1. ジャッジ・ドレッド(2012)
《ネタバレ》 警察ドラマの枠組みを一切はみ出さないシナリオが渋い(あ、ミステリ要素はないですが)。 ここまでくると「冒険を避けた」っていうんじゃなく逆に「新たなチャレンジ」に見えてくるからフシギ。 (詳細はブログにて)[インターネット(字幕)] 7点(2014-08-17 10:56:15) |
2. ジャッカル
《ネタバレ》 ぎゃっははははあぁん~っ!o(>▽<)o" いま goo 映画情報で、この映画の解説(http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD30864/story.html)を読んでたんですが、お、お、おかしすぎるぅ~! 腹がよじれる~! 『はたしてジャッカルの究極兵器が演壇を襲うが、夫人は間一髪で無事』とか、なんじゃその究極兵器って! あの目立ちまくりマシンガンがキューキョクだったんかよ! 凡作のあらすじを何とかして読めるものにしようというライターさんの苦闘の跡が笑いにまで昇華されてしまって、もはや手のつけようのない駄作であるコトの逆証明みたいになっちゃってます。でも、製作者の意図はわかんなくもないんですよね。『ジャッカルの日』がリアルな展開、抑えた演技・演出の傑作だとすれば、これをハリウッド流儀でバリンバリンに改造してゴージャスな展開、派手な演技と演出にしてやれば「もっと素晴らしくなる(…と製作の誰かが言ったに違いない!)ではないかーッ!」。んなわきゃないのは皆さんご存知の通り。ハリボテの展開と男臭い(=頭悪い)演技・演出で、滅多に見られない勘違い企画に…その象徴があの『究極兵器』なんだとすれば、確かにあれって本作の全てをあらわしたバカアイテムなのかもしれないですねえ(確かに試射のシーンだけはオリジナルとのギャップに笑ったけどさ)。やるなら、ブラッカイマー製作の映画くらいもっと男臭く(=頭悪く)、もっと豪快に(=大風呂敷に)、徹底してやったらんかい! 世界一の暗殺者が日本車に乗っても全然ゴージャスじゃないぞ! その昔から、暗殺者はアルファロメオに乗って潜入すると相場が決まっとるんぢゃあ。…なお goo 映画情報によれば、本作は『ジャッカルの日』との関係を一切明示していない(クレジットしていない)とのコト。まあアレじゃ、「リスペクトです」とタランティーノみたく胸を張る事すらできんわなああぁぁ(苦笑)。 [映画館(字幕)] 2点(2005-12-29 06:43:36)(笑:1票) (良:1票) |
3. シャイニング(1980)
《ネタバレ》 作りも演技も巧い。人工雪も豪快だしセットも豪華。なのに響いてこない。イマイチ。なぜならそれは、(ダンスホールのバーのシーン/エンディングの写真でわかるように)幽霊たちを一種の「社会」と解釈して、父親が狂っていく過程に理由付けをしている(社会に順応する=家庭を抑圧する)から。そういう閉じた大屋敷の世界観は『ファニーとアレクサンデル』にも通じる設定なので、映画芸術としてはOKかもしれないが、「じゃあ幽霊話くらいでこんな大作にすんなよ」って言いたい。また、近所付き合いを失ってポッカリ空いた穴が、見えないものを見せているのだとしたら、当然奥さんにも何らかの異変があるはずなんだが。全体構成はキングの原作を踏襲しているので、こういう部分で突き抜けられない(原作ではオヤジとダニーが霊感を持っているので過去の亡霊を見る事になる)。最初のスクリプトは「狂ったオヤジが妻と子供を惨殺した後に自分も自殺。翌年になり、次の管理人一家がやってきて、食卓を囲んで楽しそうに談笑しているダニー一家の亡霊を見る」てな感じだったらしい。これなら理解できるんだけどねえ。出来上がったラストじゃ、社会の一員になるためには家族と別れなならんのか~っ! てな無常さを感じるね。 撮られた時期がベルイマンの『ファニーとアレクサンデル』に近く、かつ話のベクトルが全く逆(コッチは「幽霊を理解し愛する演劇一族」の話)なので、天才キューブリックの限界点を見る思いがする。(追記:これはいわゆる「雪ボケ」の話なのだが、雪の多い日本でもこの手の民話はある。冬中雪に閉じ込められた山寺の和尚さんを助けに行ったら仏像を食っちゃってたとか…人食で生き延びたドナー隊の話もそうだが、「雪ボケ」ジャンルと言うものはもっと追求されていいかもしれない) 3点(2004-05-24 02:46:15) |
4. シンプル・プラン
最初観た時は「えーっ! これがライミ映画かよ~」って気がしたんですが、何年か経ってジワジワと沁みてきました。ライミって監督としては小者だと思うんだけど、逃げを打たずに堂々と演出する点が特徴です(だから『キャプテン・スーパーマーケット』なんかの自爆っぷりが凄いんだが…)。この映画は、ライミ流の「ごまかさない演出」が最大限プラスに働いて、田舎の人間像が上手に構築されていますね。個人的にはもっと田舎人の煩悩思考を全面に押し出して欲しかったけど、都会派監督にはこれが限界かな。あと、オイラ北海道人ですが、雪の描写は巧いですよ。雪の硬さ・柔らかさ・冷たさ・暖かさが肌に感じられるほどでした。これは原作の描写も影響してると思いますが、好得点です。 6点(2004-05-23 16:28:36) |
5. ジャッカルの日
最近、レビューで自分の原点を見失いつつあるので書いてみます。小学生の時にTVで見た。以来、最高にかっこいいオトコ像は常にジャッカルであり、エドワードフォックスだった。映画としてより原作の素晴らしさ、演技の素晴らしさに負う所が多いのだが、DVDで見直してみて…狙撃当日の早朝、お祭の準備の様子を長々とドキュメンタリー風(つうかモノホンのお祭映像だと思うけど)に描いた点が、クライマックスの盛り上げに絶対必要だった事を思い知った。これはフォーサイスの才能ではなく明らかにジンネマンの撮る映像のパワーなんだろうな。これが群集の力か。観客の胸元までのしかかるような圧迫感を与えるシーンは他にあまりない。 10点(2004-02-12 04:21:39)(良:1票) |