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墨石亜乱さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 159
性別 男性
年齢 60歳
自己紹介 メインストリームでは無いが映像プランナー/ディレクターを生業としています。
映画を観たのは小・中学時代がテレビの吹替えで。高校・大学時代は映画館で年間300本ほど…好きな作品はリピート鑑賞。ニューシネマより王道の娯楽作品を好みます。
吹替えの演技で好きになった映画も多数。広川太一郎、羽佐間道夫、大塚周夫、中村正、若山弦蔵、石丸博也は個人的に人間国宝に認定したい。

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1.  シン・ウルトラマン 《ネタバレ》 
公開初日に鑑賞。 わたしは「帰ってきた」で小学生になった世代。でも駄菓子屋で初代とゼブンのブロマイドを買い、再放送をテレビにかじりついて(死語)見ていた子供。 庵野×樋口のドリームプロジェクト『シン・ウルトラマン』に関しては、ほぼ満点と評価します。 それはあくまで《テレビ番組としての初代ウルトラマン》を彼らなりの理想形として100%描いていると思うから。 不可思議なミステリーを追うチームがドラマを推進し、その先に怪獣が現れ、人の手に負えない状況を巨大な星人が格闘と光線技で始末する・・・そのシンプルな30分で見る者を満足させる。 SFミステリードラマと短い怪獣プロレスだけ。その黄金パターンのカタルシスを再現して積み重ねる113分。   リニューアルの要素は、ウルトラマン・怪獣・外星人の造形。オリジナルを尊重しつつ設定に準じた質感を与えた。 侵略テーマはセブン要素による補強。人類以外の原住地球人のことにも触れていた。 あまりに子供だましな設定は、ある程度是正して《オトナだまし》程度にアップデート。 とは言えテレビ準拠なので、ドラマ部分は深く掘り下げず、禍特対は狂言回しに徹した(設定されていても観客の想像に任せる)とこともウルトラマンのまま。2時間をワンテーマで描く『シン・ゴジラ』と同じフォーマットは使わなかった。出来たとしても、それでは原点回帰にならない。 『シン・ゴジラ』を基準に観てしまう人は、中途半端と感じるかも知れません。   それと長澤まさみのお尻パンパンは、和装の女性が気合を入れる仕草ですよね。 古いCMで、大原麗子がやってたと思います。あれをエロじゃない?と思うのはアンテナがエロに敏感過ぎる人じゃないかと。ただ、どアップで撮るより、引きの方が良いと思う。可愛く見せなきゃね。 風呂に入ってなくて臭い・・・の一連は、庵野さんがジブリの仕事で風呂にも入らず没頭して臭かったというエピソードの置き換え。庵野さんにしてみれば《仕事の出来る職人》の特徴。長澤演じる浅見をそういう生真面目なキャラとして表現しているのでしょう。 ハラスメントは許されませんが、何でもハラスメントだと安易に解釈して批判・封殺しようとする風潮に抵抗してるかも知れない。特撮芸術を衰退させかねない極端なホワイト化への異議申し立てかも。 ルーカスも禁欲的なジェダイが「人のあるべき道」とは、全然いってないですしねぇ。   『シン・ウルトラマン』に違うものを求めていた人、残念でしたね。 庵野、樋口コンビの特撮記憶細胞がベストだとして作ったこの作品。 私の特撮記憶細胞も両氏に酷似していたのでしょう、至福の113分を過ごさせて頂きました。
[映画館(邦画)] 8点(2023-10-03 14:49:36)(笑:1票) (良:4票)
2.  大怪獣のあとしまつ
大事故を起こした映画そのものより、事故の原因と、そこに至るまでの経緯に興味が湧く。   邦画で、評価・興行的に惨憺たる結果になった場合、製作側からは何の発信もなく沈黙する場合が多い。 傷に触れずに早く忘れたいのかも知れないが、失敗こそ原因を明確にして広く共有し、業界全体のレベルアップに役立てるのが大切だと思う。 かつて映画『マルサの女』の製作日記を詳細にまとめた「マルサの女日記」という本があり、映画製作を志す者のバイブルとなっている。 もし『大怪獣のあとしまつ』の製作経緯と何が失敗を招いたか詳細に検証・記録した『大怪獣のあとしまつ日記』出版されたら、優れた反面教師本となるに違いない。 まあ、当時者が映画の大失敗を実直に認め、保身を考えずそれを公にする気持ちがあればの話ですが・・・。  最後にひと言、予告編などの前宣伝。客を微妙にだまして集客するのは最低です!(ほとんどの客は怒っている)
[映画館(邦画)] 3点(2022-09-14 20:18:33)(良:1票)
3.  ブレット・トレイン 《ネタバレ》 
観ました『ブラッピ・トレイン』 『NOPE ノープ』のオマケ程度に思って観たんですが、こっちを先にレビューしたくなった。   まず、【日本語吹替】で見ましょう! いますよね、オシャベリな殺し屋。 『パルプ・フィクション』とか『デッドプール』とか この映画も殺し屋だらけ。その半数がメチャしゃべる。 字幕じゃ、たぶん会話のニュアンスが伝わらない。   つぎ、日本の描写。 以下【ネタバレ】です。 東海道線の駅の順番は異世界化し 鉄ヲタなら発狂しそうな、何ひとつ正解のない新幹線。 そして武装ヤクザの天国。そう、ここはアナザー・ディメンションNIPPONなのです。 まあ、映画ですから印象コラージュ的なアレです。 それを笑って済ませられるかで、好き嫌い真っ二つに割れると思う。   あとは、ブラピも主役として良い味だしてるし、殺し屋たちも全員がマンガチックなほど個性的。 真田広之もお飾りではなく、きっちり剣劇アクションしてくれます。 そして、すべてがデタラメでトンデモ。 映画全体が冗談みたいだからこそ、日本を舞台にここまで、派手なバイオレンスアクションを展開しても笑って見れるんだと思った。   観てて『デッドプール2』みたいなだなぁ~と思ったら、同じデヴィッド・リーチ監督でした。 『デッドプール』『キル・ビル』『ウルヴァリン: SAMURAI』がOKな人には、超オススメです。   ※訂正、正しいタイトルは『ブレット・トレイン』です。意味は弾丸列車(笑)
[映画館(吹替)] 7点(2022-09-06 12:01:35)
4.  ハケンアニメ! 《ネタバレ》 
水曜日に、トップガンとこれを見ました。「ハケンアニメ」 いろいろと噂は聞いていましたが、原作は知らなかった。   原作には関係なく、映画単体のレビュー(辛口)になります。  新人職業女子の自立ドラマとしては、サクセス・ストーリーとして伏線もよく効いているし面白く出来ていると思いました。 しかし、ここで描かれる覇権争いに至るアニメ製作現場と、二人のアニメ監督の葛藤に関しては、違和感がありました。  ここで描かれる覇権争いは、アニメ業界で働く個人(その代表としての二人の監督)を描くテーマとして、ポイントがズレていると思います。 映画を見た私の印象は《広告代理店によるペプシとコークの宣伝合戦》です。 プロデューサーは広告代理店の営業、アニメ監督は広告デザイナーに見えてしまった。つまりアニメの創作ではなく、戦略と根回しでアニメという製品を売る映画。 表面上は、アニメ監督の吉岡里帆が主役ですが、物語を俯瞰すると、明らかに柄本佑と尾野真千子の戦いがストーリーの主体。だから《覇権》という《売る》ことが映画のゴールになっている。 その証拠に、この映画でカッコイイところは、全部プロデューサーが持っていく。    ハッキリ言いますが、映画もアニメも「監督が売ることを考えたら終わり」です。 監督は、ひたすら視聴者の心を動かすフィルムを作る。コンテを直すシーンなら、どういう理由で、どんな表現かを具体的に見せないと共感できない。 意見の違うスタッフを動かす理由も“アニメを愛する同志”だから心が響き合う、そこをもっと見せて欲しかった。 創作を通して監督のアニメ愛、スタッフのアニメ愛が見れてこそ、観客も一緒に共感できると思う。  『ハメルンの笛吹き』という童話がありますよね。 私たち映画の観客や、アニメファンは「見る側」。アニメを作るクリアイターは「見せる側」です。 ハケンアニメは「見せる側」の映画で、私たち「見る側」の数を賭け、一喜一憂する。 私たち「見る側」を「笛で操るネズミ」のように表現してないか?「笛吹き」は「見せる側」=アニメの製作会社。 両者には上下格差の壁ができている。違和感の正体はこれ。集めたネズミの数で勝負する映画にしたのは間違いだと思う。  誰に見せたくて、この映画を作ったのか?   一番見てくれるのは、アニメが好きで、アニメを仕事にしたい若い子たちじゃないかな。 そんな子たちに、会社が望む監督の理想像を見せるのもいいが、一番大事なことは「アニメが好きであることの大切さ」じゃないかな。「アニメが好き」なことにおいて「作る人」も「観る人」も同じ地平に立っている。 多くのアニメスタッフは、きびしい環境でも、一人のアニメファンとして「アニメが好きだから」仕事を続けてるし、監督はその中で「ほかの誰よりもアニメが好き」だから監督な訳ですから。  この映画の救いは、劇中のアニメが素晴らしい出来なこと。アニメ全話を見たくなるくらい凄い仕事をしてると思う。 アニメパートのスタッフには、文句なしに120点をあげたい。 ドラマの欠点をアニメの素晴らしさが上回り、映画全体を美談に感じさせてしまってるのは大きな問題ですが・・・。
[映画館(邦画)] 6点(2022-06-27 19:13:20)
5.  夢みるように眠りたい
祝・デジタルリマスター版Blu-ray発売!   昭和初期の東京。 私立探偵:魚塚甚(佐野史郎)は「誘拐された娘“桔梗”(佳村萠)を探し出して欲しい」と依頼される。 依頼者は月島桜という女性。調査を始めた魚塚は“Mパテー商会”なる怪しげな一団に行き当たる。 さらに、事件と深く繋がる無声時代劇『永遠の謎』とは一体何か? 魚塚は謎の向こうに何を見るのか? そして桔梗は何処に・・・・・・  - 初めて観たのは、三越劇場だったかな?ミニシアターでの上映でした。 不鮮明な白黒画面、無声映画に活弁という古風なスタイルを〝あえて〟とった、邦画には珍しいカルト作品と言えます。 その狙って作ったスタイルが見事に〝映画への愛〟を美しくピュアに描き切っていて素晴らしい。 原案・脚本・監督は、これがデビュー作の林海象。後の『帝都物語』の脚本や『探偵 濱マイク』シリーズなども素晴らしい仕事。 1986年製作なので30年以上前のインディーズ作品ですが、変則的な劇中劇は今で言う【メタ構造】で林監督の才能が感じられます。 あがた森魚の音楽も映像にぴたりと符合し、独特の世界観を構築しています。   今回、国内版Blu-rayと米国ARROW VIDEO版Blu-rayの両方を購入しましたので、好き過ぎで書けなかったレビューをやっと書きました。   ARROW VIDEO版で確認したデジタルリマスター映像の鮮明さは、DVDとは雲泥の差です。 ただ、劇中映画『永遠の謎』は元々あったグレイン(画面の粒子感)までパキッと鮮明になり、古い活動写真の表現として逆効果に感じました。まあ「見ようによっては」ですが。 総合的には素晴らしいリマスター。いや、劇場鑑賞の印象さえ遥かに越えて鮮烈で作品に惚れ直しました。  - 映像特典(ARROW VIDEO版) ・本編オーディオコメンタリー1:林海象監督と主演佐野史郎さん(※DVDのコメンタリーと同じ音源を使用) ・本編オーディオコメンタリー2:日本映画専門家トム・メスとジャスパー・シャープ(※字幕なし) ・佐野史郎さんインタビュー「卵はいくつ?」(28分49秒) ・活弁士 澤登翠さんインタビュー(18分13秒) ・澤登翠さんによる劇中映画「永遠の謎」の活弁パフォーマンス(6分47秒) ・「夢見るように眠りたい」修復メイキング(4分01秒) ・サイレント時代劇のシーン(2分40秒)※京都おもちゃ博物館アーカイブより ・オリジナル劇場予告編(2分38秒) ・英語版予告編(2分38秒) ・静止画ギャラリー  映像特典(国内:ドリームキッド版) ・本編オーディオコメンタリー:林海象監督と主演佐野史郎さん ・予告編(2分39秒) ・英語版予告編(2分39秒) ・修復メイキング(4分17秒) ・林海象監督メッセージ(43秒) ・対談映像:林海象監督と主演佐野史郎さん(4分23秒)   舞台活動から映画へと脱皮する林監督の、気恥ずかしい程の“その時”がフィルムに焼き着いて、同じく“その時”の私に共鳴したのだと思います。
[ブルーレイ(邦画)] 8点(2022-04-08 19:27:49)
6.  竜とそばかすの姫 《ネタバレ》 
水曜日。平日1200円の映画館で観て来ました。 ニュース映像でカンヌの観客が言った「これまでの細田作品で一番完成度が高かった。」その感想は本当か?確かめに・・・   テレビの所さんの番組でやってた密着取材を事前に見たためか、バーチャル空間の凄いCGも想像の範囲内で驚きには至らず。やぱり事前に情報入れちゃいかん!と反省。  さて、「これまでの細田作品で一番完成度が高い」に関しては、残念!“否”でした。 理由は、物語りを複雑に(=幾つかのテーマを並列に)描いたため、共感するポイントが分散していること。 主人公すずや、彼女を取り巻く人たちの人格、相互のつながり方が過去の細田作品の焼き直しに見えたこと。 一番の問題は、物語の展開に無理を感じたことでしょう。   以下は【ネタバレ】を含みます。   家族の不幸で自閉的になる → 親友が実は名家の電脳少女! → たまたま作ったアバターが電脳世界一の歌姫になった! → 誰も見つけられない破壊者の隠れ家へ潜入! → その正体を突き止めた! → その結果、現実世界でDV親から子供を救った!しかもたった一人で! それと同時に、現実では自分自身と学園のマドンナの恋を成就させている。 悩み多きJKヒロインなのに、いくら何でもスーパー大活躍過ぎるでしょうよ(笑)   周囲の助けを借りて、がんばって電脳世界で歌姫になり、現実の苦しみに希望を与えるコンサートをする。 現実では「のど自慢」に出て鐘2つ。それで充分感動できるのに・・・   DVから子供を救う展開も、現代的なテーマを入れたのでしょうが無理やりな感じ。 警察に保護させなさい!証拠映像あるし、警察の方が現着も速い、下手すりゃ刺されちゃうぞ。 トラウマを打ち破るイニシエーションとして、クレヨンしんちゃん「おとな帝国の逆襲」の階段登りと同じ演出なのでしょうが、電脳歌姫になった時点で、彼女はトップ・ユーチューバー以上の「世界を変える力」を得ている訳だから、そこは「歌の力」で暴力を打ち破らないと一貫性がなくなる。ベルが歌うシーンには感動させられたから、すずの歌こそ映画の中心にするべき。 《電脳世界の歌の力》で現実を救う話だったら、「サマーウォーズ」のAIの暴走を《現実の家族の力》で止める話と対(つい)を成して『細田守電脳二部作!』になったんじゃない!?て思ってしまう。   映像のクオリティは高いし、電脳世界で歌うシーンには感動する。嫌いじゃないけど、物語が散漫だったという感想です。 ※作る側の視点でしか映画を語れない、理屈っぽい嫌なオトナの感想(笑)このアニメが大好きな人ゴメンなさいね。
[映画館(邦画)] 6点(2021-10-31 18:49:03)(良:2票)
7.  ゴジラvsコング
まず驚いたのは、基本ストーリーが1962年の「キングコング対ゴジラ」だけじゃなく「キングコングの逆襲」とのミックスだったこと。 円谷英二の東宝特撮作品をリスペクトする私は、もうそれだけで興奮が止まらなかった。    ゴジラ・シリーズへのオマージュは他にも随所に見られ、(たぶん)エヴァをイメージしたシーンまで。 ある意味で単純=シンプルな、子供でも理解できるスートーリーも“昭和ゴジラ的” 着ぐるみ特撮では不可能なド派手なバトル=怪獣プロレス(←死語復活!)スケールの大きい世界観、大人も子供も楽しめる娯楽映画の決定版!(←これも死語復活) レジェンダリーの《モンスターバース》第1フェーズ最終作!堪能させていただきました。 具体的に語りたいのは山々ですが、公開前なのでここまで。   昭和ゴジラのファンなら、このシーンは○○のオマージュ、この設定は○○と、ニヤニヤしながら楽しめるはず。 是非リングサイドで・・・いや大スクリーンで!3Dや4DXで観るもよし!親子で観ればより楽しい!エンターテイメントです。
[映画館(字幕なし「原語」)] 8点(2021-05-17 21:51:48)
8.  シン・エヴァンゲリオン劇場版:||
『シン・エヴァンゲリオン劇場版 :ll』 公開2日目/TOHOなんば/13時10分の回   豪快にポップコーンを食う兄ちゃんの隣で鑑賞(←まあ、気にしないけど) アスカ。やたらとパンツ見せる(←ネタバレかな?) でも、豪快にパンツ脱をいで見せてるのは庵野秀明監督でしたね(←比喩です) 過去のエヴァで問題だった部分を捨てるのは簡単だけど、それはしなかった。 伝わらなかったもの、不完全だったものを「あるべき姿に」して今回見せてくれた。 それは全てのエヴァから「逃げなかった」から出来た、全てのエヴァの補完編でした。   観客の期待を超える「サービス過剰アニメシリーズ」の完全なる終劇でした。  個人的レビューと感想と贈る言葉を兼ねてひと言・・・「責任とったね!」(CV:平野 文) ネタバレだな、どこが? わかる人にはわかるはず。   P.S 皆さんのレビューを読むとエヴァに求めているものが現れていて面白い。
[映画館(邦画)] 8点(2021-03-15 17:39:00)
9.  天気の子
『天気の子』私は好きです。   猫が妙に漫画チックに描写されてて  “これは青春の夢物語だよ” という寓話宣言だと思った。  だから、この映画には現実との不整合や歪曲  非常識やご都合主義、ゆらぎ、曖昧さ、雑味がある。  寓話的な映画で思い出すのは  『ストリート・オブ・ファイヤー』  『ブルース・ブラザーズ』  『ブレードランナー』  『ベイビー・ドライバー』  どれも、ロックンロールやR&B、アンドロイドの夢物語で  ボーイ・ミーツ・ガール と逃亡の映画。  強力な絵力 (えぢから) と音楽で、グイグイ持って行く。  主人公は、気恥ずかしいまでに子供っぽく一途で無鉄砲。   『天気の子』も思春期少年のデタラメな夢物語。  方程式に則った前作より、自由で人間らしく素敵だった。   ネット上のレビューは共感できる出来ないが極端に分かれている。  常識や構造にこだわる大人には聴こえない (響かない)  《モスキート音》みたいな映画だなぁと(笑)  今もどこか夢見て生きている人にだけ伝わる映画だと感じた。   宮崎駿監督も初期の頃は  「アニメーションは子供のものだ」と言っていた。  新海監督には、思春期の若者たちに向けて作り続けて欲しい。  あの光り輝く世界は、大人にはもったいないから...   明日も“雨ときどき晴れ”でよろしく。
[映画館(邦画)] 9点(2021-01-05 21:07:30)
10.  シン・ゴジラ 《ネタバレ》 
【初見の感想】「爽快」  1954年の第一作を原型に庵野秀明監督得意の様々なカッコイイオマージュカットの連続。(エヴァ的と批評されるのは、氏に厳選された過去の特撮作品のカッコイイ場面の再構築こそが映像面での庵野スタイルであって氏の各作品の表現がルックス的に酷似するのは当然なのです。特に今回は本家東宝作品だけに、より堂々といつもの10倍増しの大サービスとなっています!) 私にとって衝撃だったのは・・・シン・ゴジラが見ためはゴジラだけれど、ヘドラ的だということ。第一形態は巨大オタマジャクシ(という設定があったらしい)。怨念を持った破壊神を〝進化する化学物質〟のように設定している点もそう。  映画自体の後味が爽快なのは〝如何にも日本人らしい日本人たち〟が不器用だろうが何だろうが最善の方法を考え、寝食さえ忘れて黙々と実行し、闘いに泥臭く勝利する映画だったから。  そして・・・、ギレルモ・デルトロの「PACIFIC RIM」やギャレス・エドワーズの「GODZILLA」が世界的に大ヒットし、あぁ怪獣もゴジラも海外の大資本映画の独壇場になってしまった・・・と伝統の終わりを感じていたのを、庵野監督と特撮の職人達が最後に生み出した、魂の咆哮『シン・ゴジラ』の熱線が見事に焼き払ってくれたからです。  【最終的感想】「映画監督」  ※以下の感想は【それを言ったらオシマイ】的な話です。ネタバレとは違いますが『シン・ゴジラ』について「内容の考察」で盛り上がりたい人に水をさす可能性があります。ご注意ください。  私は、庵野監督のことを「特撮好きのアニメ職人ビジュアリスト」だと解釈しています。 しかも常人と違って、視覚・聴覚的に経験した「傑出した事象」を完璧に記憶し、純度を高めて新たな表現として構成する「再現力」が突出していて、同時にその脳内映像を1/30秒単位で描きだす(=絵にできる)技能を有した、超・映像職人だと。 おそらくですが、氏が創作の喜びを感じるのは「映像を表現すること」それ自体であって、大衆へ向けて「社会的メッセージや思想を伝えることでは無い」と考えます。  只ただ「自分の好きな映像を徹底的に創りたい人」だと思うのです。  さて、シン・ゴジラの膨大な台詞や表現、意匠、ゴジラの造形に「何かの意図やメッセージ性を感じる」のは何故でしょうか? 観客に何かを伝えたいのであれば、劇中で明確に主張するべきではないでしょうか? 普通の映画ならそうします。過去のゴジラ映画もそうでした。その点、シン・ゴジラには何かの意図を感じさせる演出=「不完全に書き込まれた情報」が多すぎます。  これは、明らかに意図した「不完全な情報の提供」です。  私たちは、SNSなどに流れている大量の情報に対して、怒り悲しみ、考え、共有し、自己主張することが日常化しています。国民総批評家のような時代に生きています。 シン・ゴジラの膨大な台詞や意匠、ゴジラの造形の中に、社会的な課題、学術的&オタク的知識、重層的意味を持つ台詞や音楽、過剰な文字情報などなどを「大量の断片情報」として監督は散布しています。  だから映画の鑑賞後・・・まるで試験問題を前にした学生のように、その意図を模索せずにいられなくなるのです。  庵野監督は「持てる限りの手法を駆使した映像」で、観客が映画館で楽しめる作品を創りました。同時に、「埋設した断片情報によるパズルゲーム=思考による考察と議論」で、観客が映画館から現実に帰った後も永く楽しめる作品にしたのです。 しかし、知識量の多い現在の観客が相手ですから、現実的かつ、容易に解決できない問題を準備する必要があり、その為に大変な努力を費やしたに違いありません。そんな過剰サービスを普通の監督はしません。監督業を越えた信念か、オタク魂の成せる技です。(ハリウッドの大資本が作る映像と競うには『知恵と努力と根性で奇跡を起こすしか手が無い』のです)  創ることに全力投球。ですから「正解」まで用意したとは思えません。  そもそも、哲学者でも科学者でも評論家でもない、一(いち)映画監督が大衆に向けて専門外のメッセージなど発信できません。「監督はただ、考えるに足る物語を見せるだけ」なのです。 それは、宮崎駿然り。スタンリー・キューブリック然り。議論される自作について監督たちが多くを語らないのはその為です。「問題を考える材料は映画として語った。後は皆さんが各自で自分なりの結論を模索して欲しい。」それがメッセージです。  これは・・・映画の冒頭で、牧悟郎が残したメッセージ「 私は好きにした。君らも好きにしろ。」と同じことです。
[映画館(邦画)] 9点(2019-11-02 12:38:06)(良:3票)
11.  ドラゴンクエスト ユア・ストーリー 《ネタバレ》 
山崎監督のインタビュー「副読本のようにならず、ゲームというメディアと戦える方法はないだろうか……ということを来る日も来る日も考えていた」そしてある日、映画のプロットを書いているときに「今回挑戦した新たな手法がふっと浮かんだ。」(シネマトゥデイ)   そのアイディアが...裏目に出ましたね。  長時間プレイして得る達成感に対して、2時間そこそこの映画で期待に応える確信が持てなかったのかも知れない。  今回挑戦したと言う「新たな手法」は、山崎監督にとっては新しいかも知れないが、観客にとっては決して新しくはない。その代表例が TVアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』のクライマックス。  物語に愛着を持つ視聴者はその演出に混乱し、ある意味でエヴァは伝説になったが、そんな伝説、そんなインパクトはいらない(笑)   作者の意図を超え肥大化した作品に、プレッシャーを感じた作り手が まれに陥る選択《物語世界それ自体を客観的視点で再定義する》ことで 物語を自分の手元に戻し、終結させる。  ただし、これは《観客それぞれが補完し自分用にカスタマイズした世界を、一方的に再定義してしまう》ことでもあり、よほど上手く行わないと拒絶反応を受ける事になる。   本作では、物語のクライマックスに突然、それが発動する。  今や東宝から巨匠扱いされるほどの監督が、これほど大衆に支持されている物語で、こんな危険な博打を仕掛けるとは信じ難い。   一応、私もDQVをエンディングまでプレイした一人。  この映画化に期待したのは、剣と魔法と勇者の成長、愛嬌あるモンスターたちとの戦い、謎と伝説と栄光の物語。その単純明快なヒロイック世界の追体験だと思うのだ。   百歩譲って、客観視点を生かしたければ、アバン(イントロ)で堂々と前振りするべきだし、エンドクレジットはオールDQシリーズのふり返りにするべきだった。   以上、否定するように書いたが、本作のDQらしい雰囲気づくりやCGキャラクターの (子供にも受ける) 演出には好感を持った。  不安から始まった鑑賞も、それなりに楽しんで終盤を迎えられた。CG制作スタッフの努力には感謝したい。   後にテレビで放送する際は、客観視する部分をカット(アフレコも変えて)発動したのはミルドラース (ラスボス) の次元魔法ってことにしてくれない?
[映画館(邦画)] 6点(2019-08-08 19:52:11)(良:1票)
12.  LUPIN THE IIIRD 峰不二子の嘘
男性の目線で描かれた峰不二子のハードでアダルトなアニメだった。 (前後篇 各30分x2/計60分)LUPIN THE IIIRDシリーズとしては3作目。 基本的にはそれぞれ独立したストーリーだが、今回、各作品の連続性を匂わす部分があり 既存の2作『次元大介の墓標』と『血煙の石川五ェ門』を先に観ておくと、より楽しめると思う。  「前篇」は、なかなか物語の行き先が見えない上、不二子の行動原理も掴み難く、何だかモヤモヤしたが 「後篇」になるとギアがトップに入り、敵キャラとの対決で峰不二子という女の「強さと怖さ」がムキ出しになる。 そして、ルパンにだけ見せる不二子らしいキュートな顔、その理由も物語を通して何となくわかる。 ルパンと繋がっていても完全には馴れ合わない。そんな不二子の《自立した生き方》を納得させられる作品だった。  小池監督のハードでアダルトな《LUPIN THE IIIRDシリーズ》は、 ルパンをオマージュした『カウボーイビバップ』への、本家ルパンからの逆オマージュにも思える。 次元、五ェ門、不二子と来て、おそらく銭形篇、ルパン篇と続くのだろう。  そうそう、このシリーズは作画面でも大人の鑑賞に応えられるハイクオリティ。 趣向を凝らしたアクションシーンも見応えがあり、リアルに描かれた高級車でのカーアクションなど ガジェット好きの心を毎度くすぐられている。 個人的には、アニメで唯一の「完結を観るまでは死ねない」シリーズだ。
[映画館(邦画)] 7点(2019-06-05 10:26:09)
13.  ゴジラ キング・オブ・モンスターズ 《ネタバレ》 
人間は、知恵で地球の覇者となった以上、 核の問題も、知恵で乗り越えるしか道はないのか・・  「ゴジラ/KotM」にも、核のテーマが描かれてる。 しかし、今回は過去の「東宝ゴジラ」へのオマージュが多すぎ、まるで最新のVFXで作った、東宝ゴジラのパッチワークを見ているような気にった。 もちろん、見知った三大怪獣+ギドラの大迫力映像、伊福部昭&古関裕而の音楽、追悼クレジットには高揚させられた。ストーリーも、怪獣伝説、核と地球環境の問題、家族の問題、終末的大災害などがテンコ盛り状態で、もうお腹いっぱいだ。  でも、それが逆に映画のテーマを散漫にし、過去作を拡大再生産し消費するだけの、オリジナルの創意工夫に欠けた印象=後味となった。 オマージュに徹するなら、音楽も変にアレンジせず大音量で流してくれれば、どれだけ燃えただろうか。  まあとは言え、それも東宝ゴジラファンならではの贅沢な意見で、日本ではまず作れない《超ゴジラ映画》を楽しんだ事は確か。 蘇った怪獣も、まだ半数しか登場してないし、まだまだこれからって感じだろう。 次作「コングVSゴジラ」は、もっと明るい画面で、コング派とゴジラ派に別れて応援できるような映画にして欲しいな!
[映画館(吹替)] 6点(2019-06-05 09:47:52)(良:1票)
14.  キングダム(2019)
原作漫画やアニメは未見ですが、相当シェイプされてる感じでしょうね。 長尺にして、サブキャラの背景まで描き込めば物語にも厚みが出て、もっと良くなる・・と思いましたが 映像の作りが丁寧なだけに、長くすると制作キャパを超えて、逆にクオリティが落ちそうな気もします。 ならば、現状がベストなのかも知れません。 スケールも予算もアップした続編を期待します!
[映画館(邦画)] 7点(2019-05-01 22:06:47)(良:1票)
15.  来る
原作は未読。T○H○シネマズデイで『ヘレディタリー 継承』とホラー2本立て(死語)鑑賞。  端的な感想を言えば、並のJホラーとは一線を画す 恐怖の地域伝承ミステリー。 まず、主役級スターを並べたキャストと、カメオ出演の多さから製作サイドの気合の入り方がわかる。数多い傑作CMを手掛けた中島監督らしい凝ったビジュアル。今の日本人を皮肉った人物描写。随所に散りばめられたユーモア。先の読めないミステリー的な展開。 どれをとっても、シンプル・イズ・ベストなJホラーの枠を超えた【ワンランク上のエンターテイメント作品】である。  しかし、飽きさせることなくラストへ盛り上げた(100点)展開の最後はドカンと派手なバトルでスッキリさせて欲しかった。例えは悪いが、エヴァンゲリオンTVシリーズのラストのような、良くわからない【良かったね!】なラスト。思わず、書店へ直行し原作を買ってしまった。(笑)  『エヴァ』や『2001年宇宙の旅』は誰も見たことの無い映像をこれでもか!と体験させた上でオチを回避し《無限思考》へと観客を誘う傑作。もし、それを狙ったのであれば、ラストまでの展開を200点以上にするべきだったし、それが出来ないならラストを120点にするべきだった。 そうであれば、予告で怖いホラーを想像して来た観客が違うかたちで満足する(口コミで広がる)映画になっていたかも知れない・・・実にもったいない。  個人的には『ヘレディタリー』の直後で 楽しめたから、7点!
[映画館(邦画)] 7点(2018-12-15 23:04:17)(良:1票)
16.  万引き家族 《ネタバレ》 
この家族を見ていると、 実の家族を失った者たちがバラックの家に寄り集まって暮らし 盗みや違法行為で命を繋いでいた時代・・ 昭和20年代、終戦後の貧困状況下の日本を連想してしまう。  (自分が体験した訳でも、日本人全員がそうだった訳でもないが 記録映像などで私たちはそれを知っている。) この映画の家族にリアリティとノスタルジーを感じるのは “あの頃の日本人”の姿がそこにあるからかも知れない。  さらに言えば、この映画が世界中で共感された理由・・ 国が経済的に発展するという《光》と、それが生んだ《陰》 その陰に(自ら望んだ訳ではないのに)陥ってしまった “普通の人々”  その姿を描いているからに違いない。  そして、普通=光であり《善》であるはずの官職たちの言葉が 《偽善=闇》に反転して見えるラスト。 そこには「豊かさを得るために人が失いつつある何か」がある。  私がこの物語に、悲しさと同時に “恐ろしさ” を感じる理由だ。
[映画館(邦画)] 7点(2018-11-04 00:05:10)
17.  若おかみは小学生!
絶賛ツイートが頻繁に流れてくるので劇場へ。 もうド直球の・・泣かせる人情アニメだった。  と言うか・・ 小学生おかみ?のメンタルは、高校生くらいかな。 だから、これはアレだね、 大人オタク世代がティーンエイジの頃に親しんだ 『うる星らつら』とそのチルドレン的な数々の作品群 (何でもありのドタバタラブコメ)のフォーマット。 その慣れ親しんだ雰囲気がベースにあるから 泣かせる部分も観てて素直に共感できちゃうんでしょう。 明るいお色気シーンまで ちゃんとあるし・・  〝涙は、笑いとセットでこそ生きる〟です。  因みに、客席の9割以上がオトナでした。笑
[映画館(邦画)] 7点(2018-10-14 19:15:14)(良:1票)
18.  銀魂2 掟は破るためにこそある
真夏のオールスターかくし芸大会!ふたたび(笑 たいへん楽しゅう御座いました。  エンディングのあの歌だけど 20年前のドラマネタが今の学生さん達に、果たしてウケるのか!! おじさんにはウケたよ🤣  なぜ、あの歌かと言うと・・ 真選組(幕府の警察組織)の話だからだよね、わっかるかな〜
[映画館(邦画)] 7点(2018-09-03 18:41:03)
19.  カメラを止めるな! 《ネタバレ》 
これは、見事に構成された現場あるある・・・である(笑  デジタルで動画を撮る行為が身近になった今だからこそ 皆にいいねされ、広がって、大ヒット作品になったのだと思う。  ある意味、YouTube的な “スゲー動画” の延長線上にあって シンプルなアイディアを、体力と頭脳とチームワークで見せた切った傑作。 賛美を込めてキャッチを捧げるばらば・・・  『Bムービー現場あるある❗️❗️謎の廃墟にゾンビと映画魂を見たッ❗️❗️』  上田慎一郎監督がメジャー映画に行くかは定かでない。 同じバックステージを描く「蒲田行進曲」や「ラジオの時間」とは異質。 むしろ「鷹の爪団」や 岡崎体育「MUSIC VIDEO」ような臭いもする。 シンプルなアイディアを徹底して面白く見せる、その構成力とバランス感覚は “映像芸人” 的でもある。  もちろん、これは『ゾンビ映画』ではない。 エンドクレジットのメイキング映像までが計算され尽した 最高に面白い、モキュメンタリーを装ったドキュメンタリー映画なのである。  監督第2作が今後公開されるとすれば、上田監督の本質がそこに見える筈なので 一発屋でない証明を世間に見せて欲しい! 期待してます。
[映画館(邦画)] 8点(2018-08-23 19:22:08)
20.  GODZILLA ゴジラ(2014) 《ネタバレ》 
久々に鑑賞。やはりこの映画は『平成ガメラ』と『未知との遭遇』Remixに見える。  原発事故の裏にある謎を追うあまり孤立し疎外されるジョー・ブロディのキャラは、もろUFOの謎にとり憑かれて孤立する『未知との遭遇』のロイ・ニアリーで、そう思って見ると同じ描写だらけだと気付く。立入り禁止区域に侵入し汚染がないとマスクを脱ぐ。政府機関に尋問され自説を否定されるが一人の学者(渡辺謙=フランソワ・トリフォー)だけが理解者となる。 主人公フォードの息子撮り方もバリー少年のそれと同じでクライマックスの後に母と再会するシーンもまんま。砂漠に船=ジャングルに潜水艦。等々きりがない。  怪獣関連は、ほとんど『平成ガメラ』。コジラの設定からして地球の守護者のようで、ラストでゴジラを見る人類のまなざしは完全にレギオン襲来やイリス覚醒と同じ。ムートーの設定も空飛ぶ脅威ギャオス、電波系レギオン、光る魔物イリスの特徴をミックスしたもの。 ゴールデンゲートブリッジのスクールバスはドナー版『スーパーマン』のオマージュだろうが、子供達を(偶然だが)守ったようにも見えるという絶妙な演出は樋口真嗣監督が『イリス覚醒』の渋谷シーンで少年を守ったように見える演出のトレースだろう。他にも船上から海中の巨大怪獣を見るカットなど ビジュアルの引用はまだまだ沢山。  だからと言ってギャレス・エドワーズ監督を批判する訳ではない。 よく日本の優れた怪獣映画に学び、それを実践して全体を手堅くまとめ上げ、レジェンダリー版ゴジラを怪獣映画の王道として確立させたと評価している。次作、次々作が楽しみで仕方がない!
[ブルーレイ(吹替)] 7点(2018-08-05 20:52:07)(良:1票)
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