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R&Aさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2162
性別 男性
年齢 57歳
自己紹介 実は自分のPC無いので仕事先でこっそりレビューしてます

評価:8点以上は特別な映画で
全て10点付けてもいいくらい
映画を観て損をしたと思ったことはないので
酷評しているものもそれなりに楽しんで観たものです


  *****

●今週のレビュー
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1.  ファザー、サン
『マザー、サン』と同じ監督が作ったものとは思えない。父と息子のドラマ。しっかりとした物語映画。だけど見終えてみると本当に物語があったのかどうか疑わしく思えたり。けっきょく全体の流れより場面場面が印象に残るというところでは『マザー、サン』と同じなんだ。息子の元カノが綺麗で、ソクーロフは女優も綺麗に撮れる人なんだと確信する。ガラスを隔てることで世界が歪む。そのソクーロフ的な世界からなんとか逃れようとするかのように窓の隙間に顔を寄せる女と男がこれまたソクーロフらしからぬ短いカットで映し出される。舞台はいったいいつのどこなのか。こんなにも映画らしい街並みがあるなんて。屋根からの景色は延々と海。路面電車が走る風景の美しさはムルナウの『サンライズ』をも超えている。もうそれだけでじゅうぶんだ。
[映画館(字幕)] 8点(2010-11-10 13:39:30)
2.  父、帰る 《ネタバレ》 
父の不在と帰還には当然物語があるはずなのだが、その部分をごっそりそぎ落としている。この映画が描くのは「父」そのものであるから父が何故家を空けていたのかや何故帰ってきたのか、はたまた何故旅をするのかなどはどうでもいいことなのだが、いくらどうでもいいからといってここまで無視しちゃうってのは凄い。冒頭、海に飛び込めなかった弟が塔の上で泣いている。母は飛び込んだことにすればよい、誰にも言わないから、と息子に優しい言葉を投げかけ、抱擁する。母の愛である。父は優しい言葉などかけない。抱擁もしない。むしろ反目しあう。まるで本能のように相手を警戒し合う。終盤に登場する塔において母とは異なる無言の愛が示される。身代わりとなるしか示せない不器用な愛。父がいなかったとき、兄は弟を守らなかった。しかし父の帰還を経て、またその父がいなくなったとき、兄は家族の長として振舞う。画面は常に崇高。なるほど宗教的世界観が厳かな雰囲気を発散しているようでもあるがそれだけじゃない。こんな空、どうやったら撮れるんだろう。こんな美しい場所がこの世界にあるんだろうか。驚くのはまるで妖精でも出てきそうなそんな美しい情景に突如泥まみれの車が現れたりするから。この美しい世界に我々は生きているのだ。そのことを証明する映画。
[DVD(字幕)] 8点(2009-03-06 16:31:18)(良:2票)
3.  こねこ 《ネタバレ》 
最近、生後約1ヶ月の子猫を拾って飼いだしました。そんなときに観たもんだからたまりません。めちゃくちゃかわいいです。寝ていると足の指を噛まれたり、初めてのおトイレに拍手したり、棚に置いてあるあらゆる物を落とされたり、いちいちウチのかわいいかわいい子猫ちゃんと同じ。猫好きの義父が猫をして「神の作ったもののなかの最高傑作」と言っていたが、たしかにこの可愛さを目の当たりにすれば納得のお言葉。トラックの幌の上に乗ったまま寒空の中を遠くはなれた場所まで運ばれてゆくのだが、このときのあきらかな合成にはショボさよりも愛を感じる。大人の猫たちが人間顔負けの演技をするのは、まあわかるのだが、主人公の子猫ちゃんの危なっかしい素振りは演技じゃないから出せる本能を刺激するかわいさが充満している。ラストも感動的です。お父さんが音楽家であることがラストシーンへの伏線としてちゃんと活かされている。これはたぶん猫好きじゃなくても楽しめますよ。
[映画館(字幕)] 7点(2008-10-27 13:53:32)
4.  キャプティビティ 《ネタバレ》 
この映画の予告編でけっこう魅力的なシーンがあって、その一つは窓から見える南国の風景だと思ったらノイズが走って、つまり画像であって、コンクリートむき出しの壁になるというシーンなんだけど、その風景を見せる意味というか前後に興味が沸いたのだが、実際にはただそのシーンがあるというだけのものだった。あと、ポスターなんかにもある砂時計シーン。ドライヤーの『吸血鬼』か『刑事ジョン・ブック/目撃者』か。いや、ディズニーの『アラジン』からの引用で実写で見せるとこんなに怖いんだよというシーンなのかとも思ったんだけど、これもなんだかなあ。全然怖くないよ。最近『フォーン・ブース』や『セルラー』でスピード感溢れるシナリオや設定そのもののアイディアが面白かったラリー・コーエンとは思えない意外性の無いスリラー。意外性が無いといってもこちらが思うだけで一応意外性を狙ってる節があるからイタイ。その狙ったであろう意外性のせいで怖さを半減させてしまっているから尚イタイ。
[DVD(字幕)] 4点(2008-06-11 13:44:35)
5.  マザー、サン
家族愛を描いた三部作(現時点では2作)の1本目。たった二人の登場人物。死を迎えようとする母と静かに寄り添う息子が映されるだけの映画。しかしそこには生まれたときから愛し合うことを決定されているともいえる家族愛の究極を見ることができる。母と子のあいだにしかない唯一無二の愛、そしてその人の喪失による孤独と深い哀しみが映される。人物が森と一体になった(実際、人が動き出して初めて人がいることに気づいた!)シーンの絵画的美しさはこれまでのソクーロフ作品にはないもの。ゴダールの『アワーミュージック』や『ゴダールの決別』に匹敵する美しさ。ということは世界一を争う美しさ!物語は、まあ無いに等しいので、美しい絵画を観るつもりでご鑑賞ください。
[映画館(字幕)] 7点(2007-10-19 12:58:48)
6.  ロシアン・エレジー
ソクーロフが独自の視点で描くドキュメンタリー、エレジーシリーズの7作目。ある老人が死を迎えるところから始まります。真っ暗の画面の中に微妙に死にゆく人が映される。たぶんスクリーンでないと映らないのではないかと思われるくらいうっすらと。介護をしている人たちの話し声や生活音が響きます。そしてそこから次々と映される写真の数々。カメラはゆっくりと写真のある部分に寄っていったり、ある部分から引いていったりして動かない写真を映画にしてみせる。その間もずっと冒頭の「音」が挿入されることから、死んだ人間がしばらく見ることのできる映像として理解してよいだろう。戦争の記録映像のようなものもある。ようなものと書いたのは、その記録映像と思われるものとあきらかに新たに撮った映像の繋ぎがあまりにもつながっているから。モノクロが徐々に色を帯びてゆく美しさはこの世のものとは思えない。森の木々が揺れ動き光が差し込んだとき、おもわず泣いてしまった。 この映画、一日でソクーロフの映画を5本観たなかの5本目(『孤独の声』『日陽はしづかに発酵し・・・』『マザー、サン』『ファザー、サン』そしてコレの順で)だったのでこの静かな映画の中でそのまま眠ってしまってもいいと思いながら観ていたのだが、眠いながらも魅入ってしまった。色彩のセンスといい音の使い方といい、そしてなによりも詩的で哀愁溢れる見せ方に、ソクーロフの天才ぶりを堪能した。
[映画館(字幕)] 8点(2007-10-18 11:43:55)
7.  静かなる一頁
あまみさんのレビューを読んで、ドストエフスキーの『罪と罰』が描かれていることを知った。前知識なしで観たとはいえ、殺人者はたしかにラスコーリニコフだし、少女は間違いなくソーニャなのに、全く気づかなかった(なんてこったい!)。でもまあ、それほどに映像が物語を超越してしまっているということなんだと思うことにする。実際、これは単純に紙に書かれた二次元のものを三次元に置き換えたものなんかじゃなく、『罪と罰』という小説の世界、けして二次元ではなく脳内で描かれる次元を超えたもの(もちろん物語ではなく世界)を映画というこれも単純に二次元といえない媒体を通して見せるという試みなのだと思う。ソクーロフの映画はドキュメンタリーも含めて実に虚実が同居(交錯ではなく)しているが、この作品は虚構性がより強く描かれており(歪みの真意はわかりませんが、虚構性に強く貢献していることは確かだと思う)、それは小説の虚構性に追随した結果なのだと思う。 思ったことをちゃんと書こうと( )を連発してよけいわかりにくい文章になってしまったような・・。
[ビデオ(字幕)] 7点(2007-10-17 19:06:48)
8.  セカンド・サークル
旧体制の軍人であった父に反発し家を出た青年が、父の死を聞き返ってくる。すでに死体となった父との対面後、死体が事務的に処理されてゆく様が延々と映される。旧体制の人間の死を「無」として描くところに社会の隠喩があるのは明らかなのだろうが、ひたすら長回しで映される淡々とした死体処理の段取りは正直退屈であり、眠気を堪えるのに苦心した。思い返せば、その段取りに翻弄される青年の物語には面白いところもあったかもしれないが(もちろん物語そのものが面白いのではなく映像の中に面白さがある)。惹かれるのはモノクロの黒の真っ黒さと白の真っ白さとそこに被さる生活の音と無線機からのノイズが奏でる虚構と現実とが均衡している画面そのもの。
[ビデオ(字幕)] 6点(2007-10-16 12:01:29)
9.  動くな、死ね、甦れ! 《ネタバレ》 
たしかにギャーギャーとまくしたてている。でもアレクセイ・ゲルマンの『フルスタリョフ、車を!』(こっちはさらに喧しい)でも思いましたがこの喧騒こそが当時の旧ソ連の社会情勢を表しているようでもあります。この喧騒に自然の音が重なり、音楽が重なり、さらに喧騒が重なり、強烈な印象を伴いながら当時の「生活」と「社会」を露にしてゆく。子供も大人も本気でたたきまくるわ、好き勝手にしゃべるわで、まるでドキュメンタリーさながらのリアル感で覆われており、一方でその中で生まれる少年と少女の幼い恋愛模様や劇的な逃走劇といういわゆる劇映画らしい劇映画が展開される。カメラがどこを映そうと、一見リアル、それでいて美しい画面を構築している。すさんだ社会になんとか適応する強い人間たちが映され、それでも限界があるという悲劇が飛び込んでくる。参りました。完璧にやられました。
[CS・衛星(字幕)] 10点(2006-09-21 11:08:50)(良:1票)
10.  太陽に灼かれて 《ネタバレ》 
コトフ大佐と娘のふれあいが本物の親子のようで...って本物の親子だったんですね。それを聞いてちょっとほっとしました。あまりに自然で、あまりに”お父さん、だーい好き!”がひしひしと伝わってきて、これが演技だったらかえってこわいものがありますから。そんな本物の愛に満ちた前半部はまさに”幸せ”を映像化したような美しく楽しいシーンに溢れている。映画の冒頭では、ある男が1本の電話のあとに自殺を試みるが失敗。そしてその男がこの幸せな世界にやってくる。少しずつ、本当に少しずつ物語が動いてゆく。どこへ向かって動いてゆくのかは解からない。解かるのは最後。解かったときに、それまでの幸せな世界に時々顔を見せる時代の闇の象徴が蘇る。唐突なようでいて伏線はいたるところにあった。物語の動かし方がうまい!そしてある時代がもたらした不条理が痛切に描き出されている。(ネタバレが無いように書いたつもりでしたがじゅうぶんネタバレしてますね。)
7点(2005-01-18 10:37:59)(良:1票)
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