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R&Aさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2162
性別 男性
年齢 57歳
自己紹介 実は自分のPC無いので仕事先でこっそりレビューしてます

評価:8点以上は特別な映画で
全て10点付けてもいいくらい
映画を観て損をしたと思ったことはないので
酷評しているものもそれなりに楽しんで観たものです


  *****

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541.  泥棒成金
偽者は誰なのか!というストーリーはまぎれもなくサスペンスなのに極力サスペンス演出を排除し、ロマンス色、コメディ色を前面に押し出している。今気づいたのですが『ダイヤルMを廻せ!』『裏窓』そしてこの『泥棒成金』というヒッチコックとグレース・ケリーのコンビで見せる3作品ってすべて同じ年の製作なんですね。凄い!でもなるほど、だからこそ作風をあえて変えてきたのでしょう。ロングショットで見せるカーチェイスシーンは意図的にスリルを排除しているのがわかる。南仏ののどかな景色を眺めながらのちょっとした観光気分を味わえるカーチェイス。そしてやっぱりグレース・ケリー。クールなお嬢様がプンプンと怒る様がなんとも可愛らしい。そして熱烈なキスシーンでは大人の女の顔を見せる。美しいグレース・ケリーを堪能する映画。でもどうせならもっともっと彼女を前面に出し切ってほしかったような気もする。
[DVD(字幕)] 6点(2006-06-29 11:50:08)
542.  ピンクの豹
さりげないギャグの連続がナンセンスに消化されればいいのだが、妙にリアルでクルーゾー警部がドジるたびにそのドジぶりが笑いへと転化されずに哀れみすらおこさせる。しかしクルーゾーにだけ頼った作品ではなく、むしろ笑いに関してはクルーゾーのキャラで笑わせるという小賢しいまねよりもちゃんと演出で笑わせようという第1作ならではの誠実さが伺えます。ベッド下のリットン卿とバスルームの彼の甥がクルーゾーの部屋から脱出を試みるシーンの抜群のタイミングで絡み合うドタバタぶり、やっと出て行けると思ったらドアノブがとれるという典型的ギャグ、けっこう楽しめました。あと、反則的に笑いをとっていたシマウマ!あの画面の収まり具合は絶妙でしょ。
[ビデオ(字幕)] 6点(2006-06-28 11:10:25)
543.  オーシャンズ12
ぜったい面白くないだろうと思いながら観たせいか、『11』よりも楽しめた。思えば『11』はかっこよすぎたんです。こちらはいきなりメンバーが「なぜオーシャンズ11なんだ?」と一匹狼的その筋のプロの集まりがなぜオーシャンのグループのような名前なんだという我々も感じていた疑問をパロディとして『12』は『11』のアラを提示する。その時点でこの作品には「余裕」を感じます。そしてかっこいいの手前でかっこ悪さを見せるクルーニーとピットのリアクションが楽しい。たぶん撮影も楽しかったに違いない。泥棒対決なんて筋はチープこの上ないわけですが、ソダーバーグの仲間内(凄いセレブな仲間)で撮った洗練された和気あいあい映画としてじゅうぶん楽しめました。一人だけ「余裕」を感じさせないデイモンがまたかわいい。
[DVD(字幕)] 6点(2006-06-26 15:26:41)
544.  ジーザス・クライスト・スーパースター 《ネタバレ》 
レコードのヒットから始まりコンサート、舞台劇、そして映画化という流れで登場した作品。イエスの最後の七日間をロックに乗せて綴ってゆく中で時代考証を無視、というかわざとむちゃくちゃな衣装と設定にしているのは、それ自体がロックということでしょうか。マグダラのマリアがアジアンな顔立ちなのは、またイエスとマリアの愛をとりわけ際立たせたところには、ジョン・レノンとオノ・ヨーコを連想しちゃったのですが、自分で言うのもなんだがあながち的外れではないような気がしてるのですが・・。オープニングで役に入る前の人たちを映し出したようにエンディングで役をおりる人たちを映し出すのですが、そのときのマリア役の人の視線に劇中の物語を凌駕する物語を感じます。ダンスそのものに斬新さも無ければダイナミックさも無いのが不満ですが、それ以外ではけっこう気に入ってます。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2006-06-23 19:14:27)
545.  キング・オブ・キングス(1961)
聖書というフィクション(大きな声では言えないが、イエスは実在したが特に目立たなかった人物というのがその筋の定説だとか)をほぼ忠実に再現し、聖書に記載された事件の一つ一つをわかりやすく且つ壮大に解説してくれる作品。なんでもイエスの顔を映し出した最初の映画だとか。イエス役のジェフリー・ハンターがかなりのイケメンですが個人的には人をひきつけるイイ顔だと思いました。バラバが民衆を味方につけたゲリラのリーダーでユダとは昔ながらの友人という設定が斬新でしたが、ユダの裏切りをやむをえない行動とし、なおかつドラマチックに見せることには成功していたと思う。物語を追うことに必死になるのは題材ゆえにしかたのないところだろうが監督がニコラス・レイだけに残念。それでもロケシーンはハリウッドに染まらないレイの迫力ある演出を堪能できます。
[ビデオ(字幕)] 6点(2006-06-21 13:43:27)
546.  パッション(2004) 《ネタバレ》 
イエスを描いた映画は、そのほとんどが聖書に沿ってイエスの生涯が語られる。その中にあって「受難」のみを描き、それ以前のエピソードをフラッシュバックというカタチで見せてはいても「受難」のシーンに絡んでくる事柄以外はばっさりと切り捨ててしまったこの作品はそれだけで異色であり、他とは違うという一面において意義があると思う。私はキリスト教徒でもなんでもないが、これはイエスを描いた映画ではなく、キリスト教の心理を描いたものだと思った。目を覆いたくなるような拷問をひたすら受け続けたイエスが「彼らを許してください」とつぶやく。迫害されれば迫害するものを愛しなさいと言う。この「受難」のエピソードは知っていても「受難」の過酷さはなかなか伝わらないものだ。でもこの作品は拷問が激しければ激しいほどにそれを受け入れることの尊厳さが際立つ。イエスの「奇跡」だとか「復活」だとかは置いておいて、今世界の、特にアメリカのキリスト教徒たちに向かって「許す」ことの偉大さをあらためて提示しているのだと思った。ただもう一回見ようとは思わない。それほどに痛々しい。
[DVD(字幕)] 6点(2006-06-19 16:58:19)
547.  モーターサイクル・ダイアリーズ
個人的にはもうちょっと淡々としたものを期待していました。旅すがらのエピソードをつなぐバイクと景色、こちらのほうこそをメインにしてほしかった。延々と美しい南米の景色をバックに走る、その美しい景色に目を移す主人公、それだけで南米に愛しみを覚える主人公を表現できるしできていた。鉱山の仕事を求めて人々が群がる様を見つめる主人公、それだけで主人公の心の内に芽生えた疑問を表現できるしできていた。旅の距離や時間が伝わりづらいのも、また字幕に頼らざるを得ないのもストーリーを重点的に描いたから。旅の中で何かが生まれ何かが変わるということをうまく見せてはいるけども、感動的なエピソードはなくてもそれは達成されているのだ。そんな感動話よりも、もっともっと疾走する二人の顔、笑っている顔、困っている顔、何かを考える顔をひたすら見たかった。
[DVD(字幕)] 6点(2006-06-16 16:10:24)(良:1票)
548.  未来は今
昨日書いた『ディボース・ショウ』もこの『未来は今』も傑作とは思わないけどそこそこ面白かったと思う私にとって、前者の低評価にもびっくりしたが後者の高評価にもびっくりした。この作品の何が世間に受けているのか知らないが、ワーナーの資金提供もあってかコーエン兄弟お得意の毒のある笑いを極力排除したサクセスストーリーとなっている点が受けた原因でしょうか。とはいうもののちょっと皮肉めいたストーリーはやっぱりコーエン流で素直にサクセスストーリーにはしないようです、この人たち。ニューマンは元々悪役俳優なのかと思わせるくらい怖い顔してました。助監督サム・ライミの風味も一役買っているのかもしれません。あと、マンシーの応援歌?を知らないのに知っているように歌うジェニファー・ジェイソン・リーはめちゃくちゃ笑った。思い出して今も笑ってます。
[DVD(字幕)] 6点(2006-05-31 13:20:56)
549.  ディボース・ショウ
ジョージ・クルーニーとキャサリン・ゼタ=ジョーンズというハリウッドを代表する二人の共演とコーエン兄弟との組み合わせに違和感を感じたものの、見てみればそこそこに楽しい作品ではないかと思ったので、ここでの低評価にちょっとびっくり。ハリウッドのドル箱ジャンルでのスター俳優起用ですから、おのずと二人がメインに描かれる。で、コーエンだってちゃんと二人を輝かせている。そのうえで脇がポイントポイントでいい味を出してる。ただ、会話が多いわりにはスクリューボール・コメディたるテンポの妙を味わえない。コーエン兄弟のコメディって全部そうなんですけど、テンポよりもキャラの面白さを目指しているところがあって、面白いんだけど少し物足りないと思ってしまう。
[DVD(字幕)] 6点(2006-05-30 11:31:33)
550.  北京の55日 《ネタバレ》 
アクションの迫力は59年製作の『ベン・ハー』に遠く及ばず、豪華絢爛を見せつけたパーティのシーンの優雅さはこの作品と同じ年に製作された『山猫』に遠く及ばない。それでもこの作品が異色かつ魅力的なのは、この映画がハリウッドスペクタクルの顔とリアリズム系ヨーロッパ映画の顔を同時に持っているからだと思う。米英の視点から描くストーリーはハリウッド流だが中国側からの視点も無視されていない。チャールトン・ヘストンというスター俳優がスター俳優らしくかっこよく登場しても一人果敢にばったばったと敵を倒してゆくわけでもない。ヒロインの死というドラマチックなプロットが用意されていてもその死を看取るのは医者一人という極めて盛り上がりの欠けるものとなっている。ハリウッドの歴史大作としてソツなく「事件」を描きながら「人間」もしっかりと描かれている。ただ、主人公に偏った物語にせずに多くの人物のドラマを見せようとしているのは好感が持てるが少し散漫に感じた。ラストの連合軍各国行進はTDLの「イッツ・ア・スモールワールド」を思い出した(笑)。
[ビデオ(字幕)] 6点(2006-05-26 18:19:35)(良:3票)
551.  さよなら、さよならハリウッド
よくまあ毎回毎回同じようなものを作ってくるなあ。もうそれだけで評価しちゃってもいいくらい感心します。相変わらず病的なねちっこさと過敏で多感なキャラが全開で、とくに元妻とのディナーでのお見事な二重人格ショーの長回しが圧巻。そのときのティア・レオーニのおちついた会話の返しも絶妙。映画界を揶揄したコメディの中でさりげなく恋愛ドラマを見せてゆく。この恋愛ドラマの中に、いつもちょっとした展開にちょこっと現れる「せつなさ」が無いのがチト不満。ニューヨークはいつものアレン映画どおり美しかった。
[DVD(字幕)] 6点(2006-05-18 12:47:20)
552.  ミステリー・トレイン 《ネタバレ》 
同じ場所、同じ時間の3つのショートストーリーを紡ぐ。短編集のようでありながら群像劇としても楽しめるという造りになっています。とくに2つ目と3つ目の関係の濃厚さが群像劇っぽくさせているが、この2つの関係性をもう少し希薄にしてくれたほうがジャームッシュらしくて良かったような。3つの中で唯一カップルを描いた1つ目のエピソードは、ストーリー不在の中で見事に二人の関係を見せきったジャームッシュらしいエピソード。会話のズレも間の悪さも、これぞ日常のズレであり間であることを見せている。3つの中で唯一見知らぬ者同士の出会いのある2つ目のエピソードは、3つ目へのアプローチ的な役割を担いながら幽霊の登場によってちゃんと単独のオチをつけている。3つの中で唯一ドラマチックな3つ目のエピソードは、前2つが最初からメンフィスを出ることが予定されていたのとは違い、出る予定は無かったのに前2つに合わせて出てゆく(出てゆかざるをえない)ストーリーにすることでロードムービーとして成立させている。うまいっちゃーうまいね。
[ビデオ(字幕)] 6点(2006-05-11 14:39:07)
553.  コーヒー&シガレッツ
うん、たしかに面白くない。でも面白い。どっちやねん!と言われても困る。 この映画に登場する人たちにドラマチックな現象は襲ってこない。ただひたすらに人と人が織り成す日常が流れるだけ。それはいつものジャームッシュなんだけど、この作品の日常は究極に単調。その中で人間のおかしさや愛しさ、心情の些細な変化を露にしてゆくこの作品はジャームッシュの真骨頂といえる。ストーリーは面白くない。だってストーリーは無いんだから当然だ。面白いのはストーリー不在の中から日常的に揺れ動く感情の波がぞくぞくと伝わってくること。さらに画面がやっぱりかっこいい。でも、個人的に11篇は多すぎた。なぜ多いと感じたかは、たぶん私自身の問題だ。心に余裕があればもっと楽しめるはず。
[映画館(字幕)] 6点(2006-05-09 18:04:00)
554.  ブロークン・フラワーズ
お話の設定といい、ジェシカ・ラングといい、ヴェンダースの新作にあまりにも似ているのは偶然なのだろうか。おまけにラストでくるりと回るカメラって、もろヴェンダースだ。といっても作風はまるっきり違う。こちらはヴェンダースよりもはるかに勝っているコメディセンスを擁したジャームッシュ流、、と言いたいところだが、『コーヒー&シガレッツ』でのビル・マーレーが大いに笑わせてくれたようにこの映画の笑いの大半もまたビル・マーレーその人にあったりする。誰かと遭遇することで、あるいは共に行動することで内面に別の何かが生まれるという展開はまさにジャームッシュの展開でありながら↓のお二人さま同様に「らしさ」を感じないのは、主人公があまりに鮮やかに変貌をとげるからだろうか。それともあまりに変貌をとげるに必然の出来事をわかりやすく並べてしまったからだろうか。どちらにしてもこのことでジャームッシュの「らしさ」の根本である「インディーズ」は喪失し「メジャー」な要素を多分に含んだ作品となっているように思った。それでも楽しめたのはやっぱりセンスがいいのかなぁ。  (すぐさま追記)「らしくない」じゃなくて「物足りない」と書かれておりました。失礼。
[映画館(字幕)] 6点(2006-05-08 14:08:01)
555.  ブロークバック・マウンテン 《ネタバレ》 
男と男が愛し合う様を特別なことと捉えず、人が人を純粋に愛する姿として繊細に描いている。だから愛し合う過程で生まれる苦悩に誰もが共感できる。しかしこの作品はただ許されない愛を描いただけの作品ではない。ゲイに対する偏見が今よりもずっと強い時代の話であるが、一番偏見を持っているのが主人公のイニス自身である。つまりこの作品は、父親から偏見を刷り込まれた男の葛藤の物語を描いた作品。世間が許さなかった愛ではなくイニス自身が許さなかった愛の物語。だのにトラウマとの格闘による苦悩が、愛することで生まれる苦悩のように映ってしまっているので、恋愛映画としてのウケが良いようだが、愛し合った後に見る羊の無残な姿の暗示的描写にしても、別れの後の嗚咽にしても、妻という障害が取り払われても愛にこたえない主人公にしても、すべてがそのことを表わしているにもかかわらず、偏見からくる苦悩ではなく愛の苦悩に置き換え可能な描写に収まってしまっているのが残念。これは冒頭に書いた、人を純粋に愛するその気持ちの繊細な表現をしたことによる弊害なのかもしれない。自分自身の中にある偏見との戦いに敗れた主人公は愛を受け入れられなかった。愛するものの死をその代償のように理解し、永遠に偏見を拭えずに負け続ける悲しい物語。
[映画館(字幕)] 6点(2006-04-27 13:25:23)(良:4票)
556.  ストレイト・ストーリー
青々と茂った芝生に囲まれた家が映し出されるがそこに耳は落ちていない。しかしどう見ても耳が落ちていそうな雰囲気だ。リンチへの偏見がそう思わせるのかもしれないが、リンチだってぜったいそう思うようにもっていってますよ、これ。おばちゃんがカメラから消えしばらくすると「ドサッ」という音。ぜったいあのおばちゃん、殺されたんだと思うようにもっていってますよ。違うかなぁ。やっぱ偏見かなぁ。そういう類の緊迫感がところどころで襲ってくるんですよ、この映画。嵐の夜の稲光と窓の水滴がじいさんの顔に映される描写なんてホラーだし、橋を渡りきろうとする瞬間の映像のぶれなんかもSFホラーだし、最後の寝床は墓地だし。その「おちょくり」が好きなんだけど、もしこれがリンチの「おちょくり」じゃなく私のたんなる思い過ごしならせいぜい5点。でもたぶん、いや、どっちにしても個人的にはおちょくられた気になって楽しめたからいっか。鹿に囲まれて鹿を食うシーンはやりすぎ。笑ったけど。
[DVD(字幕)] 6点(2006-04-26 16:09:16)
557.  真夜中のカーボーイ
西部劇のガンマンたちが時代の波に乗れなかったように、テキサスの男が大都会ニューヨークの空虚な空気になじめずにいる。しかしこの男は臆することなく夢を見る。そんなイモ兄ちゃんのイモ兄ちゃんぶりが眩しい。希望を持つことに水をさすアメリカン・ニューシネマのスタイルに、さめざめとした現代風景が見事に合わさる。ジョン・ヴォイトの演技はうまいとは思えない。が、その演技そのものの初々しさがラストの困惑でもなく怒りでもなく悲しみでもない、なんともいえない表情を作り出しているように思った。この表情にはぐっとくるものがある。何度か差し込まれる過去のトラウマのフラッシュバックは意味ありげでいて然程必要とも思えないがどうなんでしょう。
[DVD(字幕)] 6点(2006-04-25 14:45:26)(良:1票)
558.  プラトーン
オリバー・ストーンのベトナム戦争三部作は、けしてベトナム戦争を通して「戦争」を語ったものではなく、この『プラトーン』も含めてあくまでベトナム戦争そのものとそれを指揮したアメリカという国を批判している映画だととらえている。それをあたかも反戦映画のようにとられて評価されているのはどうかと思うが、こういう監督の独りよがりな想いの詰まった作品というのは嫌いじゃない。もちろんテーマがベトナム限定の作品のため永遠に語り継がれるような普遍性といったものは希薄であるが、当時としてはかなりショッキングな映画であったし、メッセージ色が強いにもかかわらずじゅうぶんに娯楽映画として鑑賞できるドラマの見せ方をおさえている。デフォーが両手をひろげて崩れ落ちる有名なシーンは、そこだけが強烈にドラマチックでバックに流れる音楽とともに印象づけられる。くやしいけどこのシーンだけは永遠に頭から離れないような気がする。
[ビデオ(字幕)] 6点(2006-04-19 17:09:41)
559.  キリング・ミー・ソフトリー
ありゃ?ありゃりゃりゃ?けっこう良かったと思ったので皆様の辛口レビューにびっくり。たしかに犯人当てを楽しむクチにはきついかも。でも見ず知らずの男女が特別な理由もなく一瞬のうちに恋に落ち、お互いを欲し、そして満たされる様は例を見ないほどの生々しさを画面に残していたし、愛しているから信じたいという感情と愛しているから知りたいという相反する感情のぶつかり合いもまた生々しく見応えがありました。ストーリーとしてのサスペンスはどおってことないですが、男女の恋愛の中で多かれ少なかれ発生するサスペンスはじゅうぶん堪能できました。最初から判っていたオチの部分はいきなりありがちサスペンスと化してしまって残念。
[DVD(字幕)] 6点(2006-04-06 15:49:53)(良:1票)
560.  グランド・ホテル
グランドホテル形式という用語として今も使われるくらいだから群像劇としてのパイオニア的価値は大いに高いのだろう。登場する者全てがグランドホテルを介して運命を大きく動かされるという物語もさることながら、映画会社の壁を超えたオールキャストは当時の観客を存分に魅了したことだろう。今観ると、人気の度合いによって映る度合いも考慮されているような窮屈感も感じなくはないが、当時としては主演に配された花形スター以外に光が当たることもそうはなかったわけで、じゅうぶん前衛的だといえる。また、そういった商業主義的な妥協も含めて大衆娯楽としての責務を十二分に発揮した作品だとも思う。
[ビデオ(字幕)] 6点(2006-03-28 18:53:47)
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