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目隠シストさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2257
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

2024.1.1


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

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981.  北の零年 《ネタバレ》 
大勢の人たちが汗水たらして鍬を振るう。序盤とラストで象徴的に使われるシーンです。画的な華やかさがあります。ただどうも引っかかる。経験がないので、的外れな指摘だったらゴメンナサイなのですが、あんなふうにやるものでしょうか。右を向く人、左を向く人。四方八方に散らばって鍬を振り上げるのは危険です。それに無駄も出る。一列に並んで耕すのが普通では。(そのほうが連帯感も感じられますし、画面手前から奥にかけてずらりと並んで鍬を振る姿は壮観ではないかと。)ここで自分が指摘したいのは、作業方法の問題ではありません。この場面に集約されている“雰囲気重視”の姿勢が気になるのです。大仰な音楽が多用されることにもそれが言えます。“感動”を安易に考えている気がしました。主人公の人物像。どこまでも清らかで、耐える姿は美しいです。でも“正し過ぎて”近寄りがたい。本作は開拓の物語。切り開くのには、途方も無い労力を要します。もがき、苦しみ、絶望することもあるでしょう。でも成果の喜びは、何物にも代え難いはず。苦労は存分に描かれていますが、喜びの描写がほとんど無いのは何故でしょう。それは感動を生むロジックを、画一的に捉えているからではないかと思いました。ですから感動ポイントが決まっています。でも優れた作品の場合はどうでしょう。不意をつかれて涙を流したことはないでしょうか。厚みのある作品は、点で心を捉えようとしません。雰囲気重視の一面的な描写で得られる感動は、やはり“それなり”である気がします。
[CS・衛星(邦画)] 4点(2007-05-17 18:07:03)(良:2票)
982.  ヅラ刑事
「かつら」という言葉には、意外とポジティブなイメージがあります。パーティーのアフロ。時代劇のちょんまげ。ウィッグなんておシャレな言い方もある。日なたの匂いがします。ところが「ヅラ」と言われるとどうでしょう。とたんに湿度が5%ほど上がります。かつらはサラサラ。でもヅラはムレムレなのです。それは禿げを隠すために真剣だから。ヅラ、豊胸パット、ビガーパンツ…。コンプレックスと共にあるアイテムは、いつの世も日陰の存在です。そこで本作。主人公は自らのヅラを投げるという。堂々と自身のコンプレックスを人前に晒します。これは本来在り得ない行為。ヅラの存在価値を否定することになってしまう。本作ではその大いなる矛盾を、ある“荒業”でクリアします。もはや主人公のヅラは単なる道具ではありません。『トミーとマツ』や『あぶない刑事』などの、名だたるコンビ刑事ものと肩を並べたと言っていいでしょう。(すいません。やっぱり言い過ぎでした。)そういえば、名作刑事ドラマ『太陽にほえろ』にもリアルヅラ刑事がいたとかいないとか。本作はコンプレックスを笑いものにしています。被ってるキャラのイジリーを、デカチンにキャスティングするなんて皮肉もいいところ。でも好意的に捉えれば、コンプレックスを持つ者たちへの応援歌と考えられなくもない。モト冬樹はスタイル抜群ですし、イジリーもメガネがよく似合う。よく考えれば、彼らは悪く描かれていないことに気付きます。さあ、耳を澄ませてみましょう。きっとステキな応援歌が聞こえるはずです。もっとも、自分は最近耳掃除をしていないので聴こえませんが。
[DVD(邦画)] 4点(2007-05-16 17:53:06)(笑:2票)
983.  ダメジン 《ネタバレ》 
『亀は意外と速く泳ぐ』やTVドラマ『時効警察』で三木作品に慣れ親しんでいたせいか、すんなりと作品世界に入り込むことが出来ました。ただ、もしそうでなかったらと思うとゾッとします(笑)。先に挙げた作品には無い“アクの強さ”がありました。のっけから●焼ですもん。嫌いな人は絶対受け付けないと思いますが、此処をクリア出来れば結構いけるかも。いやそうでもないかな(笑)。本作が初監督作品とのこと。市川実日子よりも市川実和子が、中山忍よりも中山美穂が、高島政伸よりも高島政宏の方が“濃い”ように、最初の作品の方が監督の嗜好が顕著に現われるのでしょうか。三木作品は小ネタが多いことでも知られています。荒唐無稽なものから“あるあるネタ”まで、そのフリ幅は広い。個人的には「空き地には紐が埋まっている」がツボでした。コーヒーシュガーによるガムの再生も好き。”脱力系”と評される”ゆるさ”。その独特の“ゆるさ”は“やさしさ”でもあると思いました。悪意がないから、きわどいネタでも笑えるのだと思います。それにダメな奴を笑うことは、自分のダメな部分を認めることでもある気がする。ダメな部分を直せれば最高です。でもそれが無理なら、自分のダメさと付き合っていくしかない。それでも生きていくことのほうが大切です。人は死んで川崎のガンジス川に帰っていく。どうせみんな死ぬんだし、とりあえず生きてみますか。それ“も”いいんじゃないかと思う。
[DVD(邦画)] 8点(2007-05-10 18:17:24)(良:1票)
984.  みんなのいえ 《ネタバレ》 
職人と芸術家に挟まれて、若い旦那さんは右往左往。夢のマイホームの姿があらぬ方向へ進んで行く様を笑って欲しい。唐沢と邦衛が互いに理解を深めていく過程には、温かいものを感じて欲しい。それが監督の注文だと思います。そもそも三谷監督の真骨頂は、爆笑よりも“ニヤリ”の笑いだと思います。そういう意味では、自分は注文にはまりました。でも苦笑いの方が多かったかも。2人の和解については、正直心に響きません。それは、2人が仲良くなっただけだから。それでは浅いです。真田広之がカクテルをつくるシーン、唐沢に対してココリコ田中が声を荒げる場面からは、“プロの仕事は自己満足であってはならない”というのが監督の主張が読み取れます。どうもその主張と展開が合っていない気がします。バーテンの独りよがりな姿を見て、唐沢が(悪いほうに)感化されるのは変ですし、邦衛が自身の主義を曲げて唐沢に歩み寄る部分がないのも物足りない(タイルの件は自分の嗜好に会っただけ)。依頼主の願いを尊重する“プロの仕事”を感じたいと思いました。長回しの多用など、映像的な工夫は感じられます。ただ物語としては、イマイチでした。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2007-05-09 20:41:29)
985.  ブレイブストーリー 《ネタバレ》 
使い古したファンタジーの世界観にベタな冒険譚。薄っぺらいし、安っぽい。ヴィジョンへすんなりと足を踏み入れたこと。また内なる自分との戦いがあることから、異界の物語は全てワタルの心の世界との解釈が妥当かもしれません。少年の心の成長をRPG風に描き出したと。仮にそうであっても芳しくない印象は変わりません。そこで、です。原作未読であることを逆手にとって、自分勝手な解釈を試みてみます。まず気になるのは、主人公がヴィジョンに来た目的です。彼の願いは、“お母さんを助けて”というもの。母想いの良い子です。でも何故“家族みんなで暮らしたい”ではないのでしょう。次にミツルについて。彼は一家心中で家族を失っています。その時“母親の知人の男性”も心中に巻き込まれたとのニュースが。知人の男性?つまり母親の愛人と推測されます。不倫が最悪の事態を引き起こした。家庭を壊した男に天罰が下ったのです。そして謎の少女。序盤から主人公の意識に語りかけます。ヒントを与え、彼の進む道を気遣います。その正体は大きな蛙。「あなたのために、こんなにもしてあげたのに」という台詞。この口調、耳にしたことはないでしょうか。それに何故“蛙”なのか。そういえば、蛙の飲み込んだ先がフィールドでした。蛙の特徴は変態するということ。おたまじゃくしが子供なら、カエルは親。そう、これらの事柄から導かれるのは、“謎の少女の正体はワタルの母親”。そして“ヴィジョンは彼女の心の世界”。母親が我が子を主人公にしたRPGを頭の中でやっている。離婚のショックと心の拠所が子供だけになったことが引き金です。真の主人公はワタルの母。そう考えても、結構納得がいく。父親が出て行った直後の母親のリアクションは、現実を受け止めていなかったように見えました。RPGの設定が少々古臭いのは、母親の子供時代に流行したゲームだから。ワタルが大した困難にぶつからないのは親の願い。父親が悪く描かれるのも合点がいく。世界を統治するのが女神である理由も。ただワタルの出した答えは、母を助けないというものでした。母にとっては予想外だったかもしれません。でも子供は親の期待を裏切って成長していくもの。そして過去より未来を目指すもの。大きく姿を変えた勇者の剣はまるで翼のよう。もう飛び立つ準備は出来ました。本作は、親が子離れをする“勇気”の物語だった。こう考えるとちょっと面白いのでは。
[地上波(邦画)] 6点(2007-05-07 17:56:13)(良:2票)
986.  笑の大学 《ネタバレ》 
コメディではなく喜劇。そして喜劇というより喜劇賛歌。本作のメッセージは6日目、椿一が向坂に本心を吐露する場面に集約されています。喜劇作家としての信条を語る椿。彼の言い分には共感します。作家に限らず職業人は皆こうあって欲しいと思います。本来ならここで「終劇」でもいいくらいです。戦いのあとの清々しさがある。納まりもいい。でも更にもう一押し。許可が出たはずの台本をもう一度直せという。これは劇中で椿が「お国のために」からどうしても笑いに走ってしまう性(さが)に似ている。すんなり終わらせてもいいのに、物語的には最後にもう一ひねり欲しい。椿一が三谷幸喜にダブって見えます。7日目はこれまでと一転、情に訴えかける展開。喜劇として最後のホロリは常道です。キーワード「お国のために」も効いてくる。向坂から検閲官の仮面を剥ぎ取った点にも意味がある。ただ向坂の椿に対する挑戦「これは知恵比べだ」のアンサーになっていません。赤紙が来たことで、椿は戦いの場から降りている。個人的には、純粋に椿VS向坂のファイナルラウンドが観たかった。向坂の無理難題に対する椿の答えは、極上の喜劇台本に仕上げること。「向坂さん、最高の笑いを世に出さずにいられますか?」そんな答えを期待しました。作家としての矜持をみせて欲しかった。喜劇賛歌である以上、「喜劇っていいな」と思えることが大事。情に訴えかけるのもいいでしょう。でも喜劇を愛しているならば、自信を持って堂々と「笑い」の力で勝負して欲しかった。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2007-05-06 17:25:28)
987.  ガメラ 大怪獣空中決戦
もし、ギャオスやガメラが今の日本に現れたら。それを大真面目に描いてみせた本作。その真摯な姿勢がたまらない。子供の心を忘れずに、それでいて大人の分別を持っていないとこうは行かない。大人である自分も童心に帰って楽しむことが出来ました。キャスティングも絶妙。こう言っては失礼ですが、人気俳優がいなかったのがよかった。日テレが協賛ゆえ、お馴染みの局アナが使えたのも大きい。こういう真剣な遊び心のある作品は支持したいです。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2007-05-05 02:19:41)
988.  かもめ食堂 《ネタバレ》 
自分は「オシャレ」な作品が苦手です。気取ったところが鼻に付くから。「癒し系」の作品もダメだったりする。何甘えてんだと思ってしまうので。そういう意味では、本作は自分に合わないかも、と思っていました。ところが全然そんなことなかった。確かに雰囲気はオシャレで、癒しの要素がある。でも嫌味が無いから素直になれる。心地よく吸い込まれるように鑑賞しました。その一因はキャストの妙。主要3人が自然体。気負いを感じないのがイイ。とくに小林聡美。無さそうで在りそうな存在感が素晴らしい。女優としてのポテンシャルの高さに驚きました。おそらく、3人とも人生をリセットするためにフィンランドにやってきた。もし、かもめ食堂が3人にとって逃げ場所でしかないと感じたなら、共感できなかったと思います。でも小林聡美は言っています。人はずっと同じではいられない。変わっていくものだ、と。その認識があるならば、ココは逃げ場所じゃありません。逃げ場所とは、頑なに今を維持しようとするための場所だから。それにフィンランドが舞台であることに、特別な意味を持たせなかったのも大事。森なら日本にもあるし、寂しい人や悲しい人は何処にでもいる。彼女らの選んだ場所が、たまたま此処であっただけのことです。肩の力を抜くことの大切さ、入れて貰ったコーヒーが美味しい理由を教えてもらいました。最後に個人的なこだわりをひとつ。おにぎりは家の外で冷えたのを食うのが最高に美味いんです。もちろん海苔はしんなりでね。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2007-05-04 17:28:46)(良:2票)
989.  無問題(モウマンタイ) 《ネタバレ》 
岡村と中国娘との交流。通訳を介するところがミソです。ジェスチャーでも片言でも、2人だけのコミュニケーションならば、自ずと心の距離は縮まる。寝食を共にしているなら尚更です。でもそれではありきたり。通訳という第3者の介入を許すことで、互いに好意を抱き、気持ちを確認するまでの時間が長く取れました。ドラマに奥行が出ます。通訳の元カノ、そして岡村と娘の3者が集うシーンが最大の見せ場。3者の微妙な想いが伝わってきます。とくに元カノの気持ちは誰よりも複雑。岡村に対して愛はありません。でも情は残っている。そこに生まれる嫉妬とライバル心。彼女がウソ通訳をするのは必然でした。岡村も自分の気持ちをハッキリさせられないでいる。香港まで来させた想いは簡単に切り捨てられない。元カノの手前もあるし、自身を否定することにもなるから。でも本心は自分が一番知っている。娘の立場も岡村に近い。ただ素直に想いを告げられる分、彼女の方がずっと強い心を持っていると言えます。コメディやアクションの要素は薄く、意外なほど真っ当なラブストーリー。先に挙げた場面の他にも、岡村が娘に日本語を教えるくだり(ここでは99岡村の顔)、収容バスで交わされる言葉など、印象的なシーンは結構あります。印象は悪くないです。ただイマイチ乗り切れないのは、序盤が退屈であったことと、主軸に沿わないアクションとコメディが物語の雑味になったこと。恋物語として魅せる力がある作品なので、岡村の動きを封じる決断があっても良かったと思います。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2007-05-03 18:49:46)
990.  ゲゲゲの鬼太郎(2007) 《ネタバレ》 
キャスティングは良。ねずみ男、猫娘、砂かけ婆に子泣き爺。原作のイメージを損なわない人選でした。大泉洋の堅実な仕事ぶりに拍手。さらに良いのが一般の人々。団地の住人、骨董屋の亭主、学校の先生。水木漫画に出てきそうな顔ばかり。井上真央も悪くない。西田敏行の“お笑い”モードも久々に観られて満足。そんな充実したキャストの中で唯一違和感があるのが、他ならぬ主人公。鬼太郎は子供じゃないと。とは言っても、原作やアニメに思い入れのない自分にとっては許容範囲。まあコレもありかなと。ただ、鬼太郎には絶対あってはならない、“あるモノ”があったのには驚き!ファミリー向けということで、配慮があったのかもしれませんが、残念でした。それでも全体的には、まずまずといった印象。何と言っても田中麗奈の猫娘が可愛かったです。同じ顔ぶれで続編があるなら、自分は観てもいいと思いました。次回の敵は「ぬらりひょん」を希望。
[映画館(邦画)] 6点(2007-04-30 18:32:22)
991.  ナビィの恋 《ネタバレ》 
恋で焦がした胸の痛みは、一生かかっても消えない。恋は全ての倫理観に勝る力を秘めている。だからナビィの決断には、賛同できなくても共感はできます。残された時間を大切にして欲しいと願います。それよりもおじぃの方が気にかかる。おじぃの心情は察して余りある。もともと自分は“代わりの男”。それを負い目にしつつも、数十年寄り添ってきたという自負もある。しかし、代替品はどこまでも代替品。遂に本命にはなれなかったのでしょうか。いや違う気がする。おじぃもまた本命になれた。連れ添った年月の価値は重いと思う。いやそう思いたい。2人が過ごしてきた時間は、ナビィに残された時間よりも遥かに長く尊い。勿論おじぃの本音は“行かないでくれ”。最新のマッサージチェアーが家に届いたときの2人の顔。ぎこちない動き。双方の想いは語らずとも伝わります。それに恋で胸を焦がしたのはナビィだけじゃない。おじぃもまた、少年の日の想いを忘れられないのです。だからおじぃはナビィの好きにさせた。沖縄の風土と人、音楽に心を洗われ、切なくほろ苦く、でも笑顔になれる物語を堪能しました。(余談。占い師の存在について。どうにも胡散臭い(失礼)占いを島民が信じて疑わないのには訳があると思いました。恐らく血が濃くなり過ぎるのを避けるための知恵ではないかと。そうだとするならば、ナビィの恋が実るのには相当の歳月が必要だったことになります。)
[CS・衛星(邦画)] 8点(2007-04-27 18:40:51)(良:2票)
992.  ザ・リング 《ネタバレ》 
基本的に日本版の忠実なリメイク。そのため細部の変更をどう評価するかという問題になってきます。最大の変更点はサマラ(貞子)の年齢の設定。少女(というより幼女)の霊の方が米国ではポピュラーなのでしょう。ただ、サマラから“不気味さ”は感じられても、“怨念”までは感じ取れません。貞子と比べるとキャラ的に弱い。また生前の素顔を晒しすぎたのもマイナスでした。さらに日本版で好評だった“テレビから這い出る”シーンが著しくトーンダウンしたのが致命的。カクカクした動き、眼球アップ等、日本版同シーンが如何に出色の出来であったかが分かります。また物語の流れについては日本版を“なぞった”感が強く、やや拙く感じました。不出来とは思いませんが、無難すぎたかと。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2007-04-22 01:10:22)
993.  間宮兄弟 《ネタバレ》 
間宮兄弟からは、すごく“童貞”臭を感じます。おそらく2人ともそうではないでしょう(もちろん物語の設定的にね)。でも童貞気質は経験のあるなしじゃない。持って生まれた性質。何人の女と寝ようとも童貞っぽい男もいれば、幼稚園児でも、“コイツ絶対将来女に不自由しないな”という子供もいる。(これ某ラジオDJの受け売りです。自分も同意。そして自分、童貞気質バリバリッス。)生きるスタンスの問題。そこで“もてる”ということについて考えてみました。多分この言葉の前には、“多くの女から”という注釈が付くのだと思います(ノーマルなら)。“もてる”とはそういうこと。本作のもて男は、佐藤隆太とフランスに行った彼。2人に共通するのは、彼女が人生の優先順位において1位ではないこと。最優先ではないから、適度に付き合える。仮に別れても致命傷は負わない。だから複数の女性とお付き合いが出来ちゃう。う、うらやましー。(沢尻嬢や北川嬢を振るなんて考えられないと思った人は、きっとお仲間です。)間宮兄弟はもてない。多分ずっともてない。でも愛されないわけじゃない。たった1人に自分の良さを気づいてもらえればいい。多分間宮兄弟は気づいてもらえるんじゃないかと思う。そうする努力を放棄していないから。間宮兄弟みたいな生き方も悪くないなと思いました。少なくとも自立しているし。ただ物語としては、ちょっと食い足りないです。現状の肯定だけでなく、その一歩先が見たかった。なお常盤貴子の2度にわたるお色気交渉術には笑いました。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2007-04-18 19:13:00)
994.  恋は五・七・五! 《ネタバレ》 
学園が舞台の大人気フォーマットを利用した作品。ですからある程度の面白さというのは保障されているようなもの。この系列が好きならば、大ハズレはありません。あとはキャラクターと題材でどれだけ独自の色を出せるか。俳句というチョイスはGOOD。イマジネーションを刺激されます。(俳句のイメージを変に映像で見せようとしなかったのが正解。)事実、いい句が多く爽やかな気持ちになれました。ただ画的には地味だし、「俳句甲子園」のルールがちょっと好きになれませんでした。(でも現実に存在する大会なんですよね。)キャラクターについては可もなく不可もなくといったところ。それでも関めぐみの正統派美人ぶりには驚きました。『笑う大天使』では、さほど印象に残らなかったのですが、要チェックですね。ただ、大ハズレが無いということは、大アタリも無いということ。こじんまりとしたところが良くもあり、つまらなくもあり。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2007-04-15 00:57:51)(良:1票)
995.  仄暗い水の底から 《ネタバレ》 
『リング』により一般に浸透したと思われる“水・閉鎖空間・霊”の密接な関係。そもそも川縁の柳の下に立つ幽霊など、水と幽霊は日本人に馴染み深いもの。本作の“水”を使った恐怖の演出や、貯水槽を幽霊の拠所とする設定は、日本人に受け入れられ易い土壌があるのだと思います。親権を巡る調停。保育士に問い詰められる子供。そこから派生する嫌悪感は、恐怖とは別の感情。でも類似しているために、恐怖を呼び起こす感情の伏線になっています。いわゆる吊り橋効果。なかなか上手いです。そうは言っても本作のホラー要素は、水で薄めたかのように弱い。でもこういうホラーもいいんじゃないかと。さて本作のテーマ、親子愛について。母親が自らの身を犠牲にして娘を守ったという結末。少女の霊にしてみれば目論見どおりです。少女の真の狙いは、娘ではなく母親にあったのは明らかです。母親はまんまと策略にはまったのだと思う。このとき母親は、その計画に気付いていた(抱きつかれて瞬時に理解した)と見ていいと思いました。少女の思惑を承知で、その願いを受け入れた。もちろんこの決断は、我が娘を守りたいがため。でも同時に彼女には強い“母性”があったのだと思います。だからこそ少女はこの母を選んだとも言える。このあたりの心情は、正直自分には分からない。我が子を愛おしむ気持ちとは別次元の“母性”。女性が持つ性(さが)は切ない。もっとも実の母親を失った娘にしてみれば、“自分を救ってくれた感謝”と“よその子供に自分は負けた”という両方の想いを抱いたはずです。これもまた悲しい。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2007-04-12 18:18:55)
996.  トゥームレイダー
アトラクションムービーとしての出来の良し悪しを問う映画にあらず。これはアンジェリーナ・ジョリー嬢のおっぱいを愛でる映画です。間違いない。久々に観返して確信しました。松坂大輔夫人の柴田倫世元アナは、かつてロケットおっぱいと称されていましたが、本物のロケットおっぱいはアフロダイAの事を言う。いやもとい、アンジェリーナ・ジョリー姫の事を言う。圧倒的な存在感、天然ものだけが持つナチュラルな揺れ、極上の一品です。個人的には小ぶりで形の良いおっぱいが好きなのですが、アンジーのおっぱいの前にはそんなポリシーも吹っ飛んでしまう。最高です。おまけにタンクトップ姿満載。無類の腋の下&二の腕フェチとしてはもう平謝りするしかありません。彼女より美形の女優やモデルは腐るほどいますが、彼女ほど魅惑的な女優は他にいない。メロメロでございます。右のおっぱいに+3点、左のおっぱいに+3点、濃厚な唇に+1点。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2007-04-08 00:08:54)(笑:1票)
997.  妖怪大戦争(2005) 《ネタバレ》 
荒木飛呂彦のマンガから抜け出たようなルックスと身のこなしの栗山。『シムソンズ』の時より数段カワイク見える高橋(隣にローサがいないから?)。有名人も数多く出演しており、それなりに楽しめます。(ただギャグは好みではありません。)本作で描きたかったのは妖怪が大挙して押し寄せる場面。宮迫が叫んだ「妖怪大戦争だ!」という言葉に全てが集約されていると思います。だからでしょうか、ストーリーはあって無いようなもの。オチの付け方なんかとくにヒドイ。子供の観客を意識しているとは思えない、やりたい放題ぶりです。というよりも、子供の観客にも本作の主人公と同じく成長を促しているとみるべきか。大人になることは、自分の無力さを知るということ。今まで見えなかったものが見えるようになり、代わりに見えていたものが見えなくなるということ。それは正しいと思いますが、それを本作から読み取れる子供がどれだけいるのか疑問です。少なくとも自分が神木くんくらいの時は、もっと小さな価値観に縛られていましたね。少年の成長、消費社会に対する警鐘、反戦。意外なほど多くのメッセージを内包する本作。でも少々詰め込みすぎの印象。潔くおバカ映画に徹したほうが観やすかったと思います。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2007-03-31 00:06:33)
998.  転がれ!たま子 《ネタバレ》 
鉄兜は心の鎧。甘食はたま子の人生観。穴に落ちるエピソードは、そのまま閉鎖的生活環境の比喩表現だと思います。主人公の自分探し。そして自立の物語。パン屋での修行は小さな一歩。でも本人にとっては、別の価値観に触れる大きな一歩。もっと感動があっていい。でもあまり心に響きません。見た目の華やかさは、それなりにあります。甘食の魔法や、突如出現する穴。それにカーニバル。ドレスの羽根やスパンコールのように、部分的には目を惹きます。でもオシャレは気取ると恥ずかしい。全体としては不恰好だと思いました。ナレーションが冒頭だけなのも不自然。その場限りの賑やかしでは、観客の心を揺さぶるのは難しいと思います。謎の少年は何者でしょう。甘食の妖精?自分は、たま子の“幼い自我”だと思いましたが、それなら少女のほうが相応しい気が。自分は監督の想いを受け取ることが出来なかったようです。主役をはじめキャストは魅力的。でも作品の骨格は脆いと思いました。
[DVD(邦画)] 3点(2007-03-27 22:10:33)
999.  ピンチランナー 《ネタバレ》 
アイドル映画にはアイドル映画としての役割がある。物語性だとか演技だとか、過分に求めてはいない。観客(この場合はファン)もそれは承知しているでしょう。「顔のアップを多めに押さえておきゃOKでしょ」的な製作サイドの姿勢がひしひしと感じられます。だから“燃えやすいナイロン製ベンチコートで火に飛び込ませる”のも、“フォローが無い難病設定”にも疑問を抱かない。安倍と市井の私服の色味が、まるっきり被っているのに誰も気付かない。メインの駅伝に至っては、物語の一部としての役割を放棄しています。ずっと横腹を押さえてチンタラ走る後藤。沿道のファンに愛想を振りまく飯田。安倍の体型。すべてあり得ない。ツッコミつつも笑っていられればOKですが、腹が立つようではダメ。本作の価値は、開き直る前の加護が見られること。矢田亜希子嬢を奪った押尾の大将の経歴に本作が刻まれたこと。そして、いろんな作品に対して優しい気持ちになれることです。『模倣犯』だってそんなに悪くないと思えるから不思議。
[DVD(邦画)] 2点(2007-03-25 03:10:28)(良:1票)
1000.  他人の顔 《ネタバレ》 
医師と顔を無くした男のやり取りが主軸となって物語は進行します。そこで語り合われる事柄が、そのまま本作のテーマ。文学的アプローチが本作の魅力です。しかし2人の口数が不自然なほど多く、説明過多だと思いました。思想に被れた学生同士の会話のよう。それゆえ、せっかく深いテーマなのに、浅く感じてしまいました。頭でっかちでリアリティを欠いた印象です。でも映像は斬新。演出にも独自の色があります。キャストも皆上手い。作品の持つ鮮烈な輝きは、制作後数十年経った今でも全く色褪せていないです。凄い作品なのは間違いない。ただ自分の嗜好からは少し外れたようです。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2007-03-24 19:59:41)
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