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悪い奴ほどよく眠る

[ワルイヤツホドヨクネムル]
The Bad Sleep Well
1960年上映時間:150分
平均点:7.35 / 10(Review 68人) (点数分布表示)
ドラマサスペンスモノクロ映画犯罪もの
新規登録(不明)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2023-05-18)【にじばぶ】さん
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監督黒澤明
助監督森谷司郎
坂野義光
西村潔
松江陽一
キャスト三船敏郎(男優)西幸一
森雅之(男優)岩淵
香川京子(女優)西佳子
三橋達也(男優)岩淵辰雄
加藤武(男優)板倉
西村晃(男優)白山
志村喬(男優)守山
藤原釜足(男優)和田
宮口精二(男優)岡倉
菅井きん(女優)和田友子
佐田豊(男優)接待係
中村伸郎(男優)建設会社顧問弁護士
賀原夏子(女優)古谷の妻
清水元(男優)三浦
土屋嘉男(男優)事務官
山茶花究(男優)金子
沢村いき雄(男優)運転手
田中邦衛(男優)殺し屋
南原宏治(男優)堀内
三井弘次(男優)新聞記者
田島義文(男優)新聞記者
藤田進(男優)刑事
笠智衆(男優)野中
松本染升(男優)波多野
三津田健(男優)有村
一の宮あつ子(女優)有村の妻
児玉清(男優)新聞記者
脚本黒澤明
橋本忍
小国英雄
菊島隆三
久板栄二郎
音楽佐藤勝
撮影逢沢譲
木村大作(撮影助手)
斎藤孝雄(撮影助手)
製作黒澤明
田中友幸
東宝
配給東宝
特撮東宝技術部(特殊技術)
美術村木与四郎
録音矢野口文雄
下永尚
その他キヌタ・ラボラトリー(現像)
あらすじ
西幸一は住宅公団の副総裁岩淵の秘書である。西は岩淵の娘佳子と結婚する。この披露宴のさなか、岩淵の過去の汚職とその隠蔽工作を仄めかす不吉な出来事が起きる。折りしも公団と建設会社の癒着に関して岩淵の部下和田が検察の取調べを受ける。和田は岩淵たち上司を守るために自殺を決意するが意外な人物に救われる。この人物には岩淵を破滅させようとする策略があるのだったが…。
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48.《ネタバレ》 【皮肉】①西の動機は父を死に至らしめた悪への復讐だが、少年時代の西は父を憎んでおり、父の死後に初めて父を慕うようになった。②悪を裁くためには自らが悪にならなければならない。③西は復讐目的で佳子と結婚するが彼女の純心さに触れ、愛してしまう。最終的には佳子を狂わせてしまう。④佳子の純心さが仇にあり、西の破滅を招く。桂子が狂うことが父親への復讐となる。⑤悪の代表として描かれる公団副総裁だが、彼も政治家という巨悪の前では下っ端にしか過ぎない。巨悪は姿さえ見せない。⑥悪を成す人も家庭に帰れば家族思いであり、良き父親である。善人も環境により悪に染まってしまう。【西の敗因】①検察に密告していたのに、途中でやめている。入手した情報をその都度検察かマスコミに流せばよかった。マスコミをうまく活用していない。②和田に告発文を書かせなかった。③守山の金の入っている壺や預金通帳の在処を知りながら確保しなかった。④隠し帳簿などの決定的証拠をつかんでいない。⑤守山を拉致してから時間をかけすぎ。兵糧戦法は手ぬるい。告白をテープ録音してない。⑥背後の政治家に対して無関心でありすぎる。官民政の癒着。⑦ウェディグケーキはやりすぎ。自殺した役人の身内の仕業とばれる。信頼されるまで待つべき。【感想】人物の掘り下げが深い。妹思いの兄。純真な佳子。妻を愛してしまう西。西の父に対する愛憎。白井の気の弱さぶり。上司を裏切れない小役人。西と板倉の友情。岩淵の娘に対する愛。どれも有機的に物語に絡む。重厚で破綻の脚本は見事。汚職と復讐と恋愛と家族愛と友情を描きつつ、人間の欲望と弱さ、社会悪と正義の矛盾を浮き彫りにする。バッドエンドは社会の暗部を際立たせるためだが、後味が悪すぎる。西は殺されるが、思わぬ証拠で汚職も暴かれる結末で齟齬が無い。再開した西と佳子が仕切石を隔てて向き合う演出は秀逸。西の口笛がひどく悲しい。◆西の殺された証拠はある。服、注射器、アルコール瓶等の遺留品、格闘の跡、静脈の注射跡。車を列車にぶつけたのだから、目撃者もいると思う。板倉が警察に駆け込んですべてを話せば警察は動く。守山の失踪で警察が動いている筈。◆女性は弱くて何もできない存在として描かれる。女性の強さも描いてほしかった。西の母、岩淵の妻は省略されている。愛人の子供と暮らしたい老いた本妻の気持ちは理解が難しい。
よしのぶさん [DVD(邦画)] 7点(2010-10-19 06:10:43)
47.三船演じる西が仕掛ける復讐の物語。「幽霊」を使ったりしてなかなかしゃれてる。ただの復讐劇ではなく、西にも迷いや後悔があり見応えは十分。森雅之さんはどこで出てくるんだ?と思ったら、岩淵役が森さんか・・・ 49歳であれは凄いな~。
リーム555さん [DVD(邦画)] 8点(2010-09-27 16:20:05)
46.「汚職」という一見硬いテーマを、「復讐劇」というサスペンス仕立てにすることによって娯楽性豊かに描く大作。多少強引な設定や展開はあるものの、序盤から見る者を引きずり込む演出の力強さがある。汚職にからむ腹黒い幹部も家庭では良き父親という人間の二面性をうまく映し出している。意外なラストがこの犯罪への憎しみを増幅させる。
きーとんさん [ビデオ(邦画)] 9点(2010-09-05 15:53:38)
45.《ネタバレ》  テーマは現実的な社会問題だがストーリーや演出が非現実的な展開という、あらすじを説明すると見たいとは思わなくなるかもしれず、平凡な監督が平凡な脚本で作るとメチャクチャ駄作になりそうなのに、この見応えはさすが世界のクロサワとしか言いようがない。

 2時間半の長尺も、最初のシーンでぐっと引き込み、途中の無理やり説明調シーンもダレる一歩手前で展開を変え、コミカルなテイストも織り交ぜつつ最後まで一気に見せてしまう。

 他の同時代のクロサワ映画に比べると一歩劣るかもしれないが、それでもこのレベルの高さは驚き。50年前の映画で歴史的な価値があるという観点を一切排除しても、これはA級作品です。
nobo7さん [DVD(邦画)] 8点(2010-07-01 01:47:20)
44.《ネタバレ》 見事に予想を裏切る展開に脱帽。
森雅之の家庭での良きパパっぷりを後から振り返ると、何ともおぞましい人間だろうと唸らされた。しかしラストシーンではそんな彼でさえ実は頭を下げる身分で、上には限りなく、悪が存在している事を示唆する。

腐敗した権力に対する描き方は「生きる」に通じるものを感じたが、黒澤映画の素晴らしいところは、どの映画でもその主題以外の要素を絶妙に絡めて、作品に厚みを出すことに成功していること。
どの登場人物の人間描写にも手抜かりが無いから、じっくり感情移入出来る。

「天国と地獄」もそうだが、当時こんなに重厚なサスペンスを邦画として観る事が出来た日本人は誇らしかっただろうなぁ。
おーるさん [DVD(字幕)] 8点(2010-01-25 08:20:59)(良:1票)
43.《ネタバレ》 ○後のニューシネマを髣髴とさせるほどのバッドエンド。しかし見応えがあった。○構成が素晴らしい。後の「ゴッドファーザー」で参考にされた結婚式のシーン。マスコミがあんな所まで入るのを許可されていたかは不明だが、実に上手いシーンだった。○バッドエンドにすることで社会に対する訴えが倍増したように思える。普通の監督ならハッピーエンドにするよう言われているところだが、さすが黒沢監督。この映画のためにプロダクションを作ったとも取れるね。
TOSHIさん [DVD(邦画)] 8点(2009-07-21 09:33:12)(良:1票)
42.二時間半にも及ぶ重厚な現代モノ汚職復讐サスペンス。とにかく緊迫しっぱなしで疲れます。後味悪いです。オールバック髭なし眼鏡の三船さんが新鮮。
すべからさん [DVD(邦画)] 7点(2008-11-27 11:58:29)
41.何だか、すごい脚本ですね..ラストが、あんな風になるなんて..当時としては、珍しかったのでは...
コナンが一番さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2008-10-07 17:22:28)
40.《ネタバレ》 私は判りやすい映画が好きなのでこの映画は好きです。黒澤映画のなかでは判りやすい方だと思います。鑑賞中はどうしても西の復讐が成功して娘ともうまくいくハッピーエンドを期待しますが、そうは簡単に行かないのもらしいです。でもあそこまで救いのない結末とは。映画はテンポもよくコミカルなシーンもあり、緊張感もあって最後まで一気にみせてくれます。
ぽじっこさん [CS・衛星(邦画)] 7点(2008-10-05 22:13:30)
39.《ネタバレ》 冒頭の結婚式シーンはサスペンスのお手本ですな。まず記者団の闖入で波立てる。ひそひそ声、コロスとしての記者団と本舞台での演劇としての儀式。びっこの花嫁の入場、三橋達也の「殺す」という凶々しい言葉がはいるスピーチと、驚きをつなげながら、影の演出者である三船は一切しゃべらない。そしてとどめのケーキ入場まで、ほとんど完璧と言っていい。次の見せ場は、釜足の葬儀の場で志村のホンネのテープを流すところか。組織が個人を切り捨てる残酷、『酔いどれ天使』で、三船が親分の声を聞くマージャンの場の再現でもある。あと西村晃を追い詰めたりしてきびきび進むんだけど、後半主人公の内面の苦悩、香川への愛とかが出てくると、ちょっとネバついてしまう。彼の人間性を描いたがために、サスペンスとしてはモタついてしまう。でもこのスカッといくだけで押し切れないところが、良くも悪くも黒澤さんの姿勢で、明治人の求道精神と言うか、これはやっぱりこれで良いのだ、と思いたい。香川の善意が主人公を窮地に至らしめるってのは、次の『用心棒』なんかでも繰り返されるモチーフだな。森雅之がエプロン着けてバーベキューやってる良き家庭人の姿を見せるあたりの怖さもいい。
なんのかんのさん [映画館(邦画)] 8点(2008-09-25 12:16:55)
38.《ネタバレ》 ラスト、西たちの計画が失敗する事で、逆に社会について考えさせられる。巧いなあ。黒澤さんの計算のうちなんだろうね。しかし岩淵は、恐ろしいキャラだ。結局、彼は人として何を守ろうとしている人なのか?どうせ、この後、岩淵家はバラバラになるだろうから、それを思うと救いが得られる。でも本当の黒幕ってこの場合、誰だろう?何に負い目を感じてペコペコしてたのかが分からん。

(再見)日本語字幕入りで観ると、冒頭のマスコミ陣の会話が非常に分かりやすく、練られてることがわかる。黒澤さんの作品は、会話がよくできてるから、字幕入りで観ないともったいないね。もちろん字幕なしでも凄いんですけどね~
トントさん [ビデオ(邦画)] 8点(2008-04-23 18:33:11)(良:1票)
37.いい所まではいくんですけどねー。
Yoshiさん [DVD(邦画)] 5点(2008-03-29 15:16:02)
36.《ネタバレ》 役人・建設会社を絶対悪みたいに描写していて、見る人がそれを素直に受けてしまう様に作るのは如何なものかなあと思います。決して肩を持つ訳じゃないんですが、どんな映画でも一方的な押し付けは嫌いなもので... それでもやっぱり非常に良く出来た映画だとは思います。
姿を見せない悪幕が岩淵に送った睡眠薬が毒薬だったら、娘が死んで岩淵も苦し...まないか...。
老け役でない笠智衆さんを初めて見ました。
くろゆりさん [CS・衛星(邦画)] 8点(2008-01-16 19:03:03)
35.皆さん、書いていらっしゃるとおり、「天国と地獄」に比べればだいぶ落ちる。2時間半を長く感じてしまう上に、過去を説明的に語るシーンも多く、少し退屈だった。但し、導入部の結婚式のシーンは、うまい!と思った。ああいう風に大人数が一堂に会する場面を最初に持ってくると、登場人物の紹介が効果的に行える。そういえば、名作「ゴッドファーザー」もそうでしたね。また、このタイトル「悪い奴ほどよく眠る」と悪魔のごとき森雅之氏の演技は素晴らしい。まあ、もっと悪い奴は顔も見えないんですが。西の口笛や和田の葬式のシーンでの録音テープの再生など、音楽の使い方も効果的だ。実世界においては、最近でも時々渦中の人物の自殺が話題になるが、それらの背景についても妄想を逞しくしたくなる。カネ・権力・名誉。欲しいかって言われたら、欲しいもんなあ。西の執念も凄いけど、岩淵は更に凄え。最早人間じゃない。
枕流さん [DVD(邦画)] 6点(2008-01-12 23:16:38)
34.《ネタバレ》 この映画の場合、題からして終幕の内容を予感させるので覚悟はしていましたが、それを上回るほどの鬱の入る終わり方でした。まったくといっていいぐらい救いが用意されていません。その割には凄惨な印象があまり無いのは、直截的な暴力シーンがほとんど出てこない(銃撃が外れるのはあったけど)せいでしょうか。テンポもいいので面白く見ることはできたのですが・・・
KYPAさん [CS・衛星(邦画)] 6点(2007-03-21 22:31:00)
33.悪い奴ほど悪い奴に見えない時代。
michellさん [DVD(邦画)] 6点(2006-10-13 01:09:03)
32.《ネタバレ》 現代社会の闇の至る所に通じるタイトルだと思う。約2時間30分と長いが、飽きずに見る事ができた。主人公の復讐劇なのにもかかわらず、エンターテインメントとして楽しめてしまった。しかし、クライマックスの展開で唖然とさせられる。見終わった後、思わず「悪い奴ほどよく眠る、か・・・」と呟いた。
全く殺し屋に見えない田中邦衛が一瞬写るシーンには大爆笑。
ちゃりおさん [DVD(邦画)] 8点(2006-09-08 17:14:07)
31.《ネタバレ》 悪い奴は……強い。orz。後半(バレて)からテンポが遅くなって、世界の拡がり?がなくなってしまった。それでも最高におもしろいんです。黒澤明は創りたい世界を、「エンターテイメントに昇華する」のが上手いなあ。
ようすけさん [DVD(字幕)] 8点(2005-12-17 00:02:32)(良:1票)
30.オープニングの結婚式。外野である新聞記者たちを狂言回しに仕立て、悪役どものやりとりは観客には見せない演出。廃墟のラブシーンでの二人を隔てる溝。いちいち演出、見立てが凝っている。“どんなシーンでも普通になんか撮ってたまるか”というプロ魂が時代を経てもビンビン伝わってくる。セリフが聞き取りにくいのが難だったが、テーマは今でも通じる作品。最後の余韻の残し方もいいしね。
ダブルエイチさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2005-11-20 22:18:48)
29.これはもう徹底的に救いのないお話。後味の悪さは『生きものの記録』以上である。『隠し砦の三悪人』と『用心棒』の間にこんなとんでもない映画を作ってるんだから、やはり黒澤明は恐ろしい。社会悪に対する糾弾という意味では『生きる』に通じるものもあるけど、あちらの志村喬はいい人すぎてちょっとアレだったけど、こっちの西は単あるヒーローではない。悪と戦うためなら自分も悪になると公言するような男であり、そこにこの映画の面白さがある。その西の前に立ちはだかる「ワル」たちもなかなかのクセ者ぞろい。観ていて本当に胸くそが悪くなる。でも本当に胸くそが悪いのは、このストーリーが45年経った今でも少しも色褪せてないことだ。
とかげ12号さん [DVD(吹替)] 8点(2005-11-20 18:42:08)(良:2票)
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【点数情報】

Review人数 68人
平均点数 7.35点
000.00%
100.00%
200.00%
311.47%
422.94%
522.94%
61217.65%
71623.53%
82536.76%
957.35%
1057.35%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 8.33点 Review6人
2 ストーリー評価 7.77点 Review9人
3 鑑賞後の後味 5.90点 Review10人
4 音楽評価 7.14点 Review7人
5 感泣評価 6.60点 Review5人
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