Menu
 > レビュワー
 > 目隠シスト さんの口コミ一覧。49ページ目
目隠シストさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2260
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

2024.1.1


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
【製作国 : 日本 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
評価順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
414243444546474849505152535455565758
投稿日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
414243444546474849505152535455565758
変更日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
414243444546474849505152535455565758
>> カレンダー表示
>> 通常表示
961.  タイヨウのうた 《ネタバレ》 
ドラマの積み重ねが足りない。主人公の演技がまるで素人。不満が無い訳ではありません。でもそれ以上に胸を打つものがある。人は何故生きるのか。生きたいと願うのか。少女の姿に心が震えました。人は想う生き物。苦しみを、悲しみを、切なさを、怒りを、そして喜びを。その想いを表現したいと思う。誰かに伝えたいと願う。感じたことを胸の中に締まっておけばいいのに、そうすることが出来ない。それが人だと思います。何故なら、生きているから。想うことは、生きている証だからです。ある者は気持ちを、言葉に換える。ある者は文章に、ある者は書に、踊りに、絵に、彫刻に、料理に想いを乗せる。その方法は一様ではありません。人の数だけ手段がある。塚本の場合は、サーフィンかもしれない。主人公の場合は勿論、歌です。自分が感じていることを表現したい。それは、自分が今此処に存在していることの証明に他なりません。生きている。生きている。生きている!私は此処にいる!!そう強く叫びたい。人はそういう生き物だと思いました。本作はいわゆる難病もの。しかし難病だから泣けるのではありません。少女が死ぬから悲しいのでもありません。彼女の想いが心に届くから涙するのだと思います。主人公の死の悲しみよりも、生きていることの素晴らしさで胸がいっぱいになる。それは爽やかな余韻に繋がります。ラスト、笑顔で海へ駆けて行く塚本。いろんなことを感じ、想って、生きていきたい。自分は今、生きている。
[DVD(邦画)] 9点(2007-09-09 17:14:25)
962.  ドラえもん のび太と鉄人兵団
宮崎駿作品、クレヨンしんちゃんと並ぶアニメ映画界の最高峰「ドラえもん」。宮崎、クレしんとの一番の違いは子供向けに徹しているところだと思います。本作でもその基本姿勢は崩さないまま、大人でも十分に楽しめる作品に仕上がっています。というか、むしろ大人に観てもらいたい作品。基本構成は、いつものメンバーが地球侵略に来るロボット軍団と戦うという、いたってシンプルなものですが、大挙して押し寄せる鉄人兵団や破壊される都市などハードな描写も目につきます。ロボットが地球侵略に来た理由、リルルの行動選択など、現実の世界に当てはめて考えさせられる部分が大いにあります。メッセージが照れることなくストレートに伝わってくる、子供向けアニメの素晴らしさがここにあります。最後はほとんど禁じ手のような結末ですが、素直に感動できる秀作です。ちなみにMVPはしずかちゃんですが、個人的にミクロスに敢闘賞を贈りたい。
[DVD(邦画)] 9点(2007-09-06 19:25:00)(良:1票)
963.  夢の中へ 《ネタバレ》 
散文詩の手法を映画にも取り入れたといったところでしょうか。異なる時間と空間軸の物語が並行して進みます。どれが夢で、どれが現実かを特定する必要はありません。どのシチュエーションも可能性のひとつ。息の詰まる現実をどう受け入れるか。どの現実も自分が望んだものではない。夢だったらいいな。それは誰もが思うこと。別に特別なことじゃない。だれでも同じように苦虫を噛み潰して現実と向き合ったり、向き合わなかったりしながら、どうにかこうにか生きている。若者なら感化される要素はあるかもしれませんが、残念ながら自分はもうオッサンです。惹きは弱い。それにしても、オダギリ・ジョーはこういう若者役をやらせたら本当にうまい。
[DVD(邦画)] 5点(2007-09-04 00:13:55)(良:1票)
964.  あずみ2 Death or Love
あずみの刀の特徴である、短刀の方を意識的に使った殺陣は好印象。前作で強烈なインパクトを残した「か~わ~ゆ~い~」遠藤憲一が、別キャラで復活していたのにもニヤリ。続編があるなら、毎回チョイ役での出演を希望します。ただし、アクションに特化していない分、物語へ意識が行ってしまうのが、本作の難点。やはり粗は目立ちます。展開はご都合主義が幅を利かせています。もっとも、世界観はしっかりと“ファンタジー系チャンバラ劇”なので、割り切って観れば問題ありません。時代考証的なツッコミも無しの方向で。高島礼子の「なんぼのもんじゃい!」を楽しまなくては。個人的には、前作よりは本作の方が観易いのでスキ。ただし、前作のアクの強さも捨てがたいものがある。アクションのセンスだけなら、北村監督のほうがあるのかもしれない。栗山のキャスティングは、バランスを欠きます。ルックスで主役を喰ってしまうのは、ちとマズイかと。
[DVD(邦画)] 6点(2007-08-27 19:01:24)(笑:1票)
965.  バッシング 《ネタバレ》 
主人公と彼氏のやりとり。「私が迷惑をかけた?誰に?」「みんなにさ!国中のみんなにだよ!」。この部分に問題の本質が隠されています。彼女の認識も確かにおかしい。でもより問題なのは彼氏のほう。彼は決して「自分が迷惑した」とは言いません。なぜなら迷惑していないから。問題解決のために日本政府が払ったコストも、元をただせば私たちの税金。だからみんなが迷惑した。理論上は正しい。でもそれは理論武装のための理屈。多くの人たちは、実感として迷惑していないと思います。彼女のせいで晩のオカズが1品減ったわけではない。もっとも彼の場合は、マスコミに追われて本当に迷惑したかも知れない。でもそれなら「オレは迷惑した」と言えばいい。彼は巧妙に、いや無意識に、主語を「みんな」に換えている。そこにバッシングの本質がある。彼が自分を主語にしない理由は一つ。責任を負いたくないから。自分ではない“誰か”の批判を請け負っているだけ。だから心が痛まない。父親の自殺も彼女のせい。だから私たちは悪くない…。本作は、現実に起きた『イラク日本人人質事件』にまつわる“バッシング”をモチーフにしています。でもあえてその背景に踏み込まず、一般的な事例として扱っています。それが作品の“惹き”を弱くしている。また、主人公が叩かれるに至った経緯を省略したために、悲劇のヒロインのような印象を受けるのもフェアではありません。でも日本という“村社会”の有り様はよく分かる。私たちは、子供の頃からどっぷりその社会に浸かっています。どうしたらイジメに遭わないで済むかに、心を砕いて生きてきた。「攻撃は最大の防御」は常職です。攻撃している間だけは攻撃されない。だからいつでも生贄を探している。いなければ、仕立て上げてでも。それが現実だと思う。でもそんな醜いことをしているなんて、誰も思いたくない。私たちは善人に違いない。しかし突きつけられて心が痛むのは、それが真実だから。私たちは自身の姿を見つめなくてはいけません。本作は自身を映す鏡にはなる。最後にひとつ。彼女には非があります。生き方は不器用。でもそんな人間でも受け入れてあげる社会であって欲しい。彼女が明日の自分の姿で無いとは、誰も言い切れない。
[DVD(邦画)] 7点(2007-08-24 18:29:15)(良:1票)
966.  水霊 ミズチ 《ネタバレ》 
大量の水を摂取し、幻覚をみる。果ては我が目をえぐり自殺する。類似事件が続発します。原因は不明。疑いの目が向けたれたのは水道水。そして呪われた水の伝説。その水の名は「しにみず」または「みずち」という…。当然、観客の興味は謎の究明です。呪いの水の正体は何か。本当に呪いか?はたまた新種の病原菌か?しかし物語は意外な結末を迎えます。数多ある「どんでん返し」系の作品を凌ぐ衝撃。ただし爽快感は皆無。困惑するばかり。「好きな食べ物は何ですか?」と尋ねたら、「実は昨日ひとり殺しちゃって」と告白された時のような。そりゃ驚きます。でもそんな事訊いてないよ。もっともそれ以上に、根本的な部分に問題がある。脚本と演出のセンスに難ありと感じました。いきなりモノが「ガタッ」。突然、肩をつかまれる。ビックリします。でもそれくらいのイタズラなら小学生でも出来る。最初のショッキングシーン。女子生徒がペンで自分の目をグサッ!ここはツカミ。重要なポイントです。でも凡庸な演出に閉口。井川が渡部のビデオメッセージを発見するシーン。部屋に入る井川→ビデオカメラを見つける→カメラの中身は無いと確認→ビデオテープ入りの手紙を見つける→先に見つけたビデオカメラでテープ再生。一見するとなんでも無いシーンです。でも違和感がある。なぜなら井川が知るはずのない“ビデオメッセージは存在する”という前提が透けて見えるから。問題視するほどの事ではありません。でも細かい部分にこそセンスが現れると思います。ジャストタイミングで自殺を図る星井と井川に至っては、もはやご都合主義では片付けられない何かを感じます。ただ型どおりに作った万人向けホラー(例『着信アリ』)よりは、いろんな意味で楽しめたかも。
[CS・衛星(邦画)] 4点(2007-08-21 18:35:16)
967.  自殺サークル 《ネタバレ》 
【ショッキングな画+そぐわない明るい音楽+意味深な台詞=混乱と戸惑い≒深い恐怖】という図式が成り立ちます。冒頭の集団自殺は凄まじいし、後味のモヤモヤ感は深い余韻に繋がっています。おそらく監督が撮りたかったのは、集団自殺や、自分の手を切り刻む奥さん等、キャッチーでインパクトある恐ろしい画。目指したのは“得体の知れない恐怖”と推測します。ですから“自殺”そのものに対しての主張はありません。この作品を通じて社会に問題提起する気など、そもそも監督には無い。デザートの最後のメッセージ「勝手に生きろ」は、そのままの意味。本作をキッカケに自殺なんかしてもらったら迷惑ですよ、ということ。「あなたとあなたの関係は?」等、一連の不可解な問いかけも、意味が判らなくて正解。この事は、唯一自殺クラブの核心にまでたどり着いた女子高生(蝶の刺青をしている娘)の印象的な表情に表れています。自殺を止めようとした永瀬に対して、最後に向けた表情“はぁ?”は、“見当違いですよ”ということ。それは一連の事象を合理的に理解しようとしている観客に向けたものでもある。そう言えば、子供たちも言っています。「自殺クラブは存在しない」と。石橋も「彼らは敵ではない」と言っている。(←死に行く人間の言葉に嘘が無いのはお約束です。)裏読みする必要はありません。言葉そのままに受け取ればいい。意味を求めようとするから判らなくなる。それが自分の解釈です。個人的には不条理作品が難解作品を装うのは好きじゃない。それらしい台詞を並べることに技術はいらないから。それに監督の思惑を超えて評価されるとしたら、ちょっとズルイ気もするし。もっとも、作品から何らかのメッセージを受け取るのは各人の自由です。出された料理の食し方は、食べる人に任されている。豚肉でも牛肉だと思って食べれば、ビーフの味がするもの。むしろちょっと得しているかもしれない。自分の映画の楽しみ方もそういう感じです。
[DVD(邦画)] 5点(2007-08-19 17:46:21)(良:1票)
968.  あずみ
北村監督は、ストーリーや世界観には興味がなくて、キャラクターの面白さ+アクションで魅せるタイプだと思います。本作を楽しむうえで重要なのは、そういう監督であると認識すること。期待する方向を間違うと痛い目に遭う可能性大です。自分の場合、同監督の『VERSUS』を鑑賞済みであったことが幸いしました。そうでなければ、失望したでしょう。世界観はショボイし、物語は支離滅裂です。特に加藤清正殺しのくだりは酷い。アクション以外に目を向けてはいけません。もっとも、アクション(殺陣)が特別素晴らしいかというと、正直そうは思わない。けれん味溢れる殺陣に華やかさはある。カメラワークも凝っている。話題の“200人斬り”も見応えはありました。でも、満足には至らない。結局行き着くところは個人の技量。いくらエフェクトやカット割が良くても、基本の動きがなってなければ、誤魔化しにしか見えません。(本作鑑賞後にTV時代劇『桃太郎侍』の殺陣を観て、より強くそう思いました。TV時代劇侮りがたしです。)アイドル映画に過分な期待を寄せてはいけない。それは承知しています。ただ基本の動きに磨きがかかれば、上質のエンターテイメントに化ける期待は十分に持てます。ぜひとも上戸彩には頑張っていただきたい。まずは箸の持ち方から特訓を。
[DVD(邦画)] 6点(2007-08-18 20:00:53)
969.  VERSUS/ヴァーサス
売りのアクションシーンは、それなりに見応えがありました。時折はさまれるギャグテイストもいい感じ。キャラクターもそんなに悪くない。でも物語は無きに等しく、役者の演技は芳しくない。世界観は安っぽい少年マンガのようです。アクションに特化するならば、それもいいと思います。ジャンルは異なりますが、『CUBE』のように思い切って“オイシイところ取り”をしたらいい。ちっぽけな世界観ならいらない。下手な台詞なら無くていい。ひたすら銃撃と殺陣の爽快感を追求したアクションムービーを目指して欲しいと思いました。ただし、このレベルでは物足りない。テレビゲームでも同等以上の満足感が得られるはずです。型にはまる必要は無いですが、“映画ならでは”と思わせることは必要だと思います。
[DVD(邦画)] 4点(2007-08-17 18:05:07)(良:1票)
970.  予言 《ネタバレ》 
三上博史の過剰な演技、血管の浮き出た顔はホラー向きだと思いました。酒井法子もこういう作品がすっかり板に付いたような。堀北も本来は影のある役でこそ本領を発揮するタイプ。小野真弓の地味目の顔立ちにも不幸が似合う。概ねキャスティングは良好だと思います。物語は、往年の名作オカルト漫画『恐怖新聞』からアイデアを頂戴しているとのこと。本作で示される恐怖新聞の法則は、“新聞に書かれている事実を変えてはいけない”。変えた場合は、災いがその身に降り掛かる。しかも単純に死ぬのではなく、時限の隙間(あの世とこの世のハザマ)をさまよう罰が与えられるようです。それはある種の地獄。見たくない悲劇を永遠に繰り返す。山本圭がそのことを証言しています。ですからラストに救いはありません。おそらく三上は、我が身を犠牲にして永遠に家族を救い続けるのでしょう。切なく、やるせない。本来であれば、感動系にシフトしてもおかしくないお話です。三上は命を賭して元妻を救っています。でも“あえて”その部分を、物語の焦点にしていません。もっと大切なことがある。最後に突きつけるのは、過去はどんなにあがいても変えられないという厳しい現実。“後悔先に立たず”です。ただし、逆説的なメッセージが隠されていることも見逃せません。悲劇が起こるまでの僅かな時間、三上は幸せを味わうことが出来る。彼はようやく家族の幸せに気付きました。恐怖新聞のせいで事故が起きたのではありません。誰だっていつ死ぬのか分からない。だから今を大切に生きる必要がある。本作はホラー。救いはありません。でも少しだけ優しい。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2007-08-16 17:59:15)(良:3票)
971.  怪談新耳袋 ノブヒロさん 《ネタバレ》 
生前のノブヒロさんはいたって普通。その異常さは死後判明します。彼の持ち物から、その偏執ぶりを知る。この流れ自体は悪くないです。でもインパクトに欠ける。歳月の長さには驚きますが、行為自体は大したことない。写真はいかようにも手に入る程度のアングル。髪の毛や使用済みストローも,某野球マンガ家のような徹底さがない。ストローなら100本必要だし、髪の毛なら1,000本あっていい。他にも異常さをアピールする小道具なら、いくらでもあるはず。衝撃が足りないから“電波ってる”ノブヒロさんをイメージしにくいです。結果、幽霊になったノブヒロさんも怖くない。しかもコントのオバケ程度のメイク。視覚で怖がらせようという意識を感じません。それだけ物語で怖がらせる自信があったのでしょうが、先に述べたとおりイマイチ。結局、平田満は平田満にしか見えません。テレビシリーズのレベルの範疇に収まる怖さ。なら、映画じゃなくていいと思ってしまいます。
[DVD(邦画)] 4点(2007-08-15 18:11:39)
972.  隠し砦の三悪人 《ネタバレ》 
本作のキーパーソンは雪姫です。凛とした顔立ち、たたずまい。“品性卑しからず”を見事に体言していました。もっとも演技は一本調子で、お世辞にも上手いとは言えません。しかし意地っ張りの頑固者であることは良く分かる。逆に良い味になっていたと思います。姫の性格は男勝り。言葉の使い方もなっていない。その育ちの良さゆえ、世間知らずであることは否めません。でも家臣や領民を想う気持ちは人一倍強い。芯が一本通っています。だから、みんな姫のために命を賭けることができた。人を動かすものは何か。例えば暴力で強制的に働かせることは可能です。でも力で押さつけたものは、力で抗われる。序盤の大脱走のエピソードがそう。お金の力も強力です。2人組を見れば一目瞭然。しかし肝心なところでは役に立ちません。本当の意味で人を動かすには、その人の心を動かさないといけない。この無謀な計画が成功したのは、姫の人柄に打たれた者たちの助力があったればこそ。最後の田所兵衛の裏切りは奇跡です。しかし、必然の奇跡でもある。金を運ぶお話ですが、大切なのはお金ではありません。ラストも実に清々しい。
[DVD(邦画)] 8点(2007-08-13 19:07:11)
973.  ラフ ROUGH 《ネタバレ》 
原作は未読ですが、あだち充の作品世界は想像がつきます。「今どきそんな純真な若者がいるかよ」とツッコミたくなるような、ファンタジックな青春像。でもそれがいい。世界観は上手く再現されていたと思います。ただ原作を知らない自分でも、ストーリーが端折られていることは容易に想像がつきました。展開が唐突で流れが悪い。タイトル『ラフ』の意味を、キャストにまんま説明させてしまうのも芸がない。そして最大の難点が、もこみち君(以下もこ)のキャスティング。伝統的に日本のマンガ(とくにスポーツ系)の主人公には、ある“お約束”が存在します。星飛雄馬も、柔ちゃんも、ダッシュ勝平も、孫悟空もそう。主人公は体格的に恵まれていてはいけません。体格のハンデをものともしない勝利にカタルシスを覚え、等身大の人物像に共感する。その点、もこはどうでしょう。超イケメンでスタイル抜群。彼のどこに共感すればいいのやら(笑泣)。ライバルのお兄ちゃんと並び立つと、一層その長身ぶりが際立ちます。どうみても、もこの方が速く泳げそうですもん。この不具合は市川由衣にも当てはまります。長澤と比べると、あらゆる面で見劣りしてしまう。ライバルとしては物足りません。だがしかしッッ!!!全てのマイナスを吹き飛ばしてしまうだけの破壊力が長澤の水着姿にはある!よく分からないが有難い!拝んじゃう!市川の水着のお尻パッチンもメチャ良かった!個人的には華奢なくらいが好みだ!田丸のスレンダーボディも何気にイイ!大人の色香にゃかなわない!結局記憶に残っているのはそんなシーンばかりですが、満足度は高めです。ただお前がエロいだけだという批判も気にしないぞ!
[CS・衛星(邦画)] 7点(2007-08-08 18:32:47)
974.  刑務所の中
絶対に脱獄しない「刑務所もの」。後悔の念に苛まれるわけでもなく、希望を説くわけでもなく、ただ現状を受け入れるのみ。描かれるのは刑務所の中の日常。一般社会から見れば非日常。ただし、未知の世界ではありません。そこにあるのは、ちいさな日本。考えてみればそれも当然。日本という社会に適合できなかった人たちを、再教育する場所が刑務所だから。何をするにも許可が必要。すべての行動を時間で規制。くだらないことに神経を使いまくり。その姿は滑稽です。でも、今の自分の生活と何ら変わらない。自分もまた、「日本国刑務所」の囚人だと気づかされます。狭い世界と価値観の中で生きている。でもその狭さ、窮屈さが心地よかったりするから困ったものです。
[DVD(邦画)] 6点(2007-08-07 18:21:22)(良:1票)
975.  花とアリス〈劇場版〉 《ネタバレ》 
花の極悪非道っぷりに大笑い。恋する乙女ってホント罪深い(笑)。今どきの娘らしい身勝手さ全開の花に比べると、アリスの方は随分と大人です。その家庭環境の分だけ、彼女のほうが花よりも少しだけ先を歩いているようです。オーディションで自らが進む道を切り開くアリス。その見事なバレエは、見る者のこころを掴みます。もち、パンチラという意味ではなく。花のほうも今回の件で少し成長したようです。先輩にウソをついていた事を告白するシーン。顔はぐしゃぐしゃ。ちょっとやり過ぎです。でも先輩に直接顔を向けてはいないので、不自然ではありません。そのぐしゃぐしゃは彼女の心そのものです。自分で蒔いた種を刈るのは当たり前のこと。でも意外とそれは難しい。逃げるほうが遥かに簡単だから。彼女は勇気を見せてくれました。2人の心が伝わってくるから、他愛のないお話にでも共感できます。「ハートのトランプを見つけた時にだけ私を思い出して」なんて、安いドラマの見すぎです。2人の恋愛は“ごっこ”のレベル。でも胸の痛みは本物です。苦しい気持ち、切ない思いを沢山経験して、みんな大人になっていく。もっとも本作で一番傷ついたのは、花でもアリスでも寿限無先輩でもなく、下ネタで玉砕した“なんつって”師匠だと思いますが。
[DVD(邦画)] 8点(2007-08-06 18:11:56)(笑:1票)
976.  ヒーローインタビュー 《ネタバレ》 
“その時、その一瞬を大切に”というメッセージは、真田が言う“100分の1に賭ける”プレースタイルに象徴されています。それ自体は決して悪いこととは思いません。確かに胸は熱くなる。ただし、刹那的な印象も受けます。“今を大切に”は言い換えれば、“先はどうでもいい”とも受け取れてしまう。そう感じられるのは、物語の底が浅いから。鈴木からは、真田に対する愛情は感じられても、プロ野球に対する愛情は感じられません。真田がボールを恐れない特訓をしたように、彼女もプロ野球について必死に学んで欲しかった。2人が本当に同じ目線で生きていけるようには思えません。ですからハッピーエンドも手放しで喜べない。結局のところ鈴木保奈美の演技を、自分が好きになれないからかもしれませんが。
[CS・衛星(邦画)] 4点(2007-08-05 17:04:14)
977.  椿三十郎(1962) 《ネタバレ》 
僅か100分足らずの尺ながら、物語は充実しています。かといって忙しない印象もありません。動を際立たせる静。緊張を和らげる粋な笑い。その脚本、演出の巧みさには舌を巻きます。登場人物も魅力的。脇役も際立っていますが、やはり主演の三船に尽きます。身分は素浪人。名は椿三十郎。偽名です。“ヒーローは名を名乗らない(名乗ってはいけない)”という大前提が、きちんと守られています。『月光仮面』と同じ。それは見返りを求めないという宣言です。「義を見てせざるは勇なきなり」よりも「君子危うきに近寄らず」が主流な昨今、やはりヒーローはこうでなくては!と思います。おまけに頭もキレます。しかし欠点もある。粗野な振る舞い、独断専行。奥方には「抜き身」と評されます。彼の人物像を見事に言い表している。そんな主人公が、奥方の人柄にほだされたのが本作の肝。奥方は世間知らずです。でも計算がない。飾り無い無垢な言葉だから、世俗にまみれた主人公の心に響いたのでしょう。「人を殺してはいけません。」「本当によい刀は鞘に納まっているものです。」しかし事態は甘くありません。殺生は避けたいが避けられない。奥方の言葉と現実との間で、主人公の心は揺れ動きます。その葛藤は言葉と態度に表れます。だから彼に深く感情移入できる。最後の決闘。もはや何の益もありません。でも武士であるが故に立ち会わざるを得ない。勝利の余韻よりも虚しさが勝ります。「お見事!」と言われて一喝する椿の姿が心に残ります。紛うことなき娯楽時代劇の傑作。思い入れの要素を差し引いても、10点は動きません。
[DVD(邦画)] 10点(2007-08-01 18:06:03)(良:3票)
978.  修羅雪姫(2001)
釈由美子は不思議。まず目を惹かれるのが、そのキュートなルックス。でもよく見てみると、そう美形でもないことに気付きます。エビちゃんとか、伊東美咲には及ばない。顔、平べったいし。でもこの愛くるしさ何なのでしょう。本作ではほとんどムスッと顔だけ。だのに、胸がキュンとする。元ワンギャル。元祖天然キャラ。“釈お酌”って何だそりゃ。EPS●NのCMで「ぶ~ッ。正解♡」。気がつくと顔がほころんでいる自分がいます。彼女の初主演映画が本作でした。役どころは暗殺集団の女剣士。『あずみ』とほぼ同じです。やっぱり美少女には刃物がよく似合う。アクションはまずまず。吹替えがあからさまだったりもしますが、気になる程ではありません。世界観が薄っぺらいとか、台詞が聞き取れないとかも、この際問題なし!彼女の女優としての可能性が垣間見られただけでOK。(事実、今はイイ感じにキャリアを積んでいる気がします。)何よりもフェチ心をくすぐる釈のノースリーブ姿が拝めたことで、自分的には満足です。ちなみに、自分は彼女のファンではないですよ。ただ彼女を観ていると、顔がニヤけてしまう病気なのです。
[DVD(邦画)] 6点(2007-07-30 19:03:05)
979.  深紅 《ネタバレ》 
“幼子を含む一家惨殺”という事件は、現実に存在します。非常に重い。そしてデリケートな題材です。映画においても、それ相当の気配りと覚悟が必要だと考えます。それは製作サイドにも、観客側にも言えること。まず自分にその覚悟が足りなかったことが最初の躓き。内山理名+水川あさみ。彼女たちが主演と聞いて、軽く考えてしまったのがいけなかった。これは自分のミスです。ただ彼女たちが、この役に相応しかったとも思いません。彼女らでは力量不足だと感じます。ただし、もう一人のキーパーソン、緒形直人については文句なし。その狂気に心が震えました。彼の存在が本作の土台を支えています。物語は、加害者と被害者それぞれの娘を軸に進行します。復讐をする者、される者。どちらも心を痛めている。復讐によって傷は癒されない。結局、前を向いて生きて行くしかない。その方向性は自分も支持するところです。どちらも赦しを求めていた。だからあの結末なのでしょう。しかし、安易な結末である感は否めない。みんな救われたい。赦されたい。そんな事は百も承知です。でも出来ないから苦しんでいる。その葛藤を、心の奥を、本作が描けているとは思えません。象徴的なのが2人のキスシーン。360度ぐるぐるのカメラワーク。このセンスを疑います。何故こんなに安っぽくするのか分からない。その直前には、一家惨殺の真相が明かされ、観客はやるせない気持ちで一杯になっているはず。より一層このシーンの軽薄さが際立ちます。最後に希望を持たせれば、観客が満足すると思ったら大間違いです。そんなに簡単に答を出せる問題ではありません。覚悟の無い映画に、本当の希望が描けるとは自分には思えない。
[DVD(邦画)] 5点(2007-07-28 22:20:05)
980.  CUTIE HONEY キューティーハニー
ノリを楽しめるかどうか、センスが合うかどうか。本作のポイントはそこに尽きると思います。ハマる人はハマるであろう要素は感じられるものの、残念ながら自分はNOでした。基本的にダメだったのが、狙っているマンガっぽさ。話題の「ハニーメーション」も、その他のアクションシーンも、単に安っぽく見えてしまいました。コスチュームデザインもダサイと思います。でもそういう(自分が思う)不具合がむしろ本作のウリ。てっきり縫製が悪くて服のボタンが取れているのだと思ったら、「そういうデザインですから」と言われた時のような。仮にそれが言い訳だとしても、言い切られてしまうと黙るしかありません。同じようなことが、主演のサトエリと主題歌を歌う倖田さんにも言えそうです。(おっと、この話題を広げても得は無さそうなので、もう止めておきます。)でもでも本当はサトエリ大好きなんですよ。プロポーションは抜群。髪は長いし、声はカワイイし。完璧なフォローが終了したところで、仕事を選ばぬプロ根性を見せてくれた片桐はいりと、市川実日子のメガネ&スーツ姿に+1点でお願いします。
[DVD(邦画)] 5点(2007-07-26 18:27:40)(良:2票)
全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS