321. 裏切りの街
最初に言っておきます。観ても全く得しない映画です。 どうでもいいような底辺の人達のどうでもいいような浮気と不倫劇が延々と描かれます。 出てくる奴ら皆クズばっかりです。全然魅力的なキャラは居ません。 とにかく主人公の男が嫌いだった。 観終わってもただ暗くなるだけです。 こういう世界もあるんだなぁという興味本位で観るにはいいかもしれません。 [DVD(邦画)] 3点(2017-09-19 16:31:42) |
322. 三度目の殺人
観る人によって色んな感じ方のできる作品。 本来なら、しかつめらしく得意げに持論を展開したいところだが、まだ2人目のレビューだしネタバレはしたくないので、当たり障りのないつまらないレビューを書きたいと思います。 まず、法廷ものというと勝った負けたの激しい応酬やバトルが見物ですが、この映画ではあまりそこに重きをおいていない。 根底に流れるのは是枝監督の得意とする家族愛だったり、人間の本質といったもので、エンタメ性よりもやはりそこは作家性が前面に出ていると思うので、是枝作品のファンなら絶対満足いく出来だと思う。 また、福山と役所の演技合戦は凄い緊迫感で圧倒させられた。 余談だが、前日に「散歩する侵略者」を観たせいで、すっごい真面目な好青年役の満島真之介が、今にもふざけ出すんじゃないかと気が気ではなかった(笑) [映画館(邦画)] 8点(2017-09-13 13:33:28) |
323. 彼女の人生は間違いじゃない
この映画に登場する人達は皆心に傷を負っている。 震災によって帰る場所がなくなり、未来の見えない日々を過ごす人達。 家族がバラバラになった人達。 監督は福島出身ということで、被災者のありのままの生活を丁寧に取材して描いていて、見ていてとても複雑な気持ちになった。 中でもこの映画のヒロインであるみゆきの生き方は興味深い。 毎日ちゃんと自分と父親の食事を作り、母親の遺影に手を合わせ、市役所で仕事をしている。 一見しっかりとした女性に見えるが、英会話を習っていると偽って週に何度か東京にデリヘルの仕事をしに行く。 東京へ向かうバスの中の彼女は全てをあきらめてしまったかのような空虚な表情だ。 R-15指定という事で性的なシーンもそれなりにあるが、前述のような背景なものだから全然エロスとかは感じられず、なんだかもの悲しさや、空虚感ばかりが胸を突いた。震災の傷はまだまだ癒えていないんだという事をあらためて実感させられた。 [映画館(邦画)] 7点(2017-09-10 21:59:55)(良:1票) |
324. ソナチネ(1993)
普通じゃないヤクザ映画。その映画技法に関しては詳しい人が書いてくれているだろうから省くけど、まさにたけしにしか作れないヤクザ映画であり、そのオリジナリティがとにかく凄い。 映画はまず組同士の抗争や身内同士の争いを描いていてそこではもう一触即発状態。ピンと緊張の糸が張り詰めて、もう弾ける寸前・・・という所で沖縄の海へ行き、違う方(花火や落とし穴やフリスビーや舞踊)へ爆発させるという展開が意外で面白い。 動と静、生と死、暴力と笑い、その対比が絶妙なバランスで成り立っている傑作。 [DVD(邦画)] 9点(2017-09-10 21:59:12) |
325. アウトレイジ ビヨンド
相変わらず派手な殺し方は多いけど、前作よりもギャグが少ないのでちょっと物足りない感じ。 ちょっと調子に乗るとすぐ殺されるので、この世界で生き残るには無欲でなくちゃいけない。 たけしが死なないのは主人公だからではない。失うものが何もないし、やる気もないからだ。気づけば、段々と「ソナチネ」で演じたヤクザに近づいていってる気がする。 最終章では同じ結末になりそうな気がしないでもない。 [DVD(邦画)] 6点(2017-09-09 21:31:27) |
326. アウトレイジ(2010)
ヤクザなんてダサいし、すぐ死ぬし、馬鹿らしいというのがよくわかる映画。 なんか色んな派手な死に方が見れて楽しいです。SAW(ソウ)シリーズを観ている感じに似てる。 ちょっとした油断ですぐ殺されるのでこっちの方が生き残るのが難しい気がする。 また、バイオレンスの合間にたけしらしいギャグが散りばめられていて面白い。 [DVD(邦画)] 7点(2017-09-09 21:19:32)(良:1票) |
327. ふきげんな過去
ジャンル不明の不思議系映画。 なんか狙いすぎててうすら寒い。 意味がありそうな押し問答→突拍子もない展開 という繰り返しで、そこにはリアリティは皆無。 突然夜中にボートで川を渡ったかと思えば、昔のトイレの跡から鍾乳石?を掘り起こしてみたり。 何がしたいのかよくわからない。 奇妙な世界観だが、ひたすら退屈。 [DVD(邦画)] 2点(2017-09-07 15:26:21) |
328. 打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?(2017)
設定の複雑化とヒロインのぶっ壊れっぷり、そしてあざとさ120%増量(注:オリジナル版との比較) 近年、漫画や小説の映画化が多すぎて辟易してしまうが、とうとう20年以上も前のテレビドラマまで引っ張り出してきて劇場化するのかと、この映画の製作を聞いた時にはびっくりした。よっぽどネタ切れなんだなと。 ただ、オリジナル版は好きだったので、それがどう現代風にアレンジされているのかなとちょっと楽しみな所はあった。予告編などを観た限りでは、なんかこれは相当あざといんじゃないかな?という気はしていた。声が広瀬すず&菅田将暉だし、主題歌は米津玄師だし。 その予感は的中というか、うん、狙いすぎていて素直に楽しめなかったかな。単に私がひねくれものというだけかもしれないが。あまり登場人物に感情移入できず置いてきぼりをくらった感はある。 今更、20年以上も前のオリジナルと比較して細かい所をああだこうだ言うつもりもないので、この低評価に至った理由だけを述べることにしたい。 それは、私のもっとも苦手とする演出。なんか壮大で感動的な事が繰り広げられているんだけど訳もわからず、ただ迫力のある綺麗な映像と感傷的な音楽の相乗効果により、無理矢理感動させようとしてくる、要は例のあれだ。あれが苦手なんだ。 [映画館(邦画)] 3点(2017-08-18 20:49:22)(良:1票) |
329. 日本のいちばん長い日(2015)
終戦の日なので本作を鑑賞。 他の方のレビューを読むと、どうもオリジナル版の方が面白いらしいじゃないですか!? これは失敗したかな・・・。たしかに緊迫感があるし役者の演技も素晴らしいし、悪い作品じゃないんだけど、なんだか真面目過ぎるというか隙がないというか、堅苦しすぎて・・・。役所広司の切腹の所で、これから死のうとしてる人間に冷静に「介錯するかい?」(注:こんな言い方ではない)って話しかけてる所がなんだかシュールで可笑しかったです。来年はオリジナルを観ようっと。 [インターネット(邦画)] 6点(2017-08-15 18:24:15) |
330. ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章
ちょうど原作の「4部」(今回映画化された話)の連載が始まった頃に読み始めて、1番思い入れがあって好きな部であり、好きなキャラも仗助という私にとって今回の実写化は、いくら原作の荒木氏が絶賛しようとも期待より不安でしかなかったのだが、やはりその予感が的中したと言わざるを得ない。予告の時点から分かってはいたが、やはり山崎賢人だとちょっと迫力に欠けるし、たっぱも圧倒的に足りないので、どうしても物足りなさが残ってしまった。他のキャラだと神木くんの康一は原作とは全然違うけど結構良かったし、敵キャラの山田孝之、岡田将生は存在感がありグッド!承太郎役の伊勢谷は線が細くなんかコレジャナイ感が凄かった。全体の雰囲気としてはなかなか頑張ってたし、原作の再現という点においても細かく描写されていたのでそこは良かったと思うが、如何せんスタンドでのバトルシーンがテンポ悪いし、やたら登場人物の台詞で説明されるのでなんかダサかった。原作を読まずに観た人はかなり理解に苦しむのではないだろうか。 このペースで行ったら最低3章、いや5章くらいになるんじゃないか?と思ったが、、ラストにまさかのあれで・・・・ ショートカットフラグ立ちまくりじゃん。これは2章で終わらせにきたか!? 原作の4部はシリアスだけじゃあなくてコミカルな笑いのシーンとかも魅力であるので、その辺は次回に期待したい所。 [映画館(邦画)] 4点(2017-08-09 15:19:19) |
331. ヴァイブレータ
映画とは非日常を楽しむものであると思うので、こういう自分とは全く関係のないようなヤバい世界の出来事は非常に興味深く楽しめるのだが、さすがにこの映画の主人公はやばいと思った。とにかく一人でブツブツ訳のわからない事を口走っているし、すぐ吐くし・・・。普通なら絶対関わり合いたくない奴である。それでもこの映画を退屈せず観れたのは、どう物語が展開していくか予想がつかない所と、寺島しのぶの演技が凄くて引き込まれたからに他ならない。 [DVD(邦画)] 8点(2017-07-21 21:26:59) |
332. フラッド
映画館で観た時はかなり面白かった記憶があって、また観ようと思ってもレンタルビデオ屋から消えちゃってて、DVDが中古で安く売られていたので購入してやっと再鑑賞。 たしかにね、低評価なのも頷けるくらい大味な作品ですよ。設定だけの面白さに頼りすぎてて脚本がお粗末だし、盛り上がりにも欠ける。 でも、クライムアクションと災害パニックものを同時に味わえるというお得感と、クリスチャン・スレーター&モーガン・フリーマンという2大スターの掛け合いも楽しめるので、凄くお得な作品だと思う。 水上でのボートカーチェイスはなかなか迫力があり一見の価値あり。 [映画館(字幕)] 7点(2017-07-16 15:08:38)(良:1票) |
333. 打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?(1993)<TVM>
今日は皆さんに驚愕の事実を伝えなければなりません。それは・・・打ち上げ花火は横から見ると・・・なんと、平らだった!マジで! 普通に考えれば、爆発して四方八方に拡散するのだから、丸くなると思うだろう。ところがどっこい実は平たかったのさ。 今日花火大会に行って見ちゃったんだよねー。決定的瞬間を・・・(以下全文削除) 昔書いたレビューを読み返して恥ずかしくなる事ってありますよね・・・?↑何を得意げに花火は平たいとか物知り顔で書き連ねちゃってるんだろう。恥ずかしいから削除しました。他のレビュワーの方も言ってるように四方八方に飛び散るんだから丸に決まってるじゃないか。いや、でもたまに花とかキャラクターの形の花火が失敗して楕円形になったりしてるがあれは平たくなるように計算して上げてるんじゃないのか。ってことは平たくもできるのか?(また振り出しか)という答えの出ない問いを私はこの映画を初めてみた10何年前から探し続けているのかもしれない。願わくばアニメ版でその答えが出ますように。 というわけで、この夏この映画をリメイクしたアニメ映画が公開されるので、興味のある方は先にこちらを観て予習されるともっと楽しめるかもしれません。あの時代を知らない人が見てもあまりピンと来ないかもしれませんが・・・。この映画、オリジナルから観るか?アニメから観るか? [ビデオ(邦画)] 8点(2017-07-15 21:59:36)(笑:1票) |
334. あの夏、いちばん静かな海。
シンプルだけど味わい深い作品。夏になると必ず観たくなる映画。 海から遠い内陸部に住んでいる私は、あんな風に毎日海へ行ってサーフィンしたり、泳いだりっていうのに凄い憧れがあって、主人公達がサーフボードを携えて海へ向かって歩いて行くというそのシーンだけでなんかワクワクしてしまう。主人公とその彼女のやり取りが言葉は交わさなくても通じ合ってる感じがしてとても良かった。 あと、最初はサーフィンを馬鹿にしていたあんちゃん2人が、段々やってみたくなってサーフィンに挑戦する所がユーモラスで面白い。 また、久石譲の音楽が盛り上げる盛り上げる。あの曲を聴いているだけで切なくなってくる。 [DVD(邦画)] 9点(2017-07-12 19:41:31) |
335. 3-4X10月
最初、ガダルカナルタカの役はたけしが1番合うんじゃないかと思ったが、実際のたけしの役柄を観て納得、ここまで得体のしれないクレイジーな役所はたけしにしか無理だった。 ストーリーは賛否分かれる所だと思うがたけし映画のファンなら避けては通れない道。 [DVD(邦画)] 6点(2017-07-12 19:26:52) |
336. みんな~やってるか!
「ソナチネ」で生と死を見つめ過ぎちゃって、その後に息抜き(?)という意味でも作らなければならなかったコメディの傑作だ!←みたいな事を真面目なキタニストならいいそうだが、これは酷すぎるでしょ。0点! [DVD(邦画)] 0点(2017-07-12 19:17:53) |
337. うつせみ
《ネタバレ》 かなり変な映画、でも予想外すぎて面白い。 青年は空き巣に入っては何か盗るわけでもなく、料理を作ったり、洗濯をしたり、植物の世話をしたりと普通に生活する。時に体重計を狂わせたり、おもちゃの銃を改造したりとちょっとしたいたずらも行いますが。とにかくこのこのアイディアが素晴らしい。この設定だけで如何ようにもストーリーを展開させるのは容易だろう。しかし、青年と人妻の生活は序盤であっさりと終焉を迎える事となる。だが、この映画の凄い所はここから予想だにしない異様な展開を見せる点にある。そう、ここからが本番なのである。 牢屋に入れられた青年は両手を広げ手首をクイクイッと動かす妙な動きを会得する。驚くことにこの動きを使うことにより、遂にその存在そのものを消し去る事に成功したのだ。まるで幽霊のような存在となって愛する者の元へと帰ってくる。これぞ究極のNTR(寝取られ)ラブストーリー! [映画館(字幕)] 10点(2017-07-11 23:12:01) |
338. メアリと魔女の花
平凡以下の何をやっても駄目な少女が魔法の花を手に入れた事で大きな冒険に巻き込まれて行くという、プロットだけ見ると非常にワクワクする話であるのに何故これほど盛り上がらないのか。う~ん、とにかく徹底してヒロインの頑張ってる様子を画面に捉える事にばかり必死で、全体的な世界観の設定とか敵役とかが何をしたいのか見えてこないというか、薄っぺらなんだよね。観てる間は退屈しないが、観終わっても特に感じることがなく、考えさせられるようなテーマもないので暇つぶし感覚で観るのが良いかと・・・。 [映画館(邦画)] 4点(2017-07-11 22:52:25)(良:1票) |
339. 武曲 MUKOKU
剣道に打ち込み続けてきた男がある出来事をきっかけに自堕落な生活へと転落して行く様をシリアスかつ重厚なドラマで追った非常に硬派な作品だ。 熊切監督の前作「私の男」の浅野忠信も素晴らしかったが、今作の綾野剛もまた新たな役柄に挑戦していて凄い演技だった。 物語的には剣道をやったことのない者にとっては理解しがたい部分があるし、登場人物の内面を抉るような演出が多く、基本的に暗いので若干しんどい所があった。う~ん、一般受けはしないだろうなあこれ。 [映画館(邦画)] 6点(2017-07-01 18:10:30) |
340. 黒い家(1999)
《ネタバレ》 昔映画館で観て怖かった記憶があり、恐る恐る深夜に観なおしたのだが、これは怖いというより不気味&笑える。 段々と不協和音を感じさせてくる展開はジワジワ精神的にくるものがある。また、大竹しのぶは怖いというより完全に役に入り込んでいて凄いインパクト。 しかし、あれだけ人を殺しまくっているプロの殺人鬼なのに、あんなひ弱な主人公に勝てないってどうよ。まあお約束と言えばそれまでだけど。 [映画館(邦画)] 6点(2017-06-27 19:47:23) |