1. 聖の青春
私のような将棋好きで村山さんを名前くらいしか知らない者は彼の人となりが見えて楽しめました。 作中の村山さんが実際にどのくらい忠実なのかは分かりませんが、村山さん紹介映画としては良作と思いました。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2021-04-27 17:29:27) |
2. 秋刀魚の味(1962)
《ネタバレ》 久しぶりの小津映画でしたが、やっぱり好きだ。派手さは無いが、じんわり感動がやって来ます。そして特徴的な劇中の話し手の短いワンカットの連続。テンポが出て良いのか、どんどん話に引き寄せられてしまいます。 今作は結婚だとか戦後の様子がテーマで、笠さんを見ていたら気楽に見えてしまうところもありますが、小津監督らしい寂寥感や孤独感はやはりあって、岩下志麻さんがそれをとても良く演じています。父親が好きだし心配もあるのでしょうが、父親の幸せを考えると自分はお嫁に行くことが良いと考えたのでしょう。そんな状況での互いに見せはしない感情を見ると、色々な思いを浮かべてしまいます。 しかし昔の男性は飲まないといられないという戦後の演出もあるのか、よくお酒を飲みますね。そんな楽しそうな中にあって寂しさが際立つのかなとも思いました。 小津監督最後の監督作品は変わらない良いものでした。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2017-12-23 09:12:00) |
3. 座頭市血煙り街道
《ネタバレ》 見たような筋書で時代劇っぽさを感じてしまいますが、今回はより分かりやすいのが良い。 勝新太郎演じる市の人柄と強さには見るたびに同じ男として憧れる。象徴的な雪が舞う中での最後の一騎打ちは、これだけは思いもよらない決着で、人の為に自分の命を懸ける者に超えられない強さを多十郎は感じたのかなあ。 [地上波(邦画)] 6点(2016-12-14 17:48:49) |
4. 座頭市地獄旅
《ネタバレ》 市が輩に絡まれた際に薬を落とし必死に探すカットがとても好きです。 手元にある状況で市が諦めたような仕草を見せたときには、もう見つからないのかなと本当に思え不安になり、その後の薬に触れたところから大事そうに懐に入れたあたりは心を揺さぶれる気持ちになりました。勝新太郎さんの演技も作品を通して素晴らしいのですが、特にそのカットは印象的でした。 [地上波(邦画)] 6点(2016-12-13 23:41:56)(良:1票) |
5. 細雪(1983)
《ネタバレ》 四姉妹の家は現代とはずいぶんと異なる価値観が残っていて、感情移入も無く何となしに関西弁のお喋りを聞いて見ていただけなのに、終盤の東京へ引っ越すことが決まったあたりから普遍的な兄弟愛に感情移入していき、各々がそれぞれの事情を受け入れて何かが変わっていく様がじんわりと物寂しい気持ちにさせてくれた。 いろいろと不満はあれども、ともに長年暮らした家族には、変わらない時間を求めるものなのだなあと印象付けられ、その日々は大切にしようと改めて思いました。 [地上波(邦画)] 7点(2016-11-24 23:04:22) |
6. 座頭市物語
《ネタバレ》 座頭市作品は初めて見ましたが、とにかく座頭市がカッコいいですね。物腰が柔らかく落ち着いていて優しい男が悪い奴には遠慮なく一発食らわすなんて憧れずにはいられません。彼のブレない生きかたに痺れます。平手造酒と戦いは、その経緯、戦う覚悟、その後の振舞いといい全く文句のつけようのなく、確かに名勝負でした。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2011-10-10 15:20:40) |