1. バビロン(2022)
ちょっとビックリ! ”ファースト・マン”以前は未見で しっかりした作品を作る監督かと思っていたが 観ているこっちがしっかりしないといけない映画だった。 3時間、結果長くは感じないけど 引き込まれるパートと退屈なパートがあり ところどころで長くも感じる。 しかし、なんと下品な映画か! 万人に評価されることを完全に拒否している 監督さん何に挑戦しているのか、底知れなさに感服。 カメラワークなど特筆ものだし サイレントからトーキー移行時のエピソードも面白い (サイレント撮影時、現場で音楽を演奏してるけどそうなの?) 思いの丈をぶつけたラストは必見 凄いものを観た。 映画って当てるとこうなるのか、マイケル・チミノを連想した。 [映画館(字幕)] 7点(2023-02-17 14:41:57) |
2. ハクソー・リッジ
本年度の代表作になるという噂を耳に挟んでいたので、気合十分での観賞 見るまで気が付かなかったが サイレンスに次ぐ信仰モノのアンドリュー・ガーフィールド節 あの少しヘラヘラした感じが逆にマッチしたか ディアハンター、プライベート・ライアン程ではないが、突然の戦場描写に緊張感UP ワラワラと湧いて来る日本兵を完全悪に演出したのは 製作国一方向からの視点であり 展開を鑑みて、そこに尺を割く必要はなく、これで良いと思う 戦地で、一時的優勢状態からの一夜を入れたことにより、殊更緊張感が増した 艦砲射撃の凄まじさや、手榴弾の描写などリアルで衝撃的 テーマからすると、まとまりの良い出来になっていると思う 不満なのは、冒頭で「実話です」と表示して ラストで事を成し遂げた彼が、安堵し天にも上る演出をした後 エンドクレジットでの御本人達登場は、一気に引いた 実話であっても、ドキュメンタリーではないので いろんな脚色を施して映画という作品にしたのだから そのまま終われば良いものを あれでは「本当か?だったら日本側にも言いたいことがあるぞ」と 作品の余韻が台無しになったと思ったのは私だけだろうか? [映画館(字幕)] 7点(2017-07-03 17:27:37) |
3. ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い
コメディなので吹替えで観ました。 たしかに笑えるけど、ラストがあんなにアッサリだとは思いもしなかった。もうちょっと謎解きに意外性がないとつまらないと思う、アメリカらしいと言えばそうだが、このあたりは日本のこじんまりした佳作(キサラギ、アフタースクール、悪夢のエレベーター、運命じゃない人・・など)のほうがしっかりしてるなぁ~残念! [DVD(吹替)] 5点(2011-01-09 15:25:18) |
4. ハート・ロッカー
悪くはないが肝心のストーリーが弱い、前半のドキュメンタリー風なブレブレ映像で臨場感を出したのは良いが、現場以外のカメラはちゃんと固定されメリハリがない、観ている側の立ち位置をあまり考えてないような映像。事実がどうかは解らないがあれだけ完全防備のいでたちで指だけ無防備な所がすごく気にかかった。 話自体は新しくはない、ベトナム物で既出の戦場でのみ自分の存在価値を認識し通常社会で充実感を見出せない、だからまた戻っていくのだ・・・というものだが、くどくなくサラリと演出したのは良かった。 特筆できるのは砂漠での戦闘シーン、ここは非常に緊迫感があり見応え十分、夕暮れになり「今日はもう終わろうか」みたいな台詞が妙にリアル。 しかし全体の出来はとても普通な映画だと思う。 [DVD(字幕)] 5点(2010-10-26 10:45:12) |
5. パンズ・ラビリンス
予告編での予備知識からは想像できないダーク・ファンタジー。「ミツバチのささやき」や「エルスール」などにちょいちょい影を落とすスペインの内戦について調べちまったよ、それほど内戦とは根深いものなのか。少女の目に映る世界とは、現実から死の危険をもってしても逃げ出したいほど荒廃しているのだろう。シーンの繋ぎに物陰を多用したり、途中話がバタバタ進むところがちょっと不満だが、CGなどは良く出来ており全体としては非常に満足。 ※子供は見ないほうが・・・トラウマになるぐらいグロいです [DVD(字幕)] 7点(2008-04-21 09:08:47) |