1. 苦役列車
《ネタバレ》 「北町貫太」を演じ、表現できるのは、結局西村賢太しかいないということが良くわかりました。また、山下敦弘の世界観と西村賢太の世界観は似ているようで相容れないことも良く分かりました。 [DVD(邦画)] 5点(2024-03-03 01:03:49) |
2. 二百三高地
《ネタバレ》 「戦争」というものの姿を、フィルターをかけずにそのまま映し出している作品。幹部だけでなく、個々の兵士たちの思いも描かれており非常に考えさせられました。今の時代こそ、こういう作品が必要だと思います。 仲代達矢と丹波哲郎の素晴らしい演技も印象的でした [インターネット(邦画)] 10点(2023-12-30 00:30:37) |
3. 福田村事件
《ネタバレ》 ドキュメンタリーが主戦場であった森達也の劇映画第一作ということでこのテーマを描くのかかなり期待していたのですが、脚本陣の影響が大きかったのかあまり革新性は感じられず、オーソドックスな「日本映画」に仕上がっていた印象でした。もちろん内容は素晴らしかったです。 ただ、森達也が描きたかったテーマは「善良な住民がなぜ虐殺に関与してしまうのか」ということだったと思うのですが、この作品では虐殺に関与する側とそれを止める側が(ややネガティブな意味で)わかりやすく設定されているため、テーマが薄まっているような気がしました。 このテーマを映画化しただけでも非常に意義があると思います。むしろ、なぜ事件から100年もの間、このテーマを主軸にした作品が作られてこなかったのか・・・・ [映画館(邦画)] 8点(2023-09-18 12:15:05) |
4. THE FIRST SLAM DUNK
《ネタバレ》 SLAM DUNKを知っていても、いなくても、バスケットボールというスポーツの魅力が2時間強に詰め込まれていて楽しめる作品です。 宮城リョ-タを主人公にすることで、原作の主人公である桜木花道の強烈な存在感を薄め、「バスケットボールの映画」であることを強調したことが、外国を含め幅広く受け入れられた要因ではないかと思います。といいながらも、数々名言の数々はしっかり残っていて、原作好きとしては嬉しい限りでした。 [映画館(邦画)] 8点(2023-05-04 19:28:10) |
5. 峠 最後のサムライ
そもそも、評価に賛否両論ある人物が主人公ということで分かりにくい作品なので、2時間弱の映画だともっと分かりにくくなり、特に原作を読んでない人は全くもって理解できないのではないでしょうか・・・・ [DVD(邦画)] 5点(2023-04-30 09:36:23) |
6. 関ヶ原
《ネタバレ》 もう何度も大河ドラマ等テレビでは見ている関ケ原合戦ですが、やはり映画だとテレビではできない生々しい表現を観ることができ、戦の悲惨さ、無常さを感じることができました。 [インターネット(邦画)] 8点(2022-08-16 22:42:30) |
7. 三島由紀夫VS東大全共闘 50年の真実
《ネタバレ》 右翼と左翼に分かれてはいても国家権力に対し変革を求めているという点で双方の目的は一緒であるということを三島由紀夫はわかっていたんだろううなと思いました。そして、学生側も三島のユーモアを交えた巧みなオルグに惹きこまれていくのが目に見えてわかりました。ただ、三島も全共闘も結局は目的は一緒だということを確認し合うだけで共闘を拒否し終わってしまったのが、今から見ると何だったんだろうかとおもいますね。双方の議論は面白かったですが、結局三島と相対することができる全共闘側のリーダー(芥氏はリーダーとはちょっと違う印象です)が不在で特別講師と学生の授業の枠を超えてなかった印象です。革命・クーデターという行動に際しては、純粋な知的エリートの甘さ・弱さは障害になるのだなと感じました。 [DVD(邦画)] 8点(2022-02-12 00:22:27) |
8. ビー・バップ・ハイスクール(1985)
《ネタバレ》 大人気作品の映画化とは言っても、キャストは演技力未知数の人気アイドルと若手俳優、そして本物の不良少年たちばかりで、ハチャメチャかと思えば中途半端に映画的で・・・という感じなんですが、そういった事を凌駕する不思議な熱力があって、駄作とは言い切れないんですよね。 地井武男の存在感は流石という感じでしたが、それ以外でいえば「演技力?何それ」って感じなのですが、逆に作品を引き締める演技のできる役者をできる限り排除した結果、若者たちの勢いとパワーが原作の世界と相乗効果を生み出しています。 縦社会の任侠の世界とは違う自由気ままな不良の世界(ファンタジーですが)を描くために任侠映画のプロットを使い、そのズレをユーモアに結びつけているのですが、その大人の巧妙な手口に騙された不良少年予備軍も多かったんだろうなとも思います。 [インターネット(邦画)] 7点(2021-08-24 00:35:57) |
9. 仁義なき戦い
《ネタバレ》 ヤクザの世界を題材にしてはいますが、この作品は男の生き様を描いたバイブルだと思います。怒りや恨みをすべて発散するのではなく、意地を示して「弾はまだ残っとるがよう」と去っていく、こういう男に私もなりたい・・・・。 [DVD(邦画)] 10点(2021-04-27 00:30:46) |
10. Fukushima 50
《ネタバレ》 原発の意義等議論はあると思いますが、現実として存在し運営されている中で、想定外の事故に対し決死の思いで頑張っている人たちの存在は否定することはできません。そういった意味で非常に貴重な映像作品であると思います。 [地上波(邦画)] 7点(2021-03-12 23:57:25)(良:1票) |
11. 前田建設ファンタジー営業部
《ネタバレ》 ものづくりの醍醐味を教えてくれる作品でした。そして、日本のアニメのしっかりとした作りこみにも感心しました。 [DVD(邦画)] 7点(2021-03-02 22:48:00) |
12. すばらしき世界
《ネタバレ》 じんわりと心に沁みる作品でした。映画館から出た後、ついつい空を仰ぎたくなりました。 それにしても、西川美和監督には嫉妬してしまいました。自分が好きな本を映画化できてなおかつ、自分の思う(多分)キャストを日本有数の俳優陣で揃え、そして兎に角素晴らしい作品を仕上げてしまうなんて、映画や本好きのまさに夢を実現してしまっているのですから・・・・。 [映画館(邦画)] 8点(2021-02-27 21:23:36) |
13. 赤頭巾ちゃん気をつけて
原作の雰囲気をそのまま映像化している。自分が生まれる前の作品なので、当時の空気感が伝わってきて興味深かったです。 [インターネット(邦画)] 6点(2021-02-20 09:32:28) |
14. 男はつらいよ お帰り 寅さん
《ネタバレ》 物語は終わっても、人生はダラダラと続いていく 寅次郎という「祭り」が消えた後、取り残された身内の者たちは、「男はつらいよ」という年に2回の「祭り」を失った我々の象徴のように感じました。 [DVD(邦画)] 8点(2020-12-20 21:01:49) |
15. 恋は雨上がりのように
《ネタバレ》 原作を読んでから映画を観ましたが、小松菜奈は「橘あきら」そのものになっていましたね。 ラストも、原作版よりも爽やかで、これはこれで良いなと思いました。ただ、原作を読み終わった後の「あああああ」という何とも言えない感情は湧きあがらなかったですが。 [DVD(邦画)] 7点(2019-12-15 22:51:55) |
16. 翔んで埼玉
《ネタバレ》 関東人としては、鉄板の地域ネタが織り込まれてとても楽しめました。また、「差別」の構造もコメディの形をとりながら、分かりやすく伝えてくれる作品でした。まあ、東京と埼玉・千葉というのが相対するものとして扱われているので すが、実際、すべてにおいて東京が勝っているということは実はなくて、本来はお互い補完しあっていくべきなのですが、権力側の都合で「差別」を作り出す、また黙認している実態があるということを伝えています。 [インターネット(邦画)] 7点(2019-09-16 08:47:33) |
17. きみの鳥はうたえる
《ネタバレ》 登場人物全員の目が死んでいる青春映画。見ていて奇妙な心地よさを感じました。 [DVD(邦画)] 7点(2019-09-08 10:58:49) |
18. 音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!
《ネタバレ》 久々の三木聡監督の映画ということで期待したのですが なんか不完全燃焼でしたね。三木監督の作品の肝は、緩やかな空気感にハチャメチャさやメッセージを詰め込むところにあると思うのですが阿部サダヲの持つ存在感というかクドカン要素が緩やかな空気感をはぎ取ってしまい、良さが消されてしまった印象です。 [DVD(邦画)] 4点(2019-07-28 12:35:35) |
19. 天気の子
《ネタバレ》 圧倒的に美しい映像美とそこに包み込まれる中二病感、そしてスパイスのように散りばめられている70~90年代日本映画のエッセンス。若者世代だけでなくその親以上の世代にも受け入れられるように見事に作りこまれています。今年の長梅雨の気候にドはまりしているのも、やはり旬の監督だけあって「もってる」感じですね。 [映画館(邦画)] 8点(2019-07-21 17:25:47) |
20. 焼肉ドラゴン
《ネタバレ》 予想以上に素晴らしい作品でした。 在日版「三丁目の夕日」といった感じです。韓国人俳優は韓国映画的な演技、日本人俳優は日本映画的な演技で、その違いを上手く使い、在日1世の両親や韓国から渡航してきた「直輸入」な韓国人と、日本育ちの在日2世たちのギャップを見事に表現しているように感じました。 まあ、内容的にはドロドロと悲痛さが入り混じった家族のドラマなのですが、それを感じさせないのはキャスティングの妙なんでしょうね。どこかユーモラスな両親と大泉洋らダメ男たち、そして3姉妹の美しさが現実の醜さを覆い隠してしまっている感があります。 もう少しリアリティを追求すれば「血と骨」のようになってしまうのでしょうけれども、そこは在日版「三丁目の夕日」ということで、すこしファンタジーを加えているようにおもいます。 その後の彼らがどうなったのかが本当に気になります。 [DVD(邦画)] 8点(2019-03-04 00:05:01) |