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R&Aさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2162
性別 男性
年齢 57歳
自己紹介 実は自分のPC無いので仕事先でこっそりレビューしてます

評価:8点以上は特別な映画で
全て10点付けてもいいくらい
映画を観て損をしたと思ったことはないので
酷評しているものもそれなりに楽しんで観たものです


  *****

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81.  キック・アス 《ネタバレ》 
この監督の『レイヤー・ケーキ』が全くのれなかったのであまり期待もしてなかったし、前半のいろいろを見てても『レイヤー・ケーキ』同様に流行のいろいろをうまく取りまとめただけの軽薄な真似っこ映画にしか見えなかったのだけど、痛快極まるヒットガール登場で俄然面白くなってくる。ぐずぐずの主人公の映画に豪快に人を殺すヒットガールが息吹を与える。その素晴らしきキャラのヒットガールを前半出し惜しみしているのも後々効いてくる。防弾スーツの前フリがキュートに描かれていたので当然ヒットガール復活を我々は期待し、そこにドカーンと登場というわけだ。よ!待ってました!このタイミングが素晴らしい。そこから次。主役の座はヒットガールに入れ替わる。「復讐」が始まることを告げる『夕陽のガンマン』のテーマ。震えた。もう真似っこだろうが軽薄だろうが安易だろうがどうでもよくなった。震えちゃったんだから。しびれちゃったんだから。どうしようもないではないか。
[映画館(字幕)] 7点(2011-01-14 14:55:32)(良:2票)
82.  絞殺魔 《ネタバレ》 
こりゃおもろいと思ったのだが評価悪いな。前半は連続殺人の犯行シーンと捜査する側の試行錯誤が描かれる。そこで分割画面が多用されるんだけど、捜査する側が全く犯人を追い詰めることなく右往左往してる様がこの分割画面でより顕著に表現されているように思う。見た目のかっこよさより実用性で選ばれた分割画面。で、まずまず面白いこの前半は前フリでしかなく、なので犯人が誰なのかとかどうやって捕まるかなんてのは映画の肝となりえない。犯人は捜査側の懸命の努力とは関係なく市民にいとも簡単にとりおさえられてしまう。ここからが実は見所。犯人は二重人格であって犯行を全く覚えていない。で、本人に少しずつ思い出させようとするんだけど、その悪夢のような回想の見せ方がなかなか凝ってて唸らせてくれる。唸らせてくれるんだけどちょっと冗長な気がしないでもない。だけど本当の見所はまだここからあって、犯人が正常から異常になったときの様相をじーーっくり見せるところ。ここ。ここでこれまでのことが全て前フリと化す。このシーンの重さ、尋常じゃない。
[DVD(字幕)] 7点(2010-12-22 17:23:24)
83.  タロットカード殺人事件
やけに食いごたえがない作品だった。だからといってこの軽やかさはたぶん誰も真似できん。食いごたえがないのはウッディ・アレンが恋に絡まないからか。もはやヒロインの父役しか務まらないことを自覚し素直にその役におさまってはいるものの、いつもの神経症的にからむ姿にねちっこさがない。いらいらさせられない(笑)。むしろほのぼのしてる。男じゃないから。だから今までのアレン作品よりも万人ウケはするような気がする。実際よくできてると思う。最後は笑った。自虐ネタをこんなにも軽やかにこなしちゃうなんて。老練の技か。そういう意味でも傑作かもしんないけど、なんか食い足りん。
[DVD(字幕)] 6点(2010-12-21 15:56:09)
84.  フロム・ヘル
実在の事件であり1888年のロンドンと場所も確定されているにもかかわらず、どこか現実には存在しない場所のように感じるのは、その舞台背景の元がグラフィックノベルだからなのでしょうか。読んでないのでよくわからんのですが、どちらにしても独特のおどろおどろしい雰囲気がいいです。今まで何してたんだかのヒューズ兄弟の久々の新作『ザ・ウォーカー』にしてもその物語と人物を活かす為の舞台づくりが実にうまい。舞台の完成がそのまま映画の完成とも言えるその刺激的な世界観の構築はやはりヒューズ兄弟ならではなのかもしれません。史実をからませながらのフィクションは私自身大好きなパターンで、その史実がちゃんとこの独特の世界に馴染んでる、あるいは馴染むものしか出していないのもいいです。ところどころ、とくに結末あたりはおどろおどろしさよりもマンガチックさが勝ってるのが残念。娯楽映画としてのバランスを考えたらこんなもんかもしれんが。
[DVD(字幕)] 6点(2010-12-15 15:06:38)
85.  ホースメン 《ネタバレ》 
地味に公開しながらも宣伝はチャン・ツィイーをメインにしてたので、どんなにつまらなくてもチャン・ツィイーの殺人鬼は見て損なしだろうと高をくくっていたのだが、実際清純そうで美しい顔をした頭のいい犯罪者が実にきまっててワクワクさせてくれてはいるのだが、いかんせん出てきたと思ったらすぐ退場っておいおい。いやはやその後のトーンダウンにかえってチャン・ツィイーがいかに存在感のある女優なのかを思い知った。加えて若い。アジア版イザベル・アジャーニだ。内容は、なんか子供が親に訴える連続殺人って昔テレビドラマであったよな。などと思索にふけるほどに後半がつまらなかった。謎解きはそれなりにがんばってる。どうしても説明くさくなりがちなところを映像でフォローしている。でも必要以上にドラマチックにしていてちょっと冷めた。第一第二の殺人現場シーンの凄惨な雰囲気とも繋がらない。
[映画館(字幕)] 5点(2010-12-14 15:31:24)
86.  ヒッチャー(1985) 《ネタバレ》 
スピルバーグ『激突!』を彷彿させる執拗且つ不条理な展開にバイオレンスとアクションが加わる。おそらくシナリオだけ見たらえらくチープな三流映画だ。不条理から来る恐怖感だって『激突!』にはるかに及ばない。にもかかわらずこいつは面白い。最大の立役者はもちろんルトガー・ハウアーだ。殺人鬼なのに狂気を見せないその人間離れした表情は『ブレードランナー』のレプリカントのよう。殺人鬼の最期もまたそれが定めだと言わんがごとく死ぬために戦ったレプリカントを彷彿させる。そしてその姿を捉えた映像がとにかくかっこいい。靄の中に浮かぶヒッチハイクするために親指をつきあげるその後姿。クライマックスのロングコートにショットガン。そのどれもが広大な荒野を背景に絶妙の構図に収まる。ハウアー無き後のラストカットはそのかっこいい構図にC・トーマス・ハウエルが車とともに収まる。シブイねえ。
[DVD(字幕)] 7点(2010-12-10 15:38:34)
87.  イントゥ・ザ・ワイルド
待ちに待ったショーン・ペン最新作に意気揚々と見に行ったのだが、どこがショーン・ペンなのだというのが正直な感想だった。扱う題材の違いなのか、被写体があまりに雄大な大自然ゆえなのか、どこか落ち着いた感じがどうもしっくりこない。アルノー・デプレシャンやオリヴィエ・アサヤスの常連撮影監督エリック・ゴーティエが映し出す大自然はたしかに圧巻だし、そこに映すべく人物の配置もバッチリきまってるんだけど、私が勝手に思ってたショーン・ペンの映画ってのは、うまく表現できないんだけど、もっとかっこよくて怖いんだ。画づらが。このノンフィクション小説に惚れこんでいたそうなので「かっこいい」とか「怖い」よりも「美しい」とか「壮大」とか「葛藤」とか「愛」とかを選んだのだろうか。それともこれが今の熟練の域に達したショーン・ペンなのだろうか。いやほんと、完成されたものって感じはします。スラブコミュニティの少女(クリステン・スチュワート)がすごく綺麗で印象に残ったんだけど、やっぱブレイクしましたね。 
[映画館(字幕)] 5点(2010-12-07 14:59:49)
88.  恐怖のまわり道 《ネタバレ》 
ニューヨークのクラブのピアノ弾きと看板歌手は恋人同士。この歌手が夢を追いかけてハリウッドへ行っちゃう。見る前にもらったチラシにファムファタルものだとあったのでてっきりこの歌手がファムファタルなのだと思ってたんだけど全然そんなふうにはならない。お金がない男はヒッチハイクで恋人のいるハリウッドを目指すのだがなかなか女は出てこない。と言ってる間に最初の事件(事故)が女無しで起こる。まったく予測不能状態でようやく第二の女が登場。こいつが運命の女であった。強烈。運命の女というには強烈すぎる(もうちょっと見た目なんとかならんかったのか)。しかし歌手の恋人の話なんかどっか飛んでっちゃうくらいにこの男の運命は大きくひん曲がっちゃうわけで、まさしくファムファタルものなのだ。いつまでたっても目的地に着かないロードムービーでもある。不運の主人公を演じたトム・ニールが数年後、実生活で奥さんを殺しちゃったとかでカルト化しちゃった映画でもあるらしい。が、それ以前に夜の雨がモノクロの画面に映えるフィルムノワールの傑作である。
[映画館(字幕)] 7点(2010-12-06 16:33:31)
89.  ノウイング 《ネタバレ》 
授業中にわかりやすく上の空になり妻の死をひきずっていることを表すくさい演出に閉口した。このわざとらしい演出をどうにかしてくれればそれなりに面白いと思う。人の死は定めなのか。答えの出ない葛藤を抱え続ける主人公。50年前の数式は人の死が定めである(自殺は除く)ことの証明のためにあるんだけども、ここでやっかいなのはこの50年前のエピソードをしっかり意味深にミステリアスに描いてしまったこと。これのせいで主題はぼやけてしまった。ラストの豪快な終末は天晴れ。宇宙人の行動の矛盾は我々地球人の思考でとやかく言ってはいけない。ちゃんとした理由があるに決まってるんだから。あいつらかしこいんだから。
[DVD(字幕)] 4点(2010-12-03 10:17:00)(笑:1票)
90.  渚にて
映画製作時から見た近未来SFだが、映画がスター俳優たちのものだった頃のハリウッド映画らしく人物メインで映しているせいもあってロマンスものにしか見えない。エヴァ・ガードナーとグレゴリー・ペックがバルコニーで語らうシーンが最も力の入ったシーンで、それ自体はいいのだが「核の恐怖」の最中という設定を無視した演出はどうかと。切羽詰った感でも無常感でもなんでもいいけど、普通じゃないってところが全く描かれていない。無人のマンハッタンとかレースシーンの迫力とか随所にいい画はあるが、やはりスターの顔を引き立てるハリウッドスタイル、しかもオールキャストの弊害は否めない。
[DVD(字幕)] 4点(2010-12-02 14:08:02)
91.  2012(2009) 《ネタバレ》 
離婚した夫婦、時々子供を預かる元夫、元妻には恋人あり。スピルバーグ『宇宙戦争』と思いっきりかぶってるんだけど、これが典型的なアメリカ家族ってことなのでしょうか。この家族の物語としてのオチのつけ方の違いがそのままスピルバーグとエメリッヒの家族観の違いってわけでもないだろうけど、両監督の属性は現れてるように思う。古き良き時代のアメリカ映画に見られる父性の復権こそがエメリッヒ映画の根底にあるような気がする。それをするには一からやり直さなければならない。だからまず何もかもをぶっ壊すのだ。・・なわけないけど。あと、この手のディザスター映画って大概が資本主義、物質主義を揶揄してたり(そりゃ、金持ってても死んだらおしまいだし)するんだけど、これは巨大船建造に出資した人から乗船できるってことで大々的な資本主義の勝利で終わる。ここまで大っぴらにやられると牧歌的とも思えてくるから不思議だ。
[DVD(字幕)] 6点(2010-12-01 16:16:06)(良:1票)
92.  ザ・ロード(2009) 《ネタバレ》 
植物が育たない灰色の世界がめちゃくちゃにリアルに映し出されて、その生々しくも強烈な終末観に圧倒された。それもそのはずで、この死の世界はCGを一切使っておらず、実際にハリケーンで被災した土地なんかで撮影されたとか。いやはや凄い。途中からこれってホラー映画か?てな展開になって映画館を途中退席するおばさんまで続出。展開はともかくとして映し方がそれまでのだだっ広い死の世界にちっぽけな人間という構図から一転、擬似ドキュメンタリーで流行のアップで揺れる画面という慌しい恐怖演出に変わってしまってがっかり。それでも現在二児の父親という境遇のせいだろうが、ただ生きることが困難な時代になにがなんでも子を守り、おそらくは生まれ持ったものであろう善を育もうとする親としての本能に引きつけられた。ラストはこの世界で描ける精一杯の希望を見せる。人が食べられる世界においてペットですら食べない家族との遭遇という。
[映画館(字幕)] 6点(2010-11-30 14:29:24)(良:2票)
93.  ザ・ウォーカー
公開時期が重なった『ザ・ロード』とあまりに設定が似ているのだが、おそらくは本作『ザ・ウォーカー』も『ザ・ロード』の原作、コーマック・マッカーシーの「ザ・ロード」を下敷きにしているのだろう。文明崩壊後の世界を舞台とし、人食いが横行しているというのも同じ。行き先は「南」から「西」に変更され、運ばれるものは「火」と表現される抽象的なものから「本」という具体的なものに変わる。どちらの話もキリスト教の影響下にあり、イーライという名の人物が登場する。しかしその舞台設定に目がいっちゃうとあまり面白くないかもしれない。設定に意味を見出そうとしてはいけない。この設定はあくまで背景でしかない。カッコイイを演出する背景でしかない。目にも止まらぬ(ホントに見えない)居合い抜きアクションと西部劇風決闘シーンと過去に何度も目撃した一軒家への集中砲火と久々登場のジェニファー・ビールスで満足しなければならない。そういう映画なのだ。蛇足が少々長いが。
[DVD(字幕)] 6点(2010-11-30 14:26:16)(良:1票)
94.  ザ・ロック
ショーン・コネリー登場から面白さが加速し、一度逃げ、再び捕まるまでの追いかけっこが面白さのピーク。怒涛のカーアクションはさすがマイケル・ベイ。惜しむらくはサンフランシスコとカーチェイスで記憶される、かの映画を連想させるシーンでもあれば大満足だったのだが。で、ここからブラッカイマー節全開ということだろうか。アルカトラズが遊園地と化す。それはそれで楽しくもあるのだが、人が大量に殺し殺されるのをこんなに楽しくしちゃって、いや、それもいいんだけど、なんか敵将の葛藤が陳腐に見えてきて、ああブラッカイマー&マイケル・ベイなのね。って感じ。
[DVD(字幕)] 4点(2010-11-17 13:41:01)(良:1票)
95.  ネゴシエーター 《ネタバレ》 
とんちんかんな邦題のせいで間違いなく損をしている。刑事アクションとしてはそこそこ楽しめるものだと思う。ストーリーがどこかで見たことあるようなものの寄せ集めにすぎないが、そのことを意識してるのか、どこかで見た映画なら洗面台の鏡に侵入者が映るはずのシーンで映るとみせかけて映らなかったり、トラックの荷台に仲間がいると思わせていなかったりと、「あえて外す」演出でありきたりなストーリーに新鮮な興奮を与えようと頑張っている。にしても緊張感がいまいち足りない。それからサンフランシスコの坂、長すぎ。
[DVD(字幕)] 5点(2010-11-16 16:21:16)
96.  欲望という名の電車(1951) 《ネタバレ》 
テネシー・ウィリアムズの戯曲はとにかくタブーに塗れているので、映画化にあたっていかにそのタブーを隠し、いかにそのタブーを想像させるかがポイントになろうかと。でもやっぱりこの時代、間接的な、あるいは比喩的な描写でも許されなかったのだろう。『熱いトタン屋根の猫』の親友の同性愛の末の自殺が親友の自殺に改変されたように、夫の同性愛の末の自殺は夫の自殺に改変される。それでも小出しにしか言及されない女の過去という謎めかしとヴィヴィアン・リーの最初からどこか線が切れたような演技も相まって、何かが彼女の過去にあったのだということはなんとなく想像できるようになっている。脚本もテネシー・ウィリアムズらしいが、映画の制約の中ではほぼパーフェクトな脚色だったのかもしれない。それでも『熱いトタン屋根の猫』のほうが好きかもと思うのは色気の差か。濃厚な演技ばかりが前に出ている。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2010-11-12 13:31:24)
97.  ナイト&デイ 《ネタバレ》 
疾走する車のボンネットの上に落ちてきたトム・クルーズが笑顔で挨拶する。最高だ。トムが終始ハードなアクションには似つかわしくない笑顔を貼り付けているのは、常にパニくってるキャメロン・ディアスを落ち着かせるためであると同時にその似つかわしくないからこそ生まれる可笑しさを生むためだ。かなりあり得ない笑顔を振りまき続けるトム・クルーズ。それだけでも可笑しいってのにその顔のまんまアクションをこなしちゃう。『ソルト』が個人的にOKなのはアンジーが体を張ってアクションしているのがよくわかるから。同じようにまぎれもないトムの満面の笑みと共にあるアクションは面白いに決まってる。めちゃくちゃに強いトムは当然ながら不死身なんだけど、ヒーローに弾が当たらない娯楽映画をあえて強調するように敵に囲まれたシリアスなシーンでキャメロンの愛の告白への返答として悠々と抱きしめてキスするシーンがまた最高だ。キャメロンが眠らされるごとに一気に場所が移動している省略の妙といい、それをオチにつなげるしゃれっ気といい、実に実に楽しかった。
[映画館(字幕)] 7点(2010-11-08 14:02:17)(良:5票)
98.  逃走迷路
間違われ、巻き込まれ、逃亡し、追跡し、そしてアイディアと工夫に満ち、いかにもヒッチコック映画なんだけど、同年の『疑惑の影』なんかと比べてもいまひとつ印象が薄い(てか、『疑惑の影』と比べちゃダメか)のはあまりに見所を詰め込みすぎたエンタメ志向だからだろうか。先に『北北西に進路を取れ』や『めまい』を見ている者からしてみればそのエンタメの最たるシーンであるクライマックスもちょっと弱い。このクライマックスにも言えるんだけど、ヒロインがヒロインとして出てこないのが決定的に痛い。捕まったって、殺されるようなことにはならなそうで全然ドキドキしないし。前半の逃亡劇が面白く、盲目の老人の宅に雨宿りし、ここでようやくヒロイン登場となり、ここから又楽しくなりそうになるのに。編集で魅せる船の爆破シーンはうまいなあ。
[DVD(字幕)] 6点(2010-10-21 14:02:51)
99.  ブラック・サンデー 《ネタバレ》 
イスラエルとパレスチナの関係を簡単に説明しているがその説明があきれるくらい単純化されてて、かえって天晴れというか、娯楽に徹した映画なのだなと。シリアスにテロリストとイスラエルのエージェントの戦いが描かれるんだけど、思想だとか政治的背景はほとんど無視。そのぶん目的のテロ行為へと準備を整えてゆくテロリストたちとそれを阻止すべく行動するエージェントの攻防に見るサスペンスを単純に楽しむことができる。加えて街中の銃撃戦、ヘリと飛行船の空中バトル、スタジアムに大接近する飛行船と大観衆のパニック描写等々見所満載の娯楽作。テロリスト側の男女のドラマが若干冗長か。
[DVD(字幕)] 6点(2010-10-18 17:22:30)(良:1票)
100.  バンテージ・ポイント
見たのがずいぶん前なので記憶違いがあるかもしれませんが、この映画で最も印象に残ってるのは複数の視点で見せるいわゆるウリとなってる部分ではなく、中盤(?)の追いかけっこです。人を掻き分けながら全速力で走る姿をきっちりと画面にとらえ続ける。ここに尽きる。ストーリーのリアリティの破綻は全く気にならない。追いかけっこがあってハラハラドキドキできればそれでいい。その意味では最後までじゅうぶん楽しめたのだが、複数視点に関しては大袈裟にそこを強調するわりにそこから得られるものに衝撃とかカタルシスがない。衝撃とかカタルシスがなくたっていいのに、そこに不満を感じてしまうのは複数視点にこだわりすぎたことの弊害だと思う。
[DVD(字幕)] 6点(2010-10-15 16:08:56)(良:1票)
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