21. 永遠の0
《ネタバレ》 原作未読。百田氏であることを意識してしまうが、映画として唸るものが無かった。伝えたいことは何か。 冒頭の孫達の会話からして体が引いてしまった。説明、また説明。顔を見たこともない祖父、どんな人だったのか知りたいのはなぜか。命を惜しんだ、という言葉に、吹石がガッカリするのはなぜか。26才で逝った祖父の思い出話でなぜあんなに号泣しているのだろう。あの二人の孫に感情移入できない。 岡田の心の機微も読めない。自分の命、家族の命、米兵の命。ラストの表情は命の大切さを伝えない。 戦争ものはもともと観ないのだが、戦闘機にのって空でまで戦う愚かさ、海の上に滑走路まで作る愚かさ。ほんとうに戦争って意味がないな。 やくざさんが、たっぷり引っ張ってからの、三浦春馬ハグもわらってしまった。井上真央「約束を守った」を言いすぎる。最後に三浦春馬が歩道橋で号泣するの、明らかに変ですね。 せりふ、演出、音楽、演技、主題、それらが相乗効果で最高のパワーを出す。そんな邦画を見てみたいです。 [地上波(邦画)] 3点(2015-08-03 10:47:48) |
22. 千と千尋の神隠し
《ネタバレ》 こんなに多くの人が見ているのにストーリーを理解できない自分。でも結構いますね、意味わからんという人も。 幼少期ディズニーで育った私には、ジブリの世界はどうも合いません。まず両親の冷たさ。子どもが止めるのも聞かずに無断で人のものを見苦しくむさぼる。そして豚に変えられて崩れ落ちる。これは怖いです。 その後の展開は意味が分からなくなります。「ゲボゲボ」とか「血しぶきがピッ!」とか苦手です。ラストで両親が何も変わっていないのも驚きです。相変わらず冷たい。こどもの帰る場所は温かくなくちゃ。宮崎監督は、いわゆる声優が嫌いということなので、この冷めた感じの棒読みが好きなのでしょう。ディズニー映画お決まりの、大人が成長する(子どもをそのまま受け入れる)、子どもが安心してまた出発する、というラストは、宮崎さんにしたら論外なのでしょうかね。 [地上波(邦画)] 3点(2014-05-10 20:54:12) |
23. そして父になる
《ネタバレ》 ハリウッド映画好きにとっては、せりふの少なさ、画面の静かさに戸惑う。是枝監督の作品とは認識しながらも。ありえなさを感じるシーンとしては、小学校受験の控え室で面接内容の嘘のネタ晴らし、子ども取り違えの事実を会社の同僚にこともなげに話す、環境の劇的変化に対して子どもたちが静か過ぎ、など。子どもを二人持つ私たち夫婦で鑑賞したが、ともに感情移入できないもどかしさを感じ、泣くこともできなかった。「そして父になる」という題にずれを感じる。 [映画館(邦画)] 3点(2014-04-02 22:29:41) |
24. さかなのこ
《ネタバレ》 さかなくんを初めてみた時、挙動も言語も変わっていた。素なのか演出なのか? その後さかなスペシャリストと分かり、学者のようでもあり相変わらずタレントのようでもあり、尊敬と違和感が入り混じる不思議な存在となった。 この映画はあたかもさかなくんは、子供のころからあーだったんだよ、と明かしてるようだけど、それだって尾びれ背びれが付いた演出やもしれぬ。 さかなくんはそうと知らなければやはり怖い変人、危険人物である。雨の中傘さしてみー坊を待ってるとこなんかね、怖っ! 高得点にできない大きな理由は、井川遥の過ちが容認できないから。 お父さんが「知らない人の家にいっちゃいけません」という。子供は「知らない人」にも「知ってる人」にも絶対についていってはいけない。 お母さんが「みー坊はその人のこと好き?」「じゃあ行っていいよ」「その代わり暗くなる前に帰ること、できる?」 これアウト!結局みー坊にそんな約束は守れなかった。ジャンプしながら一人暮らしの男の家に入っていく小学生の姿に背筋が凍る思い。無責任な母親を、子供の好きを伸ばすおおらかな母親として描いてはならない。 見終わった後のさかなくんの印象は、貴重なスペシャリストでありやはり変人、ということであまり変わらない。 [インターネット(邦画)] 2点(2024-01-21 17:39:32) |
25. ALWAYS 三丁目の夕日
《ネタバレ》 たまには邦画でも、と話題作を選びましたが、ちょっとダメでした。冒頭、一平が模型飛行機のプロペラをクルクル回して飛ばそうとしている。ああ、きっとCGでノスタルジー気分へいざなう音楽と共に、古き良き時代の空へ飛んで行って話がはじまるんだな? まんまでしたね。 場面場面がどうもワザとらしくって。「昔、冷蔵庫ってね」「オート三輪ってね」「タバコ屋ってね」という説明です。 子どもたちが空地で遊ぶシーン。マリ、竹馬、おままごと、チャンバラ、フラフープ、土管……。勢ぞろいです。 一平が淳之介のノートを奪って、童話を読むシーンも、初見なのにスラスラ。 竜之介の盗作を知って、涙目で本を持つ淳之介、さんざんひっぱてのあの展開は、いやいや~ちょっと無理でした。 映画として見せようとしているのではなく、昭和博物館 資料ムービー、CGの発表、懐古動画でした。 [インターネット(字幕)] 1点(2015-12-29 20:33:09)(良:1票) |