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tottokoさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2012
性別 女性
自己紹介 周りに映画好きな人があまりいない環境で、先日はメリル・ストリープって誰?と聞かれてしまったりなのでこのサイトはとても楽しいです。
映画の中身を深く読み解いている方のレビューには感嘆しています。ワタシのは単なる感想です。稚拙な文にはどうかご容赦を。  

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821.  プリティ・イン・ピンク/恋人たちの街角
うわああ 画ヅラが懐かしい!このころのアメリカ映画って金持ちティーンの空疎なバカ騒ぎモノがいっぱいあったなあ。J・スペイダーなんて常連のイメージ。なんでこんなにリッチなんだろ、と思ったもんだった。服はキラッキラで(化繊が多いからか)髪は盛り気味、リップは真っ赤で肩幅広めのジャケット。男女皆これ着てた。 とはいえ、アメリカの10代も全員がお金持ちなわけではない。そんな声を反映してか、当時人気のあったモリー・リングウォルドはみんなの味方、苦学生を演ってます。手作りのお洋服がこれまたやりすぎにPOP。彼女スタイルが良いので過剰なデコレーションも着こなしているけど、今となってはダサ可愛いファッションの数々。リーゼントにふわふわパーマ等、目は懐かしかったけどストーリーは他愛無い青春恋物語。A・マッカーシーって大根だなースペイダーに完全に食われとるやん ピエロやってる幼なじみってのも良い奴すぎてなんかなあ。相手間違えるとアッシーくん(懐かしい単語)になりかねないじゃん、とかそんな茶々入ればかりしながら観ました。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2018-07-29 00:24:43)(笑:1票)
822.  マイノリティ・リポート
娯楽映画作品としては、水準以上の出来ではありましょう。スピルバーグの手堅い演出、隙のない展開。それに世界のスター、トム・クルーズの安定感。いつでも磐石にかっこ良いトム・クルーズは絶対外さない仕事をする。キアヌ・リーブスのようなヘマはしないのだ。だけど、安定感ありすぎて特にどきどきしなかったなー。ハラハラはもっとしない。もちろんつまらなくはないけど。プリゴグによる予知能力と犯罪を未然に防ぐプロジェクト、その危険性と抜け穴。たしかに原作はすごいイマジネーションを感じるけれど、なぜかなあ「面白かった!」とならないのは。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2018-07-21 00:01:08)
823.  マリアンヌ 《ネタバレ》 
ベースはラブロマンス、それも悲劇。で、そういうことなら(個人の好みでしょうが)私はもう少し若いカップルの方が好みです。スパイという職業柄、誰が敵かプロとしての嗅覚が備わっているはず。それが機能せずに情欲に走る、そんな情熱はやっぱり20代にMAXで たぎるんじゃないかしら。ブラピやコティヤールでは結構な経験を積んでそうな年回りなので、なんかねえしっくりこないんですよ。敵方と結婚することの危険を甘く見すぎたこととか(女)、二重スパイを妻にしちゃう目の曇り(男)とかが。ラブシーンなんか、中年の不倫現場みたいだし。 いろいろ不満は感じたけれど、でもドイツ大使暗殺の場面の緊迫感とか、マリアンヌという女の実像が明らかになる冷や冷や感(小道具はピアノでしたか。ベタだけど上手い)とか、盛り上げの演出はさすがに大監督の技ありでした。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2018-07-17 23:18:36)
824.  教授のおかしな妄想殺人
ごくノーマルな男女間のちょっとしたゆがみを上手いこと掬い上げるのが本来のアレン芸。今作は男が人格破綻気味なまでにクセが強いので、いつものアレン風観察力がフルに発揮されたとは言い難い。簡単に言うとすんごく偏屈な男が自己破滅したお話。そこに絡むエマ・ストーンがまあ素敵なこと綺麗なこと。学生の役柄をふまえて、ファッションは何着か着回ししている気配り演出なのだけどそれらが可愛いったらないんである。白地に紺ステッチのワンピやチェックのシャツとショートパンツ等、どれもとても似合ってて彼女の立ち姿が画として強烈に印象的でした。 いまやアレンのお気に入りなのね。「マジック・イン・ムーンライト」に次いで、キラキラのエマであります。対するホアキンは腹の出た中年になっててややがっくりです。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2018-06-11 00:47:43)(良:1票)
825.  追跡(1962) 《ネタバレ》 
沢山の後続作に影響を与えたサスペンス映画の第一人者的作品であるとの町山氏の解説はとても興味深かった。リー・レミックの美貌をはじめ、映像が美しいことに驚く。夥しいマネキンが林立する殺人現場、というシチュエーションもこれがハシリかしら?鏡に映す後景といったカメラテクニック等、印象的なシーンが多いです。マネキンの後ろにカメラを据えてのショットなどは一級のサスペンス感。クリアなモノクロ映像も怖さに拍車をかけます。 ただ、ストーリーは今観ると突っ込まずにいられない不適格描写や強引さが多々気になって、映像力ほどは感心できず。姉妹の私的情報がなぜアイツにこと細かく知られているのか。通報中の室内になぜ犯人がいるのか。あいつはガレージで脅迫してきただろう。後をついてきたのか。で最大に?だったのはランチの店のトイレで犯人登場場面。なんであそこで大声出してすぐそこで張ってるFBIに知らせないのよー。アイツふつうに歩いて出てったじゃないか。サスペンス見てるはずなのに、ここは「志村うしろうしろ」みたくなっちゃった、私。なんだかな。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2018-06-09 23:54:21)
826.  それでも恋するバルセロナ 《ネタバレ》 
ここ数年ヨーロッパの各都市を舞台にしているアレン監督。それぞれの街への監督の解釈が反映されてるようで、どの作品も「その都市ならでは」な趣があります。 今作はバルセロナ。スペインは情熱の国、代表女優はペネロペ・クルス。ペネロペといえば”ハモンハモン”、あの突き抜けた色情模様にアレン監督もアテられたのでしょうか。枠の無い自由奔放な感情のほとばしりは、件のスペイン映画に通じるものがあるような。 南欧の熱情に翻弄されたアメリカ女子二人。結果一人は自らの結婚に納得できない心を抱え、もう一人は完結せぬ自分探しを継続中、と帰途に就く二人の表情は冴えない。このへんのシニカルな結び方は、アレンらしい。 あと、女優らがとても綺麗に撮られています。女性大好きな監督の手腕のほどがうかがえます。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2018-05-22 23:31:54)
827.  デッドコースター
”死神による血も涙も無い連続死”という一作目のコンセプトをまんま引き継いで、さらに演出の腕を上げた制作の力量は大したものです。すでに充分速かった前作のテンポのギアを一段上げ、まさに息つく間もない死にっぷり。気付くと前作で生き残った主人公も消されてました。(言葉による説明のみ。2秒くらい) 原題どおり”ファイナル~2”としても良かったんだろうけど、このスピード感を伝えたくてジェットコースターと掛けたかった映画会社の気持ちもわかります。 圧巻の冒頭のカー・クラッシュ、鳩と歯医者の嫌な感じ、命を守るエア・バッグの皮肉な使い方。機知に富んだアイデアが溢れまくり。 けどこれってどこをどうやっても不謹慎なB級作であることに変わりはないわけで。この才能をぜひとも「セブン」くらいまでに高めてほしいものだと思うのでありました。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2018-05-21 23:44:25)
828.  ザ・ウォーク 《ネタバレ》 
これってジェットコースターと同じジャンルの「怖がらせアトラクション」ムービーですな。映像技術の進歩に恨みを抱きたくなるほどの、リアルな高所映像に肝縮みっぱなし。USJのライドの、てっぺんに登りきったその一瞬に味わうキョーフ感、これが何度もいろんな演出で繰り返されるんですよ。もういいから、A棟でもB棟でも早く下りてくれ!これねえ、映画館で見てたら気分が悪くなったと思うよ。 アーティストだの、ワイヤーや客への感謝の気持ちだの御託を色々と述べてたけど、このフランス男の狂っている所以はさっぱり伝わらず、というかそもそも描かれてもいなかった。なんかもっとこう、この人に説得されることを期待して観始めたものだから、単なる「画で驚かす映画」だったことにちょっと肩透かしをくらった、というのが正直な感想です。
[DVD(字幕)] 6点(2018-04-23 00:08:03)
829.  アリスのままで 《ネタバレ》 
ジュリアン・ムーアが迫真の演技ゆえ、見ているこちらはとても辛かった。思い出せない苦しみ、自分が壊れてゆく恐怖、社会にとって有用でなくなることへの絶望。目の輝きすら徐々に失ってゆくアリス、見守るだけのわたし。苦しい。 観客に苦痛を与えるだけでは映画作品にはならないわけで、監督はお話の軸を主にアリスと次女との関わりに持ってきています。次女はエリート一家の中で一人だけ毛色が違い、キャリア重視のアリスとも水と油のよう。だけど、日常が一変してからは徐々に距離が近くなる、その描写の一つ一つが印象的です。アリスがスピーチの原稿を床に落としてしまう場面。見てるこちらは「うっ」とひるみます。黄色いマーカーのチェック虚しく、同じ箇所を「二度読み」してしまうのではないかと。結果そうならず、感動的な内容のスピーチになるのだけど、もうひとつ気付く仕掛けになっています。ああこれは先だっての次女の意見を取り入れたのだな、と。専門的な話は抜きにして、自分の今の気持ちを語った方が良い、と言っていたリディアを尊重したのだと。 病魔と闘う家族の姿を、飾らずリアルに描き実直であるとは思う。ただ、私は個人的にはアリスに自分の人生の幕を下ろす権利を渡してあげたかった。ここはこの脚本と意見の合わないところで、点数もつけづらいのだけど。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2018-04-16 17:48:28)(良:1票)
830.  フローズン 《ネタバレ》 
ソリッド・シチュエーションのひとつでありますが、今作なかなか出色だと思うのですが。気付けば四角い箱の中に閉じ込められているとか、気付けば汚いトイレの中にいて眼前に死体ありとか、家にサイコパスがやって来るとか、これまで数々の“シチュエーション”があったけど、いずれも「現実に起こりうる」度が低い。そういう点では本作の度数は極めて高く、私は大いにビビりました。「うわあ、弱ったなあ」と。リフトから見えるスキー場の光景、すなわちゲレンデに森、鉄基が等間隔に並ぶ様は見慣れたものだし、宙吊りリフトの安定感の無さ=風に吹かれた時のけっこうな揺れやバーの冷たさまでが伝わる、この臨場感はかなりのものです。 そして各人に問われる「あなたならどうしますか」。私は飛び降りる派だったです。すぐ下が深雪に見えたんだもの。ああこれで私はこの話から消えました。ショック。前出レビュワーさんの「服を繋げて高さを稼げ」には目からウロコです。 あと、日本のスキー場には狼が生息していないことも切に希望します。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2018-03-04 00:37:01)
831.  ラスト、コーション
ちょっと・・、ノレなかったんですよ。何人かの方も言ってるけど、私もヒロインの造作が難ありだった。素朴が勝ちすぎて、色恋沙汰を濃い目にこなすのは厳しい顔立ち。劇団仲間の、もう一人の彼女、あっちの方がヒロインに良かったんじゃないですかね。私個人の好みか。 「想い」を描くのに定評のある監督の手腕はいかんなく発揮されているとは思うんですよ。トニー・レオンのラストシーンでの脱兎ぶりも涙目顔も良かったし。ああだから別の女優だったらなあ、この話もっと気持ち入ったのにな。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2018-02-13 01:03:17)
832.  ロスト・イン・トランスレーション
ソフィア・コッポラ。この人は“何かそれっぽい”雰囲気を出すのがとても巧くて、深遠な(ような)イメージを生み出すのに長けています。血統の良さが出るのでしょうか、技巧は高い。けれど、何かが足りない気がいつもします。「マリー・アントワネット」では私はそれを“胆力が足りない”と評したのですが、本作もいいとこまで行ってるけどあとひと匙欲しい、と思うのですよ。 例えば、この作品テーマは「孤独」です。私的に孤独作の名手はJ・ジャームッシュなのでちょっと比較しますと、物語の中にこれといった事件が起こらず都会をさまよう描写で構築しているあたりは両者よく似ています。けれどジャームッシュの場合、“孤独を肯定”するところが立ち位置になっているのがソフィアと決定的に違うのです。肯定し、受け入れて送る人生のうちに独特のユーモアやおかしみすら滲む、この余韻の有る無しは作品の格を決定付けると思うのです。 B・マーレイとヨハンソンは自らのありように納得いかずに寂しがっているけれど、それは別に異国にいるからでもなくて、帰国してもやっぱり寂しいのでしょう?“日本”は単にエキゾチックな舞台装置として背景になっているだけ。 「ヘンテコな国」で寂しい魂が二つ惹かれあう物語。それは悪くはないけれど、ただそれだけで終わってしまうソフィアならではのふわふわしっ放しで地に足が着いていない感が出ちゃっていると思いました。ただこれは好みの問題で、このさらっと感が快く感じられる人もいるでしょう。 それから、やっぱり私は日本人なので母国の描写には敏感にならざるを得ず、観賞するに当たって日本という舞台が邪魔になったのは否めません。「料理を自分でするレストランなんて」と言うけど、あんたそりゃしゃぶしゃぶはそういうモンやから、ってちょっとむっとしましたしね。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2018-02-04 15:30:26)(良:1票)
833.  ナチュラル 《ネタバレ》 
いやいや・・野球モノとしても、一人の男の人生復活ドラマとしても浅い出来です。未来洋々たるはずのスタートからつまづいた、そこの部分とその後数年はすぱーっとトバして、天才中年ルーキーとして活躍するあたりから丹念に描き出すんだけど、これがご都合主義でねえ。気の毒なのはマドセンだよ。ワタシなんかはサスペンス好きなので、あの謎の銃撃事件の全容がいつ明らかになるのかと、ずーっと待ち続けるハメになりました。誰の陰謀なのか、黒幕はこいつか、など見事に私の予想は全部外れました。何もないんかい。なんじゃそりゃ。 それにせっかくの野球の試合の、見せ方が下手です。照明が壊れるとかじゃなくて、展開で盛り上げてほしい。タメる部分が違うし。例えばラストのレッドフォードのファウル、あれはいらんと思う。 ただですね、こんな二流の脚本で客を最後まで引っ張ったロバート・レッドフォードのスター力は思い知りました。知的で端整で説得力がある。他の役者だったら、すっかり埋もれた野球映画のひとつ、に今頃なっていたと思います。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2018-01-06 00:42:01)
834.  最高の人生の見つけ方(2007) 《ネタバレ》 
爺さん名優の二人がさすがです。どっからどう見てもニコルソンとM・フリーマンなんだけど、すぽんとその役に入れる技術は玄人の熟練技を見ているようで、全く安心して見ていられる。ただ、物語はわりと深みに乏しく、重鎮二人のネーム負けしています。 人生の辛酸を経て、終盤に差し掛かった二人が最後にやりたいことが世界各地の名所巡り、とはちょっとがっくりしますよ。インドやらピラミッドやらに行きたいって若者の自分探しか。 観光名所をつなげるのは尺稼ぎにはなるでしょうが、”やりたいことリスト”は話の肝なのですからここは脚本家にもっと考えて欲しいところ。 でも主演の二人とニコルソンの秘書がとても良いのです。”猫のフン”コーヒーで爆笑してるシーンと、山頂に遺灰を持ってきたのが秘書氏だった、という意表を突くラスト。この二場面は、他のアラを補って余りあるものでありました。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2017-12-31 00:49:16)
835.  運命の逆転 《ネタバレ》 
いやあー、やっぱりJ・アイアンズはヨーロッパ貴族系なスノッブを演らせたら天下一品。すごいすごい。この作品がこうも強烈な気色悪さを纏っているのはこの人演じるクラウスの一貫した”得体の知れなさ”のおかげである。ハリウッドアクション映画でTシャツ姿のテロリスト役なんか似合ってなかったもんなあ。グレン・クローズも負けじと富豪の鬱屈おばさんを見事に仕上げてますけど、アイアンズに持っていかれ気味ですね。 真相は藪の中だし、本格的な法廷ドラマを期待するとがっかり必至。圧倒的に不利なクラウスの一発逆転を狙う、大学教授チームの論理も分かりづらい。 豪奢な邸宅のその内側のささくれた人間関係に、お金ありすぎるからだよーとやっかみのこもった感想を抱きながらの観賞でありました。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2017-12-17 23:49:46)
836.  ブリッジ・オブ・スパイ 《ネタバレ》 
さすが大物監督だけあって、いつものことながら画が重厚で時代考証も怠り無い。旧東ベルリンの光景などはセットとは思えないリアリティで、これもまた「スピルバーグ謹製」の信頼感は揺るがない。ああ、映画を観た!という充足感を常に提供し続けるのだから、やっぱりスゴイ人であろう。 ただお話はちょっと舞台セット負けの感がある。 常連のトム・ハンクスは安定の演技力で、こちらを不安にさせることはないのだけど、脚本が実在の弁護士その人の考えに迫り足りない感じです。 旧ソ連と東ドイツを相手に一人で、しかも米国政府の後ろ盾の無い「民間人」としての立場で交渉に臨むのである。こりゃ不安ですよ、普通。よっぽどの戦略家であるか、交渉の切り札を持っているか。いつその手管が炸裂するかと期待したけど、なんかトム・ハンクスは一貫して頑なに「二人対一人」の交換を言い続けるだけなのだった。これでは巧みな交渉術というより、頑固者である。 「もっと何かあるはず」と観続けて、結局何も無かったという、ちょっと肩透かしの展開でありました。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2017-12-16 13:39:10)(良:1票)
837.  マジック・イン・ムーンライト
曲者W・アレンが少女マンガを撮ってる!どうした年取って丸くなりすぎたのか。 男と女が意地張り合って、本音は惹かれているのに距離をなかなか詰められない。恋敵は女に求婚するし、さあ二人の行く末やいかに、ってひねりの無いラブコメの王道ですな。いつものアレン毒はどうしたんだろう。エマ・ストーンが可愛すぎなのでじじー毒気を抜かれたのか? お話はコリン・ファースも気恥ずかしかろう的にガーリーで甘甘。でも南仏の風景の力は偉大でして、映像がきらっきらで綺麗この上ない。思いっきり純情ぶりっ子しているエマ・ストーンもすんごくキレイ。 アレン好きなら物足りないかもですが、たまにはこんなストレートなのも飲みやすいかも。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2017-12-05 23:47:40)(良:1票)
838.  サバービア 《ネタバレ》 
現代アメリカの若者の閉塞感を切り取ったドキュメントのよう。登場人物たちの”何も起こらない”日常に密着。事件らしい事件も起きないんだけど、元学友でミュージシャンとしてそこそこ成功した奴が帰郷してくるのがこの夜の目玉。MTVにも出てる割に、旧クラス挙げて歓迎する規模でもないのが小さい田舎っぽい。元つるんでた5人でどうってことなくダベって時が過ぎる。 各キャラクターが立っていて、バカと軍出戻りニートと理屈屋の3人が男子。女子はNYでの成功を夢見る自称アーティストと、アルコール依存症が2人。実に見分けつきやすい。 田舎ではコンビニ前でたむろするくらいしかすることがない。当然店主に迷惑がられて、移動するも気付けばまた店の前に戻ってたりして、その行動半径の狭さに呆然とする。嘘をついたり空虚な大声を出してみたり、オーバードーズしたり。このアメリカ人らはパキスタン人のコンビニ店長のように、学位を取って高みを目指そうという意欲すら無い。かつて優位にあった国が下り坂へ向かうとこうなっちゃうのだろうか。 バカ男子とアーティスト女子は業界人の口車に乗せられて付いていってENDとなったけど、リアルなエンタメ業界であの子らの仕事が評価されるほど甘くはないだろう。遠くないうちに、またこの町に舞い戻ってくる気が私はとてもする。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2017-11-12 23:43:20)
839.  完全なるチェックメイト 《ネタバレ》 
天才を扱った映画を観るたび思うこと。やっぱ「周囲」が苦労する。凡人には計り知れない脳を持っているから天才なんだが、その才に魅せられる一方、社会性を有しない彼に振り回されるストレスのハンパないこと。 映画は、ボビー・フィッシャーその人の苦悩にも迫ろうと苦心したあとは伺える。折り合いの悪い母親の代わりに姉に依存している姿を描いたり、肌に吹き出物を作りながらギョロ目で変人ぶりを余すところ無く演じたトビー・マグワイアは確かに精神病んでるし。 称賛を受けても喜ぶでもなくステージを後にするボビー。天才の感性などわかるはずないもんなあ。脚本もトビーも頑張ったけど、ボビーは何を思ったんかなあ、とやはり理解するには全然遠かった。マネージャーやセコンド役の神父らの苦労は手に取るようにわかったが。 残念ながら、ワタシはチェスについては全くの門外漢。史上最高と言われるレイキャビクでの第六戦、ソ連のチャンピオンが、自らの敗北を悟ったにも関わらず思わず笑みをもらしたのは、そこに「完全なる美」を見たからと思われる。ああ、それを目にすることができないわが身が、つくづく残念だ。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2017-11-06 17:28:04)(良:2票)
840.  追想(1956) 《ネタバレ》 
I・バーグマンとユル・ブリンナー、20世紀を代表する大スターの二人。さすがというか、凄い存在感ですな。ハンパないバーグマンの美貌と、ハンパないユル・ブリンナーの精悍さ。他の出演者は一切かすんでいます。 二人の心が惹かれあう描写にもう少しふくらみが欲しいところではありますが、お互い分をわきまえての距離感が節度があって清潔なのでした。 結局物語としてはアンナが本物の皇女なのかどうかは上手いことぼかして(というか皇太后に丸投げして)終わりました。 バーグマンがあまりに気品に満ちていて、ローブ・デコルテ姿もこれ以上無いほどの皇女っぷりでしたので、「もうこの人でいいじゃん」と限りなく平民のワタシは思いましたが。
[DVD(字幕)] 6点(2017-10-15 00:32:25)
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