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目隠シストさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2253
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

2024.1.1


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

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121.  オー・ルーシー! 《ネタバレ》 
(長文失礼します)ダイナーでジョンとハグした時のルーシーの顔!目を見開き、唇を結ぶ様は、まるで子供の顔でした。実を言うと、私の二女も同じ顔をするのです。ハグというより、一方的な抱き付き。ここからは私の妄想です。もし節子が、当時も同じような顔で彼氏に抱き付いていたとしたら・・・。彼は尻込みしたのかもしれません。彼女の全てを受け止める度量が、若い彼氏には無かったのではないかと。だからと言って姉に乗り換えるのは在り得ませんけども。もし大切な人を取られたくないのなら、節子は戦わなければなりませんでした。彼とも、姉とも。でもそれをしなかったから、過去の恋愛を引きずるハメに陥ってしまった気がします。モノで溢れかえった部屋は、彼女が区切りを付けられていない証。姉との関係性をみても、泣き寝入りをしたことが窺えます(当然の絶縁案件ですよ!)。その後悔の念が節子を突き動かし、ジョンをアメリカまで追わせたとも言えます。ただ、時すでに遅し。節子は四十路。ジョンにとって、彼女は恋愛対象にはなりませんでした。おそらく彼女も、年下の姪と張り合えるとは思っていないでしょう。だからこそ、ジョンと関係したことを美花に顕示したかったのだと思われます。あるいは姉への怨みを、姪へ意趣返しかも。愛のままに我儘に、節子は自分を傷つけました(ん?)。やり残した宿題。自殺の一歩手前まで追い込まれる程、必死になって、馬鹿になって、自分の人生と向き合う必要が、節子にはあったのだと思います。小森と抱き合う節子の顔は、明らかに変化しています。自分の思いを預け、相手の気持ちを受け止める。対等な抱擁でした。この恋が成就するかどうかは分かりません。しかし、この縁を引き寄せたのは、彼女が必死に足掻いた結果に違いありません。人生の希望が此処にありました。本作の表テーマが“抱擁”とするなら、裏テーマは“身投げ”でしょうか。物語冒頭の衝撃描写。列車への投身自殺は、全体を通じた伏線となっています。駅ホームに佇むお局さんを取り巻く不穏な空気。誰だって、何時だって、すぐ傍に崖があるワケです。列車に飛び込んだ男、海へ身を投げた美花、そして修羅場の人間関係に身を投じた節子。待っているのは地獄です。ただし自暴自棄で身を投げた前者に対し、節子は“自身の欲望に従い”飛び込みました。どちらも賢い選択とは言えません。でも、人としてマシなのはどちらでしょう。私は愚かな節子が愛おしく思えます。満たされない中高年女性の“リアル”を演じせたら、寺島しのぶの上手さは抜きん出ています。見事なまでの“閉塞感”。凄い女優さんです。ルーシーは、あなたの横にいる、あるいは、あなた自身。だから沁みるのです。(以下余談)映画ポスターコレクターとしての視点。センスが悪いことでは定評がある邦画ポスターの中にあって、本作のデザインは上等です。あのシーンを切り取るとは。メッセージ性、インパクト、ともに抜群でした。というより、ポスターデザイン先行で該当シーンを挿入した気さえしてしまいますが。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2019-03-13 00:35:37)
122.  トーナメント 《ネタバレ》 
米映画批評サイトで満足度92%ってマジですか?!DVDパッケージのデザインって、他の作品と間違ってません??そもそも邦題が無茶苦茶ですよ!!いろいろ解せません。世の中って不思議。
[DVD(吹替)] 4点(2019-02-20 20:53:51)
123.  メイズ・ランナー 最期の迷宮 《ネタバレ》 
『ロード・オブ・ザ・リング』が足かけ3年、『マトリックス』が同じく5年、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』が6年、そして『ゴッドファーザー』が19年(!)。シリーズ3部作が完結するまでに要した年数です。LOTRのように最初から三部作として企画されたものもあれば、好評につき続編が製作され結果的に3部作となったパターンもあるようで。本作の場合は前者のケース。5年をかけて物語を完成させました。1作ごとに独立したストーリーなら、基本設定や主な人間関係を把握できていれば問題なし。続編まで多少時間が開いても苦になりません。というより、魅力的なシリーズは繰り返し鑑賞したり反芻したりするので、記憶に残るワケです。しかしそうでない場合、時間経過は命取り。特に記憶力が衰えてきたオジサンには正直ツライのであります。本作は3作トータルで5年。2作目から3作目は3年近く開いてしまいました。もう連続した物語として把握するのは厳しいです。かといって、復習する気もなく。やはり3部作なら、LOTRくらい短期間にまとめてお願いしたいのが本音。本作単独作品としてなら、SFアクションサスペンスとして及第点はクリア。救出劇としてもレジスタンス映画としてもそれなりに見応えはあります。ただ、個人的にあの結末は感心しません。これでもかとご都合主義の展開を観させられた挙句、クライマックスだけは逆に無駄死で劇的さを演出。なんともちぐはぐな印象を受けます。主人公が犠牲になり、ヒロインが世界を救うパターンならサプライズとして解りますけれども。最近は洋邦問わず、ハナから連作が多い気がしますが、深刻な原作ネタ不足という事なのでしょう。基本的には2時間程度で纏める制約部分が、映画の醍醐味のひとつと考えます。
[ブルーレイ(吹替)] 6点(2019-02-15 18:24:40)(良:1票)
124.  ホステル 《ネタバレ》 
本作はラストの展開に尽きます。一般的なこの手のホラーは、殺人鬼から逃げきることが最終目的。多少相手に反撃しても、それはあくまで逃げるための手段。それくらい被害者の気力は弱りきっています。心が折れている状態。しかし本作の主人公は違いました。逃げる途中でも憎い相手を殺すチャンスを逃がさず、しっかり復讐。能動的に行動しています。これは良ポイント。ゾクゾクしました。やられっぱなしじゃ腹が立ちますもん。酷い目にあった挙句に、命が助かって有難いなんて変な話です。このあたりのフォローは良かったと思います。ただ、話題のショッキングシーンについては、全然思ったほどではありませんでした。やはりレンタル版ゆえ、大幅なカットが成されているのでしょうか。でも物足りないくらいで、自分にはちょうど良かったかもしれません。『ホステル』だとイマイチ雰囲気が出ないので、邦題は『地獄の竜宮城』に変えては如何でしょう。
[DVD(字幕)] 7点(2019-02-13 23:15:34)
125.  キングスマン: ゴールデン・サークル 《ネタバレ》 
前作鑑賞後、居ても立ってもいられず本作を観る為にレンタルショップへ急行しました。いやーこれまた面白いッ!!続編映画として、ほぼ完璧な出来。最初から前編・後編で製作するつもりだったのでしょう。私がシリーズ作品で重要視するのは、築かれた人間関係がきちんと継承されているか否か。エグジーと王女様が恋愛関係に発展していることも嬉しい驚きでしたが、死んだはずの主要キャストが復活というミラクルなご褒美つき。敵役で再登場の元キングスマン候補生チャーリーにしても、復活にあたり十分納得できる説明がなされています。緻密な脚本は、流石マシュー・ヴォーン監督。偉大な魔術師と同名、愛すべきマーリンを退場させた件は残念でなりませんが、花道を用意してくれたので我慢します。エージェントの散り際はこうあるべし。矜持の『カントリーロード』に涙しました。次作ではロキシーをちゃんと復活させてくださいね。伏線は確認していますので。「礼節が~」からの輩退治や、水責め試験の再現、実用品型スパイアイテムの数々と、シリーズファンなら大満足の充実したコンテンツ。ゴンドラ大回転やデタラメ銃撃、馬鹿誠実な主人公の性格も好きだなあ。グロテスク過ぎる悪趣味描写や、セレブの本人役出演は個人的には歓迎しませんが、これも本作の味と捉えれば余裕で許せます。美味い料理ほどクセがあるものです。王女様がドラッグに手を出したり、自発的麻薬摂取者にも救いの手を差し伸たりと、日本とは違う(?)社会背景や価値観が見え隠れ。今の日本が一発レッドカードの即罰・再起不能社会なら、とりあえずイエローカードから入る寛容さがアメリカの流儀と見て取れます(良識派の政権幹部が自身のドラッグ摂取を正当化したのはお笑いですが)。この空気感の差異は興味深く、大統領やウィスキーの考えを完全否定するのも違う気がします。だから面白いのですけれども。『ミッション・イン・ポッシブル』とは一味も二味も違うエンタメスパイ映画であり、基本的には馬鹿映画、そしてメガネ映画。『暴れん坊将軍』も真っ青のリアル王族スパイ『キングスマン』誕生の序章が見事に終結しました。監督交代なんかしないで、このまま突っ走ってください。続編が待ち遠しくて仕方がないです。
[ブルーレイ(吹替)] 9点(2019-02-05 00:30:46)
126.  オール・ユー・ニード・イズ・キル 《ネタバレ》 
“死ぬ度に何度も同じ一日をやり直す”そんな設定と原作が日本製ライトノベルという事前情報だけで、勝手に「夢オチ」「妄想オチ」とタカを括っていたのですが、ちゃんとタイムパラドックスを扱ったSF映画だったのですね。失礼いたしました。ジャンルとしては『ミッション8ミニッツ』『バタフライエフェクト』『プライマー』等数々の傑作を排出しているシネマ界の超優良カテゴリーに属するもの。かくいう本作も御多分に洩れず良作認定で問題ないと思いますが、前述したタイトルと比較するとタイムワープ(ループ)理論の設定はかなり単純化されています。客観的な視点を一切排除し、あくまで主人公目線で世界を固定します。「我思う故に我あり」とでも申しましょうか、要するに主人公だけがこの世界を定義できる唯一無二の存在なワケです。それはまるでRPGの如し。セーブポイントから何度でもゲーム(人生)をやり直します。これは言い換えるなら、主人公以外の人生の価値を全く認めていないということ。主人公がリセットしたら、周りも強制リセットされるのですから。考えてみれば、酷く理不尽なシステムです。確かに仲間が死なずに済んだ未来はハッピーでしょうが、懸命に敵と戦って命を落としたバッドエンドだって、否定してしまったら報われないと思うんです。人生一発勝負だからこそ、素晴らしい。その点に気づかせてもらえた点で、本作は私にとって価値のある映画となりました。
[CS・衛星(吹替)] 8点(2019-01-20 01:00:11)
127.  ライフ(2017) 《ネタバレ》 
個人的にSF映画は理系(科学)-文系(哲学)軸と、派手系(アクション)-地味系(ドラマ)軸で分類できると思っています。理系-派手系の代表作は『スタートレック』『インターステラ―』、理系-地味系は『ガタカ』『メッセージ』。文系-派手系は『スターウォーズ』、『エイリアン2』文系-地味系は『E.T』『コンタクト』。(有名・名作で作品名が挙がっていないのは、観ていない(観そびれている)か、恐れ多いから。『2001年~』とか『ソラリス』とか。カテゴリー別けの異論は認めます。考えているうちに自分でも解らなくなりました苦笑)。で、本作は理系-地味系に分類しておきましょう。傑作の多いジャンル。観始めたうちは同カテゴリーの『エイリアン』を彷彿とさせる雰囲気に、好意的に観ていたのですが次第に尻すぼみに。何が悪かったのかと考えてみたのですが、筋立てに必然性が感じられなかったのが要因かと。例えば結末。『ミスト』くらい袋小路に追い込んでくれれば、バッドエンドも納得出来たと思うのです。サプライズのためのサプライズでは、残念ながら心は動きません。
[DVD(字幕)] 5点(2018-12-15 21:59:36)
128.  バッド・ガール(2012) 《ネタバレ》 
凌辱を受けた女性が加害男性に復讐を果たす“リベンジサスペンス”は、そこそこ目にするジャンル。カタルシスが魅力です。ただ、本作については“爽快感”は皆無でした。確かに主人公が受けた屈辱は(本人にしてみれば)理不尽なものだったかもしれません。しかし“加害者”が受けた報復が、主人公が受けた痛みに見合うかと問われると疑問です。復讐の原則は“目には目を、歯には歯を”の等価報復。先に手を出した方に原因があるので、個人的には倍返しでも問題ないとは思いますが、それでも殺人はやり過ぎ。完全に別件の痛みや苦しみも上乗せした上での復讐となっています。もう普通に殺人鬼としか思えません。ルームメイトとか同級生は完全にとばっちりですよね。満たされぬ家庭環境、幼少期の性的虐待、ジェンダーにジャパンカルチャーと、物語にハクを付ける装飾要素は垣間見えますが、本質的に物語に深みを与えるものではありません。
[DVD(字幕)] 3点(2018-12-05 21:54:18)
129.  アン・ハサウェイ/裸の天使 《ネタバレ》 
主人公ら高校生たちが「退屈だ」「スリルが欲しい」と嘆くのは、実生活にリアリティが無いからです。生きている実感が無い。それはすなわち彼らが“責任と恐怖”を知らない事を意味します。大人はいつも感じている。生きる糧を得ることの厳しさを。属するコミュニティに対する役割を。行為の結果を想像しながら動くのが大人。其処にはいつも責任と恐怖が付きまといます。ですから、遊び半分で危険な地区に足を踏み込んだりしない。覚悟もなしに銃を持ち出したりしない。図体は一人前でも、彼らはまだ子供だということが分ります。黒人文化の“まねっこ”が好きなのも、幼いパーソナリティの表れ。ケツも自分でふけません。もっとも、かく言う自分も彼らを笑う資格はありません。自分だって、あれくらいの頃はガキでした。不平不満や文句だけは一人前。何の権利であんな大口を叩けたのか今となっては謎ですが、実際自分は愚かでした。今も理想とする大人像には程遠い体たらくぶり(苦笑)。ただ希望があるとすれば、人は反省できる生き物だということ。無様な自分を肥やしにできます。幸いなことに主人公は、自分のバカさ加減に気付けたようです。痛みと引換えに少し大人に近づけた。ただ、これも生きていればこそ。クラスメイトの兄ちゃんたちは、もう反省する事さえ適いません。“自分と他人の命を大切にする”。最も大切なルールを教えてこなかった親は罪深いと感じました。最後にまとめの一句。「ハサウェイの パイオツ肴に ふける夜」ほら、こういうところがダメでしょ自分。
[DVD(字幕)] 5点(2018-11-30 23:30:37)(良:1票)
130.  ジェーン・ドウの解剖 《ネタバレ》 
広げに広げた大風呂敷。嫌な予感はありましたが案の定といいますか、オカルトで畳むなら、そりゃ畳めるでしょうよというのが率直な感想。また生還要件が付されていないのも個人的にはマイナス査定でありました。最初からオカルトホラーと知っていれば、もう少し好意的な感想になった可能性はありますが。『ジェーン・ドゥ』の言葉の意味を知れたので、ひとつ勉強になりました。
[DVD(吹替)] 5点(2018-11-30 22:57:11)(良:1票)
131.  トランセンデンス(2014) 《ネタバレ》 
究極のIOT(インターネットオブシングス)、シンギュラリティ(人口知能の技術的特異点)がもたらす人類にとってのネクストステージとは一体どんな世界か。同じテーマを扱う『ターミネーター』と比べると、その技術進化のスケールは、本作の方が二歩も三歩も先を行きます(製作年が違いますから当然ですが)。特徴的なのは、単に“人類滅亡”の恐怖を描くのではなく“人類の進化”を提示した点。ナノテクノロジーの恩恵は、“何かを手放したとしても”手に入れたくなるほど魅力的なものに思えました。人としての幸福と、人が人であることの証明。どちらを優先させますか?いやー考えれば、考えるほど面白いです。かなり興味深く観させていただきました。満足度は高めですが、最終的に“夫婦の愛”に落とし込むあたりは、やや陳腐な印象を受けます。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2018-11-10 00:58:31)
132.  スネーク・フライト 《ネタバレ》 
大量のヘビを使って旅客機を落とそうというトンデモ計画。フェロモンでラリったヘビたちが、乗客を襲う!機器類を破壊する!最初の犠牲者は、トイレでエロっているカップル。ホラー映画のお約束を踏襲しています。オッパイにパクリ。イチモツにガブッ。大蛇にぐるぐる巻きにされ、頭から丸呑みされる乗客。期待どおりのシーン連発です。設定は完全にイロモノ系おバカB級映画のノリ。笑って観るつもりでした。ところが、段々本気になってくるのです。当初考えていたよりも、ずっと優れた設定であったことに気付かされます。ポイントはヘビの種類が多いこと。その多様性が展開をスリリングにし、画にメリハリを与えていました。ドラマもなかなかのもの。極限状態で暴かれる人の本質。我が身を呈して赤子を守る者もいれば、醜態を晒す者もいるワケです。幼い兄弟のエピソードがいいですね。毒蛇に噛まれた弟。守ってやれなかったと悔やむ兄。でもちゃんと彼は弟の命を救います。不意を付かれてホロリときました。至ってシリアス。でもやっぱりおバカ。このブレンド具合が絶妙だと思いました。脚本を練れば、もうワンランク上のサスペンスに化ける可能性もあるかと。少々採点は甘めですが、個人的にはかなり気に入りました。
[DVD(字幕)] 8点(2018-11-06 22:44:06)(良:1票)
133.  シンクロナイズドモンスター 《ネタバレ》 
設定とオチを思い付いてから、逆算して脚本を書いたような印象を受けます。そう思ってしまうほど、基本となるアイデア(自分と同じ動きをする巨大怪獣が何故か異国の地に現れる)と、結末の“成る程そうきたか“感が抜きん出ているのです。言い方を変えるなら、本筋となるドラマがいまいちピンと来ないというか。アル中負け組の主人公が世界を救う爽快ストーリー。確かに間違いではありませんが、そもそもの原因は彼女にあるワケで。どちらかと言えば尻拭いなんです。そして元カレと幼馴染との三角関係が何とも微妙で。ラブコメのヤキモキが薄いんです。というのも、観客の感情移入先である“イイ人そうな“幼馴染が、結局クソ野郎だったワケです。更に言うならジョーカーとおぼしき常連イケメンの存在に意味が有ったのかも疑問。彼、肝心な場面で空気でした。何だよ結局セフレかと。すげえ羨ましいぞと。つまり、ラブコメな雰囲気アリアリなのに、全然そのカテゴリーでは楽しめなかったのです。一方、SFのギミックとして、理屈は通っているとは言い難いものの、説明責任は果たしており問題なしと考えます(2018.7.20投稿の『◯ディウス』とは似て非なるものです)。アイデアは純粋に素晴らしいと思いました。事情を知らないならまだしも、ロボと同化していると知りながら破壊行為を行ったクソ野郎には正直ドン引きで、もう少し気軽に笑えるコメディだったら良かったと思います。
[DVD(吹替)] 6点(2018-11-05 18:55:39)(良:1票)
134.  ダージリン急行 《ネタバレ》 
序盤は意外と退屈しました。淡々と進む『真っ当なロードムービー』の様相。でもこれがウェス・アンダーソン監督の“リズム”であり“やり口”。案の定、3人のイカれ具合が露見していくに連れ、画面に釘付けになりました。結果的には今回も、監督の“センス”に見事にノックアウトされた格好です。京都修学旅行で木刀を求めるが如き感覚でのキング・コブラ購入、高級ベルトの執拗なやり取り、包帯をとったら普通に痛々しい顔など、思わず腹を抱えるネタ要素に加え、ビル・マーレイの無駄遣い、すぎむらしんいちが描きそうな瞳大きく唇厚い小顔客室乗務員の美女ぶりにも痺れましたが、やはりウェス・アンダーソン作品最大の魅力は、観客の予想の斜め上を行く脚本の出鱈目さ(失礼)でしょうか。コメディで子供を死なせる必要があったのかと。でも人生をきちんと描くのであれば人の死を禁忌とするのはかえって不自然なこと。事件、事故、病気。思うように行かぬ人の寿命。普段意識せずとも、死は常に私たちの隣に居ます。父の死、助けられなかった子供の命。2つの死と、母親の(愛ある?)身勝手さを目の当たりにして、3兄弟は悟ったのでしょう。何せ人生観が変わる異国の地NO.1のインドですから(完全な思い込み)。そう、“家族の絆”は美しく大切ですが、執着しても仕方がありません。全ては流れのままに。だから最後、ダージリン急行という名の人生の列車に乗るために、彼らは余計な荷物を捨てたと。うん、納得出来ます。共感します。何が幸せかは、実はとってもあやふやなこと。母が虎に食われずに生きている。息子が生まれる。それだけでどれほど幸せなことか。彼らは確かに成長しました。ただし、シガラミは捨てても、ホイットマンブラザーズは、もう少し常識を身に着けた方が良いとは思いますが。
[DVD(吹替)] 9点(2018-10-26 22:40:21)
135.  地獄の変異 《ネタバレ》 
顔はカール・ルイス似。手足は長く均整の取れた幅跳び選手。観客に手拍子を要求し、軽やかにステップを踏み出した。いかにも跳びそう。8mくらい軽い。序盤の印象を例えるならこんな感じ。滑り出しの雰囲気は抜群でした。たぶん洞窟というシチュエーションが良いのだと思います。人類未開の地という意味では、海底や山奥の秘境も同じ。だけどワクワク度では洞窟に軍配が上がります。物理的に密閉されているところにそそられるワケです。アクシデントで閉じ込められ、脱出口を捜す探険が始まります。お約束の展開。序盤30分くらいは大満足でした。クリーチャーが登場してからは、ごく一般的なモンスター系パニック映画へ。寄生虫が原因で生物が変異するという発想は面白いですが、設定が活かされているとは言いがたいと感じます。お兄ちゃんの扱いがもったいないです。寄生されてしまった兄。もはや洞窟で生きていくしかない。彼らを襲った化け物と同じように。その切なさをもっと全面に押し出して良かったと思いました。ややドラマ性が淡白だったかと。でも類似作品数々あれど、出来は良いほうでは。ちゃんと脱出できましたしね。
[DVD(字幕)] 6点(2018-10-21 09:04:40)(良:1票)
136.  クワイエット・プレイス 《ネタバレ》 
(ネタバレあります。ご注意ください)・・・   昨日レイトショー鑑賞。本日昼間の仕事を終え、さて、感想でも書こうかと反芻してみたのですが、考えれは考えるほど、そんなワケねえだろう、いやいや待てよ、と当初から印象が変化するのです。例えばラスト。一応はハッピーエンド(希望の持てる結末)と受け取りましたが、多分そんなに甘いはずが無いんですよね。あの方法で、駆逐出来るほど敵の数が少数ならば、そもそも人類は絶滅の危機を迎えるはずもなく。重火器を有する軍隊が太刀打ちできなかったくらい、怪物の数は膨大だと考えるのが普通でしょう。ライフルの弾が果たして足りるのかと。また、父の娘への愛が、本来意図したかたちかではなかったにせよ、結果的に娘を救った点も、これをもって親の愛万歳とするのも実は違うのかなと思ったり。多分父は、娘の人口中耳作製で、少しでも希望が欲しかったのだと思います。あるいは現実逃避。耳が不自由というのは、あの世界を生き抜くにあたり、途方もないハンディキャップです。でも、娘にしてみれば父の執拗な人口中耳へのチャレンジは、自身の存在価値を否定されていると感じさせる部分もあったでしょう。弟の一件も合わさり、本当に辛い思いをしたに違いありません。“娘を思ってこそ“という父の気持ちを否定する気は毛頭ありませんが、無条件で称賛するのも同じように、してはいけない気がします。だって、毒親も似たような思考回路だったりしますし。父がまず取るべき行動は、希望探し(あるいは現実逃避)ではなく、息子が指摘したように、娘に心から愛していると伝えること(=存在を絶対的に肯定すること)であったと考えます。本当の意味で“子供を守る“とは、あるいは“親の使命“とは、こういうことかと。あの顛末(怪物の弱点発見)は、親子愛というセンチメンタリズムで処理するよりも、冷静に“試行錯誤は意外な幸運を呼ぶことがあるので価値がある“程度に受け止めるのがよろしいかと。設定は刺激的なれど、あまりに嘘くさい。だけど畳み掛け方が上手いオマケに、みんな大好き家族愛で感動不可避!多少の粗は不問にしましょうというサスペンス。余計な考察などせずに、素直に騙されておくのが一番なのかなあと思います。実際、否定的ともとれる見方を示しましたが、私はこの映画、全然嫌いじゃありませんから。
[映画館(字幕)] 8点(2018-09-30 17:54:59)
137.  ビバリーヒルズ・コップ
大好きな作品です。まず何といってもキャラクターが魅力的。アクセル、タガート、ローズウッドの掛け合いを観ていると、いつもニヤけてしまいます。(登場人物を俳優ではなく役名で覚えていること。自分にとって大切な作品はこのパターンが多いようです。)また、ギャグを交えた台詞も見所。個人的には、吹替え版の方が断然好みです。訳そのものも字幕より気が利いていますし、ギャグのニュアンスが伝わり易い気がします。これはアクセル役の声優、故富山敬さんの力に負うところが大きいかと。私にとってエディ・マーフィーの声は、下条アトムでも山寺宏一でもなく、富山敬。やはり最初に耳にした声が、オリジナルとして心に残ります。あの軽妙な、リズミカルな言い回しが忘れられません。(富山氏のご冥福を心よりお祈りいたします。)なおまったく個人的な話ですが、本作のテーマ曲を聴くと「とんねるずのオールナイトニッポン」が浮かんできます。ハガキコーナーで使われていた曲。歌にしても映画にしても、人それぞれの想い出と共に残っていくもの。自分にとっては、初めて観たテレビ吹替え版が何より愛おしいのです。
[地上波(吹替)] 9点(2018-09-26 22:07:07)
138.  プレデター
地上波TV放送の度に観てしまう作品。プレデターが、実に人間臭いのが面白いです。狩人としての誇りを持ち、シュワを獲物ではあるが、好敵手と認めているのがイイですね。まるで、またぎと熊の関係です。もっともシュワは熊というよりゴリラですけれども。
[地上波(吹替)] 7点(2018-09-24 19:29:38)
139.  ミッション:インポッシブル/フォールアウト 《ネタバレ》 
シリーズ最高峰のハイスパートアクションエンターテイメント!笑い控え目、シリアス多め、目まぐるしく入れ替わる攻守、そして表と裏。ハントが何時にも増してよく走る!巧みな脚本とサスペンスフルなストーリー。シリーズの総括であり、新たな始まりとも言える本作は『ミッション:インポッシブル』ブランドの力を遺憾無く発揮した見事な大作でありました。ただ、個人的な好みを言わせてもらえれば、あの人には死んで欲しくなかったです。今回は徹底してシリアスモードだっただけに、主要キャラの一人や二人死んでも不思議は無いのですが、だからこそ死人を出さずにドラマを成立させることに挑戦して欲しかった気がします。“仲間一人の命も大切に“が本作のキーワードであったわけですから。とはいえ、満足度は満点級。映画館で観るべき映画でしょう。あっという間の2時間半でした。以下余談。大スター、トム・クルーズにも流石に加齢の波が感じられるようになりました。ハイクオリティを誇るシリーズを終わらせるのは如何にも勿体ない話ではありますが、そろそろキレイに店じまいをする頃かもしれません。すっかり売れっ子になったジェレミー・レナーにも復帰して頂いて、有終の美を飾って欲しいと願うワケであります。
[映画館(字幕)] 9点(2018-09-10 12:19:05)
140.  インクレディブル・ファミリー 《ネタバレ》 
オブラートに包みながらとはいえ、これだけ強烈なメッセージ(いかにもアメリカらしい主張)を込めてくるとは。本音を言うと、このやり口は苦手です。ファミリー向けアニメなのに鬱陶しいです。しかしながらその一方、極上のエンターテイメント作品であるのも間違いありません。ヒーローアクションとして非の打ちどころナシ!オープニング、暴走列車、ヘリコプター、クライマックスの高速船。どのバトルシークエンスも最高でした。主役の能力にチートスキルが付されていない点も好印象。むしろ、ミスターが一番地味な能力なんじゃないかなと。インクレディブルファミリーはもとより、ヒーロー皆が弱点を補いながら、又はコンビネーションを駆使しながら、困難に立ち向かうスタイルも大好きです。素直に感動しました。そして見逃せないのが楽曲の素晴らしさ。特にイラスティガールのテーマ!エンディングは必聴でしょう。ちなみに今回は、8歳二女と5歳三女と共に劇場鑑賞しました(ちなみに妻と長女は『コードブルー』鑑賞)。2時間は少し長いかなと危惧しておりましたが問題ありませんでした。子供も大満足。もちろんメタファーに気づくはずもなく。極めて大人向けであり、きっちり子供も楽しめる非常に完成度の高い作品。認めないワケにはいかないですよね。以下無駄話。『インクレディブルファミリー』って言い難くないですか?私は舌が回りません。なので一か八か、劇場窓口で「インスタントジョンソンファミリー大人1枚子供2枚」と言ってみたのですが、聞き返されることもなく無事チケットが買えました。おつかれちゃ~ん。   冗談です。
[映画館(吹替)] 8点(2018-08-25 09:14:00)(良:1票)
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