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R&Aさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2162
性別 男性
年齢 57歳
自己紹介 実は自分のPC無いので仕事先でこっそりレビューしてます

評価:8点以上は特別な映画で
全て10点付けてもいいくらい
映画を観て損をしたと思ったことはないので
酷評しているものもそれなりに楽しんで観たものです


  *****

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1.  化石の森(1936)
やたらとセリフが多いなと思ったら舞台劇の映画化でした。セットまるわかりの風景だし、構図も舞台劇の見せ方に近い構図のようです。主演のレスリー・ハワードと悪役ハンフリー・ボガートは舞台でも同じ役を演じていたそうです。この役を皮切りにボガートが映画俳優として輝きだすわけだけども、なんとなくわかるような気がします。アップになったときの面構えは完全に主役を食ってました。凄みがある。顔がものを言うとはこのことで、当然その効用は舞台劇よりも映画でこそ活かされる。そういう意味では意図せずかもしれないが、舞台劇にはない映画ならではのものがここにはあったと言える。暗闇の銃撃戦もまた舞台劇では味わうことのない迫力があっただろうし、時間が止まったかのような大写しにされるキスシーンも映画ならではと言える。それでもおそらくは舞台劇と然程変わらぬだろうセリフの量がこの作品を映画から遠ざけている。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2011-10-12 14:03:13)
2.  かいじゅうたちのいるところ 《ネタバレ》 
某レンタルショップの「こども向け」の札がかかった棚にあった。子供と見ようと思ったんだけどなかなか時間がとれず結局一人で見たんだけど、子供が見て楽しめるのかどうか怪しい。まあこればっかりは実際に子供に見てもらわないとなんとも言えないんだけど・・。絵本が元だからといって子供向けでないといけないってこともないわけで、それはそれでいいんだけど・・。うーん、よくわからんかった。かいじゅうたちは少年の創作物で、少年はかいじゅうたちを通して自分を見つめるわけで、というのはわかるんだけど(と思ってるんだけど)、まず、かいじゅうたちの関係が分かりづらいうえにその分かりづらい関係を軸にしたドラマを見せてくることに戸惑う。かいじゅうたちの造形が可愛くもなければ怖くもないのもどうなのかと。子供の創作物だからということであればドラマも子供の創作物なわけだからもっとわかりやすい展開じゃないと。と思うんだけど。テーマとか意味するものを無視して見たって、ドキドキとかヒヤヒヤとかするはずのシーンであんまりドキドキヒヤヒヤできなかった。前後の現実の世界のシーンはけっこう好きなんだけど。
[DVD(字幕)] 5点(2011-05-17 15:26:26)
3.  飾窓の女 《ネタバレ》 
オチに関しては当時はともかくとして今の視点から言うとちょいと残念な気もするんだけど、そのオチに強引さは全くない。むしろ飾窓の美女が現実に現れるという夢のような出来事からしてみれば実に自然な展開、適格なオチと言える。そんなことよりジョーン・ベネットだ。言い方は悪いがまさにお飾り的な美しさ。いるだけでいい美人。他の作品で見たジョーン・ベネットでここまで綺麗なのってあったか?我々小市民は映画という疑似体験装置で超美人とイチャイチャしてその代償として恐ろしい体験をしたりするわけだが、この真面目な大学教授、エドワード・G・ロビンソンはその疑似体験を擬似であることを知らずに体験してしまうのだ。おー怖い。その心情が丸分かりの滑稽極まる表情を見せるロビンソンは私でもある。あー恥ずかしい。
[DVD(字幕)] 7点(2011-05-11 15:53:06)
4.  悲しみは空の彼方に 《ネタバレ》 
大混雑する海水浴場でこの映画の主人公たちが出会う。出会う前に一度すれ違っている。この多くの人たちにそれぞれのドラマがあるのだと言ってるようだ。その中のひとりである白人の未亡人と黒人の未亡人はここで出会う。そして独立した両者のドラマが描かれてゆくことになる。互いに助け合うときもあればただ傍観するしかないときもある。それぞれの母と娘の話がメインなのだが、黒人母子のドラマには人種差別問題が色濃く映し出されることになる。しかしそのシリアスなテーマゆえの説教くささはあまりない。そこはダグラス・サーク。社会背景は背景であって描き出したいのはあくまで母と娘のドラマ。そういえばドイツ時代の『思ひ出の曲』という映画もまた親子の絆を描いたお話であった。結果はそれぞれ違えど、どんな障壁をも越えてしまうのが親子の絆なのだというところに落ち着いているように思う。ストーリーを思い返せばかなりくさいような気もするのだが、見ている間は全くそんなことはなく、見終わったあとは「いい映画を見た」としみじみ思うこと間違いなし。
[映画館(字幕)] 7点(2011-02-08 15:57:58)
5.  カンバセーションズ
別れた男女だから分割画面なのか、二つの画面で見せたいから別れた男女の話にしたのか知らないけど、少なくとも男と女の思惑が両画面に捉えらるといったことはないように思われ、ただ分割されているだけの作品という印象。しかもお遊びではなく、そこに大いなる野心が見え隠れするところがイタイ。二つの画面は互いの視点映像というわけでもなく男と女に分けられているわけでもない。時折そんな映像もあるんだけど同じ画を少し角度を変えただけなんてのもあるので二画面に約束事はないらしい。そこはムリに二画面にする必要ないじゃんってのがいっぱいある。野心を持ってずっと二画面なら、二つの映像があってはじめて意味を成すくらいであってほしい。とはいえ、普通に撮るよりは労力がいるに決まってるのだからその二画面という思いつきを徹底してこなした努力は買う。あと、分割画面という特殊な設定に隠れがちだけど会話劇そのものには男と女の差異とか恋愛の不可解性とかよく描けていたし主演二人はなかなかにいい感じだったと思う。
[DVD(字幕)] 4点(2011-01-21 15:30:20)
6.  カーズ
顔も無ければ手足も無い自動車が見事に怒ったり笑ったりする。車の擬人化だとヘッドライトを目にしてしまいそうだけど、実際のところの目の役割でもある大きなフロントガラスを目にすることでより表情が豊かになっている。一方で自動車本来の動きが実にリアルに再現されてもいて、このあたりの擬人化技術はディズニーの本領発揮といえる。そのボディに映る景色の美しいこと。これがピクサーの力。ディズニーとピクサーのいいところがよく出ている。そしてまるで実写のごとく美しく映される景色が映画ファンが反射的に畏敬の念を覚えるモニュメントバレーだからたまらん。カーレースだけあって内容は硬派な男の子映画かもしれないけど、そこはアニメーション、どこか愛くるしさのあるキャラクター造形によって女の子も全然OKの作品となっている。
[DVD(吹替)] 7点(2010-09-07 14:06:42)(良:1票)
7.  カールじいさんの空飛ぶ家
なんだか評価がいまひとつみたいですが、私の中では今のところ(『トイ・ストーリー3』まで見た中で)ピクサーの最高傑作かも。冒頭の何分か知らないけどじいさんの少年時代から今のじいさんに至るまでのショートストーリーがもう素晴らしすぎる。特に結婚後のセリフなしの部分が完璧。生活で手いっぱいで日々が過ぎ去る、それでも幸せであった日々。子供が見たってわかる言葉不要の美しき日々。それでいて、その後に映し出されるメインストーリーのための冒険、風船、子供・・といった数々の伏線のさりげなさ。メインストーリーの一番の見所は早速やってくるんだけどもちろん家が空を飛ぶところだろう。そのとんでもない量の風船と、人形のような人間とは正反対の色鮮やかな風船のリアルな動きがよりダイナミックさを膨らませている。擬人化された犬も人間が人形みたいなのでかえって受け入れやすく翻訳機によるお笑いもそれなりに堪能できた。鳥らしい滑稽な動きを見せ付ける怪鳥ケヴィンの存在も映画の楽しさに大きく貢献していたと思う。
[映画館(吹替)] 7点(2010-08-30 17:26:07)(良:1票)
8.  カンパニー・マン 《ネタバレ》 
オープニング・・・顔を映さずに近未来をうかがわせるブルーとシルバーを基調とした涼しげな映像にスッとキャスト、スタッフの名前が入る。センスいいなあ。手の込んだ洒落たタイトルロールと言えばヒッチコックの『北北西に進路を取れ』。物語後半にあきらかにこの『北北西に進路を取れ』を意識したシーンが登場する。なるほど全体の流れもまたヒッチコックお得意の「巻き込まれ型サスペンス」だ。もしかして原題の「CYPHER」が「PSYCHO」と似ているのはお遊びか?しかしヒッチコック映画のようにぐいぐいと引きつける力がない。少々のトリックでは驚かない現代の観客を相手にするというハンデを克服するための二転三転の展開がかえって映画を退屈にしてしまっている。二転三転の展開が早すぎて先読みしながら見るのが面倒くさくなってくるのだ。しかしまあ、よくがんばってると思う。オチがイマイチ不評なようだが私は好きだ。たしかに誰が誰だったとかという展開そのものはどんでん返しとしては弱いんだけど、(超ネタバレ→)謎の女に助けてもらってばかりの主人公の行動が実は全て女のためだったって、それまでの妙にシステマチックな、それこそ『キューブ』的展開から一気にメロドラマ、とまではいかないまでも人間味に溢れててホッとするというか、映画の世界観がごろっと変わっちゃうところにどんでん返しの極みを見たというか。良かったよ。あのオチは。
[DVD(字幕)] 6点(2009-08-17 15:05:53)(良:1票)
9.  カナディアン・エクスプレス
ヘリからの銃撃と山の中のカーチェイスでド派手なアクションを見せて、その後列車内という限られた場所でしか展開しない動きの乏しさとのバランスをとる。同じ列車に乗っている殺し屋から証人を守る。ただそれだけの話でそれ以外の話は無い。無駄がない。テンポも実に軽快である。気軽に楽しめる娯楽映画の王道。列車内なのにあまり密室という感じがなく、いつ見つかるのかという緊張に乏しいのが難。夜のシーンが多かったり、通路に窓がなかったりのせいで列車が走っているという感覚も乏しい。いや、感覚はあるんだけど、そこから生まれる危機感がないというか。だから気楽に楽しめるんだろうけど。
[DVD(字幕)] 6点(2009-04-03 15:00:53)
10.  カサブランカ
どんなにキザなセリフを言っても様になるのがボギーのボギーたる所以。と言いたいところだが、これは臭すぎる。それでも徹底して臭いならいいのだが、このボギー、ちょっと女々しいところも見せちゃう。一貫してハードボイルドだったらこのキザなセリフもかっこよくもなるんだろうけど、バーグマン相手に妬いてすねて怒ってイチャモンつけて・・とまるでガキ。だからキザなセリフが妙に浮くのだ。でも、だからこそ名作として語られるのかもしれません。どの作品のボギーよりもどこか手の届きそうな感じがして、そのうえでとことんキザに決めて美人を泣かせて・・ってのがいいんだ。たぶん。 「君の瞳に乾杯」・・か。・・絶対言えんな。「昨日は何してたのよ?」に対して「そんな昔のことは忘れたさ」なんて言おうものなら「ボケたか?」と返されるのがオチだ。「じゃあ今夜は?」に対して「そんな先のことは分からない」なんて答えようものなら「頭弱い?」と返されるのがオチだ。あぁ、ボギー!あんたの時代は良かった~
[CS・衛星(字幕)] 6点(2008-12-18 14:10:53)(笑:1票)
11.  片腕マシンガール
映画が始まる前にパンツ1丁の監督によるこの作品の正しい鑑賞方法の説明が映されてそのおバカさに和む。映画冒頭いきなりのド派手なスプラッターアクションもこの和みとのギャップに大いに盛り上がり、和みのおかげで大袈裟な血しぶきもある意味ギャグと割り切れたような気がする。お話は単純で小気味良い。子供向けヒーローものにありがちな展開にギャグすれすれの残酷描写を入れただけで、その部分は全然面白くないのだが(天ぷらにされた腕には笑ったが)主演の八代みなせが見事に激写されていて実に興奮、いや感動した。髪の毛の乱れ具合とか顔の汚れ具合とか苦悶の表情のアップとか怒りの表情のかっこよく映る絶妙な角度とか実に監督のフェチ度が活写されている。体操着姿はアップではなく引いた画でとらえられるのはその場所が体育館であったり背景に校舎が映されていることが重要だから。コダワリに妥協が見えない。そして見えそうで見えないチラリズムの極意とちょっとだけ見せちゃうサービス精神がまた嬉しいではないか。何かを撮ることに長けた人ってのはその何かのオタクでなくちゃいけないのだろうと思った。
[映画館(邦画)] 6点(2008-12-11 15:42:08)(良:2票)
12.  カポーティ
この映画を見る限りカポーティは犯人、中でもペリー・スミスに興味を持っているようにみえてしまうのだが、「冷血」を読むと、作者の興味は犯人ではなく事件そのものであり、事件にまつわる全てのことに異様な執着を持っていたことがうかがえる(ような気がした)。そうでなきゃ被害者の生前の描写や事件前と事件後の街の描写をあんなにも明確に(頭の中に画が浮かぶくらい)文章で魅せてしまうなんてことは不可能。そのあたりの私の思い込み(?)のせいで、「作家と犯人」という構図自体になんだかサイコスリラーものによくある「犯人に同化してゆく捜査官」みたいな安っぽさを感じてしまった。興味の的はともかく、たしかにカポーティのまるで子供のような、あるいは乙女チックな興味の抱き方は妙に納得。フィリップ・シーモア・ホフマンが実際どこまでカポーティにそっくりなのかは知らないし、似ていようが似ていまいが映画には関係の無いことではあるのだが、あの独特のしゃべり方が悲惨な殺人事件に興味を抱くという反倫理的な無邪気さを表現するのに一役買っていたのは間違いないと思う。迷作(私は好きですけど)『悪魔をやっつけろ』の撮影秘話は嬉しい反面、とってつけた感がありあり。
[DVD(字幕)] 5点(2008-08-08 17:56:50)
13.  海底二万哩
幼少の頃に観たときって、物語が楽しいというより、海の中のいろいろに、へえー、へえー、と感心しているという感じで、それはそれで楽しんでいるんだろうけど本当に楽しいのは「ウルトラマン」とかアニメなわけで、これはたぶん大人向きなんだと思ってた。で、大人になってから観ると、なんだろう、やっぱり子供向けじゃない。画面はなんとなく子供が喜びそうなもので溢れている(ノーチラス号の造形なんて最高!)んだけど、人間がいちいちその内面の葛藤を含めて実にリアル。ある意味すごくマジメに作られている。これを観る子供をガキ扱いしていない。だから単純にノレないところもあるんだけど、これはエイ!ヤー!と楽しむ作品じゃなく、感心したり驚いたり考えたり意味がわかんないところは悩んだり誰かに聞いたり時々興奮したりという子供向けの高尚な映画なのかもしれない。たぶん考えすぎですけど。とにかく誠実さは伝わる。その誠実さにおいてリメイク作は最悪なのでくれぐれも鑑賞する際はこの1954年版をよろしく。
[ビデオ(字幕)] 6点(2008-03-13 11:08:19)
14.  外套と短剣
同じように対ナチスのレジスタンスが登場する『死刑執行人もまた死す』と比べるとかなり娯楽性に重きを置いており軽く見られがちな作品ですが、そもそもラングの映画は娯楽に富んでいるという点こそが最大の魅力なわけだから、こちらの『外套と短剣』のほうこそがラング的ともいえる。とは言ってもたしかに核を扱ったシリアスなスパイものに主人公と女スパイとのロマンスまで入れてしまってはちょいと軽くしすぎかなとも思わないでもない。でもやっぱりラングの見せる物語は分かりやすくて面白い。原子爆弾がナチスではなくアメリカなら良しとする展開は今見るとかなり抵抗があるだろうが、先に書いたように娯楽映画と割り切って観られる作品になってます。ゲイリー・クーパーを主演に置いたハリウッドスタイルなんだけど、どこか影を感じるのはドイツのユダヤ人、ラングが描く戦争ものゆえなのでしょうか。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2008-01-07 15:35:43)
15.  カクテル
バスで都会へと向かう主人公の様は80年代版『真夜中のカーボーイ』といったところ。たしかナントカドッグとかいう犬のマークのバスで、車窓から主人公が見る景色にも犬が登場していたと思うのだが何か意味があるのか当時気になっていたことは覚えているんだけど、実際なんか意味があったんだろうか。中身は一人の男のサクセスストーリーを強烈なまでの省略を伴って進行させてゆく。その結果、なんの苦労も無しにプロフェッショナルなカクテルさばきを獲得し、唐突な出会いと別れが描かれるというご都合主義もいいところのトレンディドラマになってしまったのだが、アイドル映画としてトム・クルーズを際立たせようとしなくとも、トム・クルーズって人は勝手に輝いてくれる絵になる男なわけだから、もうちょっとトム寄りでないものにしてくれたほうが良かったような気がする。ま、でも巷で言われるほどの駄作でもないと思う。
[ビデオ(字幕)] 5点(2007-12-11 12:55:50)
16.  顔のない天使
もっと大袈裟な演出で感動を煽ってもよさそうなのに、しんみりとした感動に徹した演出に好感が持てる。俳優メル・ギブソンの初監督作なのに、俳優が前に出ることなく(かといって映像が前に出でもなく)出来事の一つ一つを丁寧に描かれてゆく。数年後という設定のラストシーンは、本当に数年後に撮ってるんですよね(ビデオソフトだけ、後で追加撮影したとかですか?それとも別の俳優ですか?)。妹の姿に時の流れの残酷さ、いやいや、成長の証を見ました。化け物扱いされる男が謎に包まれている前半は、画的にもっと怖い演出をしてほしかった。
[ビデオ(字幕)] 6点(2007-10-04 12:31:08)
17.  合衆国最後の日
アメリカ合衆国のため、国民のために国家を相手に最終手段に出る主人公。一人の男が国家を手玉にとるその図式が痛快ではあるものの、その手段に核ミサイルがあることに痛快一辺倒とはいかない暗さを内包させる。ミサイルの着弾予想をソ連のどこかと言っているからなお怖い。素直に楽しめるところと素直に楽しめないところのさじ加減が絶妙で、アルドリッチの一貫した作風に唸らされる。不満点が無いこともない。国が意表を突かれるミッションを冷静沈着に遂行してきた主人公の後半の、頭に血が上りミサイル発射スイッチに手をのばすまでに至る狼狽ぶり、そしてそれをなだめて国家の非情を説く一介の犯罪者というのはけっこうしらけた。それでも手に汗握る展開の持続は消えることもなく、またその持続から一気に訪れるあまりにあっけない終焉がお見事。
[ビデオ(字幕)] 6点(2007-08-07 11:19:10)
18.  カリフォルニア・ドールス
硬派な男性映画を作る人、といったイメージのアルドリッチの遺作が女子プロレスラーの話ってのが面白い。もちろん結果としての遺作でありますが。女性がメインで出ていても、やっぱり硬派で骨太な映画。ところどころで女性らしさがフッと出てきてハッとさせられたりもするから尚ニクイ。アルドリッチの映画はどれも娯楽に徹している。しかし数多のハリウッド娯楽映画とは何かが違う。面白いけどやりすぎない。感動するけど大袈裟じゃない。楽しいけど哀愁がある。高尚なものには絶対見せない。こういうのが高尚な娯楽映画なんだと思う。
[ビデオ(字幕)] 7点(2007-08-06 15:28:25)
19.  カジノ
スコセッシはこのあたりから大作志向へと転じたのだろうか。同じくデ・ニーロ、ペシのコンビで見せた『レイジング・ブル』『グッドフェローズ』と比べてもかなり演出が大味になっているような気がする。シャロン・ストーンはなかなかのはまり役のうえ、デ・ニーロ、ペシが彼女をうまく引き立てていたと思う。ただ三者の人物像にしたってやっぱり大味演出で繊細さに欠ける。この後、スコセッシの映画はどんどんストーリーが壮大になってゆく。それと同時に一瞬の画の煌きが失われてゆく。
[ビデオ(字幕)] 5点(2007-01-11 12:23:19)
20.  ガントレット
そこまで撃つ必要があるのか?この映画にとって物語とは、ただ車が蜂の巣にされるために、家が家でなくなるくらいに銃弾を浴びるために、傷つきながらもゆっくりと前進するバスを見せるために存在する。だから撃つ必要があるのだ。必要があるというよりそれが前提なのだ。だからなぜ狙われるのかとかどうしてそこまでとか、そんなことはどうでもよくて、ただ銃撃の凄まじさを見て、個を軽んじられた男が奮起する姿を見て女といっしょにしびれればそれでいいのだ。おっぱいはオマケなのだ。でもオマケも捨て難いのだ。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2006-12-15 15:23:38)(笑:1票) (良:1票)
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