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あにやん‍🌈さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2524
性別
ホームページ http://coco.to/author/aniyan_otakoji
自己紹介 レビューを相当サボってしまってるの、単に面倒になっちゃってるからなんですよね。トシのせいか、色々とメンド臭くなっちゃって。
映画自体、コロナ禍以降そんなに見に行かなくなったのだけど、それでも年に70~80本は見てるワケで(でも今年は50本行かないかな?)、レビュー書けよ自分、って思ってる、でもなんか書かない、みたいな。
これからは今までよりも短文でレビューを上げてゆきたいな、と思う次第であります・・・微妙だけど。.

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21.  ハウス/HOUSE(1977)
公開当時は、予告編だけでも十分グロで「絶対見ない!」と思っていましたが、後に大林作品三本立てで名画座で見たら、意外といいカンジな映画でした。マットペインティング、と言うよりは書き割りな背景、リアリティとは無縁のキャラクターと世界、切り絵アニメみたいな特撮。何から何まで作り物の世界は、ハマってしまえば蜜の味。まるで駄菓子屋のような感覚の映画で、ちょっといかがわしくて安っぽいポップ感、結構好きです。
[映画館(邦画)] 7点(2003-12-17 13:31:12)
22.  廃市
小林聡美の「静」の演技が良かったのですが、話としては他愛ない色恋沙汰ではありますね。でも、それを町の止まった時間、そのまま周りの時の流れに取り残され、徐々に崩れてゆく町に重ねる事で、感傷的な雰囲気を持った、味わいのある映画になっていました。16ミリ撮影ゆえの「時を経たような画像」も効果的だったと思います。もっともこの映画の最大の功労者は、現実の世界でこの町・柳川を作り、守ってきた人々ですね。
[映画館(邦画)] 7点(2003-12-17 12:49:28)
23.  ハケンアニメ! 《ネタバレ》 
 2つのアニメ番組の制作に携わる人々の姿を通じて、作品を創造してゆく動機、意志、苦悩、スタッフ間の摩擦、調和、制作にまつわる現実的な障害、問題、組織のあり様を面白く、そして感動的に描いているわ。  創作意欲に突き動かされればそれで作品が成立するワケじゃなくて、1つの作品が世に送り出されるまでにとても多くの人手と手順を踏む事になる、それが生々しい混乱劇となって興味深く見られるの。   個性的な登場人物に揉まれながら成長してゆく新人監督を吉岡里帆さんが好演。最初から最後まで飾り気のない地味なキャラなのだけれど、だからこその存在感があって。  そして彼女が(一方的に?)反目する事になるプロデューサーの柄本佑さんは淡々としながら要所要所でインパクトを与えるおいしい役どころ。個人的にはこちらの『サウンドバック』組を中心に見てたカンジで中村倫也さん&尾野真千子さんの『運命戦線リデルライト』組にはそんなには気持ちが動かなかったかも。   映画は2つのアニメが競いあって放送開始から最終話まで駆け抜ける様を描いているのだけど、その期間の設定ゆえ、ちょっとエピソードが足らない感もありつつ長さを感じさせもして。いきなり全てが進行中な状態から始まって大勢の人達、多くの舞台、多くのセリフが駆け抜けて、それでも監督の自宅やお風呂屋さんのシーンで緩急付けてるつもり、なのでしょうけれどゴチャゴチャした印象とテンポ悪くなってる印象とが混在しちゃってるカンジね。  2つのアニメの映像がかなり挿入される事で更にゴチャついた感が無きにしもあらずなのだけど、でもその2つのアニメはしっかりと設定、デザインされて、よく動いてちゃんと世界が確立している状態は見事だわ。   あと、大事なところがパロディなのはむしろ残念。『ライトスタッフ』や『アルマゲドン』や『モンスターズ・インク』やアレやコレやでお馴染みの横並びスローモーとか、エンドロール後のラストカットとか、この映画オリジナルな映像ではないって印象になっちゃって。   そしてどうしても気になってしまうやりがい搾取感。この映画はアニメ業界の実態を色々と描きつつも現場の闇からは目を逸らしている感じね。熱意にほだされて動く下請のアニメーターたち、だけど下請スタジオの多くのアニメーターがいくら働いても残業手当も受け取れず10万円未満の固定給で生きている現実があって、でもこの映画は現場の上の人達の熱意は描いても、それを支える下の方の人達の問題は語らない、そこが「あくまで娯楽映画として見てください」っていう、本編で描かれていたしがらみを突破してゆく意志に反してるこの映画の皮肉な限界。  今、映画の製作現場でのセクハラやパワハラ、違法な労働体制が白日の下に晒されている中、この映画はひと昔前の作品って感じがしないでもないわ。
[映画館(邦画)] 6点(2022-05-26 15:53:05)(良:1票)
24.  バースデー・ワンダーランド 《ネタバレ》 
 原恵一監督作品ということで期待しちゃったけれど、フツーのよくあるファンタジーね。『ホッタラケの島~遥と魔法の鏡~』や『ポッピンQ』『ひるね姫~知らないワタシの物語~』なんかと明らかに違った突き抜けた個性みたいなのは無かったかな、って。   こんな世界なんですよ、ってばーって見せるような圧倒感とか高揚感とかって無くて、たとえばハエになっちゃったヒポクラテスが城に向かうシーンなんかはCGで1カットで飛び回って世界を見せてくれたりするといいんだけどって思ったけど、数カットの背景のみ、ってジミさ加減で。でもあくまでCG使わない、ってワケでもないしねぇ。美術設定はちゃんとしてても、それをこれ見よがしに披露する気はないみたい。でも、ファンタジーってそこで魅せてこそ、って気もするのだけどねぇ。   あと、ベテランで実写映画までこなしている原監督なワリにカットの繋がりがおかしかったりぎこちなかったりする箇所があったりして。崖の道で石が落ちてくるカット、クルマはそのカットでは停止する表現がないけれど、次のカットでは既に停止してるわよね? アタシの見間違え?   それでもキャラは魅力的だったわ。主人公のアカネが小学生には見えなくて、冒頭すぐのランドセル背負ってるシーンはかなり前の回想?とか思っちゃったけど、でも、全く性格の異なる叔母のチィとのコンビ、そのかけあいが楽しくて(既に声優として数こなしてきてる安定の松岡茉優と、チィの雑な性格に合ってる杏と)、そこだけで最後まで見られるモノになってたカンジ。逆に言うとソコがダメだとシンドくて仕方なかったでしょうね、って状態ではあるのだけど。   世界の危機と言いながら、実は極端にスケールが小さいというか、ごくごくパーソナルな理由で危機が起きてる、悪の組織かなんかが存在してるのかと思ったら、それだけかい、っていうのは肩透かし感ハンパないのだけど、コレって『不思議な国のアリス』から綿々と継がれた系譜、少女の通過儀礼なオハナシ、アカネの辿る成長の道はあったか~く見ていられたわ。ちょっと能動的に動き出すのが遅すぎな気はしたけど。城に着くまではチィの方が主役っぽかったものねぇ。   色々と惜しいカンジの映画、ラストなんかも読めまくっちゃうのだけど、でも、そこをクドクドと説明しない、コッテリと押しつけない美徳、それが原恵一監督なのかもしれないわねぇ。
[映画館(邦画)] 6点(2019-04-28 20:21:03)
25.  箱入り息子の恋 《ネタバレ》 
 家という名の檻。家族という名の鎖。そこら辺は判ります。  愛とはみっともなくたってカッコ悪くたって、自分の心に正直にあること。それも判ります。  どうにもこうにも判らないのは、でもこの映画は結果的に主役の二人を「映画」の枠の中に閉じ込めただけなのでは?という事。   前半は快調です。恋愛に至るまでの二人の描写はヘタなサスペンス映画よりもよっぽどハラハラドキドキを味わえます。  しかし、後半の交通事故から家族の強い反対への流れの明らかにワザとな凡庸っぷり、そしてそこから生まれると予測されるドラマをはぐらかしてゆく感じ、更にその凡庸~はぐらかしのパターンを繰り返す事でテーマを語ろうとするやり方、結局、彼ら自身の殻でも家族の鎖でもない、「映画」こそが最後まで二人を束縛していたのではないでしょうか。  主人公がフレームからいちいちワザと外れる事で「映画」に対する主人公の闘争が垣間見えたりもするのですが、そこまで判っているのならば、なぜそこまで意地悪なのかと。  象徴的に何度も登場するカエル、でも、この映画の目はカエルの目でなくカエルを観察する方の目に思えます。   二人の近付いてゆく、遠ざかってゆく、繋がってゆく感じは丁寧に描かれて面白かったけれど、映画をコントロールしようとする意思が表出する事によって最終的に妙に窮屈な映画に思えてしまいました。
[映画館(邦画)] 6点(2013-07-15 14:39:48)
26.  阪急電車 片道15分の奇跡 《ネタバレ》 
阪急今津線、ウチの近所で言うところの東急多摩川線みたいなものですかね。こっちは7駅12分って事で、もう少し短いですが。微妙に鉄分を含む私、去年は関西に二度行って阪急の京都線や嵐山線の茶色い電車を堪能させて頂きました。それはともかく。映画はあちこちにジーンとする感動的な要素が散りばめてあって、ちょっとホンワカしたキモチになっちゃうようなカンジがあって、だけど映画としてはかなり音痴。まず最大の難点は、ドラマとしてみーんなハンパ。メインの登場人物だけで8人存在するのですが、みんなちゃんとドラマを成立させきってないんですよね。電車で他の人と触れ合う事によって、少しだけ状況が変化しました、って描かれるのはそれだけ。じゃあ、その変化によって具体的にどういう結果になりました?っていうこちらの関心事には触れてくれません。「袖触れ合うも他生の縁」を描いた映画としても、映画の視点そのものが袖触れ合う程度でツッコんで行ってくれないのがもどかしくて。そのクセ、リンク関係はゴチャついていて、ラストの二人なんか、きっちり絡んだシーンあったっけ???みたいに自分の記憶を疑うハメになったりもして。それから沢山の「嫌な人間」が登場するのはドラマを盛り上げるために不快感を煽る安いテでしかありませんし(関西のオバちゃん達は個人的にはそんなに不快ではなかったですしねぇ)、頻出するテロップを始めとして説明的な映像が多すぎるのもなんとも。なので、映画としての完成度はかなり低いカンジです。でも、役者がみーんな、いい演技を見せるのですよね。子役からベテランまで、揃いも揃って上手いの。そりゃ泣かされるわ、って状態で。だから映画の印象も良く感じられたりして。実のところ、芸達者に救われ続けな映画ではありました。
[映画館(邦画)] 6点(2011-05-01 17:06:46)(良:1票)
27.  ハッピーフライト(2008) 《ネタバレ》 
飛行機の運航に関わる人々のエピソードが盛り沢山なものの、あまりに網羅しようとし過ぎて薄くなってます。『大空港』的なるものを目指した感じがありますが、『エアポート'75』あたりの薄さになったような。どのドラマも半端になってしまって。そして、気になったのが矢口キャラに染まった人々が、このプロフェッショナルの物語に不向きな事。ハンパなんですよ、プロの仕事をガン!って見せたいのか、コメディにしたいのか。ANAとのタイアップのせいもあってか、一大航空パニックものにできないゆえ、サスペンスとしては不発で、かと言ってPR映画としても登場人物の矢口的いい加減さで問題アリで(更にはバッドタイミングでANAの大々的な検査漏れが報道されたりして)「これ見てANA、乗りたいか?」という大変アレな状態になってしまっています。あと、伏線投げて広げるとこまでやるけど回収はしない、っていうの、矢口監督の悪いクセだと思います(新婚夫婦とか正露丸とか)。もっとミニチュア丸出しでいいので(昔の矢口監督のインチキ丸出しミニチュアに比べて特撮マトモ過ぎ)、タイアップなし、架空の航空会社を舞台に笑いもパニックもガンガン来るようなシロモノであった方が良かったのではないかと思いますが、今の日本映画の実情じゃムリですか。機上のドラマは使い古されたものばかりだったので、むしろ地上の人々に絞った方が良かったかな。
[映画館(邦画)] 6点(2008-11-15 18:29:29)(良:3票)
28.  花田少年史 幽霊と秘密のトンネル 《ネタバレ》 
地方の港町を舞台にした少年と幽霊のファンタジー、一路の悪ガキ具合と家族とのドタバタ状態や、幽霊をめぐるちょっといいハナシと、途中まではとっても良かったんですけどねぇ。原作やアニメのノリを知っている身には、父ちゃん母ちゃんがなんであそこまで絡んでくるんだろ?っていうのが不思議だったんですが、後半になるとそこがとっても大きくなってゆく、と。具体的な悪の存在を設定したために、その設定に物語が振り回され、本来もっと余韻をもって描かれる筈のエピソードが軽くなってしまい、クライマックスは「花田少年史」から遠く離れて「ドラゴンボールZ」か「サイキックフォース」の映画化か、はたまた「さくや妖怪伝2」か?ってノリになってしまって、情感かなりぶち壊し気味。娯楽映画として必要な要素だとでもいうのでしょうか? 聖子のエピソードはあまりに重すぎ暗すぎて、不快ですらありますし。あと、時代考証はちゃんとしておいて欲しいですねぇ。渋谷のQ-FRONTが存在している時点で出会った父ちゃん母ちゃん、それじゃ舞台は徳子の年齢を考えたら西暦2013年以降になっちゃいますが。前半の運動会まではめちゃくちゃ泣ける良い映画9点、それ以降は3点(西村雅彦の超無理矢理若作りには笑いましたが)、間を取って6点というところでしょうか。
[映画館(邦画)] 6点(2006-09-26 00:24:17)
29.  8月のクリスマス(2005) 《ネタバレ》 
【全ネタバレ状態なので、未見の方はくれぐれもご注意下さい】冒頭から主人公は死に向かっている、というのが提示されて、そこから物語が展開してゆくのですが、どうもこれがなかなかに退屈してしまって。リアクションの薄~い主人公に感情移入ができない場合、そのめちゃくちゃゆったりとしたテンポがかなり厳しいモノになってしまいます。たまに登場する主人公の父や妹の心情に心が動いたりするんですけど、あくまでたまに、な登場ですし、ヒロインは最後の手紙までずっと知らない状態ですし。でも、後半、主人公が残される人々に向けて自分のすべき事をひとつひとつ形にしてゆくところはジーンと染みてきました。激しいドラマは殆どなく、死んじゃう、悲しい!っていう映画ではありませんが、じっくりと死を受け入れてゆくことの哀しさが表れています。関めぐみは臨時とは言え、ちょっと教師としては子供っぽ過ぎない?って感じや演技のぎこちなさがありましたが、死を迎えようとしている男の前にひととき咲いた花としては十分に魅力的でした。静かな音楽と落ち着いた画面。生きている間に自分は何ができるのだろう?この世に何を遺せるのだろう?そんなことを真面目に考えるのにはちょうどいい空気の漂う映画だと思います。
[DVD(邦画)] 6点(2006-08-25 00:21:14)
30.  ハワイ・マレー沖海戦 《ネタバレ》 
真面目に戦争について考える、という気持ちがあったワケではなくて、「円谷英二」「原節子」というキーワードで見た事を告白します。戦意高揚映画なので、映画の出来を良し悪しで採点するのは難しいのですが、中盤まで描かれた海軍航空隊に志願した青年の成長物語が、パールハーバー以降はぱったり何処かへ消えてしまったのは、冷静に見てダメな状態。でも実写と特撮によって描かれる後半は迫力いっぱいで、ああ、これがプロパガンダなんだねぇ、って感じが伝わってきました。一方で前半の物語は今という時代にあっては当時と全く逆の印象を与える世界で(家を出て感情を殺し命令のままにロボットのようになってゆく)、ある種の反戦映画として機能しそうな感じが皮肉です。当時の人が、この部分をどんな思いで見ていたのか考えると複雑。あえて映画は残された家族の感情をハッキリとは描いていないあたりが微妙なニュアンスを醸し出していて、それはまるで原節子の曖昧な笑顔に象徴されるように、愛する家族が死地に向かう事に対する哀しみが無かった訳ではないかな、と。だからこそクライマックスでそれを断ち切るかのように「頑張ってますよ」って形になっているのかもしれませんが。その後この国と国民が受けた激しい痛みを思えば、映画全体が虚しく感じられるのも仕方のない事。問題は、この映画と同じ目的の新しい映画が作られる時代がやってこないか?という事ですね。神を無くしたこの国に、新たな神を創り出そうとしている人々が、もしかしたらいるかも・・・。
[DVD(邦画)] 6点(2006-08-14 01:02:30)(良:2票)
31.  PERFECT BLUE
未麻とアイドルは綺麗に描かれて、その周りをとりまく様々な人々を不気味に、気色悪く描いているために、少し不自然。デフォルメって考えると中途半端、いくらナンでもあんなヘンなヤツばっかりの世界がありますか、って感じで、リアリティからも離れてますし。表現を記号化してしまう今のアニメの限界なんでしょうか。題材的に、このアニメ表現レベルでは無理があった気もします。描かれた不気味な世界そのものはリアリティがあって恐かっただけに、絵としての表現法が残念な映画でした。
6点(2003-12-17 11:02:21)
32.  春待つ僕ら 《ネタバレ》 
 冒頭から数分のうちにこのテの映画のお約束が大量に登場して(明朝体縦書きのタイトル、地域関係なく新学期に絶対桜咲いてる、登場人物の名前をバーンと文字で説明、ヘンな色とデザインの制服・・・)、ああ、コレはまたまた定型フォーマット映画が誕生しました、ってヤツね、って苦笑。   引っ込み思案なヒロインと、明るい男子たち。幾度となく見てきたパターンね。ヒロインが様々な経験をして一歩を踏み出して成長します、ってアレ。それも要は見せ方なのでしょうけど、この映画は独自の個性を見せようという気概はあまり見られないわね。あくまでフツーでいようとしてる感じ。   バスケが主題になっているのだけれど、その肝心のバスケをちゃんと描くような事はないのね。あくまで雰囲気だけ。試合シーンでいちいち試合経過の字幕入れるのだけれど、アレを入れなければならないほどにはバスケが重要な映画ではないわ。  ヒロインの作文が辛うじてアクセントになってるかなぁ?  このテの映画のポイントなロケーションの魅力が殆ど無いのは大きなマイナス。   で、キャストがみ~んな高校生に見えないの。さすがに無理があるの。高校一年とか、もうさすがにないわ~、って。もうひと世代下のコ達に演じさせるべきだと思うのだけれども、そもそもが始めに俳優ありきで企画が立ち上がってるんでしょうから、最初から無理を承知って状態なのよね。   映像とか音楽とか主題歌とか演技とか、何かがハミ出してゆくことは決してない、お約束で組み立てられた映画。安定路線なのでしょうけど、そうしてるうちに、邦画のこのジャンル全体が徐々にチカラを失ってゆく気がしないでもなく。いえ、実際に魅力的にも興行的にも今や以前のようなチカラは無いわ。  このジャンルが好きなので、もうちょっと冒険して欲しいなぁ。
[映画館(邦画)] 5点(2018-12-20 19:47:11)
33.  鋼の錬金術師 《ネタバレ》 
 公開前からかなりの悪評が渦巻いていて、なんかデビルパワーを発揮している映画?ってヘンな期待をしちゃいましたが、言われてるほど酷くもなく、さりとて良くもなく、ごくフツーな印象でした。日本人が洋モノ演じる状態はヅカで慣れてますしねぇ。もっとも、ヅカみを感じたのは辛うじて蓮佛さんだけでしたが。   この映画最大の問題は、娯楽映画のクセして見せ場が極端に少ない、ってところでしょうか。冒頭にCGを駆使したアクションシーンがあって、そのノリがずっと続くのかと思ったら、あとはクライマックスまで大々的なアクションは登場しません。その間はひたすら対話シーンとミステリー展開と。その流れがちっとも面白くないのでダレるダレる。1時間40分で語れる程度の中味を2時間13分に水増ししてるような状態で。  それから、エドとアルがメインなハズなのですが、これがちっとも活躍しなくて。画面に出ている時間が長いだけで、実質的にはディーン・フジオカの映画じゃね?って感じ。まあ、監督が「綾瀬はるかが主人公だと思ってたら大沢たかおの映画でした」な『ICHI』の人ですしね・・・  マンガゆえのぶっ飛んだ設定を受容するのも大変ですし、不可解な行動する人達もなかなか理解し難いですし(小日向さんは、何を根拠にあの一つ目を自分の支配下に置けると思い込んだのでしょう?)。   それでも、そんなマンガな話でも、エドとアルの関係性というか、背負った悲劇な部分は楽しめましたし(山田涼介の演技は喜怒哀楽の単純な使い分けしかできてないように思いましたが)、それから松雪泰子姐さんは最高でしたし。『クボ 二本の弦の秘密』の闇の姉妹の実写版みたいな存在で、仮面無しであの仮面顔は恐ろしくも美しくて、ゾクゾクしましたわ。  大泉洋とか本田翼とかの、いつものまんまのイメージの人とかはツッコミどころなんでしょうけれど。   もう少し「小さい子も見にくる娯楽映画」って視点で作って欲しかったかも。そういう縛りがあるところから生まれる娯楽性っていうの、実は今の邦画に必要なものだと思うので。
[映画館(邦画)] 5点(2017-12-04 22:02:57)(良:1票)
34.  PARKS パークス 《ネタバレ》 
 判りやすさとかカタルシスとか、そういうの捨てて到達した歌が結局アレで良かったんでしょうかねぇ? 私には、アレは期待したモノとは全く違ったモノにしか聴こえませんでした。っていうか、彼女が違和感を抱いたソレと変わらなかったように思えますし。   映画は冒頭から学生映画ノリで大変シンドいです。短すぎるカットと、ぎこちない長回しとの組み合わせで、そんなモンで一体何を伝えたいんだ?っていう。  それでも、真っ当な青春映画としての色を見せ始める中盤は楽しめるのですが、後半になるとセオリーを放棄して観念的世界に突入して、ああ、それは送り手側の自己完結パターンだわなぁ、と。作品世界を小説の中に閉じ込めるじゃないですか。その時点でこの映画は我々に開かれたモノではなくて、あくまで送り手の中で閉じてゆく作品なんだと。映画の舞台が井の頭公園と吉祥寺周辺だけで閉じていて外界との繋がりが見えないように。そういうのにお金払って付き合わなきゃならない身にもなってよ、と。   それでもきらきらした表情を見せる永野芽郁はとても良いですし、橋本愛も染谷将太も良いです、歌わなきゃ。   しっかと歌を聴かせてはくれない映画、でも、それでもいい、カタチを変えてでも、遠い昔の記憶が今の人達に受け継がれてゆけば、ってそこが納得できるモノになってないんですってばさ。別に卒論はどうなった?とか、彼女は何者だったの?とか、そういうのはどうでも良くて、ただちゃんと音楽映画として成立していて欲しかったなぁ、と。基本の部分で違ったモノを期待しちゃってたのかなぁ?
[映画館(邦画)] 5点(2017-05-08 19:59:20)
35.  バンクーバーの朝日 《ネタバレ》 
 なんだかボンヤリした印象の映画。何が問題かって、明るい画でアップの多い高畑充希の表情は印象に残るけれど、肝心の主人公を始めとしてチームメンバーの表情がちっとも印象に残らないという。見終わってみて多くがカオナシ状態なんですよ。   引きの画が大半を占めていて(カフェの中で高畑がみんなに語るシーンでチームメンバー全員をシネスコフレームいっぱいに収めているショットなんか、よく撮れてるというよりは作為に過ぎる感じ)、その上暗い画面が多く、ここ一番の表情が存在していない状態。妻夫木聡はリアクションの薄いキャラとして描かれていますから、更に存在が薄く感じられます。   自分を殺して一歩退いたところで生きる事こそが日本人の美徳である、とばかりに受け身な人々の生を一歩退いた視点で描いているような感覚を受けて、あーコレもまた被害者意識の強い過去の日本人映画なんだねぇ、と。それ、昔からなんか少しでも進歩してる?   この監督、『舟を編む』以降、随分とつまんない監督になっちゃった感じがして仕方ないんですけど。優等生的な映画を撮っていたいのかな?  対象から腰が引け過ぎてるんじゃないかなぁ。
[映画館(邦画)] 5点(2015-01-04 00:26:07)(良:2票)
36.  バブルへGO!! タイムマシンはドラム式 《ネタバレ》 
あの時代をモロに生きた身としては、笑えないんですよねぇ。バブルの恩恵にはさして与れなかったけれど崩壊にはキッチリ苦しめられた訳でございまして、当時バブルの波の中で生きてたホイチョイの、バブルの夢よもう一度的な面があるんでないの?という意地悪な視点を持ってしまったり。無神経なWEB広告作って思いっきりユーザーから怒られちゃったりする時代の読めなさ加減も手伝って、ホイチョイが最早過去のものであるというのを図らずも表現してしまった映画と言えない事もないかも。さて、タイムトラベルものとしては、もっといっぱい伏線張って、いっぱい回収して欲しかったかな。脚本がかなり雑で、つっかえまくりな進行にはイライラさせられますし(100円玉や雑誌よりも携帯の方がよっぽど説得力ありそうなモンですがねぇ?)、クライマックス2回のアクションシーンのヘボさ加減は、もう少しなんとかならなかったの?って感じ。馬鹿げたラストシーンは(CGがガタガタ言ってますよ・・・)随分と無責任だなぁ、って感じ。ヒロスエは可愛かったけどね。
[映画館(邦画)] 5点(2007-03-03 22:15:55)
37.  八甲田山
撮影はさぞ大変だった事でしょう。ただ、その大変さって、映画の出来とは関係ないですからねぇ。いくら苦労しても、映画は画面に映るものが全てなのですから。映画としては、そんなに。何しろ景色が延々雪の中、みんな同じ軍服にくるまれてたんじゃ、誰が今どこにいてどうなっちゃってんの?っていうのがちっとも判らず、単調な映画としての印象が強くて。まさか登場人物別、部隊別にハッキリ色分けしろってワケにもいかないし、実は映画化に向いてない原作だったのかもしれません。実際に亡くなられた方々には大変申し訳ないんですけど、日本の歴史の中で白虎隊とこの話は、とってもマヌケだよなぁ、って思ってしまう不謹慎な私なのでした。
[映画館(字幕)] 5点(2003-12-18 12:14:39)
38.  パーフェクト・カップル
前半はコメディタッチで笑えたのに、後半はドロドロ。政治がゲームのようになってしまって、国民によって支えられた国家から遠く離れてしまっているという現実は、もはやどうにもならないこと、それに対して人って、非力なままなんでしょうかねぇ。そういう虚しさは、この映画の中に流れる空気、そしてこの映画のスッキリしない出来から伝わってきますが、私が求めているのは、その現実の先にあるもの、明確な答えなんですけどねぇ。なんだか後味の悪さばかりが残る映画でした。
5点(2003-12-16 23:46:40)
39.  薔薇色のブー子 《ネタバレ》 
 ただのネタ集映画なので、もう少しちゃんとまとめて欲しいなぁ、と。   一応、物語的なものはありますが、発展的なものというわけではなくて、動機と結論だけがあるのみ、みたいな。もちろん、その間に挟まっているのはただのネタ。   さっしーのキャラが統一されてません。どういうコなのかが見えてこないの。天然系なのか、受動的なのか、巻き込まれやすいタイプなのか、行動力あるのかないのか、とにかくネタの内容によって性格が変わります。最終的にどことなく魅力的に見えてくる、とかいう事がなくて、結局さっしーの演じたネタキャラです、で終わってます。なのでスタイル的には一応成長物語のように見えなくもないのですが、一人の人間としての個性が存在していないために成長もへったくれもなく、ただの動機と結論でしかないのです。   ネタもデパートの来店記念ネタの繰り返しなどはクドいばかり。繰り返しならば最終的なオチがあって然るべきだと思うのですが、ちゃんとオチてました? ただただネタをタレ流せばそれで成立する、って程度の考え方なんですよねぇ。  その上、ネタとしてすら成立してない、そこはキチンとしておこうよ、ってものもあったり。さっしーが無理心中に巻き込まれてボートから池に転落するエピソード、先に金づちだと言わせておきながら普通に自力で池から上がってます。金づちである設定の意味は一切ありませんし無理心中のオチも存在していません。  投げっぱなし、散らかしっぱなしでちゃんとオチ、サゲを付けないのは福田監督作品の悪いクセ。   物語的に父ユースケの存在がアレなので、ごくごく狭いところで閉じてしまうわけですが、それもなんか浅い映画という感じです。そんな取って付けたようなメッセージが必要なんでしょうかねぇ?   ネタをいかに笑えるか、というのがポイントの映画で、でも笑えないネタが多数を占める状態ではさっしーファン以外にはちょっとキツいなぁ、って感じ。いや、さっしーファンもこんなんで楽しめるのでしょうかねぇ? もう少しさっしーの魅力を引き出してあげた方が良かったんじゃない?とも思うのですが、元々コレこそがさっしーの魅力なんだ!って事だったら、すいません。
[映画館(邦画)] 4点(2014-12-16 23:24:56)
40.  春を背負って 《ネタバレ》 
 居心地の悪い映画。大自然がモチーフになっているのに中身は不自然のオンパレードっていう。その不自然な「感動作ですよ」って作りに、なんかいたたまれなくなってしまう感じ。   全編に漂う古臭いセンスは、それはそれでいいというか、この作品のあり方なのでしょう。問題は風景以外の何もかもが作り物めいていてどうにも冷めてしまう点。  映像とセリフと音楽とでこれでもかと説明しまくってきます。登場人物全員が説明のためのセリフと演技を繰り出してくる状態で、特に本来セリフにすべきでない、それこそ映像で語るべき心情、心象がクサいセリフとなってどんどんこぼれ出してくるのが本当にいたたまれないです。   更に、映像に明らかに不要なものと足りていないものがあって、それがおかしな印象を与えています。  安藤サクラが意味ありげに旦那の仕事姿を見つめるシーンは必要ありませんし(旦那が真剣に仕事に打ち込んでいます、という表現であるならば、彼女の曖昧な表情は物語に不要な不安を与えてしまいます)、逆に蒼井優の作る「おいしいご飯」や「母が大事にしていた写真」、更に「小屋の近くで見つけた絶景」はその画が必要なんじゃないかと思います。映画なのだからセリフだけでなく映像でおいしさを見せて欲しいですし、写真や絶景は流れからして当然見えるモノだと思っているとスカされちゃうんですよね。松ケンやトヨエツが眺めてる姿でなくて、カメラが更にその二人の前に出て実際に二人が見ている風景が欲しいんですけど。   映像には見るべきところもあります。雄大な景色はもちろん、通夜のシーンで部屋を埋め尽くしていた人々がさーっとはけて主要人物のみが残るカットなど、さっと静へ転じる巧さが際立ちます。  でも、表情を強調するための寄りや、アクセントとなるスローの多用はそれってどうなんだろう?果たして必要だろうか?って感じてしまって。   善き人々ばかりの物語ならば感動は容易に紡げるハズ、という感じで作られているように思えるのですが、なにか全てが現実からちょっと浮いているように見えて、印象としては「面映ゆい」とか「気恥ずかしい」とか「きまりの悪い」とかいう表現が浮かんできてしまうような映画なのでした。
[映画館(邦画)] 4点(2014-06-15 00:45:05)(良:1票)
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