのにいちいちふすまを閉めますか?開けたままにするほうが自然な気がします。バイト先の先輩がいちいち人探しについてきますか?などなど細かい点が気になりすっきりしませんでした。
承太郎さん [インターネット(字幕)] 5点(2016-10-31 02:17:09)
45.《ネタバレ》 歩道橋のシーンでもう、秒速を思い出したよ。ああこれ会えるのかな、会えないのかな。ああ、もう通り過ぎちゃったよ。なんだよ。会えないのかよ。あ、ああああ階段で。ああああああ。10年の時を経て、結願!
ようすけさん [映画館(邦画)] 8点(2016-10-29 23:14:10)
44.《ネタバレ》 ○映像美と現代劇なのにどこかノスタルジックな気分に浸れる不思議な作品だった。○大幅に過去が変えられたり、時間の割に情報を詰め込み過ぎたり、こっちが恥ずかしくなるようなセリフ言ってみたりと突っ込みどころはたくさんあるが、いろんな話題が出てきて良かったのでは。
TOSHIさん [映画館(邦画)] 7点(2016-10-29 23:13:42)
43.《ネタバレ》 ネットでの評価が高かったから観に行ったけど、面白くなかった。映像はさすがの新海クオリティ。でもツッコミどころ満載でロマンチックな展開の為だけに収束していくので、ラッドウィンプスの言ってることだけは壮大だな的な軽薄な歌詞も相まって観ながら心が冷めていくのを感じた。多くの設定や舞台も、全てはたそがれどきとラストシーンのために用意しただけであって、登場人物が生きて動いてストーリーが展開していくのではなく、ストーリーのために存在している操り人形と化しており人間味が無いように感じられた。監督が今まで作ってきたどの作品よりも明らかに薄っぺらな内容。忘れないように名前を書こう!→好きだの流れなんてギャグかと思ったよ。なぜ名前を忘れてしまうのか、彗星衝突という大規模災害を忘れていたのか、スマホの日記が消えるのか、バイトの対応ができるのか、電車を使えるのか、入れ替わりの都合が良いのか…というようなツッコミどころも「夢だから」「結び」等々で何となく片付けられるのも腹立たしい。まぁそれらはまだ勢いでごまかしながら展開していくので良いとして、村人の全員を救うことになる過去改変はやり過ぎと言わざるを得ないし、そんなことしたらバタフライエフェクトがハンパないだろう。
シン・ゴジラではゴジラ=震災・原発の被害を受けて復興への希望と原発の警鐘という現実での「これから」を見据えて締めたのに対し、本作では彗星=震災による被災者を過去改変し救いました、ってそんな軽ーい感じでいいの?
新海誠は自分自身で創りたいものを創るタイプの監督だったので好きだったけど、東宝やらやり手のプロデューサーやらが絡んで悪い方向に力を発揮しててガッカリ。本作で描かれるテーマやモチーフは過去作で扱われたものであり集大成であることは確かだけど、ここまで作風を観客に寄せてねじ曲げてきたのがショックだった。これまでのモノローグ+美麗な景色の映像を魅せる演出が特色で大好きだったのに、今回はモノローグは息を潜め、景色は背景に徹しており、登場人物が深夜アニメのキャラクターのような言動をするので本当に新海作品なのかと疑うほどだった(顔にバカ/あほと書いたり、声を合わせて「あの女/男は~!」、あいつに悪いもんな→乳揉み、ベタな絡み方をしてくるコントやマンガでしか見たことないようなチンピラの登場、バスケで乳ゆっさゆっさ→男子「おぉ~」なんて今までの作風では考えられない!)。「秒速」や「言の葉」のような繊細な作風が大好きだったのに。ひとつ本気で一般ウケするアニメ作っとくか!みたいな感じだったんだろうか。数年前「雲の向こう」「秒速」を観たとき、なぜ新海誠のような凄いアニメ作家が(アニメファン内で騒がれるのみで)世間に認知されないんだろうと悔しく思ったこともあったが、まさかこんな作品で世間的に認知され評価されることになろうとは。嬉しいような悲しいような。
いや、この作品が世間的にウケるのも確かに分かる。そういうストーリーと挿入歌になっている。が、それまでの良い意味で観客に不親切な作風だった新海誠が、ここまで観客にすり寄って来ると違和感というか、それまでの作風が好きだったのでむしろ気持ち悪く感じ、それがここまで世間に受け入れられると嫌悪感がわいて来るわけですよ!笑
それにしてもこの世間の大好評大絶賛ぶりはすごい。ちょっと理解できない。といってもこういう感想がマイノリティであるので単に自分には合わなかったということなんだろうけど。
…とでも言っておかないとこの映画を批判すると人に非ずと言わんばかりに噛みついてくるファンが怖い。

(2018/1/7 追記)
昨年の国内の賞レースはほとんど「片隅」「シン・ゴジラ」がかっさらってしまったため、ネット上では本作のファンやアニメクラスタが「興行収入一位なのにおかしい」と大暴れし、アンチ片隅・アンチ実写映画・アンチ邦画の暴徒と化していたが、本家アカデミー賞のアニメーション賞ノミネートを逃したのを皮切りに、声優アワードにて主演男優賞・主演女優賞を受賞し、俳優が声優の賞を総なめにしてしまったことで逆にアニメクラスタから叩かれるという皮肉なブームの冷め方をしていたのが印象的だった。
さて、早くも先日テレビ放送されたので、録画して約一年ぶりに鑑賞。改めて観るとやはり女子高生の下着姿や乳揉み、胸揺れにパンチラと、萌えアニメのような演出が目立つのによくもここまで大ヒットして世間に受け入れられたな、と。キャラクターも萌えアニメのそれで、二人の主人公以外が完全に脇役かモブキャラになっており(代表的なのは瀧のバイト先の同僚…その名も田中・鈴木・斉藤という没個性的なキャラクター)、世界は二人のためにあるような世界観が鼻につく。
eurekaさん [映画館(邦画)] 2点(2016-10-20 23:46:02)(良:4票)
42.《ネタバレ》 当初はDVDでいいかな~、と思っていたが、未だに熱が冷めやらず良かった良かったの絶賛の嵐で、そこまで絶賛される理由を、今この旬な時に知りたいという気持ちになり、映画館へと足を運びました。

で観た感想。あ~なるほどね~こりゃあたしかにうけますうけます。サイエンスフィクションにラブストリーにコメディと、笑って泣いて感動して、とにかく観客を楽しませる創意工夫が半端ない!作品の世界にドップリと浸かれます。

大ヒットした理由も分かりました。分かった上で言わせてください。この国もまだまだ捨てたもんじゃないなと。なぜならみ~んな純粋な人たちばかりだから。物事を斜めに見たりしないから。真っ直ぐで実直な人たちが多いんだな~って感動しました。

だってこの映画たしかに面白いし良く出来ているとは思いますよ。思いはするけどそうとう心がピュアじゃないと手放しで絶賛はできないですよ。異性に対してものすごく興味が沸く思春期に男女の体が入れ替わっちゃうという男的にはニヤニヤな状況を、爽やかな草原の風のごとくまとめちゃってさ、おっぱいをモミモミするくらい全然可愛いもんですよ。まあ設定上、主人公の男の子はうぶで純粋なことになってるから、過剰な考えがないにしてもだ、トイレ事情はどうなる?見るし触るよね。着替えだってあるし、体育の時はどうすんの?そこを女の子側から特になんの注文もないのはちょっとね~・・・はい、いかがなものかと。

それとこれを言ったら身も蓋もないんですが、3年前と3年後で入れ替わった。高校生ですよね。毎日学校に通って授業を受けてるわけで、普通さ、どこかしらにカレンダーあるはずだし、ないにしてもスマフォのダイアリーにメモってるんだから、何年何月って分かるでしょ。それともなに?SF的設定で記憶が曖昧になるから云々・・・てことですか?でもな~、なんかそこは詰めの甘さな気がしてならんのです。ずるいです。
それに三葉の父親が心変わりするところが、見せなくても想像してください、でこれまたなんかずるいな~って思った。そういえば歴史を改変しても何の弊害もないのも、よくよく考えるとずるい気がしてきた。てか相当数の人間の運命を変えちゃったんだからね。分かってんのかな~。
それからいくら肉親とは言え、あんなにも簡単にダイナマイトを持ち出せるのってどうよ?保管甘すぎやろ!田舎で穏やかだから、とかいう能書きは勘弁です(゜´Д`゜)

とまあ、なんだか重箱の隅をつつくみたいになっちゃいましたが、決してつまらなかったわけじゃないんです。十分楽しめたんですよ。ただ私はそこまでピュアなハートを持っていなかただけなんです。はぁ~、みんなが羨ましい・・・。
Dream kerokeroさん [映画館(邦画)] 4点(2016-10-20 20:47:27)
41.《ネタバレ》 この映画のすごいところは、洋画や邦画関係なくタイムリープものに多い矛盾点、見事に覆いつくす映像と脚本である。

たとえば「アルマゲドン」なんて、重力が少ないはずの隕石の地上で普通にスタスタと歩いちゃってる。でもやっぱりブルースウィリスがスイッチをポチってするときは涙がグアーって流れちゃう。

「ガタカ」なんて、宇宙ロケットに入るのに宇宙服じゃなくてスーツとかどう考えてもオカシイダロと思う。でもあの映画ほど何度も見て引き込まれる映画はない。

それと同じように、「君の名は。」もまた、細かいところばかり重箱の隅をつつくようないやらしい見方をする人間でなければ、しっかり感動できる。そんな映画である。

ここで持論なのだが、SF映画には2種類あると思う。

①「矛盾点が多少あっても、全体が総合的にすばらしく感動させられる良い映画」(たとえば「ミッション:8ミニッツ」もそう)

②「矛盾点が多少あって、全体もグダグダな話や映像なので、感動できない映画」(B級SFに多い)


そして「君の名は。」は、①であることは間違いない。


補足だが、市原悦子演じる三葉のおばあちゃんが語る(彼女もまた三葉や瀧と同じように、入れ替わりができる能力をもつ血筋)”結び”のお話は、他のアニメ映画にはない深いものがあった。
(うわさによれば、たくさんの恋愛や人間関係を持ってきた30代以上がここでジ~ンとするとか)
フィンセントさん [映画館(邦画)] 10点(2016-10-20 17:20:01)
40.息子がRADWIMPSのファンなので、音楽担当することが発表された頃から存在だけは知っていました。(1000円で観られる高校生なのに特典目当てで前売り買わされたし。)公開直前の、Mステ初出演の観覧も奇跡的に当選し、世の中の盛り上がりより少し早い段階で家庭内盛り上がりの状態。でも、お母さんは観る気はなかった。そうこうするうちに世の中があれよあれよという間に大盛り上がり、「もしかして、お母さんも観たほうがいいのか?」と思い始めたころに、「どうせ観ないよね?」と息子が一番の核心部分をまさかのネタバレ・・・。一瞬心が折れましたが、とりあえず2週間前に鑑賞してきたわけです。なんだかんだ言って、まず冒頭の楽曲で涙ですよ。そして、エンディング曲でも、頭が痛くなるくらいの号泣。細かい不整合なんて、どうでもいい。ストレートにノックアウトでした。ストーリーと楽曲が融合しすぎていて、RADWIMPSの壮大なプロモーションビデオを観てるようでした(これは、決して悪い意味ではなくて)。そんな私の様子を見て、夫が「お父さんも観た方がいいかな?」というので、一言アドバイス。「ピュアな心を全開にして行って来い!」
おおるいこるいさん [映画館(邦画)] 8点(2016-10-20 15:12:54)(良:1票)
39.《ネタバレ》 新海誠と言えば、影のある若者が自分の苦悩に酔っている筋書きをセンチメンタルな映像美で被せている、世界観第一で物語は二の次というイメージだった。しかし、今作は表情豊かであっけらかんとした登場人物に、非常に娯楽性が強いあたり、監督の転換点・新境地と言える。だからこそ、手垢のついた入れ替わりものとギャグシーンで占める序盤の印象が強いほど、311が頭によぎる中盤に意表を突かれ、やがて未来改変ものにシフトチェンジしていく構成は巧い、引き込まれる。と同時に欠点も少なくなく、なぜ二人はタイムラグに気付かなかったのか、どうして二人は入れ替わったのか(共に母親不在の設定が気になる)、如何に三葉の父親を説得出来たのか描かれていないために、良くも悪くも世界観第一の監督らしい。未来を改変出来ても、村が消滅して故郷を去らなければならないことには変わらない。それでも新たな出会いがあり、新たな希望も残されている。過去作のようにすれ違いを続けてきて終わる不安もよぎったが、階段での再会、またすれ違い、ふと振り返って、そして『君の名(前)は。』──この演出に鳥肌が立った。これ以上の結末も、この先の物語もいらないくらいに。
Cinecdockeさん [映画館(邦画)] 8点(2016-10-17 22:04:49)
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【点数情報】

Review人数 178人
平均点数 6.99点
000.00%
110.56%
242.25%
331.69%
495.06%
5158.43%
62916.29%
74223.60%
83921.91%
92413.48%
10126.74%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 7.75点 Review16人
2 ストーリー評価 7.52点 Review25人
3 鑑賞後の後味 7.84点 Review26人
4 音楽評価 7.62点 Review24人
5 感泣評価 6.15点 Review20人
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