野良犬(1949)のシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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野良犬(1949)

[ノライヌ]
Stray Dog
1949年上映時間:122分
平均点:7.54 / 10(Review 70人) (点数分布表示)
ドラマサスペンスモノクロ映画犯罪もの刑事もの
新規登録(不明)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2019-04-14)【イニシャルK】さん
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監督黒澤明
助監督本多猪四郎
キャスト三船敏郎(男優)村上刑事
志村喬(男優)佐藤刑事
木村功(男優)遊佐
淡路恵子(女優)並木ハルミ
本間文子(女優)桶屋の女房
千秋実(男優)レビュー劇場の演出家
菅井一郎(男優)ホテル弥生の支配人
清水将夫(男優)被害者中村の夫
山本禮三郎(男優)本多
高堂国典(男優)デパートの管理人
伊藤雄之助(男優)劇場支配人
千石規子(女優)ピストル屋のヒモ
飯田蝶子(女優)光月の女将
河村黎吉(男優)石川刑事
柳谷寛(男優)水撒きの巡査
東野英治郎(男優)桶屋のおやじ
岸輝子(女優)お銀
伊豆肇(男優)鑑識課員
堺左千夫(男優)レビュー劇場の客
清水元(男優)係長中島警部
宇野晃司(男優)
本木荘二郎ナレーション(ノンクレジット)
脚本黒澤明
菊島隆三
音楽早坂文雄
撮影中井朝一
山田一夫
製作本木荘二郎
新東宝
配給東宝
美術松山崇
村木与四郎(美術助手)
編集後藤敏男
録音矢野口文雄
照明石井長四郎
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1234
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50.《ネタバレ》 この時期の黒澤の現代を舞台にした映画って、どれもギラギラギラギラしてますよね。本来人間が持っていたはずの、いまにも暴発しそうな「生」のエネルギー。タイトル「野良犬」の息使いにも似た獰猛な危険さ。戦後復興時の街の情景とも相まって、なにやら画面からもやもやと、エネルギーの飛沫が立ち昇ってくるようなイメージ。クライマックス犯人逮捕シーンでの草むらでの俯瞰慟哭シーンと、どこぞのお屋敷から流れてくる穏やかなピアノの音色との対比が忘れ難い鮮烈な印象を残します。今のニッポン人は、この爆発寸前のエネルギーを昭和のいつかどこかに置き忘れてしまったんでしょうか?
放浪紳士チャーリーさん [ビデオ(邦画)] 8点(2009-11-30 15:05:45)
49.《ネタバレ》 自分の生まれるはるか昔に、現代劇の原型となる映画が製作されていた点に尽きます。
踊り子のシーンをみると、現代日本女性のスタイルが、短時間の間によくなっていることがわかります。意思が、遺伝子の働きを制御している事実を、明らかに証明しているようです。それに比べて、男性は、若き日の三船敏郎を超えているかというと、そうはいえないところにも、本作品を鑑賞する価値がありそうです。
クゥイックさん [DVD(邦画)] 8点(2009-08-12 21:43:11)
48.《ネタバレ》 暑苦しい映像はそのまま社会の暑苦しさ、生きにくさを象徴している。だからあれだけ永いシーケンスが必要だったのだ。悪い環境ゆえに罪を犯すという考えがあり、実際戦後の混乱期には犯罪が多発した。犯人遊佐のような生活環境であれば、もしかしたら自分も悪事を働くかもしれない、そう視聴者に思わせられなければ失敗だ。映画はそのことに全力をあげている。ぎらぎら光る目、ぎらつく太陽、疲れてふてくされた顔、水溜りに映る後姿、夕立、一々構図が決まり、カタルシスを覚える。一転、屋上での涼しそうな夕雲。空を大きくとった構図が素晴らしい。「ひと雨きそうだな」の言葉通り、雨がやってくる。その直前の雷。並木ハルコが遊佐からもらったドレスを着てくるくる回る。ドレスはあこがれの象徴だ。どしゃぶりとなり雷鳴と同時に刑事が撃たれる。ドレスも雨に打たれる。泥が犯人逮捕のヒントとなる。犯人を逮捕するシーンは、走って、止まり、撃って、静かにピアノが流れ、血が滴り、花が美しく映える。逮捕されたあとの子供達の歌声、そして犯人の咆哮。音と映像の静と動のコンビネーションは芸術。全てにおいて考えつくされており、無駄がない。遊佐と村上刑事は双子のように表裏一体に描かれる。ほんのちょっとしたきっかけで立場は逆になっていただろう。村上も遊佐同様、復員時に荷物を盗まれているし、辞表が受理されていれば自暴自棄な人生に陥ったかもしれない。人間の危うさ、運命の非情さ。遊佐の家と佐藤刑事の家も上手に対比させている。人間らしさが全く伺えない遊佐の茅屋。佐藤の家では子供達がすやすやと眠る姿。その眠る姿から静かに殺人現場へ移る。ここでも花とピアノが印象的に使われている。妻を殺された夫が狂ったようになってつぶしたトマトのアップ。死体を見せずに事件の残虐性を余すところなく伝える。善悪に徹しきれず、犯人に同情してしまう村上。犯人のことなんて忘れるんだなとアドバイスする佐藤。若さと老練、情と冷徹。遊佐から慕われる並木は社会を憎む危うい若人の一人として描かれる。女スリの見せた刑事への同情、遊佐に強く同情する姉、女たらしのリーゼント男、従業員と浮気する旅館の経営者。人生の機微を多様に描き、この悲劇は誰にでも起こる可能性があることを示唆する。天才のなせる業としかいいようがない傑作。文句なしの10点。
よしのぶさん [DVD(邦画)] 10点(2009-07-08 07:25:59)(良:1票)
47.《ネタバレ》 うだるような暑さが画面からにじみ出てくる様です。ベテラン刑事がいい味出してますね。
ないとれいんさん [ビデオ(邦画)] 7点(2009-03-17 19:35:15)
46.《ネタバレ》 「天国と地獄」を見てからだと印象が薄い気もしましたが、若き三船敏郎が真夏の暑さの中ひたすら聞き込み調査するシーンはピチピチな新人だった当時の彼の魅力を存分に引き出していると思う。いきなり拳銃を盗まれたって所から始まる所もなかなかだし、ストーカーの如く女を追跡するシーンもコミカルで楽しい。ベテラン刑事役の志村喬も後半から登場しますがアイスキャンディを舐めながら取り調べするシーンは笑えます、この当時からカツ丼の元ネタのものがあったのね。刑事ドラマの元祖を見ている感じで見れるし、今と戦後の暮らしも垣間見れる所も魅力の一つだと思った。しかし、こんな現代劇をこの時代にすでに作っていたとはやっぱり黒澤監督は改めて凄い人です。
taka-104さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2009-02-22 04:03:09)
45.おもしれ~!と思わずうならされる刑事サスペンス。イタリアでは「自転車泥棒」が出没している頃、日本ではピストル泥棒が発生。暑い暑い最中、暑苦しい顔の刑事(ミフネ)が拳銃を盗まれてしまう。町中を彷徨う刑事(もちろん彼は他人の拳銃に手を出したりはしない、よね?)、その執念が前半描かれるのだけど、手がかりを持っているらしい女性を追い続ける場面の、セリフの無いパントマイム劇が見どころ。このシーンの音楽もなかなか絶妙。この映画、既成音楽の引用も多い(シーンと対比される明るい音楽がしばしば用いられる)のだけど、やっぱり早坂文雄のオリジナルスコアが、見事であります。さて映画後半は、ベテラン刑事(シムラのおっちゃん。結構若い)との捜査が描かれます。拳銃が悪用されるたびに大げさに悩むミフネ刑事の深刻ぶり加減が、良くも悪くもクロサワ映画だのう、と思っちゃうところなのだけど、そういう“舞台的”“戯画的”な部分が、この映画では特に、数多い登場人物の存在感をそれぞれ際立たせ、「うまい脚本だなあ」と思わせられるところです(脚本のウェイトの高さが、黒沢映画の批判を受ける部分かもしれませんが)。野球場のシーン、あるいは安ホテルのシーンでの、無類のサスペンス感覚。クライマックスの対決シーンも忘れられない。子供たちの歌声を背景にした、犯人の呻きは、時代そのものの呻きでもあります。戦後まもないこんな時代によくこれだけの作品を作った、と同時に、この時代でなければ生まれなかった作品、なのかもしれません。
鱗歌さん [CS・衛星(邦画)] 9点(2008-12-09 17:20:59)
44.皆言ってますが、志村さんも三船も若いっ。黒澤映画と言えど、映像や時代背景以外に現代見て楽しめるところのほとんどない地味な作品です。志村喬は、どんな役でも存在感があって好きですが、サムライじゃない(今回はダメ警官ですが)三船はイマイチ魅力を感じないのは僕だけでしょうか。そして相変わらずセリフがききとりずらいため、字幕ありで鑑賞。
すべからさん [DVD(字幕)] 5点(2008-07-07 14:56:47)
43.《ネタバレ》 ナレーションで始まる序盤は古くさかったが、その後の展開がサスペンスフルですごくおもしろかった。ピストル屋を探す三船敏郎のギラギラした視線にしびれた。ホテルの電話のシーンに釘付けになった。「泥だらけのズボン」の緊張感にやられた。あと、全編を通してみられる戦後復興の様子。ちょっと歴史が観られる。ラストの犯人の叫びもいい締めになっている。彼は日本映画初のサイコ・野郎かもしれない。しかし、公開から現在まで、還暦の人間分の時間があるとは。
ジェイムズ・ギャッツさん [CS・衛星(邦画)] 7点(2008-06-24 19:17:46)
42.なかなか完成度の高い作品です..しかしながらストーリー展開など、今観ると..申し訳ないが、ごく普通.. それにしても、三船敏郎..若い...
コナンが一番さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2008-05-22 17:19:49)
41.本格刑事ドラマだー。最近こういうのないなー。
Yoshiさん [DVD(邦画)] 6点(2008-03-20 18:55:55)
40.《ネタバレ》 目が離せないストーリーと素晴らしいカメラワークだった。黒澤監督はやはり偉大だ!汚れたズボンの犯人を探す場面は後日の映画「リオブラボー」にも見られたので嬉しかった
ホットチョコレートさん [ビデオ(邦画)] 8点(2008-03-11 19:03:22)
39.ギラギラとした灼熱の太陽の下、登場人物みんなが汗を拭う。画面から真夏の暑さが伝わってきます。聞き込み捜査を地道に続け、犯人を追うというシンプルな展開だけど、心に残るセリフが随所にちりばめられていて、当時の町並みも興味深い。正直、今観ると古臭さを感じるけど、1949年にこんな映画が存在していたというのは凄いことですよね。
たけたんさん [DVD(邦画)] 6点(2008-03-11 05:17:50)
38.《ネタバレ》 ○午前十時の映画祭にて再鑑賞。○終戦から数年後の時代を映している映像的貴重さとともに、この時代の邦画にして刑事ものの礎を築いていたのは本当に驚かされる。○「悪」とは何か。村上刑事が佐藤刑事と議論した後の子供たちの眠るシーンや、同じ財産をすられた者同士である村上刑事と遊佐が横たわるシーンの俯瞰カットなど表現者として素晴らしい領域に達している。○黒澤映画では毎度のことだが、セリフが聞き取りづらいのが残念でならないなぁ。
TOSHIさん [映画館(邦画)] 8点(2008-02-01 09:40:55)
37.《ネタバレ》 期待して見たのですが・・・う~ん、一言で言えば「微妙」という感じです。

全体として間延びしすぎている感じを受けました。最初の食い詰めたような格好をして三船が歩き回るところとか、飽きるほどに長い。あと音声が聞き取りづらい。本当にただ淡々と話が進んで行くようで、それといったひねりもなく、あまりハラハラは出来なかった。これは三船があまりにも「いい人」っぽさを出しすぎて引いてしまっているからかもしれませんが。
撃たれてからはいいのですが、その後はもうほんのちょっとだから、全体の単調さを打ち消すほどのインパクトはなかった。

ああ、あと三船がすごく若いです。まるで別人です。
θさん [DVD(邦画)] 5点(2007-08-22 22:38:53)
36.皆さんが書かれている通りで今更付け加えることは少ないのですが、とにかく刑事ドラマ(映画)の最高峰であることは間違いありません。刑事モノの全ては直接・間接的にこの映画に影響を受けていると思います。全てが最高ですが、一番印象的なシーンは志村喬の登場シーン、アイスキャンデーと取調室のところでしょうか。よく言う「人間が描けている」という点でこの取調室のシーンは非常に勉強になります。
Seanさん [DVD(邦画)] 9点(2007-07-24 13:36:41)
35.三船敏郎はなんと美しい俳優なのでしょうか。現在活躍している日本男優の誰も持ち合わせていない圧倒的なオーラがあると思います。
ジャッカルの目さん [ビデオ(邦画)] 8点(2006-12-29 15:47:32)
34.《ネタバレ》 「羅生門」以前の黒澤監督の作品は基本的にワンカットが長く説明が丁寧ですね。観ていて「果たしていつになったら核心に迫るんだろう?」とか思い、少し中だるみを感じてしまいました。志村喬演じる刑事が犯人に撃たれたあたりからはさすがに緊張感が増し、駅のシーンで向かい合った犯人と三船先生演じる村上刑事の2人が目の合うシーン等の雰囲気は最高ですが、いかんせんそれまでが長い・・・。同じく犯人を追う「天国と地獄」の終盤の張り込みのシーン程の緊張感が保てなかったのは、変に多くの周りのキャラの描写を細かくしすぎたからなのかなと思いました(その割りに犯人の描写は薄い)。若い熱血刑事と、ベテラン刑事の組み合わせというと「踊る大捜査線」「セブン」と重なる方も多いみたいですが、私も志村喬が時折モーガン・フリーマンに見えてしまいました(笑)
まさかずきゅーぶりっくさん [DVD(邦画)] 7点(2006-08-05 11:48:23)
33.《ネタバレ》 私にとっての黒澤映画は大きな壁です。「世界のクロサワ」をどうしても楽しめません。どうも大仰で登場人物がみんな今にも頭の血管切れそうな演技してるって印象が強くて。さりげないシーン、力を抜いてるようなシーンですら、その実、めっちゃ力入れてさりげないフリしてない?みたいに思っちゃって。で、苦手克服とばかりに見ましたが、「セブン」みたいな映画でした。ってこっちがずっと先だし。志村喬が撃たれるシーンでの緊迫感が凄いけど、「胸騒ぎがする」ってセリフが伏線ってアリなんだろうか?みたいに思ったり(『スター・ウォーズ』に毎度出てくるお馴染みセリフ「イヤな予感がする」はコレが元ネタかぁ?)。冒頭のナレーションは映像で十分語れているのに一体なんのために入ってるんだか意味不明だとか。ハルミのお母さんが窓に投げたドレスの位置がいつの間にか外側になってるとか。いやいや、映画は楽しみましたけど。終戦直後の日本の風景、風俗が捉えられていて興味深く、混乱する社会に生じた屈折を当時リアルタイムに作品に叩き付けている点が凄いですし、犯人に迫ってゆく流れに無駄がないので(野球の試合のシーンとかはともかく)退屈する隙なんてありませんし。激しいシーンでのカット割りが細かく、ダイナミックで全く古さを感じさせませんし。だけど、ミフネの力入りまくりな暑苦しさに、こちらも暑苦しくなってしまって、苦手克服にはまだ時間がかかりそうだな、って。
あにやん‍🌈さん [DVD(邦画)] 7点(2006-07-29 01:24:37)
32.《ネタバレ》 刑事が拳銃無くして「半年間の給与半分減給」って、大らかな時代やなぁ。笑。闇市をウロウロするシーンはギラギラしててイイんですが、ちょっと長くダレる。M・チミノっぽいウンザリさ?ですね。ラスト前の駅のシーンは、ドキドキできて、結構イイ。
aksweetさん [DVD(字幕)] 7点(2006-06-14 00:22:55)
31.《ネタバレ》 三船敏郎さんが手がかりを求めて延々とずっと闇市をさまよい歩くシークエンスが素晴らしい。台詞なしで、映像と音だけで、こんなに吸引力のある場面を作り上げられるなんて、なんて映画的な、素晴らしいセンスだろうと感激しました。音楽の対位法的な使い方(緊迫感のある場面にノーテンキな音楽が聞こえてくるとか)も冴え渡っていて、ラストの犯人との対決の場面とか、非常に効果的だったと思います。
藤堂直己さん [DVD(字幕)] 9点(2006-02-12 03:27:58)
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【点数情報】

Review人数 70人
平均点数 7.54点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
400.00%
568.57%
6811.43%
71927.14%
82130.00%
91115.71%
1057.14%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 7.60点 Review5人
2 ストーリー評価 7.16点 Review6人
3 鑑賞後の後味 8.00点 Review6人
4 音楽評価 6.80点 Review5人
5 感泣評価 7.25点 Review4人
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