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R&Aさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2162
性別 男性
年齢 57歳
自己紹介 実は自分のPC無いので仕事先でこっそりレビューしてます

評価:8点以上は特別な映画で
全て10点付けてもいいくらい
映画を観て損をしたと思ったことはないので
酷評しているものもそれなりに楽しんで観たものです


  *****

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421.  レジェンド・オブ・メキシコ/デスペラード
低予算ゆえの創意工夫がなされた『エル・マリアッチ』と無茶苦茶な『デスペラード』の良いところを合わせたような第三弾は、一見無茶苦茶ながらも前作よりもはるかにスタイリッシュで、スッキリしている。前作でハリウッド初作品ゆえに他人に譲った「撮影」も「美術」も監督自らの手に取り戻したからなのか、前作のチグハグさも解消されている。だから同じ無茶苦茶でも無茶苦茶さが一種の味となっている。そして無茶苦茶さがバージョンアップされた最たる場面がジョニー・デップの終盤の顔!血の痕がデビルマンみたいで怖いんだけどかっこいい、痛々しいんだけどちょっと笑っちゃうというとんでもない姿にやられた。こんな衝撃的な姿が終盤にあるならもっと前半でも活躍してほしかったぞ。バンデラスは前作のほうがかっこよかったけど、カメラが追う登場人物の人数が増えてるからしょうがないか。
[DVD(字幕)] 6点(2007-06-01 17:58:19)
422.  バットマン・フォーエヴァー
ティム・バートンが監督した前2作と明らかに違うのが敵キャラの描き方。前作までの敵キャラは主役であるはずのバットマンと同じかそれ以上の扱いをもって描かれていた。しかしこの作品では敵キャラはあくまでヒーローに倒されるためだけに存在するものとしてしか描かない。そういう意味ではシリーズで初めてヒーローが主役となった作品。ただバットマン自体のキャラが暗くて主役を一人で張るだけの器量がないのでロビンに助けてもらったという感じ。バットマンも暗いだけじゃなくてもっと怖いイメージがあったんだけどなぁ。バートン版でせっかく作ったゴッサムシティの独特の世界観も、全体の色調だけを受け継ぎながらもどこかチープになっているのは、より原作アメコミに近づけているからなのでしょうか?読んだことないのでわかりませんが。
[DVD(字幕)] 3点(2007-05-31 15:51:05)
423.  スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐
戦闘機の空中戦にしてもライトサーベルでの戦いにしてもひたすらアトラクション的である。今あるアトラクションムービーの中でも突出している。そこに監督の意図しないものは表れない。監督の想像以上のものも想像以下のものも無く、シリーズの回が進むにつれてその傾向は強まりどんどん映画から離れていく。しかし多くのアトラクションムービーのように観客に媚びるということがない。ジョージ・ルーカスはアニメ作家でもない限り不可能な「監督の意図と寸分違わぬ完璧な映像」をひたすら目指しているのだ。『帝国の逆襲』以降はハリウッドを離れ組合も脱退し自らのスタジオで作っているのだが、それも前人未到の完璧さを追求しているからこそで、この大いなる挑戦には賛辞を送りたい。そしてその限りなく完璧に近づいた「スター・ウォーズ」の最終作をそれまでの「スター・ウォーズ」と共に支持したい。さらに、コレを先々行上映で観たのだがこの映画館が通路まで客を入れるという気の利いたことをしており、ベイダーのマスクやおもちゃのライトサーベル持参の子供たち、そして大人たちでいっぱいになった劇場という今ではすっかり味わえなくなったワクワク感をもたらすこのシリーズはやっぱり凄いのだ。1作目で見せたタトゥイーンから見える二つの太陽が映されたとき、「やっぱり終わるのか」と感慨深くなった。
[映画館(字幕)] 7点(2007-05-30 13:00:58)(良:1票)
424.  スパイダーマン3
初日の上映開始間際に滑り込んだせいで座った位置が悪かったせいもあるが、一番前の端っこで、画面狭しと飛び回るスパイディに目がついていけず、何が映されているのかさえもわからなかった。なのでソコは映画館のせいにしておきますが、前作の列車を使ったアクションのような独創性というものは無かったし、アメコミのヒーローが日常にいることの違和感を笑いに転化させた前作のユーモア(ピザ配達シーン)も今作にはなく、敵キャラも映像技術だけが前面に出ていて面白みに欠ける。路上で鋭い眼光で腰をふりふりする主人公は悪が内面を支配しようとしているというよりもアホが内面を支配しているんじゃないかと思うくらい滑稽。「許す」というテーマも同じテーマの『どろろ』におけるどろろや百鬼丸に課せられたものに比べれば「許す」ことを誰もが納得し得る理由が嫌というほど提示されており結局アメリカにおいて「許す」というのはそれ相応の理由が無ければなされないものなのかもしれないなどと思ったりもして、それだったら許してないじゃん、って思った。
[映画館(字幕)] 3点(2007-05-29 10:36:58)(笑:2票)
425.  パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド 《ネタバレ》 
このシリーズはジャック・スパローというお茶目なキャラを作り出したことである程度の成功は確約されたといってもいいだろう。しかしその存在が当たり前になった続編になると新たな魅力的なキャラが必要となる。とくにその続編が全く別のお話であったり全く違うカラーを持っていたりということがない場合は。そして登場したのがチョウ・ユンファが扮するシンガポールの海賊なのだが、外見はかなり魅力的ではあったがキャラクターとしては実に弱い。というかキャラとして確立しておらず、どういう人間なのかがよくわからない。よってキーラ・ナイトレイとのやり取りで、あって当然の感動が無い。謎を残しながらここまで引っ張ってきたという人気シリーズならではの策略も、その答えに意外性は無く、それでも唯一の意外性を見つけるならキース・リチャーズの登場が最も衝撃的だったといえる。クライマックスはさすがハリウッドのメジャー作品。映像プロ集団がよってたかればこれぐらいは屁でもないのだろう。このクライマックスの中で見せる「戦いの中での挙式」が洒落てていい。こういうユーモアが全くくさくならずに出来てしまうのがハリウッドの力なんだと思う。ただ、怒涛のクライマックスまでは長い辻褄合わせに付き合わなければならない。
[映画館(字幕)] 5点(2007-05-28 17:48:18)(良:1票)
426.  深夜の告白(1944)
結末を最初に見せて回想録で綴ってゆくという手法はこの後ワイルダー自身の『サンセット大通り』を含めて多くのフィルム・ノワールに有効な手法として取り入れられることになる。さらに夢のハリウッドにおいての冷酷な女の登場は当時としては驚愕に値しただろう。そんなパイオニア的価値も評価しつつ、でもこの作品の面白さはやはりエドワード・G・ロビンソンの絡ませ方だろう。この人物が登場するたびにサスペンスは盛り上がり、しゃべることで暗いムードを一掃しテンポをつくる。マッチというアイテムを使って作品にユーモアを与え、最後にはそのユーモアのアイテムを哀愁漂うものに変えてみせる。と、脚本の巧さが際立っていますが、当時としては珍しい屋外ロケ、しかも夜!というのも犯罪映画の雰囲気を盛り上げている。
[ビデオ(字幕)] 7点(2007-05-08 11:06:06)
427.  肉片の恋 《ネタバレ》 
生まれて初めて肉片に感情移入してしまった。あっという間に終わる短い作品ですが、監督のほかの作品同様にかなりの手間と時間を費やしているのは間違いなく、だからこそこの肉片には心が宿っている。「CGの映像は死んでいる」というシュヴァンクマイエルの言葉を実証するように。肉片は肉片らしく動き、肉片らしく踊り、肉片らしく抱擁する。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2007-04-05 13:36:49)(良:1票)
428.  鳥(1963)
小学生くらいでテレビで見たのが最初で、ヒッチコック作品としても初体験となった今作は、私にはっきりとトラウマを植えつけた。「鳥」に対してではなく「ヒッチコック」に対してのトラウマである。劇場初体験の『JAWS/ジョーズ』は間違いなく「サメ」に対するトラウマ的な不安を長らく持たされることになったのだが、この作品はやっぱり「鳥」ではなく「ヒッチコック」。たしかに「鳥」は怖かった。でも小学生の私の脳裏に焼きついたのはあの母親の焦点の合わない目であり、小さな子供を抱えた女のヒステリックな顔なんです。はっきり言っちゃいますが、コレで「ヒッチコック」を嫌いになりました(今は立ち直りました)。幸いにも「女」に対するトラウマでなかったことが救いです。で、思ったのですが、何人かの方も「鳥」と「女」を関連付けたレビューをされてますが、この鳥はやっぱり女の象徴ですよ。集団ヒステリーですよ。女が一番怖いってことですよ。と、支離滅裂な結論で逃げる私はまだトラウマを克服しきれていないようです。 あと初見時のプチトラウマがもう一つありました。淀川さんの顔。「怖いですね」って言ってる顔が嬉しそうだったから。
[DVD(字幕)] 7点(2007-03-27 14:00:56)(笑:1票)
429.  陽のあたる場所
物語は金で目がくらみ人間らしさを見失ってしまったための悲劇、つまり資本主義を糾弾したものがベースにあるのですが、カメラはメロドラマを捉える。その背景には撮影時の赤狩りに対処したという事実があるらしいのですが、まちがいなくエリザベス・テイラーの美貌がメロドラマへの欲求を加速させています。そして訪れる、肩越しから超どアップで捉えたチュー!!映画史上に残る美しいキスシーン。リズの美貌があのシーンを可能にし、あのシーンがリズのその後の活躍を確約したといっても過言ではないと思う。そして物語はこのシーンへ向けて進み、このシーンが余韻としてその後のシーンに影響を与えている。
[DVD(字幕)] 7点(2007-03-23 13:28:55)(良:1票)
430.  ジャイアンツ
ロック・ハドソンとエリザベス・テイラーの出会いが描かれる冒頭の東部でのシーン、そしてガラッと情景が変わる西部へ。このあたりが実に期待を抱かせる素晴らしい画作りに溢れていて好きです。その後人種差別という避けては通れぬ暗い影を主人公が堂々とあからさまに見せ付ける。妻の訴えで偏見が消えてしまうというような生易しいものではない空気をじゅうぶんに見せ続けたからこそ、ラストのレストラン騒動が心地よい。ただこの映画はそれだけの映画ではなく、妻に恋する一牧童のジェームス・ディーンのストーリーも描かれる。とくに中盤からはジェームス・ディーンがメインといってもいいくらいに画面を支配する。後半になってくるとまるで別の映画のようにテーマが拡散してゆく。ジョージ・スティーブンスのこの映画にかける情熱は称えたい。ホントにじゅうぶん伝わってくる。が、この作品は欲張りすぎてただ壮大さだけが残ってしまった感が拭えない。ジェームス・ディーンが名優であることを再認識させるものとはなっているが、この作品ではもっと脇に徹するべきだったと思う。
[DVD(字幕)] 6点(2007-03-22 11:43:39)(良:1票)
431.  アンネの日記(1959) 《ネタバレ》 
150分のやや長尺の作品ながら、そしてそのほとんどが隠し部屋という限定された空間が占めるにもかかわらず、全く退屈感を抱かせずに見せきったのは、原作の持つ真摯なメッセージよりも脚本と演出の力によるところが大きいと思う。ユダヤ人迫害の悲惨さよりもあくまで多感な時期の少女の多感さゆえの不安や喜び、家族との確執や恋愛を映し続けることで、画面にはけして映らない悲惨な状況がよりズシンと響く。モノクロ映画なのに最後の屋根裏部屋での陽光を浴びた二人のせつないキスシーンはカラーで記憶されています。
[DVD(字幕)] 7点(2007-03-20 13:23:48)
432.  有頂天時代
アステアとロジャースのコンビで作られた作品ってのはそもそもダンスと歌を見せる作品なわけだから、当然超一流のダンスが拝めるのは当たり前で、それだけで満足できる方も当然おられるだろうし、おられるのも納得の華麗なダンスが満載なのですが、もともとダンスなり歌の鑑賞なら断然生(ナマ)でしょ!と思う私にとって、また特別にアステアとロジャースのファンでもない私にとってはイマイチ高揚感を得られなかったりする。それはこの作品に限らないのですが。とは言うもののコメディとしてのノリもよく、展開のテンポもよいので、ダンスシーン以外でけっこう楽しめました。ダンスシーンではなんといっても影とのダンス。あそこは魅せてくれます。
[DVD(字幕)] 6点(2007-03-19 19:06:05)
433.  リオ・ブラボー
『真昼の決闘』を西部劇ではない!と断じたホークスとウェインの正真正銘の西部劇。たしかに『真昼の決闘』は社会派映画としての隠喩が色濃く、西部劇が娯楽の王道であるならば、かなり逸脱していると言えよう。それはそれで面白いと思うのだが、強い保安官(もちろん女には弱い)に強い絆で結ばれた助っ人たちが手強い状況に屈することなく、そして観客にもこいつらならやってのけるという期待をどんな窮地にも抱かせながら、その期待にちゃんと応えてくれるこの映画は王道の中の王道としていつまでも色あせることなく楽しめるのだ。『真昼の決闘』のプロットを使うのはちょっとずるい気もするが、何かを伝えるために映画を作るのではなく、ただ観客に愛される映画を作るという気概だけで、こんなにも楽しい映画が出来てしまう。どんな映画にもこれが根底にあればちゃんと誰かが認めてくれる。またそういうのは画面に透けて見えてくる。
[DVD(字幕)] 7点(2007-03-09 18:38:01)(良:1票)
434.  モンキー・ビジネス
中年夫婦のラブラブぶりがなんとも微笑ましく、とくにジンジャー・ロジャースの良妻ぶりに羨ましさを感じる。そんな良妻の壊れっぷり弾けっぷりの凄いこと!若返ってるというよりもおバカになっちゃってるのですが、あまりの弾けっぷりにそんなことどうでもよくなって大いに笑わせてもらった。マリリン・モンローはさして重要な役でもなく、出番も少ないわりにその存在感だけが妙に突出していてかえって浮いていたような気もしますが、モンローの美貌がおまけで付いてくるコメディだと思えば得した気分。だからといってけしてモンロー目当てで見る作品ではないのでご注意を。いやーそれにしても「気持ちは若くありたい」なんてよく聞くけど、中身だけ若返るってのは、はっきり言って気持ち悪いってのがわかった。年とともに得るものってけっこう素敵なものなんだ。
[DVD(字幕)] 7点(2007-03-08 13:45:55)
435.  三つ数えろ 《ネタバレ》 
ストーリーが複雑だとは全く思わずに観たのだが、みなさんのレビューを読んでなるほど、たしかに運転手は誰が殺したんだ?いやはや私は何を観ていたんでしょう。ただ、この作品はずっと主人公の探偵がわからないことは観客もわからないという基本線を貫いていたので、主人公が知りたいこと興味があること、そして依頼を遂行するのに知るべきことを主人公とともに模索し、主人公にとってどうでもよいことはこちらもどうでもよいという感じで観ていたのだと思う。だから調べれば調べるほど謎が出てくる展開に素直に楽しめた。主人公がわからないことは観客もわからない、この徹底が想像力を膨らませる。その格好のシーンがラストの「三つ数えろ」。ドアを開け出て行く男と銃声。見ていないものは映されない。渋い演出だ。
[ビデオ(字幕)] 7点(2007-03-07 12:07:39)(良:1票)
436.  ハタリ!
『赤ちゃん教育』の豹といい『モンキービジネス』のチンパンジーといい、本物へのこだわりもココまでくるとスタッフも大変だなぁと思う。その成果として、捕獲シーンの緊張感と臨場感は並々ならぬもの。ただ、個人的には様々な動物の捕獲シーンは、最初と最後のサイ以外は、リストにチェックを入れる様と捕獲シーンのダイジェストをかぶせてさらっと見せてくれたほうが良かった。そりゃ、命懸けだったろうことを思うとなんちゅうことを言うとるんや!と怒られそうですが。だって見せ場は捕獲シーンじゃなくて無骨な男とその男を唯一オタオタさせることができる女とのコミカルな恋愛模様であり、相棒たちのこれまたおかしい4角関係であるのだから。小象たちを筆頭としたラストのドタバタに、そしてそのドタバタにジョン・ウェインがいることに映画の楽しさを満喫する。
[DVD(字幕)] 6点(2007-03-06 14:20:47)
437.  赤ちゃん教育
キャサリン・ヘプバーンといえば、タカピーで傲慢なイメージを勝手に持ってたのですが、たまたまこの作品の前年作品であるジョージ・スティーブンスの『偽装の女』を最近観て、その可愛らしさに驚いたわけです。でも彼女の魅力はこの傲慢さにあるのだということを再認識し、そしてその魅力を最大限に見出したハワード・ホークスの女優を輝かせる手腕にあらためて感服しました。とにかく今観てもかなりのハイスピード、ハイテンションで機関銃のごとくしゃべり続けるヒロインに圧倒されっぱなし。ケイリー・グラントは圧倒される間も与えてもらえずにただひたすら彼女に翻弄される。その滑稽極まるコメディアンぶりがおかしくてしょうがない。いや、ケイリー・グラントだけでなく、警察官も庭番も豹の鳴きまねをするおじさんも実にのんきでお間抜けで、ヒロインのハチャメチャさとの差異の大きさが見事なテンポを作っている。大好きな作品。
[DVD(字幕)] 8点(2007-03-05 17:01:40)
438.  フィッシャー・キング 《ネタバレ》 
殺人事件を結果として煽ってしまったDJと遺族の出会いという、どう転んでもほのぼのとした作品にならなさそうなものをほのぼのとさせてしまう脚本がうまい。とんでもないトラウマを抱えてしまった二人の男。一人は子供に帰ることで自らを癒し、一人は大人の思考で責任を果たそうとする。そこにギリアムの毒気は無い。しかし物語は終盤にうまくいきそうでうまくいかない展開へとなだれ込む。そこでありもしない聖杯奪還というけして大人がしない冒険でケリをつける。あぁ、やっとギリアム登場。毒気は無いけど。まあ、物足りないし、それ以上に長いし、だけどこのほのぼの感は嫌いじゃない。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2007-02-21 12:43:46)
439.  パーフェクト ストーム 《ネタバレ》 
船が帰ってくる。漁港でのそれぞれの再会、魚の計量、船主とのやりとりやらが無駄なく要領よく映し出され、次の酒場のシーンでほぼ全員の人となりが提示される。待ち受ける「パーフェクト・ストーム」のお膳立てでしかないこのプロローグの出来の良さに期待が膨らむ。お話はポーの「メールストロムの旋渦」にそっくり。ただし奇跡の生還者が語る生々しいお話などではない。つまり生還者なし。冒頭のネームプレートに続きダイアン・レインの眠れぬ夜によってそれらは提示されている。にもかかわらず生きて帰ってくるんじゃないだろうかという淡い期待を抱かせる作りがどうも納得がいかない。もっとはっきりと、いっそ葬式のシーンから始めればいい。もしくは実話に反して生還させればいい。前者だと自然の驚異であるパーフェクト・ストームがより脅威に感じられ、後者なら前半のドラマがより活きた人間ドラマになってたと思う。あと、自業自得という意見が多いことを考えると、もっと切羽詰った感があってもよかったのかもしれない。私はじゅうぶんあったと思ってたんですが。
[DVD(字幕)] 6点(2007-02-14 13:47:06)
440.  老人と海(1958)
とりあえず映像のつぎはぎが酷い。徐々に夜が明けてゆく美しい空が明るくなったり暗くなったりするのは西の空と東の空だとしよう。それでもあの画はいらない。かじきが水面に現れた実写映像、これもいらない。つくりものバレバレのセットでもなんでもいいからそれだけでやってほしい。ずっとスペンサー・トレイシーだけを撮ってればいい。ナレーションはたしかに名作文学の世界観を作ろうしているのだろうが、それならいっそ、最後までナレーションだけで進めたほうがいい。見せよう見せようとして映画の醍醐味を見失っている。
[DVD(字幕)] 4点(2007-02-13 15:40:13)
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