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目隠シストさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2253
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

2024.1.1


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

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1.  カラダ探し 《ネタバレ》 
ジュブナイルホラー+ループもの。こんなの絶対に面白い組み合わせじゃないですか。個人的には砂糖醤油か味噌バタークラスの鉄板ミックスと考えます。当代きってのアイドル女優・橋本環奈さんの美しいお顔をあんな感じに歪めてしまう「忖度の無さ」をみて、こりゃひょっとすると大当たりじゃないの?と色めき立ちましたが、結果的には「壁ドン系ラブロマンス」でしたと。いや「壁ドン」じゃなくて「お口ズボッ」ですか。いずれにしても見事に騙されました。正直言って「なんだそりゃ」であります。でもこれは私が悪い。カラダ探しの最後のパーツにしても、絶対に参加者の誰かを生贄にしないと駄目なヤツだろとか、ループが切れたとき結局生き残り一人とかだと切ないなあと、勝手に思い悩んでいたくらいですから。ここまで予断を持って臨むようでは、そりゃ観る方が悪いです。ごめんなさい。で、それを承知の上での相談ですが、やっぱりあれくらい全方位型ハッピーエンドにしないといけないものですか。「ループが終われば記憶は消えてしまう」この上ない「切なさ要素」をいとも簡単に反故にしますか。内村航平が鉄棒大車輪から回転もひねりもなく、すっと着地したような肩透かし感。同じハッピーエンドでも、もっとほろ苦くも、むしろキュンキュンにも出来たと思うのですが。個人的には、銭婆の名セリフ「一度あったことは忘れないものさ。思い出せないだけで」を踏襲しつつ、ちょっぴり切なく、でも極めて未来志向の爽やかエンドが良かったのですが。無理な相談ですか。そうですか。グラニュー糖のハチミツ掛けは、私には甘すぎました。
[インターネット(邦画)] 5点(2023-08-31 20:26:40)
2.  KAPPEI カッペイ 《ネタバレ》 
『北斗の拳』風味の『クロコダイルダンディ』。今なお根強い人気のレジェンド漫画(アニメ)のパロディに、カルチャーギャップの笑いです。基本的に好みの味付け(のはず)なのですが、いまいち乗り切れませんでした。設定がカルトっぽくて意外とシリアスだったから?いいえ、原因は配役にあると考えます。はっきり言えば伊藤英明さんに難あり。役作りは注文通りで何も間違っていないと思うのですが、これじゃない感が最後まで払拭されませんでした。コメディはキャラクターが命。やはり主役を愛せないと厳しいものがあります。これは伊藤さんの演技力云々というよりコメディ慣れしていないことが原因ではないかと。長年かけて培われる役者さんのイメージも影響する気がします。そういう意味では、小澤征悦さんや山本耕史さんには全く違和感がありませんでした。勿論芸達者ってこともありましょうが。阿部寛さんなら勝平にぴったりだったと思いますが年齢が合いません。筋肉ありでコメディもいけるという点で考えると鈴木亮平さんも候補になりますが、ケンシロウ感は無いですかね。となると要潤さん以外に適役が思い当たりません。恐縮ですが筋トレお願いします。
[インターネット(邦画)] 6点(2023-02-26 01:58:29)
3.  怪奇!! 幽霊スナック殴り込み! 《ネタバレ》 
監督、脚本、撮影『杉作J太郎』。制作、配給『男の墓場プロダクション』。この字面で何かしら察することが出来る御仁のみが本作鑑賞資格の第一ハードルクリアと考えます。日本人のうち何パーセントが該当するのでしょうか。間違いなく狭き門です。サブカル、アングラ、実話系与太話、紙エロス界隈に入り浸り、大事な何かを失った翼の折れた天使(エンジェルと読む)のみに許された「せめてもの慰め」とも言えましょう。J太郎氏以外のキーワードとしては「大槻ケンヂ」「みうらじゅん」「山田五郎」「安斎肇」あたりでしょうか。これらの名前にリビドーを感じるならば、多分あなた様も有資格者に違いありません。「リリー・フランキー」はどうかって?20年前ならいざ知らず今は屁の突っ張りにもならんですよ。なお、資格がある=鑑賞に適しているとは限りませんのでご注意ください。これはフグ調理師免許や野菜ソムリエと同じですね。資格を持っていても実戦で通用するとは限りません。本作のような玄人向け映画なら尚更です。「昨日宝くじを当てた」「只今禁固刑中である」「ツチノコを見た気がする」など極めて特殊な心理状態であることが、本作を面白がれる必須条件に加わります。決してサブスクの新着で見つけた程度の安易な動機で鑑賞してはいけません。限りある人生の貴重な時間を無駄にする大変危険な行為と知るべきです。寿命が一時間強縮まることをご覚悟なさい。 かくいう私も一応有資格者と自負しておりましたが、コンディションはごく一般的な正月呆けであり万全ではありませんでした。にもかかわらず命を賭したのは、あのタナダユキ監督が主演であったから。『モル』以来の女優バージョンを頂戴できて大変満足いたしました。相変わらずお美しい。周りの役者さんが見事に棒だらけだったのでポッキー畑の中に可憐な風ぐるまが一本立っているかのようでした。あれ?これって地獄絵図ですか。いえ、こういうのを乙な情景と呼ぶのです。本作を観ると如何に川崎実監督や井口昇監督が洗練されているか分かるでしょう。前述したとおり、本作を楽しめるのは極めて特殊な精神状態のときのみ。シラフで観たら多分この点数くらいです。
[インターネット(邦画)] 3点(2023-01-10 18:15:42)
4.  かがみの孤城 《ネタバレ》 
一泊二日の家族旅行。子どもたちも久々の映画館でウキウキ。でも中1二女と小4三女の意見が割れたため、私は二女と本作を、長女と三女が『すずめの戸締まり』を鑑賞しました。結論から言うと特大の当たりを引きました!私自身の予備知識は原恵一監督で結構評判は良さそう程度。二女は原作既読だったそうで、本作鑑賞を譲らなかったのだとか。でかした二女よ。 完璧な脚本と演出で、数年に一本あるかないかレベルの傑作だと思います。もし少しでも興味がおありなら、何としてでも劇場鑑賞なさってください。政治家の答弁やビジネスシーンなどで耳にする、やや冷たい印象のあった「善処する」がこれほど胸を打つとは。数々の傑作名作が踏襲してきた映画のお約束が破られる驚きの結末にエンドクレジットが滲んだことは二女には秘密ということで。 ちなみに『すずめの戸締まり』組も満足したようで何より。小4三女に本作は少し早い気もするので、今回の家族分散鑑賞は大正解でした。
[映画館(邦画)] 10点(2023-01-07 12:58:04)(良:1票)
5.  仮面病棟 《ネタバレ》 
(ネタバレしています。未見の方はご注意願います)  コンビニ強盗犯による病院立てこもり事件発生。病院は5階建て、病床数は(たしか)64。夜勤スタッフは院長、当番勤務医、看護師長、看護師の4名のみ。満床ですが、療養型ゆえ満足に動ける患者は少ないそう。一方、犯人は拳銃所持の単独犯で、負傷した女性人質を連れていました。さて問題。この状況で立てこもりは成立するでしょうか。勿論否です。広大な建物と大人数の人質を、たった一人で制御下に置くなど不可能です。しかもスタッフを誰一人拘束しないというユルユルぶり。この時点で、ははーんこの事件には何か裏があるなと誰でも勘づくでしょう。こんな先入観を持たれた段階でミステリーとしてはアウトです。さらに事件の真相。いわゆる『復讐』が動機でしたが、いくらなんでもそんな目に遭いますか?という話。病院の裏稼業(仮面病棟なる所以)が、あまりにお粗末過ぎて呆れました。物言わぬ人々を獲物にするからこそ成立するビジネスではないのですか。様々な設定上、ストーリー上の欠点を要約するなら『リアリティが無い』に尽きると言えましょう。もう少し上手に嘘を付いて欲しいと思いました。ただ、役者の皆さんはお上手だったと思います。高島弟さんの「悪い医者」ぶりはすっかり板に付いていますし(そもそも医者役多いですよね)、最近では連ドラ主役を張る江口のりこさんもこの手の脇悪役で本領を発揮するタイプ。そして何より永野芽郁さん。彼女は可愛いルックス以上に幼いイメージがありましたが、本作の難しい役柄をちゃんと自分のものにしていたと思います。当初違和感ありありだった茶髪や赤い口紅も、真相を知れば府に落ちます。
[インターネット(邦画)] 5点(2021-12-10 18:57:05)
6.  カバディ! カバディ!〈OV〉 《ネタバレ》 
主演はグラビアアイドルの倉持由香さん。"お尻の立派なゲーム好き"(あるいはエロいperfumeののっち)程度にしか存じ上げておりませんが、直近に観た『デスフォレスト2』(こちらも主演)の印象があまり(すいません。嘘をつきました。だいぶ)良くなかったため、期待値は低めでした。このような前提で鑑賞したせいもあってか“そんなに悪くない”と感じました。もっとも物語の骨子はみんな大好き「スポーツ青春もの」。そこにバラエティ豊かな愛されキャラを配した訳ですから、基礎点は取れる仕様と言えましょう。加点は無くとも、安定した満足感を得られるレシピ。カレーなら基本美味いに同じ。そう考えると、ちゃんと作ればもっともっと面白い題材だろうに、と思います。カバディ面白そうですよ。一言でいうなら『有名人が結構出てくる自主制作映画』。もっとも改善が望まれるのは「音声」です。
[インターネット(邦画)] 5点(2021-07-17 21:23:56)
7.  架空OL日記 《ネタバレ》 
『大切なのは真実ではなく矛先』『厄介な人を“基”と呼ぶ』など、相変わらずバカリズムのお笑いセンスは抜群で、バカリ本人が素でOLになりきる不条理さも相まって、まさにバカリズムワールドの極致ともいえる世界観を体感いたしました。基本的には『バカリズムTHE MOVIE』と同じネタ映画なのでしょうが、架空のOL『私』が過ごす“特別な事は何も起きない日常”が得も言われず心地よく、コントの域を越えたコメディドラマとしてすこぶる優良であったと思います。結末はいわゆる『夢オチ』。一般的には禁じ手に分類される悪手ですが、こと本作に限っては“このギミックゆえに映画として成立した”と思えるほど見事な切れ味でありました。長く楽しい夢から覚めた時に感じる“寂しさ”や“虚しさ”は、映画ならではの余韻であったと思います。私など『あのメンツが同僚だったら、さぞかし職場は楽しいだろうなあ』と呑気に思うのですが、一緒に観ていた中3の娘は『随分仲がいいな』、妻は『面倒くせえ』と吐き捨てておりました。まあ、それが女性の現実なんでしょう。だからこそ虚構の『架空』や理想の『夢』に価値がある訳ですが。
[DVD(邦画)] 8点(2020-12-15 17:54:37)
8.  怪談(1964) 《ネタバレ》 
映画のジャンル分けで一般的に使用される『ホラー』とは異なる『怪異の物語』。不可思議ではあっても、不合理でも不条理でもなく、人間の業を味わうドラマとして楽しむことが出来ます。『物語=読み聞かせ相手に想像させるもの』とすれば、本作を象徴する特徴的な書割も観客のイマジネーションを掻き立てる意味で有効だったと思います。3時間は流石に長尺でしたが、オムニバスで目先が変わるため、体感はそれほどではありません。豪華キャストはお得感満載。たまにはゆったりと日本の詫び錆びを堪能するのも一興かと思います。
[インターネット(邦画)] 7点(2020-11-30 18:57:34)(良:1票)
9.  カイジ ファイナルゲーム 《ネタバレ》 
人気エピソードは既に映画化済み。未映画化エピソードは正直イマイチなので(福本先生ごめんなさい)オリジナルストーリーでの続編は理解(容認)できます。舞台は近未来の日本、『もしも』の世界。アナザーストーリーというよりパラレルワールド。これは地雷臭プンプンです。一縷の望みは福本先生が脚本に名を連ねていることでしたが、残念な仕上がりでした。でもよく考えたら当たり前の話。良いアイデアなら連載の方で使いたいでしょうから。 不満箇所を挙げたらキリがないため、私からは1点だけ。人間秤ゲームはカイジチームの勝ちで大丈夫ですか?張り主の伊武さんがリタイアした時点で不戦敗の気がしますが。それに勝敗を分けたコインは完全に「運」ですよね。弾かれたコインが偶然カイジ側の秤に入っただけ。『運否天賦ではなく戦略で勝つ』を旨としてきたカイジにそぐわない決着と感じます。主人公に晴れ舞台を用意するために伊武さんが退場し、欠けたコイン1枚分僅差の勝利で『一円を笑う者は一円に泣く』を再現。ドラマチックでキレイな幕切れですが、ファンが『カイジ』に望むのは、そういう事ではないのでは。『相手の不正を逆手に取れ』『裏のルールを見破れ』『死中に活を求めろ』。原作の『カイジ』が支持されたのは、持たざる者があらん限りの知恵を絞って強者の足元をすくう様。運よく当たりの宝くじを拾うのではなく、ハズレくじを是が非でも当たりくじに変える姿に心打たれるのです。カイジの魅力が映画で表現されていない以上、原作ファンとしては本作を『カイジ』と認める訳にはいきません。1作目の感想でも同じ事言ってますね。 基本的に福本先生の漫画は実写化向きと考えます。近年ドラマ化された『アカギ』や『銀と金』も上々の仕上がりでした(注:『天』は未見。『零』は何だこりゃ)。個人的には1作目カイジで軽い扱いを受けた『限定じゃんけん』をキッチリ描いていただくか、まだ手付かずの『涯』や『黒沢』の映画化を望みます。特に『黒沢』は絶対面白いと思うんですよね。黒沢役本命:高橋克実、対抗:宇梶剛士、大穴:くっきーで如何ですか。また同じこと言ってる。
[CS・衛星(邦画)] 1点(2020-11-30 18:29:35)
10.  ガールズ・ステップ 《ネタバレ》 
『ストリートダンス』とは『自由な生き方』の象徴。誰もが憧れますが、簡単に出来ることではありません。諸々の事情により雁字搦めになって生きるのが常。人が社会生活を営む以上、対人関係の悩みを排除するのは困難です。彼女たちが当初ダンスに没頭したのは、地元イベントでの小さな成功体験もさることながら、自由に対する潜在的な欲求があったからと推測します。孤独の恐怖、愛の渇望、家庭の事情。踊っている間、彼女らは束縛から逃れられたのでしょう。ただ、これは一種の『対症療法』。抱える問題が肥大したことで、彼女らは対症療法さえ諦めました。このままダンスを辞めても、元の生活に戻るだけ。理論上、損も得もありません。しかし踊る事の楽しさ=自由に生きる喜びを知った者が、牢獄に戻れるはずもありません。再び踊る事を決意したのは、必然だったと考えます。それぞれが悩みを吐き出した事で、自らを縛る鎖の正体も明確になりました。敵を知り己を知れば百戦あやうからず。『しがらみ』『固定観念』『偏見』を克服するのは容易ではありませんが、彼女らは戦い方を知ったはずです。『ステップ』とは人生の階段。泣きながら、ぶつかりながら、JKは軽やかに、でも力強く、階段を昇っていきます。隣に同志がいる幸せを噛みしめて。 本作はスポーツ青春ドラマの王道フォーマットを利用しています。あとはモチーフとなる素材やキャラクターの魅力如何。『ストリートダンス』は、素人目にも良し悪しが分り易いため、かえって難しい題材だった気がしますが、努力の過程を重視し、パフォーマンスの見せ方も工夫し、クライマックスでは十分なカタルシスが得られました(最初の失敗ステージの方が、実は見応えがあったりします)。キャラクターについては、文句なしで大拍手!ISSAと見紛う塚本高史は雰囲気満点。ジミーズ5人はみな嫌味なく、等身大の女子高生を活き活きと演じてくれました。個人的にツボだったのは、岸本JK(メガネちゃん)。モッサリ具合が愛おしく、出番が少な目な分彼女の一言一言が重く、心を掴まれました。「一緒にやろうと誘ってくれた言葉は一生の宝物です」は号泣案件です。最後に一つだけ苦言を。超危険な“坂道自転車暴走”は“心の開放を表す比喩表現”として許容しますが“親に内緒の流産”は娘を持つ身として見過ごせません(昭和の学園ドラマだと割と普通だったりしますけど)。これは子どもたちを責めるより、非常事態に頼ってもらえない親が不甲斐ないと感じます。何の為の親だと。血縁に甘える事なく、家族内でもきちんと人間関係を築く努力をしなければと自戒します。
[インターネット(邦画)] 9点(2020-07-25 17:28:58)(良:1票)
11.  片桐はいり4倍速〈WEB〉 《ネタバレ》 
女優『片桐はいり』を使って、自由に物語を創ってくださいとの趣向。魅力は何か?どう使うか?監督の腕の見せどころです。では順番に感想を。①『受験生』板尾創路企画。今を時めく太賀(現:仲野太賀)主演。お題となるメイン素材を、あえて添え物に使う発想は“芸人らしいスカシ笑い”と言えましょう。これは偏にはいりさんの『圧倒的存在感』無くしては適わなかった芸当であります。ところで、ヒッチコックのオマージュはありますか?②『スピリチュアル マイ ライフ』辛酸なめ子監督。こちらは先の作品とは打って変わって、正々堂々『片桐はいり』をメインに据えたお話。お顔のインパクトを『説得力』と解釈しました。まあ、普通です。③『ピーコちゃん』ホラー仕立て。しかも一撃必殺。『笑い顔』の怖さは絶品でした。オチの悪ふざけは賛否が別れそうですが、個人的には大笑いしました。④『部長』松尾スズキ監督。シュールコメディに全振り。『バカドリル』(サブカル漫画)から引用だそうですが、はいりさんはサブカル系女優でもある(と思う)ので、当然相性はバッチリです。こちらも正しい『はいり活用法』でした。全体を振り返ってみると、どの作品もはいりさんの個性を上手く活かしており手堅い印象を受けます。特段面白いワケでもない『スピリチュアル~』も、アラカルトの一品として悪くありません。そう、イメージ的には『フルコース』ではなく『前菜盛り合わせ』。ショートオムニバスですから当然ですけど。強烈な個性ゆえアクセント的に起用されがちな女優さんですが、これから円熟味を増すにつれ主要キャストで輝く方だと思っています。樹木希林さんのポジションにすっぽりハマれる逸材では。
[インターネット(邦画)] 7点(2020-07-10 18:51:02)
12.  神さまの言うとおり 《ネタバレ》 
ゲームが理不尽だったり、ルールが説明不足だったりするのは問題ありません。世の中そんなもんです。ただ、ゲーム攻略に対し戦略性が乏しく、クリアで爽快感が得られないのは致命的でした。単に悪趣味な人殺しショーに付き合わされている感覚。何のために映画を観ていたのか意味が見いだせなくなります。言葉を選ばずに言うなら「しょーもない」と。原作は立ち読み程度には読んだ覚えはありますが、もう少し面白かった印象が。結局のところ、毎度お馴染み三池印の漫画実写化映画ということです。
[インターネット(邦画)] 5点(2019-12-05 18:48:49)(良:1票)
13.  がっこうぐらし! 《ネタバレ》 
これが一般的な4人グループのアイドル映画であればいいんです(演技のクオリティ的には良くもないかな)。主演は、あの対戦型オーディション番組出身の『ラストアイドル』。それなら、最大限ギミックを活かさなきゃ勿体ないです。候補生も含めアイドルちゃん全員生徒として出演させましょう。何なら審査員も先生役で出演してもらいましょう。次々とゾンビ化で脱落していく様をメタ構造として披露。憎い審査員には鉄槌を下しましょう。『また加藤ひまりを落とすのか』なんて、ネットを炎上させてナンボじゃないですか(俺も詳しいな)。ゾンビ化した脱落者だけ集めて集団行動させたらいいんです(これは時系列的に映画後のネタですか?)。エンディングは、生き残りメンバーが主題歌を歌って大団円と。悪趣味ですか?いえ、いえ、ホラー映画よりアイドル番組の方が残酷なんて、洒落にもなりません。
[インターネット(邦画)] 3点(2019-11-05 18:59:15)
14.  壁男 《ネタバレ》 
『壁男』の定義とは、①壁の中にいる人。②壁から壁へと移動できること。以上の2点。都市伝説としては、些か難しい設定だったと思います。やはり弱点は“イメージし難い”こと。例えば『口裂け女』なら初耳でもビジュアルが浮かぶでしょう(まんまネーミング)。しかし『壁男』と言われても、何だかぼんやり。さらに、物理法則を無視した特性ゆえ生物説はハナから否定されます。必然的に妖怪か幽霊の類となるのでしょうが、不気味ではあっても人に危害は加えない様子。リアリティも無ければ恐怖も薄いと。身も蓋もない言い方ですが、社会現象となるほど大衆の興味を惹く題材とは思えないのです。この事は、本作の観客にも当てはまります。ピンと来ない与太話と、何故かそれに魅入られていく主人公。彼に感情移入する仕掛けもないため、観客は男の“独り相撲”を傍観するのみ。少なくとも恐怖を味わう趣向のホラー作品ではありません。本作のアプローチはもっと観念的というか哲学的でした。内と外を別けるもの=壁。中間にある視点。壁男とは一体何者か(何の暗示か)という問い掛けです。観客それぞれが『壁』の意味を考え、『壁男』の正体を探る作業を期待されます。ただしそれを求めるなら、もっと“面白くしてよ”と思うのです。お題とヒントの提示だけで食い付くほど、観客はお人よしではありません。不味い料理、正確に言うなら“美味しそうに見えない料理”には箸をつけません。仮にそれが食べたら美味い料理であったとしても、です。これが贔屓のシェフや有名シェフならば、また話は別だったりしますけども。画作りで目を引いたのは、壁一面の様々な文字。主人公の病み具合が伝わるナイスな演出で、ホラーテイストも申し分なし。でもランダムだから壁男さん絶対迷うでしょ。そもそも広域過ぎて鈴の音を目で追うのは無理なんでは?単純にキーボードの投影で良かったんじゃない?そんな野暮なツッコミを入れてしまう時点で、私が本作にハマっていない事がバレバレなのであります。結論。「和製サスペンスホラーとして異色。言いたい事は解らなくもないが、如何せんマニアックで間口が狭く、大半の観客は『何だかよく分からないものを見みさせられた』で終わる可能性大」です。
[インターネット(邦画)] 5点(2019-10-25 23:44:40)
15.  かぐや姫の物語 《ネタバレ》 
日本人なら誰でも知っているであろう『昔話』を、この平成の世に、商業劇場作品の題材に選んだ理由を考えてみます。当初私は、巨匠ならではの、いやアニメーターとしての“意地”の可能性を感じていました。宮崎駿監督が専業声優を嫌ったように、アニメーター高畑勲氏は、物語(脚本)に手柄を取られることを拒んだのではないかと推測したのです。監督が最優先したのは、アニメーション表現におけるオリジナリティや芸術性。そう訝しんでしまうほど、本作の映像製作は採算性を度外視した特殊なものでした。監督のアニメーションに対するコダワリを注ぎ込んだ『名残し』の一作には秀逸な原作など必要無かったのではないかと。しかし観終えて、この予想は大変失礼な見方であったことに気付かされました。素晴らしきは物語性。監督は絶対的な信念を持って『かぐや姫』に命を吹き込んだものと思われます。意欲作でありながら集大成。自身最後の作品で監督が観客に伝えたかったものは、仏教哲学を礎とした人生観でした。なぜ人は生まれるのか。人はどう生きるべきか。そして死が意味することとは。キャッチコピー『姫の犯した罪と罰』は、全ての人間に向けられたメッセージに他なりません。まさか『かぐや姫』で、これほど“人間”そのものに対し根源的なアプローチをしてくるとは思いもよりませんでした。もちろん素晴らしい映像美が、物語をより強く、より深く伝える役目を果たしているのは言うまでもありません。アニメーションは、目的ではなく手段です。ただし、心ときめく無限の可能性を秘めた最高の表現手法のひとつであることを、本作は身をもって証明しています。さすが高畑監督。日本アニメ史に残る傑作を、よくぞ残してくれました。心より感謝いたします。(以下余談)実は、平成最後の日に『平成』にちなんだ作品の感想を投稿しようと思い立ったのですが、『平成狸合戦ぽんぽこ』は投稿済み。『愛と平成の色男』はレンタルショップに在るはずもなし(そりゃそうだ)。というワケで、ぽんぽこ繋がりで本作を鑑賞したのですが、記念すべき日に素晴らしい映画を観ることが出来て良かったです。
[DVD(邦画)] 9点(2019-04-30 23:59:59)(良:1票)
16.  GAMBA ガンバと仲間たち 《ネタバレ》 
鑑賞中に号泣しました。これは比喩表現ではありません。自分でもちょっと引くくらいの本気泣きです。ただ、本作に感激したというワケではなく、TVアニメ版『ガンバの冒険』の記憶が走馬灯のように甦ってきたから。こんな泣き方をしたのは初体験で、私自身大いに戸惑いました。嗚呼、自分は『ガンバの冒険』をこれほど愛していたのかと。そりゃテレビに噛り付きCMを抜きながらS-VHS標準録画で永久保存版を自作するほど好きだったんですもの(注:再放送です)。出崎統監督の大傑作と比べるのは野暮ってもんですし、そもそも本作は『ガンバの冒険』のリメイクでもありませんし。原作児童小説(こちらも既読。大好きです)とTVアニメ版のちょうど中間みたいな位置づけでしょうか。まあこんな事情もありまして、私には公正な判断は無理なんでありますが、嬉しかったのはやはり野沢雅子さんを起用してくれたこと。例えるなら、助さん役の里見浩太朗が黄門様として帰ってきたみたいな。違うかな。いずれにしても粋なファンサービスでありました。素直に感謝いたします。ツブリたち海鳥がノロイを海中へ深く深く押し込場面には昂りましたし、エンディングテーマも素晴らしかったです。ただ『冒険者たち』(あえてこう言います)の最重要ポイント“なぜ船乗りネズミたちは命を捨てる覚悟で忠太を助ける気になったのか?”この部分に対する訴求力が弱かったのは残念でした。
[DVD(邦画)] 5点(2019-04-10 19:46:50)(良:1票)
17.  累 -かさね- 《ネタバレ》 
土屋太鳳ちゃんと芳根京子ちゃんのダブル主演との認識でしたが、オイシイ部分は太鳳ちゃんが持っていった印象。というのも『演技が下手なオリジナルニナ』『演技が凄い中身は累のニナ』『オリジナルの高飛車ニナ』『中身は累の陰気なニナ』『稽古に励む中身は累のニナ』『演出家に恋する中身は累のニナ』『実績を積み自信をつけた中身は累のニナ』『人生を取られそうになり不安なオリジナルニナ』『サロメを演じる中身は累のニナ』と、これ全部太鳳ちゃんが演じ分けているのに対し、京子ちゃんの方は『陰気なオリジナル累』『中身はレナの強い累』『人生を取られそうになり、不安な中身はニナの累』と(あ~こんがらがる)種類は少な目。物語の主軸は女優丹沢ニナの方にあるから当たり前ではあるのですが。なべやかんバリの替え玉受験か、一昔前に問題となった食品偽装表示か、あるいは12時間限定のシンデレラか、受け止め方の差異はあれ、やってることは不正に違いありません。どう取り繕ったところで感動ストーリーに変わるはずもなく。ドラえもんなら、調子に乗ったのび太にお仕置きが待っているのが常であります。というか、偽物が本物を越えるのではなく、もともと中身は本物なんですから。累の“劣等感“にもう少し寄り添えれば良かったのでしょうが、どうなんでしょう。顔にキズありの超美人と、ナチュラル不美人、どちらの顔の人生の方がキツイかって話です。そういう意味では、ガンバレルーヤよしこと、小雪(または多部未華子)のキャスティングなら、心震えるお話になった可能性はあります。土屋太鳳ちゃん、失礼、土屋太鳳さんが才気溢れる女優さんであることは再確認できました。芳根京子さんも流石の眼力でした。※よしこさん、いつも例に出してごめんなさい。でも、好きだからこそ、なんで許してね。
[映画館(邦画)] 6点(2018-09-10 12:20:47)(良:1票)
18.  カメラを止めるな! 《ネタバレ》 
良い噂は耳にしながらも、具体的な内容は知らず。ポスター情報等から単純に『ゾンビ映画』との認識で、劇場に足を運びました。これはですね、ほんと、映画館で観ないと駄目なヤツです。皆様、悪いことは言いません。騙されたと思って速やかに、劇場にお向かいください。多少遠くても観に行く価値アリです。くれぐれも、余計な情報は入れないでください。あと、どうか期待値のハードルはほどほどでお願いします。矛盾する言い方ですが、それが本作を最大限に楽しむコツです。以下ネタバレ含みます。ご注意ください。・・・   ・・・観始めて直ぐに気づくのは、カットを割っていないこと。はは~ん、これはワンカット長回しがスゴイってことで好評価だったんだな。でも、それって結局は努力賞の類いで、本質的な映画の評価はまた別物だよなと、“最初の”エンドロールを眺めておりました。ところが本番はこの後でした。ワンカットゾンビ映画(生放送ドラマ)が出来るまで。その裏で起こっていたこととは。コレがもう可笑しくて。不自然だったシーンの謎解きやら、実は修羅場だった裏方事情やら、加速度的にオモシロさが増していきます。いやー久々に劇場で声を出して笑いました。これだけも充分に満足できる内容なのですが、まさか最後に泣かされるとは。安い、早い、出来はそこそこ。妥協しまくって仕事を手にしていた、B級映像作家の胸の内に秘められていた思い。そりゃ誰だって黒澤明みたいに、こだわって撮りたいですよ。でも、それが許されるのは、一部の実績ある監督のみ。大多数は、そうはいかないことは、映画製作に携わっていない私でも容易に想像がつきます。それが社会の仕組み。雇われ人の宿命です。自分と同じ道を志そうとする娘の姿は、父の目にどう映ったことでしょう。青臭かった、でも熱かった、かつての自分自身ではなかったでしょうか。困難な状況でも、ベストを尽くそうともがく監督と娘の姿に、胸が熱くなりました。肩車カメラはね、同じ娘を持つ私にしてみれば、もはや反則ですよ。ガチ泣きしました。猛暑で大きめのタオルを用意しておいて助かりました。この感動に繋がるのは、偏に劇中劇『ワンカット・オブ・ザ・デッド』の出来が良かったから。もちろん、ハプニングだらけで完成度は高くないんです。でもラストシーン、狂気を帯びた血塗れヒロインの美しさは、名作『キャリー』にも引けを取らないものだったと思います(すみません。キャリー観てませんでした)。ゾンビ映画であって、ゾンビ映画にあらず。『ラヂオの時間』『僕らのミライへ逆回転』にも通じる、仕事への誇り、映画と家族への愛に満ち溢れた映画でした。困ったことに「ポンッ」が耳から離れません。名作や、傑作というより、愛すべき映画。この映画を薦めてくださった先輩レビュワー様、そしてヤフーニュースで取り上げられていた指原莉乃さんに心から感謝いたします。(7月25日追記)ついに全国拡大ロードショーが決まったとの朗報が。各種メディアもこぞって取り上げ始めました。嬉しいことですが、反面ネタバレの危険も跳ね上がったわけで。痛し痒しとは、このことでしょうか。
[映画館(邦画)] 10点(2018-07-22 06:16:34)(良:5票)
19.  帰ってきたバスジャック 《ネタバレ》 
※『ガキの使いやあらへんで』で遠藤がダウンタウンにイジられていたなあ程度の知識。当然“帰ってくる前”も承知しておりません。そのような立場での感想です。たぶん本サイトのレビュワーの皆さんは、0点や1点を特別な点数と認識されていると思います。単に出来が悪いだけで付けられる点数ではありません。言い方は変ですが、勿体無いのです。そういう意味で本作は0や1が付きにくい映画であると感じました。脚本にしても、演技にしても、演出にしても、誉める要素はありません。ただし、酷評するほど駄目かというと、そうでもないのです。ハズレ2時間サスペンス、いやコメディのクオリティ。何処にでもある、見たことあるような気がする、ザ・凡作です。遠藤章造の中途半端な二枚目ぶり、ほどほどの演技力、微妙な知名度・人気度の吉本勢キャスト。これら“なんだかなあ”なファクターが作品の評価に直結しております。正直、観たことをネタに出来るほどの映画ではありません。観る必要性など無いのです。あれ?じゃあ、私はなんで本作を観たのだろう?
[DVD(邦画)] 3点(2018-04-30 01:21:02)
20.  KARATE KILL/カラテ・キル 《ネタバレ》 
主役のハヤテのアクションは、往年のジャッキーチェンカンフーに通じる“型の美学”と“見栄えの良さ”があり好印象です。ワイルドキャット・亜紗美嬢は(こう呼んでいるのは私だけだな)、相変わらず雰囲気抜群で流石の存在感であります。ハイ、褒めたい部分は以上で終了です。リアリティとか、ドラマ性とか、映画としての“正しさ”を求めても仕方がないことは、DVDパッケージの主人公のデフォルメ具合をみれば分かること(どんだけ筋肉モリモリなんだ笑)。とはいえ、それでも注文をつけるとすれば、良キャラの扱いがあまりに勿体なかったこと。剣術使いのハゲ店長(鎌田規昭)、鉤爪のケイコ(亜紗美)、彼らにもっと見せ場をあげて欲しかったです。主要キャラ3人で敵アジトへ乗り込む展開でも良かったんじゃないかなあ。
[DVD(邦画)] 6点(2018-03-15 20:29:12)
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