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あにやん‍🌈さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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コメント数 2524
性別
ホームページ http://coco.to/author/aniyan_otakoji
自己紹介 レビューを相当サボってしまってるの、単に面倒になっちゃってるからなんですよね。トシのせいか、色々とメンド臭くなっちゃって。
映画自体、コロナ禍以降そんなに見に行かなくなったのだけど、それでも年に70~80本は見てるワケで(でも今年は50本行かないかな?)、レビュー書けよ自分、って思ってる、でもなんか書かない、みたいな。
これからは今までよりも短文でレビューを上げてゆきたいな、と思う次第であります・・・微妙だけど。.

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21.  あやしい彼女(2016) 《ネタバレ》 
 これ以前に韓国版『怪しい彼女』と中国版『20歳よ、もう一度』を見ておりますので、どうしてもその2作との比較になってしまいます。   多部ちゃんはコメディエンヌとしての魅力を存分に発揮していて、多部ちゃん映画としてはポイント高い作品となっております。ただ、既存2作と比較してしまうと、どうにも弱い映画になっちゃったなぁ、と。   まず基本設定の変更、息子を娘にして登場人物を整理した事で生じた問題、嫁をいびり過ぎて病院送りにしちゃうクソババァが消滅して、ただのヘンなテンションの婆さんになっちゃいました。クソババァがキレイな娘さんに変身して、更に歌で人々を魅了する、オリジナルのその大きな振れ幅がこの日本版では小さな振れ幅になっちゃってます。多部ちゃんが倍賞さんの若い頃って言われれば納得できない事もなく、あの歌声にはインパクトがなく(最近の邦画で説得力のある歌声としては圧倒的に『カノジョは嘘を愛しすぎてる』の大原櫻子さんを挙げたいですが、彼女と比較してしまうのはあまりに酷ですか)、その出だしの弱さのままにずっと映画が続いていってしまうのが厳しいです。基本設定に変更はあっても多くの部分が工夫無くオリジナルをなぞる事で作品が安易な流れの中に留まってしまっているような印象。   ドラマ的には娘に変更した事自体が大きな改悪になっているとは思いませんが(クソババァ度を極端に薄めてしまったとは言え)、じゃあそれが良い選択だったとも思えず、片親世帯にしたあたりが半島や大陸と違ってこの島国っぽさなのかいな、くらいの印象で。   ライブシーン、音楽絡みのシーンは総じて韓国版、中国版よりもダサくなってしまっていて、日本大丈夫か?って感じもしますが、これは国の問題っていうより邦画業界の問題と製作陣の問題ですかね。  韓国版での焦らしのシーンを中国版では更に焦らして、じゃあ日本版はどうなるのか?と思っていたらあっさりドッスンといって肩透かし食らわせるあたりは楽しかったですが、それは全部見てての限定されたお楽しみ。しかしあの娘はあれじゃ悪役状態なのだけど、そもそも存在の意味が判りません。  中国版では韓国版に敬意を表した部分が2カ所あったのですが、日本版にはそれが見当たらなかったのは残念。   オリジナルに対するリスペクトを大きく反映させるか(中国版はこちら)、さもなければ独自の魅力を研ぎ澄ませてゆくか、そのどちらにも寄れないハンパな作品になってしまった感じで、それでもオリジナルの良さゆえの魅力は残った感じでした。あと多部ちゃんの面白さと。この映画のヒロインとしては、ちょっと違うかな、って製作発表当時思った感覚のままではありましたが・・・
[映画館(邦画)] 6点(2016-04-04 22:05:38)
22.  アンフェア the end 《ネタバレ》 
 劇中の雪平は殆ど全編に渡って黒のロングコートを着ています。光を反射しない素材で黒髪と共に真っ黒な影になっていて、青白い顔だけが浮かんでいるような、まるで幽霊のような佇まい。父の死の真相を追う雪平が死に囚われた存在だったとするならば、冒頭とラストの裸身から血を流す雪平の姿は生へと動き出した事を象徴しているのかもしれません。   ドラマを一切見ていない私が見た前作の映画は「ワケ判らん」って状態でしたが、今回は前作を見た分だけの知識だけはあって(相変わらずドラマは全く見ておりません)、そしてその分だけは楽しめた感じがします。  悪が幅を効かせる今作は真相を追うよりも追いつめられ危機に陥る状況が長いのでストレスを感じるシーンが多く、また裏切りの物語が続くのでカタルシスは薄い気がしますが、明確な目標が提示され、そこに至るための攻防が描かれる事によってサスペンスを生んでいました。   ただ、前作ほどではないにしろ、やはり謎のための謎、裏切りのための裏切りみたいなトリッキーな部分(それこそが本作のカナメなのでしょうけれど)が明快さを欠く結果になっていて、実のところ本当にこれで完結なの?そう言いつつ更に続編作るんじゃないの?と思わせるような、アンフェアな事ができてしまいそうな部分が残されているのが気になりました。死んだ事をハッキリとは表現していないキャラが何人かおりましたからねぇ。
[映画館(邦画)] 6点(2015-09-21 23:43:19)
23.  アゲイン 28年目の甲子園 《ネタバレ》 
 いい話なんですけれど、でもあちこちひっかかってしまうところがあって。減点法で評価しちゃうとキツいわ、みたいな映画。   出場辞退になった時のメンバーの28年後の話だと思ったら、その時のメンバーはたった3人(少なくともハッキリそう判る人は)。あとは他の時代の人々。肩透かし。いや、マスター甲子園ってもののルール上、そうなってしまうんでしょうけれど。   で、出場辞退になった原因のエピソードに深い秘密があるのかと思えば今から40年前の青春ドラマみたいな話で。結局殴ったんじゃん、みたいな。全体を支配する昭和臭。   地区決勝をクライマックス化しちゃってるので、そこから先が蛇足状態で、なのにその時点で未消化エピソード大量で描く事は沢山。ダラダラと続いてバランス悪い悪い。   中井貴一の娘のエピソード、切符を投げ捨ててからラストのキャッチボールまで飛ぶわけですが、観客にその行間を補完させ過ぎ。あそこまで突き放して、なお甲子園まで出てくるまでの流れに説得力を与える事を放棄しちゃってます。   人生の曲がり角を過ぎた人間に、止まった時間を動かす、まだやれる事、諦めない事を示す内容は良かったと思います。   せっかくのフィルム撮りもちゃんとフィルム上映できれば良かったんでしょうけれど、世の中さっさとデジタル上映に移行して、デジタル化されてしまうとフィルムの優位性が死んで粒子感キツいばかりの映像になってしまいますね。  そんな要素も含めて、なんだか前向きなテーマのハズなのに、随分と後ろばかりを向いてるような感じがしてしまう映画ではありました。
[映画館(邦画)] 6点(2015-01-25 20:29:05)
24.  アントキノイノチ 《ネタバレ》 
人と繋がっていないと生きられないのに、人によって傷付けられ壊されてゆく心。その繊細な役どころを岡田将生が好演しています。物語は『おくりびと』『サンシャイン・クリーニング』とネタカブリしておりますが、現実に押し潰されそうになりながら人の死に触れる事で生への再生をさせてゆく姿がじんわりと染みてきます。ところが中盤以降、段々と雰囲気が怪しくなってしまい。母に捨てられた娘に母の手紙を無理矢理届けるエピソードの甘さ(あそこで手紙を受け取らせてしまう、更に手紙を読ませてしまう)に嫌な予感。続く柄本明の通俗的エピソードに更なる嫌な予感。そしてシリアスな役を演じるとどうも冴えない榮倉奈々を襲うあまりに陳腐な展開(世の創作物の中でこれまでに一体何百回何千回繰り返されてきたんでしょう?)に、感動させよう泣かせようと押し付けてくる意図とは逆にささーっと冷めまくり。いくらなんでも今時あれはないわ。岡田将生(と原田泰造)のせっかくの好演が、やたら陳腐な展開によって妙に安っぽいものとして閉じてしまったような感じがしました。立脚点はいいのに物語としては陳腐という致命的な欠点は原作時点で存在していたのかもしれませんが、もう少し他のテというのがあったように思えてなりません。ちょっと残念な作品でした。
[試写会(邦画)] 6点(2011-11-13 21:13:06)(良:1票)
25.  相棒 -劇場版Ⅱ- 警視庁占拠!特命係の一番長い夜 《ネタバレ》 
まだ前作よりはまとまっていたと思うものの、面白かったのは前作の方なんですよねぇ。前作を見た時はテレビの『相棒』を全く見ていない状態、今回は再放送を含め、かなり見ている状態だったという事で、まるっきり映画に臨む姿勢が違ったというのもあるのですが。派手な見せ場は最初の人質籠城事件(あっさり終わります)と何度か登場する船内での銃撃戦くらいで、残りは地味な捜査シーン。真実に徐々に近づいてゆくという展開は前作よりもいいのですが(前作は捜査の殆どが実は無駄という)、結局今回も「盗聴された音声」という、特命係にとっても(事件解明の直接的な、あからさまな証拠)組織にとっても(私ですら盗聴されたものに証拠能力はないって事は知ってるのに、何故、特命係はあえてああいう方向に持って行ったのか、ちょっと意味不明)やたら都合のいいシロモノが登場してしまう点で、あまり褒められた脚本ではないです。もっとも、今回最大の難点は、ラストが明らかに蛇足だという事。このエピソードの存在によって本筋は翳んでしまい、テレビでの続きをお楽しみに!という宣伝色が強くなり、テレビ局主導のファンムービーですよ、と強調されてしまったようで。映画は映画だけで勝負して欲しいものです。それにしても、右京のキャラが未だによく判っておりません。右京は情に流されず、法と正義を貫くキャラゆえに、時として冷酷にも思えてしまう、みたいな存在なのかと思っていると、この映画と年始のスペシャルでは犯罪を未然に防ぐのはいいとして、その未遂犯を見逃してしまうんですよね。女には弱い、という事なのかしら?
[映画館(邦画)] 6点(2011-01-10 09:29:19)
26.  相棒シリーズ 鑑識・米沢守の事件簿 《ネタバレ》 
事件の始まりが職権濫用と偶然に次ぐ偶然という状態なのでイマイチ乗れません。テレビシリーズに馴染んでいない目には、主役が彼であるという状態、ちょっとキツいですしねぇ。しかし、この映画の最大の欠点は、サスペンスモノじゃタブーな「本来とっても目立つ人が何故かやたらにジミな役」っていうのをやらかしてしまってる点ですね。登場した時点で「この人が犯人じゃね?」って思っちゃった。そしてその通り。この犯人は他にも幾つかのサスペンスモノのタブーを犯しちゃうんですが、それは見てのお楽しみ。まあ、そういう浅さが気になる映画なんですが、ワリとタイトにまとめてあって、あまりダレ場を作っていないので楽しめました。シーンのお尻にいちいち余分な部分があるのと、何度も登場するチープな空想シーンは微妙なカンジですが。それにしてもデジタル上映は白がトンで黒が重くて目がチカチカしていけねえ・・・
[映画館(邦画)] 6点(2009-04-01 18:21:51)
27.  アルプスの少女ハイジ(1979)
テレビの再編集ものですが、オープニングとエンディングはまんまテレビと同じなので映画らしい感覚は薄いかな。長いテレビシリーズを1本の、そう長くない映画にまとめているために、あれよあれよという間に物語が進み、おじいさんとの山の暮らしも、ゼーゼマンさんの家での暮らしもそんなに長くない印象のまま(ナレーションですっ飛ばしつつ)エンディングまで突っ走ります。それでも元の映像素材の良さゆえに、ハイジの世界を堪能できるのも事実なのです。
[映画館(邦画)] 6点(2006-05-23 22:45:20)
28.  AKIRA(1988)
レアな70ミリ版で見たのですが、画面の上下を切ってプリントしただけなので、かえって見づらいヴァージョンだったかも。6チャンネル音響は凄かったですけど。ショットの切り替えで繋がってない箇所があって、ああ、それはマンガでは通用するけど、映画だとアウトだよね、なんて思ってしまったり、アニメーター全員が大友克洋レベルなワケもないから絵が悲しいよね、と思ってしまったりで、結構冷ややかな目で見ていた気がします。でも、そのワリにLD買ったり、サントラを今だに聴き続けていたりと、未熟ながらも後に残るものが大きい映画でした。ちなみに現在見られるヴァージョンは、当時劇場にかかっていたモノよりも随分と綺麗になったシロモノです。劇場公開版は、作画がかなりキビシい状態で、ぐにゃぐにゃしたアニメ、って印象でした。
[映画館(邦画)] 6点(2003-11-25 14:34:08)
29.  アズミ・ハルコは行方不明 《ネタバレ》 
 東京国際映画祭で鑑賞。   オヤジ狩りの女子高生達は、あれ、つまり『2001年宇宙の旅』のモノリスみたいなモンですね。   描いているのは今の時代を生きる若い人達、映像表現はとんがった映画なのですが、なんだか随分古い感覚を受けてしまって、まるで70年代の青春映画みたいで、それは描いている事が普遍性を持ったものだから、だけでは説明できないような気がします。   実は結構芯が脆い映画なように思います。皮を剥いてゆくと意外と殆ど何もないような感じで、時系列バラバラなのもそれを少しでも隠すためのようで。それは映画の内容に符号してはいるのですが。   フェミニズムに寄っているように見えながら、単に男女の差異を描いているようで、そこに更に双方に対する差別的な意識が感じられてしまうのは、それこそがリアルなのかもしれませんが、でもその捉え方が昔からあるものだから、だから古い感じを受けるんですね。郊外の若者の暮らしぶりの描き方も含めて、リアリティという名の差別意識が働いてしまっているように見えてしまって、実はこれかなり救いのないネガティヴ志向な映画なんじゃない?って。登場人物全員馬鹿にしか見えない作りになってますし。   蒼井優は最近『オーバーフェンス』といいこれといい、ちょっと壊れ気味な役が多くなっていますが、それでいいのかなぁ?   キャラの抱くジレンマがそのまま映画の抱えたジレンマに直結しちゃてるようで、勢いの良さは虚勢を張っただけな芯の脆い映画という印象でした。
[映画館(邦画)] 5点(2016-10-31 23:43:56)
30.  愛を積むひと 《ネタバレ》 
 話はほぼ『あなたへ』と同じ。アレの旅が石塀作りに代わったようなもの。   夫婦二人の静かな北海道生活。まー邦画にありがちなリアリティのない甘ったるいスローライフな世界。幾ら都内(蒲田)とは言え、親から継いだ工場を手放して借金返済した上で北海道に新築一戸建ての広めな土地を購入して働きもせずに老後過ごせる、ねえ、無いよねぇ。車プリウスだし。軽に乗って細々と暮らしてゆくのが精一杯でしょうねぇ。   でもまあシネスコ画面に広がる北海道の景色はいいですし、役者も悪くないですし、あとはセリフを5分の1にカットして、ベタベタとした音楽も5分の1にカットして、説明的な映像を半分にすればいい映画になるんじゃない?みたいな感じ。  とにかく全部セリフと音楽で説明するものだから、別に映像なんてほとんど無くたって話としちゃ成立するんじゃね?って。真珠のエピソードなんか全部先読みできるの。ああ、じゃあ毎年1つずつなんだな、で、あの時に盗まれたんだな、みたいな。新しいモノを見るのではなくて確認作業をしているような感覚。   作る側が「見る側のアタマの程度はこの程度だから」みたいに思っているので親切にコマゴマ説明した作りになるんでしょうけれど、子供だって判るハズの『インサイド・ヘッド』に対する理解力を見るに、本当に日本の観客は何から何まで親切丁寧に説明されないとダメになってきてるのかもしれませんね。アニメも含めて邦画全体がそういう作りになってきている気がしますもん。   そのうち日本で上映される映画の画面には「この後想像を絶する大事件が!」みたいなキャプションと映像見て判りやすいリアクションとるタレントの顔が必要になってくるのかもしれませんね。
[映画館(邦画)] 5点(2015-07-20 14:34:38)(良:1票)
31.  アップルシード アルファ 《ネタバレ》 
 『ベイマックス』を見て「日本のアニメ終わった」って書いた人が話題になりましたが、私は「だったらそれ以前にとっくに終わってるんじゃ?」みたいに思いました。『ベイマックス』は日々進化する洋アニメーションの単なる1つの到達点で通過点ですもんね。日本のアニメは日本のアニメなりの市場を作ってて。でも、じゃあ日本のアニメそのままでいいのか?っていうと。   最近の日本のアニメは「設定や状況をひたすらキャラが喋りまくって説明するだけ」で物語は古臭い、変わり映えしないものがおざなりにくっついてるようなモノばかり。作る側と見る側が閉塞された世界でオナニーしてる状態。そんな中ではこの映画は物語がまだ、少しはあるだけマシ。   日本のアニメって原案の作者や脚本家と声優が作ってるんですね。アニメーターはアニメーション作ってない。日本のアニメの表現形式はこうですよ、っていう定型フォーマット状態で記号化されたキャラを描いているだけ。大して表情が変わらない、固定された顔で表現され、感情は全て声優が表現してます。音声消すとキャラの感情見えないっていう。能や文楽は動きで感情表現してますから別ですね。   この映画はフルCGで描かれていますが、シリアスな物語だとこういうCGです、っていうそこからはあまり魅力を感じられません。なんでこういうモデリング方向にしか行かないのかなぁ? 不思議で仕方ないです。やっぱり表情は固まっていて結局ドラマ作りは声優頼りになっているんですよね。  物語の鍵を握る少女の存在が切ないドラマを作っていて、そこは良かったのですが、でも、絵で見せてくる感じは薄くて。   声優の力に頼らず動画の力を見せるという点において宮崎駿や高畑勲は正しいのだろうな、と思うのですが(個々の作品の出来やその手法はともかくとして)、アニメファンがそれを求めず、現状がいいというのでは、まあ、やっぱり傍から見たら死んだと思われても仕方ないのかな。
[映画館(邦画)] 5点(2015-01-25 22:13:14)
32.  悪の教典 《ネタバレ》 
 大島優子の弁護をする訳じゃないですが(笑)、私にはこの映画、中身なんてなーんにも無しの単なるスプラッターホラーにしか見えませんでした。   映像的には面白いところがあります。電車の中でドアや手すりがずーっと奥まで重なって左右に揺れ動いてるとか、車の中で対話する二人をずっと雨が降る外から捉えてるとか。伊藤英明はいい人の表情のまま凶悪、って役を見事に演じてますし。   でも、登場する生徒達の大多数がドラマを与えられず単に数を重ねるための殺られ要員でしかなく、数少ないドラマを抱えた生徒達もそのドラマを結実させる事なくどんどん処分される状態、そこには抵抗や共闘のドラマも、理不尽な死に接した悲劇・無常感すらも無く、見世物としての血しぶきが飛び、数字としての死体が転がるばかり。東大を目指す秀才のあまりに類型的な描き方なんて悪意を持っているようにすら思えます。   この映画、人間的な魅力のある描写は唯一「凶悪な殺人犯がいい人を演じている時」だけ。他は皆、身勝手であったり病んでいるように映ります。その、負の土壌の混沌から神と悪魔とが生じ、粛清と浄化へと至るのですよ、みたいなメッセージがある・・・のかって言うと、そこまで深く描かれたモノなんて感じられず、単に人殺しエンターテイメントがやりたいだけ程度にしか映らないんですよねぇ。   明るい教師の実体が明らかにされてゆくシチュエーションは面白かったのですが、見終わって「人がいっぱい殺されました」以外の何も残らない映画で、それはそれでアリなんでしょうけど、でもこの設定ならもう少しやり様があったんではないの?と思ったりするのでした。
[映画館(邦画)] 5点(2012-11-22 14:32:32)(良:4票)
33.  あなたへ 《ネタバレ》 
伴侶の死によって止まる時間、それを動かそうとしたのはその亡き妻の遺志だった・・・『幸せへのキセキ」のマット・デイモンや『ファミリー・ツリー』のジョージ・クルーニーや『ソラニン』の宮﨑あおいはそこから自身が未来に向かって歩み出す訳ですが、健さんは亡妻が誘った旅を通して触れあった他人の時間を動かした訳です。それは長い時を生き重ねた経験と、そして限られた未来ゆえのちょっと切ない生の姿。そんな残された時間を生きる旅を、触れあう人々のドラマと美しい日本の風景で情感豊かに彩る作品・・・だったら良かったのですが、豪華ゲスト陣共演!みたいな作りになっていてガチャガチャと騒がしい映画になってしまっていて。大体、みんなそういう人に見えないんですよね。タレントさんそのもの。脚本通りにセリフを言わされてますという状態で、それはもうバラエティドラマの如き世界。健さんがこれまで刻んできたイメージに頼り切った映画で、健さんの既に出来上がっているキャラがあるからこそ、そういう雑なバラエティノリでも通用させられますよ、って感じがするんですよね。だけどそんなに健さんにばかり頼れるほどの余裕があるの?って。ゆっくり次代へ継がれ老いたる存在は退いてゆくって、この映画が描いた事なのに当の映画そのものはその事に無自覚っていうのは、一体どんな皮肉なのでしょう? それはまるで集まった高齢の観客まで道連れに朽ちていこうとしているようですらあります。
[映画館(邦画)] 5点(2012-09-29 19:19:16)
34.  アンノウン(2011) 《ネタバレ》 
映画って導入部で色々と考えますよね。どういう背景を持つ物語なのか、どんな謎が隠されているのか。今回は雲海からドイツに至る導入部で「じゃあナチとかゲシュタポとかの要素が背後にあって、巨大な陰謀が渦巻いているとか?」みたいな。事故が起こり、妻すらも自分を知らないという話になって、一体どんな陰謀が背後に、または主人公の記憶に何が起きたのだろう?って更に色々と推理を張り巡らせて。で、そういう意味では結構楽しめてたと思うんですよ。物語がどう転んでゆくのか、っていうのを楽しませてもらって。「あんなクルマの運転、フツーはできないよね」とか思いはしても、「クルマ好きならばそういう事もあるかもね」って決してネガティブな捉え方はしなくて。いや、むしろ教授ならばなかなかシャープな展開にはならずにもたもたしても仕方ないか、みたいな箇所が多かったのも事実で。そして。真実は『トー・・・』と同じだと判った途端、あー・・・って。頭の中に張り巡らせてあった様々な仮説、想定、想像がフシューって音を立てて萎んで。『トー・・・』まんまでヒネリがないので、そこでもうピタッと映画に向かう意識が止まっちゃって、全然映画が頭の中に入ってこなくなっちゃって。いや、それまでも奥さんの言動から『トー・・・』パターンを考えたりもしたんですよ。だけど、そこまでまんまじゃなくていいじゃん・・・って感じで。ミステリー仕立てのサスペンス映画って、下手をするとネタばらしした時点で興味がさーっと引いてしまう場合がありますよね。これもそのパターン。あとは娯楽映画のセオリーを消化するばかり。最後にはリーアムがシ・・・に見えてきちゃいましたよ。って今回何書いてるんだか、実際に映画見た人じゃないと全然判らないですね。すいません。それにしてもラストはああいうめでたい状態じゃいけないんじゃないかなぁ。終わってみればツッコミどころ満載、でも、じゃあ全く楽しめなかったのか?っていうとそうでもないので・・・。レビュー、歯切れ悪し。
[映画館(字幕)] 5点(2011-05-15 17:16:55)(笑:1票)
35.  あしたのジョー(2010) 《ネタバレ》 
うーん。別に悪くはないけれども、コレと言っていいところもなくて、まあ普通に『あしたのジョー』ですなぁ、って。原作のダイジェストみたいで、葉子のオリジナルな設定は別に毒にも薬にもなってなくて。伊勢谷力石はかなり頑張ってました。山下ジョーは、なんだか目が死んでない?って感じで内側の熱さが感じられませんでした。香川団平はコスプレみたいでした。香里奈葉子は微妙でした。山下、伊勢谷両氏が体を作って臨んだ点は評価されていいとは思うのですが、その肝心なボクシングシーンは、マンガ的表現を優先してしまうあまりに不自然で、肉体と肉体のぶつかりあい、男と男の闘いって点では残念な表現にとどまってしまった感じで。『ボックス!』の方がよっぽどボクシングをしているって感じがフィルムに焼き付いてましたからねぇ。この映画のボクシングシーンはトリッキーなボクシングポーズ集だわさ。結局、原作がジョーにしろ力石にしろ、時代を背負っていたのに対して(ほら、「我々は『あしたのジョー』である」とか力石の葬儀がリアルで行われたとか、あの時代の人々、特に若者が抱えていたもの)、この映画ではジョーにしろ力石にしろ、当時の時代も今の時代もほとんど背負ってなくって、カルいんですよね。今、この時代に何故『あしたのジョー』なのか?っていう必然、それを負わせていれば良かったのですが、なんか漫然と映画化しちゃったねぇ、と。それにしても力石の死後がダラダラしていて長く感じられたのは、やっぱり伊勢谷友介こそがこの映画のカナメだったからですかねぇ。このジョーで続きのカーロス・リベラ戦やホセ・メンドーサ戦を見たいとは、あまり思わないなぁ・・・
[映画館(邦画)] 5点(2011-02-23 21:33:09)
36.  あらしのよるに 《ネタバレ》 
声優はもっと上手な人達にして欲しかったですねぇ。メイン二人はともかく、脇がひどいや。CGはきちんとマッチさせてなくて動きが不自然な箇所があったり、手描きと合ってなかったり。まあ、でも退屈かなぁ?と思ってましたけど、そうでもなかったです。弱肉強食の世界で異端となってしまったメイとガブが、何よりも友情を大切にする物語。ツッコミどころはあれこれあれど(設定のためのご都合主義的展開のオンパレード)、友情物語に絞られているので二匹のやりとりだけで楽しませて貰えました。自然のルール上、世界そのものを覆す訳にはいきませんから、逃避オチしか選択の余地はないのでしょうけれど(それ以外は悲劇オチですね)。でも、新たな土地でも彼等はあくまで異端であって、お互い以外に受け入れられる事はないのでしょうねぇ。子供向け映画で、そこまでシビアに語る必要はないかな。ガブのキャラクターデザインは類型的でどうなんだろ?って感じましたが、メイは可愛くてイイや。ショタのメイは受に見えて総攻、とか考えるような大人になっちゃダメ。
[DVD(邦画)] 5点(2006-10-07 00:50:28)
37.  アポロ13 《ネタバレ》 
限られた酸素しかなくて、生きるか死ぬか、という状況を描いた映画ならば、最後に司令船が着水した時、ハッチが開かれ、地球の大気が、そして空と海の青が乗組員の前にわーっと入り込んでくる、みたいな描写をしなくてどーする、ロン・ハワード!はあはあ。当然あると思ったら、ロングショットでとっととハッチ開いてるし。実話なのだから、もっともっとドラマチックにもシリアスにも出来た筈なのに、ロンの映画ってば、いーーーーーっつもそこそこ。何を描いてもそこそこ。個人的に、ロンには『そこそこ大名』の名を授けます。
5点(2003-11-25 21:40:47)(笑:1票)
38.  あしたのジョー2 《ネタバレ》 
ジョーが真っ白に燃え尽きるラストに向かってひたすら突き進む物語。そのために、細かいエピソードや他のキャラクターが蔑ろになっているのは、映画という限られた時間の中では仕方のない事なのかな。当時、テレビ放映と平行して製作された、という経緯もある事ですし。でも、やっぱりこの映画だけだと、葉子の、あの告白はあまりに唐突過ぎてしまって。
5点(2003-11-25 15:59:45)
39.  アイコ十六歳
キモになるクライマックスのエピソードに対してのアイコのリアクションが、映画と原作とで全く違っていて、まー確かに原作通りの描写をしたら観客もヒキまくるだろうなぁ、とは思うのですが、そこに、この映画が「少女のファンタジー」になってしまっている事の象徴があるようで、ちょっと違うかな、と。映画のアイコの方が客観的に見るとイタいコ、みたいな印象がしてしまって。オトコが思い描く少女の世界へと変換された事は、この物語にとって幸せな事だったのでしょうか?
[映画館(字幕)] 5点(2003-11-25 11:56:09)
40.  暗殺教室~卒業編~ 《ネタバレ》 
 前作はそれなりに楽しめたのですが、今回は退屈でした。理由は簡単、シリアスなシーンが多かったから。   この物語って基本がバカじゃないですか。マンガだからこそなお話。それを無理矢理映画にしてみましたって状態は、そういうものだって割り切ってこそ楽しめる世界だったわけで、そのバカの枠の中でシリアスになられたところで、一体何を言っているのやら、って興醒めしてしまうばかり。   前作って音痴な映画だったわけですよ。ちゃんとした流れになってなくて、ぎこちなく映像が羅列されている状態。それでも殺せんせーを巡るネタ集だからこそ楽しめたわけで。今回、流れてない、ぎこちない映像の羅列で音痴なままシリアスになっちゃいましたから、不出来さばかりが目立ってしまって。  エピソードやキャラの流れをちゃんと作ってなくて、そこそこ流れがあったのは殺せんせーと主役の少年くらいで、あと全員ほっぽり出されたまま終了みたいな状態。スナイパーや大ボスなんてあれで終了なのか?ってくらいにエピソードどころか必要な映像自体が足りません。   殺せんせーの過去の真相が全て殺せんせーの語りによる回想映像に頼っているのも(いや、正確には殺せんせーの記憶には存在し得ない部分があるのが不自然なのですが)安直で流れを阻害しています。   原作がそもそもそうなんでしょうけれど、1000人以上を殺した元暗殺者が、ちょいといい人っぷりを見せたけど(ちょっといい事して褒められる不良の超拡大版みたいなモンだ)最終的には中学生に自分を殺させるって話なわけですよ。そんなもん、ネタとして笑ってみせるべきでしょ? 中学生に殺人をさせた上で感動してくださいね、っていうのはアリなの?っていう。感動を必死に押し付けてきますが、そもそもそれは感動させていいような性質のものなのか?って疑問ばかり。  月を破壊したとか地球も破壊するとかの大風呂敷広げた設定がセコく収まってしまうのが肩透かしでガッカリですし。   不満点の多くは元々の原作の限界点なのかもしれませんが、それにしても映画は映画としてそこを超えてゆく道というのはあったと思います。でも、こんなぶつ切れエピソードの羅列じゃ更にそこの下を行くしかありません。  映画として原作の徹底的な再構築が必要だったんじゃないかと思いますが、そこまでの余裕は無かったんでしょうね。その余裕の無さが映画ってモノ(この作品のみに止まらず)をダメにしてゆくのがやりきれないなぁ。
[映画館(邦画)] 4点(2016-04-04 20:14:17)(良:1票)
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