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R&Aさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2162
性別 男性
年齢 57歳
自己紹介 実は自分のPC無いので仕事先でこっそりレビューしてます

評価:8点以上は特別な映画で
全て10点付けてもいいくらい
映画を観て損をしたと思ったことはないので
酷評しているものもそれなりに楽しんで観たものです


  *****

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1.  手錠のまゝの脱獄
面白いんだけど面白くない。あまりにも人種差別をモチーフにしたわかりやすいエピソードの連続とそのエピソードを通過する前と後のわかりやすい変化(タバコとか歌の扱いとか)が完璧すぎて面白くない(時代性を考慮するとまたべつの評価の仕方もできるかもしれないけど。)。でもお話の根本は面白い。白人と黒人じゃなくても、例えば白人同士でも黒人同士でもいいんだけど、仲の悪い男同士が二人で脱走して徐々に友情を深めてゆくという話は絶対面白いわけで、だからこそこの映画、根本のところは面白いんだ。社会派とは無関係に映し出される「追う者」の描写があるから根本のところで楽しめるんだ。シンプルな話をシンプルにまとめた手腕も評価したい。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2010-09-22 17:01:21)
2.  デス・レース2000年
倫理観ゼロの「チキチキマシン猛レース」。綻びを全く気にしないバトルロワイヤルな近未来世界というのがあまりに奔放で素晴らしい。近未来であることを考慮しているとは思えない衣装や車のデザインも最高。しかしそれ以上にショボイ。そしていい加減。ショボさは低予算ゆえだし、いい加減さは味でもあるんだけど、ショボさいい加減さは残酷描写を和らげる働きもあるのであえてしているところもあって、その「あえて」ってのがちょっと目につきすぎた。カルト映画と割り切れば楽しめるかもしれないがそれはあくまで今じゃ到底作り得ないような倫理観の無さにあるのであって、1本の映画として見た場合ちときついものがある。でも冒頭に挙げたこの映画の「自由さ」だけは絶賛したい。
[DVD(字幕)] 5点(2010-09-13 14:39:53)
3.  デス・レース(2008) 《ネタバレ》 
設定も展開もやりたい放題なのだが、『デスレース2000』に比べるとまだある程度の辻褄が合うような未来世界になってる。刑務所外の熱狂が数値でしか出てこないのでイマイチその未来世界の顔が見えてこないのも「逃げ」の演出か。ブラックさも自由さも先の作品に遠く及ばない。のだが、展開もさることながら車も「チキチキマシン猛レース」な前作に対して「マッドマックス」な今作ということで全く趣向が違う作品になっており、これはこれで楽しかったのも事実。というかアクション主体のこっちのほうが楽しいかも。人の命を米粒ほども思ってない前作と違い、妻を殺され陰鬱な気分にさせてくれる展開はまさに『マッドマックス』。ナビ役が女子刑務所からのビッチ系キレイなオネーチャンたちというグラインドハウス映画的アホらしさがステキ。どうせならもうちっとエロが欲しかったけど。
[DVD(字幕)] 6点(2010-09-10 11:28:37)
4.  ティム・バートンのコープスブライド
パペットアニメーションを模したCGアニメーションだとばかり思ってました。それほどに完成されてるってことなんだけど、それってなんか損してるような。最近7歳の娘にどうぞと頂いたDVDで久しぶりに見てみると、この世界観ってもろに『スウィーニー・トッド』と同じだなと。時代もおそらくそう違わないだろうしイギリスっぽいし色が無いしミュージカルだし。でもどう見てもリアルじゃない極端な顔立ちをした登場人物たちのほうが本物の人間よりもはるかにこの世界に馴染んでいる。娘もけっこうこの作品を気に入っているようなのだが、女二人と男一人の三角関係というドロドロにしかなり得ない設定なのに三人の誰もが悪者にならないどころかむしろ三人ともを応援したくなるという話にしているところが功を奏しているのだろう。キャラクターデザインもいいし動きもいいのだが、最もいいのは照明。モノトーンの中で死んだ花嫁に当てられる逆光が素晴らしく、そのグロテスクな容姿にもかかわらず美しさを発散させている。ピアノの連奏シーンがお気に入りのうちのヨメさんはそこばかりを見て、さらに楽譜をネットで探し出し、今、娘と練習中である。
[DVD(字幕)] 7点(2009-10-23 16:55:16)
5.  天使と悪魔
原作ストーリーに縛られた『ダ・ヴィンチ・コード 』の窮屈感とは打って変わって躍動感溢れるロン・ハワードらしい娯楽作に仕上がっている。とは言うものの順番に執行される殺人をギリギリのところで阻止できないことの繰り返しはこの手の予告犯罪の定番で、次はあっちだその次はこっちだと「印」を見つけてはどこから確信を得ているのかわからん即行動のリズミカルさと相まって段々とバカバカしく思えてくる。息つく暇も無い展開でありながらそこに強引さを見てとれてしまう。躍動感をむりやりに出している。ということはやっぱりこれも『ダ・ヴィンチ・コード 』ほどではないにしろ窮屈ということなのか。自由なようでいろんな制約があるのは間違いないだろうが。女優がからむシーンの気合の無さも気になる。これだったら女はいっそのこといらん。おそらく監督は男だけのドラマとして撮りたかったんじゃなかろうか。
[映画館(字幕)] 5点(2009-09-02 16:00:47)
6.  デュプリシティ ~スパイは、スパイに嘘をつく~ 《ネタバレ》 
スローモーションでしっかり見せるむさいおっさん2人の取っ組み合いで掴みはOK。おっさんの一方はジアマッティというキャスティングが実はネタバレぎりぎり。それでも騙された。久しぶりに清清しく騙された。途中、時系列の移動と繰り返される同じ台詞に頭が混乱しかけたがクライマックスのドキドキとオーラスのどんでん返しが素晴らしいのでまあいいかと。恋愛というのは得てして相手を疑い、一方で信用し、それでもどこか心配で、でもやっぱり信頼し、という葛藤と駆け引きがぐるんぐるんと回っているもの。主人公二人が騙しのプロってところでこの恋愛につきものの葛藤と駆け引きを人一倍大きく見せてゆく。ここを面白おかしく描きながらも手を抜かずに見せているのが最後に効いてくる。(超ネタバレ→)主人公たちがしてやったりというエンディングではなく、してやられるエンディングなのにどこか清清しいのは、そのせいでもあろう。もちろんそのトリックの、騙した相手を賞賛したいほどの完璧さがあってこその清清しさでもあるが。あと、主演二人が常にクローズアップされた作品の中で、けして目立たない脇役陣が実に良かったってことに最後のネタバレシーンで気付かされる。ここは脚本の妙。
[映画館(字幕)] 7点(2009-08-18 16:16:59)
7.  ディア・ハンター
ロシアン・ルーレットはたしかに怖かったけど、鹿狩りシーンの雄大な画のほうがずっと印象に残っている。どれだけ時間とお金をこの芸術的な画のためだけに費やしたのだろう。鹿がヌッと現れるシーンなんて今だったら間違いなくCGなんだろうな。出兵前の鹿狩りの神々しい画から一転、突如現れるのが戦場シーン。動かないカメラが動き、静寂がヘリの爆音に変わる。長尺の作品の中で実に短い戦場シーンは死と隣り合わせのロシアン・ルーレットに凝縮される。帰還後には出兵前のようなバカやってる小さな幸せが無い。数十分前に映されていたはずの鹿狩り前のしつこすぎる置いてけぼりシーンが妙に懐かしく感じる。ボーリングのアホな出来事も懐かしい。長い長いダンスシーンも懐かしい。何かを奪い去り変貌させてしまう戦争の悲劇をビフォー・アフターで見せる。変わらない友情と移民同士の繋がりが取り返しのつかない「変貌」をより鮮明に浮き上がらせる。
[DVD(字幕)] 7点(2008-12-16 15:45:11)
8.  デス・プルーフ in グラインドハウス
公開直後からいろんなところで(ここでも)ダラダラと続く会話がうっとうしいみたいなこと言われてたんだけど、どの会話のことか全然分からず、でも言われてみるとたしかに前半のクライマックスまでは会話が多かったんだけど、たぶん私は会話をほとんど聞いていなかったので気にならなかったのだろうと思われる。それほどに60年代あたりの映画のクレジットの出し方や古びたフィルムの模写ぶりなんかをニコニコしながら堪能していたということなんだと思う。そしてグラインドハウスムービーの真骨頂としての無駄にセクシー、過剰にバイオレンスなシーンがわざとらしく配置されるが、そのわざとらしさが巧い。そして計画的に作られたとは到底思えないアホアホなエンディングに度肝を抜かれる。2本立て映画の片割れ『プラネット・テラー』との、というかロドリゲスとの差異を最もわかりやすく見せているのがカーアクションのシーン。元来からCGをうまく映画に取り入れ、デジタルの可能性を念頭に置くロドリゲスに対し、タランティーノは頑なにフィルムの可能性を信じている人。CGにはCGの良さがあるが、生には生の良さがある。「迫力」とかそんなことじゃなく。路面に反応する揺れ、ジャンプしたときのサスペンションの撓み、着地したときの砂埃。生には生の良さがある。本人たちはグラインドハウスムービーを模して遊んでいるだけなのかもしれないが、この映画には間違いなく映画の醍醐味というものがある。
[映画館(字幕)] 7点(2008-08-11 16:15:08)(良:2票)
9.  デジャヴ(2006) 《ネタバレ》 
すでに死んでしまった女を助けることができるかもしれない・・ってどうゆうことよ!と興味津々劇場に足を運んだのだが、なるほど!唸らされました。そのアイディアも面白かったが何よりもトニー・スコットの映像に参った。4日前の映像とやらを見ていると主人公が逆回しをしてくれと。それはできないと。早回しはできるのに?と。早回しもできないと。早回しをしてるじゃないか!と。いや視点を動かしているだけだと!!!なんと私も早回しだと思ってたその映像はたんに視点を高速移動させていただけ。前作『ドミノ』にはあきらかな早回し逆回しがあったと思うが、それゆえに「またか!」と思った私を予想してたかのようなこのセリフに参った。容疑者の車を追いかける。しかし現実にはそこにはない4日前の車を追いかける、というとんでもないカーチェイスの見せ方も、特殊な設定が助長する見事な切り替えしが見る者を釘付けにする。映像どおりに繰り返される後半の展開は子供のようにドキドキした。トニー・スコット、この人も映像の限界と可能性を模索する映画人であった。もはやこの作品はブラッカイマー作品とは言えない。間違いなくトニー・スコットの映画だ。
[映画館(字幕)] 7点(2007-07-30 16:55:23)(良:1票)
10.  天国の門
冒頭の卒業式のシーンが要らないというご意見もわからなくはないが、たしか(正確には覚えてませんが)「移民を守ろう」という類の言葉が校長からあったような気がするのですが、その後の主人公の「信念」とさえいえる行動の原点がこのシーンにあるわけですからやっぱり端折れないでしょう。しかもオープニングの長回しで見せる時間の経過とともに色が移ろう美しい情景は作品中でも最も美しいシーンでもあり、これを端折るなんてことは誰にも出来ません。時代が変わって映し出される町並みがまた圧巻。駅ごと作ったという本物の町並みはお金をかけただけの満足感は十二分に達成されている。不評なのは物語に起伏がないからでしょうか。大規模な戦闘の後の急な収束はたしかにやっと訪れたクライマックスがいつのまにかうやむやになったという感じがします。この作品に関しては長いということがネックなのではなく、むしろもっと長くてもいいから物語としての見せ場が欲しかったような気がする。長尺の史劇にはそういうサービスも必要だと思う。
[DVD(字幕)] 6点(2007-06-04 13:33:48)(良:1票)
11.  ディパーテッド
題材から、これならスコセッシも本領を発揮できるんじゃないかと、期待半分不安半分で鑑賞。オリジナル版を観ている者はまずマット・デイモンがアンディ・ラウのように「善」と「悪」の間で、いつ揺れ動くのかを待ち、結局ただ保身のためだけに行動することにがっかりするだろう。でも個人的にはそんなかっこ悪くてドラマチックじゃない脚色が気に入った。スコセッシをちょっと見なおした。 でも期待するものでもなかった。銃撃戦で『マイアミ・バイス』を思いおこした。『マイアミ・バイス』を彷彿させたのではなく、マイケル・マンならもっと派手でかっこいいシーンになったのにと思った。しかし『ゴッドファーザー』をリアルじゃないと断じたスコセッシなら当然ともいえる。じゃあ、『グッドフェローズ』のギャングの恐怖を、『タクシードライバー』の撃ちあいの衝撃を再現できたのかというと全くできていない。一方でディカプリオもニコルソンもかっこいい。でもそのかっこよさを前面に出さない。なぜならかっこいいことはリアルじゃないから。でもかっこいいではないか。ものすごく中途半端。スコセッシは観客に受け入れられる映画を研究していくうちに自分本来の持ち味を忘れてしまったように思う。と書いたがスコセッシに過剰な期待をしなければけっこう楽しめたような気もしないでもない。
[映画館(字幕)] 6点(2007-02-05 12:05:12)(良:3票)
12.  天国の青い蝶
ジャングルの中の様々な昆虫や動植物が画面に映されるが、それを見て驚き感動する少年の顔が映されなければ意味がない。自然に囲まれた未知の世界を我々はテレビなどで鑑賞することが出来る。でも実際に行って体験するのとは比べようもないくらいのもののはずなのに、この作品からはその神秘性や躍動感といったものが全く伝わってこない。奇跡の暗示としての幻想的な夢のシーンはありだと思うが、これも暗示というにはわかりやすすぎてダメ。むやみに感動を煽れとは言わないが、ほかに見るところがないのならもうちょっとなんとかならなかったのだろうかと思ってしまう。
[DVD(字幕)] 2点(2006-08-28 12:00:10)
13.  電撃フリントGO!GO作戦
どこまで真面目に作っててどこまでふざけて作ってるのかわからんところが素晴らしい。スパイツールに関しては「007シリーズ」や「M:Iシリーズ」に引けをとっていない。ただものすごくちゃちいだけで。仮死状態でピンチを脱するところなんて馬鹿馬鹿しいんだけどスパイ活動前の精神統一シーンでちゃんと伏線をはってたりして作りそのものはけっこう丁寧だし、敵の理想郷は漫画チックだけど共産主義の理想を彷彿させ、拉致、洗脳、奉仕係なんてまるで某国を彷彿させ、細部はありえないことだらけなんだけど本筋はけっこうリアルでシリアスだったりしてあなどれません。「オースティン・パワーズ」のようなギャグに転化したパロディではなく、まじめにB級路線に転化したパロディ。観たのはずいぶん前だけど大統領直通電話の着信音が忘れられません。
[DVD(字幕)] 6点(2006-07-05 16:49:15)
14.  ディボース・ショウ
ジョージ・クルーニーとキャサリン・ゼタ=ジョーンズというハリウッドを代表する二人の共演とコーエン兄弟との組み合わせに違和感を感じたものの、見てみればそこそこに楽しい作品ではないかと思ったので、ここでの低評価にちょっとびっくり。ハリウッドのドル箱ジャンルでのスター俳優起用ですから、おのずと二人がメインに描かれる。で、コーエンだってちゃんと二人を輝かせている。そのうえで脇がポイントポイントでいい味を出してる。ただ、会話が多いわりにはスクリューボール・コメディたるテンポの妙を味わえない。コーエン兄弟のコメディって全部そうなんですけど、テンポよりもキャラの面白さを目指しているところがあって、面白いんだけど少し物足りないと思ってしまう。
[DVD(字幕)] 6点(2006-05-30 11:31:33)
15.  テレフォン
ガキの頃、CIAとかKGBとか出てくる作品が妙に好きだったのですが、今考えると米ソの冷戦から冷戦終結という時代背景の中で単にこの手の作品が多く作られていただけなのかもしれない。それでもこの当時の作品には共通の男臭さがあって、それってほとんどが個人的郷愁の念に支配されていることが前提にあるんだろうけども、確実にそそられるものがあります。私にとってドン・シーゲルといえば『ダーティ・ハリー』だしブロンソンといえば『狼よさらば』だし大好きなヒーローはブロンソンではなくマックィーンなんだけど、この作品の同時代他作品同様の寡黙なヒーローと抑えたアクションが紡ぎだす同じ空気はやっぱり良い。それでいて主人公が寡黙であることとアクションがおとなしいってことは、誤魔化しがきかず演出の力量が問われる設定でもあって、この独特の男臭さは演出の賜物なんだとあらためて思うのであります。
[ビデオ(字幕)] 6点(2006-03-10 11:55:50)
16.  デスペラード
長編デビュー作『エル・マリアッチ』が認められハリウッドに呼ばれたロドリゲスがその『エル・マリアッチ』をハリウッド的に料理した作品。湯水の如くお金をつぎ込み、湯水の如く弾丸が飛び交う。唐突に呼び出された二人の助っ人は一切のバックボーンも語られることなく無駄死にしてゆく。ロドリゲスがハリウッドを揶揄したものと見ればたいした度胸だ、となるが、はたしてどうなんでしょう?ともあれ、このバカバカしさ、ハリウッドでしかできないことを思う存分やったという意味では評価できるかもしれない。
[ビデオ(字幕)] 4点(2005-11-10 18:16:16)(笑:1票)
17.  ディープエンド・オブ・オーシャン
私の知り合いに二人以上の子を持つ親が何人かいます。ある知人は、小さな妹を可愛がる小学生のお兄ちゃんが親にかまってもらえない寂しさで一人で泣いているところを見たそうです。ある知人は幼稚園児のお姉ちゃんがまだしゃべれない弟の頬を隠れてつねっているのを何度も見たそうです。親はどうしても手のかかる下の子に目がいきがちで、上の子に寂しい思いをさせてしまう。そんなどこにでもある悪意の無い親の愛情の隔たりが事件の発端となり家族の崩壊と再生のドラマを見せてゆきます。皆様のレビューに多々見うけられる「地味だけどいい作品」という意見に私も同調します。でもなぜこんなにもドラマチックな展開を描いていながら地味なんでしょう。大袈裟な演出で感動を煽ろうとしないから、、だけでしょうか。あまりにも「いい話」である原作ストーリーをなぞりすぎて、内面が描かれていないような気がします。なぜ弟の手を離したのかを心のどこかで兄を責める母の描写はもっと露骨に描かれてもいいのでは。責めるには酷すぎるけど責めずにはいられない妻に対する夫の描写も通り一遍でしか描かれない。もっとドロドロと生々しいはずの葛藤が日常のなにげない立ち振る舞いの中に描かれてこそ、ググッと作品の中に入ってゆけるような気がしました。「いい話」にメスを入れるのは勇気がいることだとは思いますが、、。 キャスティングはまずまずだし、ストーリーの退屈させないスムースさは良かった。  <追記> 私もとうとう二児の親になりました。気をつけよーっと。
[DVD(字幕)] 5点(2005-10-26 13:40:18)(良:1票)
18.  デッドゾーン 《ネタバレ》 
クローネンバーグに詳しくないのですが、私が知る限りのクローネンバーグの個性があまり無かったように感じる。初の原作小説の映画化というのが個性の発揮の障害となったのでしょうか。ところがこの作品、彼の作品の中でも高い評価を得ているというのはなんとも皮肉ですね。ウォーケンのまわりにたち込める哀しみのオーラが他のクローネンバーグ作品にも通じる雰囲気を持っています。ある議員候補者の恐るべき未来を見てしまった主人公がある決意をし実行に移すという物語の過程で様々な自らの能力に対する葛藤が描かれていって、主人公の深い哀しみに説得力を持たせてゆくのですが、連続殺人事件のエピソードが中途半端に感じた。それからあの議員候補者!どう見ても当選確実な人気者には見えないし、実力者にも見えない。子供を盾にする様はやりすぎでしょう。いくらバカでも。
[ビデオ(字幕)] 6点(2005-09-28 14:29:32)
19.  デストラップ/死の罠 《ネタバレ》 
まず中盤に一つ目のどんでん返しがあるのですが、へちょちょさんのおっしゃるように『悪魔のような女』を見ている者にとっては予想の範疇なわけです。というより、そのどんでん返しはまさか使わんわな、という不安が敵中してしまうわけです。ま、中盤だからと気を取り直すも、その後もだいたい予想できる展開で、ミステリーとしては弱いです。カメラを固定して長回しで撮るスタイルは舞台劇のようで、なんで舞台劇の映画化なのにわざわざ舞台劇のように撮るんだろうと思ってたら、その撮り方がラストのオチに繋がる伏線になってたのには参った。劇中のトリックはショボイけどルメットのトリックはなかなか高度ですよ。
[ビデオ(字幕)] 5点(2005-07-20 11:55:33)(良:1票)
20.  テナント/恐怖を借りた男 《ネタバレ》 
ポランスキー自身が被害妄想を究極に膨らませていく主人公を演じる。妄想へと昇華する伏線の描き方がうまい。主人公の経験する全ての出来事が「自分を自殺に追い込もうと隣人たちが企んでいる」という妄想の伏線となり「同じ部屋で自殺をしたという女」に変身してゆく異常心理を理解させる。前半はけして妄想と断言できる描き方をせず、徐々に妄想であることを確実なものにしてゆく。ラストでは現実の映像と主人公にはこう見えるという妄想の映像を並べて、妄想を決定的なものとする。そして自殺をはかった包帯女が実は自分自身だったという同道巡りのオチ。見るたびに発見があり、見るごとに解からなくなってくる、、そんな映画。
[ビデオ(字幕)] 7点(2005-06-02 18:53:59)
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