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tottokoさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2012
性別 女性
自己紹介 周りに映画好きな人があまりいない環境で、先日はメリル・ストリープって誰?と聞かれてしまったりなのでこのサイトはとても楽しいです。
映画の中身を深く読み解いている方のレビューには感嘆しています。ワタシのは単なる感想です。稚拙な文にはどうかご容赦を。  

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441.  幸福の条件(1993) 《ネタバレ》 
女房を一晩100万ドルでヒヒ爺に売れるか、ってミもフタもなくストレートにお下劣な発想の、それ以上でも以下でもないお話。キャストにレッドフォードとあったので、ええーアメリカの良心がエロじじいを演るの??と驚愕したんですが、あーやっぱりレッドフォードはどこまでも紳士でして、このシナリオから想像される品下れた人格ではなかったです。つまり、もうプロットが破綻しちゃってるんですよ。だって大金持ちなうえイケメンで良い人なんだよ?こんなん圧勝じゃん。レッドフォードを選ばない女がいるとは思えん。 設定崩壊の割を食ったのが若い夫の方で、セレブ紳士への劣等感から嫉妬の塊になって嫁に手を上げるわ、女房が身体を張った100万ドルを勝手に使っちまうわで、ひとつもいいとこなしのひどい役です。W・ハレルソンも良く引き受けたなあ。こんなやつにさあヨメが操を守って提案を蹴ったとしても、その後生活が困窮した折々に「あのとき100万もらっておけば」とかごちゃごちゃ言い出すんだよ。まとめますと、あり得ないうえにオチも納得いかない変な映画でした。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2019-07-11 20:30:03)
442.  ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅
ハリーポッターのスピンオフ的なイメージを抱いてましたが、新作としてとても楽しかったです。 魔法世界を描くCG技術には今さら驚嘆すべきものはないけれど、舞台となる1920年代のニューヨークは落ち着いた色彩で纏められており、この雰囲気がまず良かった。 主人公と逃げた魔法動物の追いかけっこを本筋として、街で連続する不可解かつ物騒な事件を横糸に絡ませたストーリーはきちんと謎解きになっていて面白く出来ていると思います。もっとも、真相から目を逸らせるミスリードのプロットはハリーポッターシリーズと同じじゃん、という指摘もありましょうが。 そしてこの映画の一番の功労者はエディ・レッド・メインでしょうな。彼が与えたニュートの造形すなわち動物オタクの優男キャラは100%完璧で、彼以外の配役はもはや考えられない。ハリポタシリーズ後半ではおじさんぽくなってしまって高校生に見えづらかったダニエル・ラドクリフよりも物語の主人公への理解度が高いと思われます。 エディの繊細なことと、魔法動物の奇想天外なことに心掴まれたワタシはそういえばかつてポッタリアンだったのでした。魔法の世界観にノレるタイプには楽しみなシリーズができました。ニフラーにプラス1点。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2019-07-04 17:10:22)
443.  ジェーン・ドウの解剖 《ネタバレ》 
ストーリーは特にヒネリの無い密室ホラーでした。いわくつきの魔力を帯びた死体(元魔女?)が原因で皆死んじゃう、となかなか凡庸であります。ほぼわーとかぎゃーとか叫んで逃げてるシーンばかりに感じられ、ちょっとあくびも出ました。 けれども評価できる点もちゃんとありまして、雰囲気先行型の映画だけあって「死体」がとにかく怖い。やけに白い肌とか何も見てない青い目とか。これは女優さんの演技力?の賜物というわけじゃないんだろうが、彼女が横たわる解剖室の怖さはただならぬモノがありました。信じられないことに、解剖医親子は何度か解剖室に戻るんです。えっ、よく戻れるなああとワタシは本気でイヤでした。 あとラストにラジオがさらっと「これで4日連続の晴天です」って言ってたのも、オマケ的に不気味ではありました。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2019-07-01 23:57:01)
444.  普通じゃない 《ネタバレ》 
この設定、すなわち天上界から人間の営みに介入しようというコンセプトならば、あの天使二人がもっと活躍しないとバランス悪くてしょうがないよね。キャメロンとマクレガーの二人の人生が交錯していることが人外の手によるものだよ、という感じが全然しないうえ、天使がいつ絡んでくるのかと思ってたら殺し屋役を買って出るやら、斧振り上げてボンネットに仁王立ちで襲ってくるとか、およそキューピッド役とは思えない破天荒な仕事っぷり。何か違わないかい。 なぜ心臓を撃ちぬいたらハッピーエンドなの?そこがクライマックスとばかりの描き方だったけど。作り手が勝手にどたばたしてる感が否めない。 ダニー・ボイル、ちょっと肩に力入りすぎだったんじゃないですかね。ハリウッド進出第一作だから、度肝を抜くようなセンスで皆を感嘆させよう、とアクセル全開で突っ走っていったら誰もついて来なくて気付けば一人、そんな作品でした。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2019-06-16 12:03:14)
445.  ショートウェーブ 《ネタバレ》 
冒頭5分で忽然と子供がいなくなってしまう。予期せぬ恐ろしさと冷やっとする感じで掴みはOK、だったんですけども。 ちょっとその後の展開がね。お母さんがノイローゼ気味にピカピカの無機質住宅で過ごすくだりが漫然としてるうえ、しょっちゅう挿入される「森の幽玄な雰囲気」てのも何が言いたいのか最後までよくわかんない。まさに雰囲気のみ。 序盤から雰囲気重視のサイコホラー感で進めてきたのに終盤突然グロ系スプラッタになっちゃうんだもんなあ。こちらの切り替えが上手くいかなくてノレなかった。 怪奇の「理由付け」も宇宙からの短波のせいにしてんのが苦しいぞ。黒幕の友人男を殺しちゃってさあ、おかーさんどこの施設に娘を引き取りに行けばいいのか分かるのかしら、と観終わって一番思ったことがそれ。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2019-06-07 20:31:32)(笑:1票)
446.  レヴェナント 蘇えりし者 《ネタバレ》 
人が神の存在を思うときってどんな時だろう。この映画を観て思った。自然が文明を圧倒している場に一人ぽん、と放り出されたら、生死の際にあったら。生きることは神との対話に他ならないだろう。19世紀初頭、人間が自然を克服しきれていない時代では生き死には創造主の意志次第という考え方は人間皆の根底にあったのかも。無神論者のフィッツジェラルドの父親でさえ、飢えの極限で食料となるリスに神を見たのだ。 「自然」、アメリカ北西部の晩秋の森、山河の厳しいことったら。葉が落ちているので木々の間はすかすかで、その空間からのぞく空の青の薄いこと。差す日の光もはかなく白っぽく、でもそれすら恩寵に感じる。生きるために死んだ獣の骨から髄液をすすり、絶命したての馬から内臓を抜き取って身体を収め、吹雪をしのぐ。 生と死がせめぎあう凄まじさを演出した北米の原始のままのようなロケーションが圧倒的。雄大で美しく、気が遠くなるくらいの孤独をもはらんで容赦ない。 先住民は常に生活を神に委ねている。劇中何度もグラスの妻の祈りが繰り返されるように。グラスもついに最後には「復讐は神の手に」任せた。 違う時代と国に生きるワタシにすら神の存在を考えせしめたこの映画の映像の力には感服した。撮影班はまったくオスカーにふさわしい。ディカプリオには「大変よく頑張りました」賞でいいと思うが。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2019-06-06 18:51:37)
447.  ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ 《ネタバレ》 
これぞ資本主義の行き過ぎた見本。ザ・弱肉強食。こんなのどうしても創業者サイドに立って見ちゃうよ 人間の情をもってして考えるなら。レイ、何もアイデア出してないじゃん。 人の考案を使ってこんなに成功するんだなあアメリカは。もちろん「権利」についても世界一法的に守られる国だとは思うけど、その法的解釈のグレーゾーンを巧いこと出し抜けるレイとそのブレーンの賢しいこと。哀れお人よしで田舎者のマクドナルド創業兄弟は何もかも取り上げられるのだった。契約破棄の和解金を得たからヨシ、ということではないですよね。彼らの誇りと生き甲斐を横取りしたんですから。 ほぼ共感を得られないであろうレイ・クロックをマイケル・キートンが怪演。冒頭から誠意の無い顔つきでこちらを圧倒。良心も躊躇も無い、あるのは図々しい野心だけという凄い人格のキャラですな。糟糠の妻から仕事仲間の嫁へと乗り換え、私生活までヒドイ。M・キートンのことまで嫌いそうになっちゃったし、マクドナルドもがぜん下品に見えてくる。店側としてはこの映画を公認していないとか。そりゃそうだろうねえ。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2019-06-05 17:16:00)(良:2票)
448.  眠れぬ夜のために
何かと同時上映だったんですよたしか。D・ボウイ観たさに封切り当時観賞したのでした。 今観るとなつかしいなあ。人が死んでもノリが軽いとか、お金がだぶついている雰囲気とか明るい画が80年代ぽい。時折挟まるユーモアは今でも笑えるし、サスペンスというほどでもないユルめの緊張感は暇な休日の「ちょっと映画でもみるか」という空き時間にぴったり。 ミシェルが流行落ちしていないショートカットなのも幸いし、80年代ってダサいなあーと思われがちな痛いファッションをうまいこと避けられています。 ただ私的にJ・ゴールドブラムが主役てのがどうもね。あの鈍重な顔や体型はこの作品の軽さを著しく損なうと思うんだけど。
[映画館(字幕)] 6点(2019-06-03 18:06:40)
449.  雨の日は会えない、晴れた日は君を想う 《ネタバレ》 
人の心ってのは難しい。いやわかりますデイヴィスの気持ちはなんとなく。おそらく彼はずーっと抱き続けてきたのでしょう違和感を。結婚生活に対して、そしてあてがわれた仕事に対して。だって彼は生来「正直が売り」(知人談)の人なのだから。 やり過ごしてきた日常が突然破壊され、どこに自分の心を置いていいのか分からなくなる。だから彼はいったん解体する。モノを。突き詰めれば自分の心を。もう一度構築するために。 なんて感覚の鋭敏な人だろう。彼は義父母のように「普通に」妻を追悼することができない。だって彼らのやってることは欺瞞だもの。義父母の娘は彼らが思いたいほど清廉ではなく、事実デイヴィスへの裏切り行為が最悪の形で発覚するし、ついでに義父の選んだ「人格品行方正な」奨学生は初対面のナオミ・ワッツに手を出す最低野郎だというシマツ。ああなにもかもが嘘っぱち。 だからデイヴィスは壊すのだね。ぺかぺかの居間を、豪勢だけど空疎な家を。 心バランスを失って「変人」すれすれの行動に及ぶ主人公はジェイク・ギレンホール。彼はこういう役をやらせると天才的に上手い。 デイヴィスと心が共鳴し合う15歳のナオミの息子を配したのは心憎い脚本でありました。映像もキレイです。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2019-05-30 17:35:00)
450.  アンドロメダ・・・ 《ネタバレ》 
終始一貫してソリッドな作り。まるでNHK特集の生真面目な再現ドラマを見ているようです。 ちょっと色気のある制作者なら、未知のウィルスにパニックになる市井の人々だとか、スクープを抜こうとする記者とかの描写を入れそうなものですが、もう頑固なまで科学者サイドべったりの目線。たまにホワイトハウス側の「どうなってるんだよ」という外野の声も入るには入りますが。  スター不在の地味なめんつが地味に(そして必死に)原因を探すのに付き合わされる130分。全身消毒を繰り返すくだりはさすがに飽きますが、派手さは無くともこれが意外にサスペンスフル。特に冒頭の”死の町”描写は淡々としてるが故にぞっとする光景が現実味ありでとても怖いですし、赤ん坊の泣き続ける声というのもこちらの気持ちをざわざわさせます。 そして本作は71年の作品ながら、コンピュータ等の機器に古臭い感性が少ないのも観やすかったです。66年の「ミクロの決死圏」のメカは正直「未来風な」デザインを目指しすぎてヘンテコになった感がありましたから。テレビ電話やタッチ画面など、やけに正確に技術予見してるなあ、と驚きました。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2019-05-29 16:46:52)(良:1票)
451.  ムーンライト 《ネタバレ》 
観賞前にこうかなと特に予想してたわけではありませんが、こうも淡々とした筆致なのは意外でした。 一人の黒人男性の中年期までを三部に分けて言葉少なに紡がれる物語。黒人のシングルマザー、しかも薬物中毒、ゲイ、売人と宜しくない環境下での彼の人生の困難を想像するのは難くないですが、それにしても”語らなさすぎ”に感じました。少年期も青年期も、うんそれで?と思ったらさらっと幕を閉じて数年後に飛んでしまう。よっぽどシャロンの人生に強く共感できる人でないと物語に入り込むのは難しいのではないでしょうか。 こういった内省的なテーマは例えばヴェンダースやジャームッシュらが発表してきた分野かと思うのですが、彼らのような先達が表現してきた生き辛さと、それへ示された包容力を上回る出来とまでは思えませんでした。この手のテーマ作品はこれまでマイナーな単館上映扱いだったのに、比べて本作はアカデミー作品賞なのですね。「ラ・ラ・ランド」が賞レースを席巻する中、近年盛り上がっている「白人びいき」という批判をかわすための配慮が多いに働いたと思うのは私だけですかね。 実際「ムーンライト」の好評価内容は「映像が美しい」というものがとても多い。物語性云々より、まず画が人によっては刺さるみたいです。ヴェンダースだってすごく美しい映像だったよ。観たのは名画座だったけど。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2019-05-27 21:19:36)
452.  パッセンジャー(2016) 《ネタバレ》 
宇宙にたった一人って、なんて恐ろしいシチュエーションだろうとすっかりびびり、冒頭からクリス・ブラットの置かれた状況には緊張でどきどきしました。どういう展開で孤独を消化してゆくのだろうかと。 ところが、J・ローレンス登場からどうも主軸が男女間のロマンス話へと移ってしまって、舞台が宇宙である必然性がさほど無くなっちゃうのは残念なことでした。 恋愛モノとしての、くっつく→けんかする→ヨリを戻す、の流れがこれがもう王道のシナリオ。揉め事の原因が命や人生に関わることなのでコトは大きいけれど、二人でピンチを乗り越えて元サヤに収まるってベタもベタ。 それに突っ込んじゃいけないのかもだけど、あんなでっかい高技術の塊な宇宙船のメカトラブルをちゃっちゃと専門外の素人が直せるというのもすんごく安易でないかい。もちろん専門職のクルーを片っ端からたたき起こすけどね、私なら。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2019-05-23 18:29:54)
453.  ラッキーナンバー7 《ネタバレ》 
サスペンスが好き、でも勘は悪いという(つまり私だが)タイプはとても楽しめると思います。いやーわかんなかったな。前半までのJ・ハートネットの善良ぽさにまんまと騙された、とも言えるし L・リューが彼女らしくない普通の女子を演ってるのが違和感だったのでスパイかも、と思ったり あげくB・ウィリスの不思議な佇まいに人外の存在かもしれない(彼の別作品が影響した)とお門違いに勘ぐったりで、それら全部外しても楽しかったな。 伏線に嘘や無理やり感がないんですよね。筋としては極めてシンプルだから。言われてみれば大して込み入ってない話なんだけど逆再生のように組み立てたことで謎がいっぱいあるように見える。よくある作りではあるけど、目まぐるしく挿入されてきた過去映像もとりこぼさず説明してくれる丁寧さは観客に親切だし、ずらーっと並ぶ重鎮演者の顔ぶれはいやでも重厚感漂わすし、良かったですよこれ。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2019-05-16 23:35:59)(良:1票)
454.  フォエバー・フレンズ
うまいなー、と思うのは女同士の友情を描くうえでいかにリアルを演出するか、そこんとこの押さえがちゃんとできているということ。特徴的なのは二人の女優が美人じゃない点。特にベット・ミドラーなんかは平均的アメリカ人(よりちょっと下かな)の女の顔なのでその敷居の低さゆえの人気だったのかな。 喧嘩も言葉が激しいなあ。ちょっと引くくらい。日本人からしてみればこんなに相手を罵っておいて友情が続くなんて考えづらい気がするけれど、この二人は適度に距離と年月を経ることで日薬が効いたのかもね。 二人の人生描写は駆け足気味だけど、おざなり感が無い丁寧さが感じられたのは好感が持てました。国は違えど、女の人生いろいろあるわねえ、としみじみ。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2019-05-12 00:12:28)
455.  ディアボロス/悪魔の扉 《ネタバレ》 
なるほど20世紀に人間がこんなに堕落したのは悪魔の仕事がはかどったからなのか。大きい目をさらに見開いてすごい笑顔を見せるアル・パチーノ悪魔がとても恐いです。人間が敵うわけないよな。キアヌが自死して一矢報いたかと思えばそれすら悪魔の掌の上のこと。この終わり方って二転返しで、あまり好まないんだけど今作では効きました。 なんでもこなすアル・パチーノは悪魔にドはまり。キアヌは相変わらずキアヌ・リーヴスだ。セロンも平凡な奥様役ではちょっと役不足。と思うのはその後の彼女の仕事ぶりを見ているからで、この当時のこのレベルの仕事で納得しなかった彼女はあっぱれ。これで終わっていたら誰の記憶にも残らない女優だったかも。
[DVD(字幕)] 6点(2019-05-02 23:30:22)(良:1票)
456.  オー・ブラザー! 《ネタバレ》 
いやあー、馬鹿ばっかり笑。コーエン兄弟の、世間一般とややズレてる周波数な感性と合う人なら楽しめること請け合い。ワタシは彼らのコメディに反応する体質らしくて、ホメロスのオデュッセイアは未読だけどとても楽しかったな。 だいたい主演3人の顔が皆いいもんね。良い「ボケ」の顔をしている、という意味で。なんと二枚目G・クルーニーまでがのびのびと間抜け面をさらしているのが素晴らしい。ファイティング・ポーズ虚しく、相手のパンチ受けっぱなしじゃないですか。いや素晴らしい。 シュールにすっとぼけながら、さくさくとエピソードを展開してゆくスピードがちょうど良いのと、金色に輝く木々が心に沁みるアメリカ南部のロケーションの美しさ、それに音楽も素敵だときては全体に漂うなんとなく散漫な感じを差し引いても、この点数になりました。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2019-04-24 19:54:20)
457.  地下に潜む怪人 《ネタバレ》 
閉所恐怖症なら10分と見ていられない極狭空間の中をPOV形式で進むもんだから、今何が起きているのかわからない、ということが多々あります。でも大局的には問題ありません。なんか気味悪いことがあったんだろうなーぐらいに押さえて進まないと置き去りにされてしまうし。そんなとこでそんなのやだし。 なかなかセンスのある監督で、密室空間に潜む邪悪な気配を演出するのに効果的なアイデアを使います。地下に鳴り響く電話の音があんなにぎょっとするものだとは。あからさまに怪しい死んだはずの友人登場(しかも幽霊だろどうせという前提を壊すレベルの長さで普通にいる)やら地下空間に炎上する車やら、独特のホラー感性を感じます。 B級ホラーではあるけれど、イベント会場でオバケ屋敷に入るくらいのノリでいけば料金分は楽しめると思います。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2019-04-18 23:46:05)
458.  二ツ星の料理人 《ネタバレ》 
コメディなのか人間ドラマなのか軸足がはっきりしないために、なんだかすっきりしませんでした。 B・クーパーの誇張した横暴さ、ヒステリックぶりは喜劇みたいですが、周囲の人間がまともに傷ついているので笑えたものではありません。かといってドラマとして見ようにも、アダムその人の人間性の描写が暴れん坊の部分が強調されるばかりで浅いのです。友人の台詞で「アイツは家族がいなくて一人で苦労してきた」と言い捨て、だから彼の過去については忖度しろよと客に想像させるのは映画のやり方ではありません。人物像がぐっとこちらに迫り、その人に興味を持てなければドラマは成立しないのです。  最終的には「仲間を信じよう」といった青春モノみたいなオチで締めるのも凡庸な脚本に感じました。 B・クーパーは頑張ってますけど不必要についてる筋肉のせいもあって料理人には見えないし、何に苦悩してんのか私にはついに不明でした。やたらとキレて皿や食材を破壊するヤバイ奴、という印象だけが残る作品でありました。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2019-04-17 19:39:30)(良:1票)
459.  わたしを離さないで 《ネタバレ》 
たしかに原作と大きく話はずれていないし、順を追って映像化すればこうなるのでしょうが・・。残念なことに人間の持つ感情のひだ、逡巡や葛藤といった情感を収め切れなかったせいでカズオ・イシグロの精緻な描写はざっくり削られ、「あらすじで知る名作」になってしまっています。 やはり三人の関係の核になっているヘールシャム時代を描き足りていないことが大きい。キャシー・ルース・トミーが青年期の入り口まで過ごしたヘールシャムでの日々は原作ではそれは瑞々しく、青春期の学園小説として読んでも一級品の「十代あるある」なのです。だから読者は彼らの友人となり得るし、彼らの人生を大きなクエスチョンを抱きつつ見守ることになるのでした。映画ではこの疑問の回答も早々とばらしてしまうんだもんなあ。ああそれにテープのエピソードもざっくりカットされたのにもがっかり。あのテープは本作のタイトルであり、ヘールシャムではルースの性格の多面性に気付かせ、ロスト・コーナーでのトミーとの思い出に繋がる、キャシーの人生にとって非常に大きなアイテムであるのに。 というわけで鑑賞後の感想は芳しくないのだけれど、キャスティングは三人を含め校長もマダムもルーシー先生も原作の世界観を損なわない理想的なものでした。舞台となるヘールシャムやコテージ、ルースのポシブルを探しに行った街角や船が打ち上がった海岸等、映像は原作のイメージそのままに哀しい美しさです。脚本はともかく、キャストと美術スタッフさんには満点を差し上げます。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2019-04-13 23:51:18)
460.  真実の行方
殺人事件と真犯人探しのミステリー、さらに法廷劇の要素もあって濃い脚本ではあります。描くことが多いわりにはちゃんと整理されてテンポの良い展開も見易い。面白かった、と思います。 だけどこんなに手をかけているわりに、この映画猟奇系ジャンルの「羊」や「セブン」ほどの格を獲得していない(個人の感想)のは、妙に軽い喉ごしだからでしょうか。そしてその”軽さ”の責任はほぼR・ギアにあるような。ローラ・リニーの肩に力入りすぎの演技もちょっとどうかなと思うけど、とにかくギアが敏腕弁護士に見えないのがつらい。女と見ると目じりを下げてべたべたしたがる。これではいつものリチャード・ギアじゃないか。こうへらへらされては事件の深刻さが三割減してしまいます。 E・ノートンとF・マクドーマンドのキャスティングはそのままに、検察と弁護側の二人を別キャストで撮り直してはいかがでしょうか。どちらも男性でいいと思う。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2019-04-06 17:15:51)
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