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とらやさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2102
性別 男性
自己紹介 善人が苦労が報われて幸せになるハッピーエンドの映画、
悪人が出てこないゆる~い世界観の映画、
笑いあり、涙ありの人情喜劇が好きです。

2008年11月19日の初投稿から、早いもので10周年を迎えました。
この間、みんシネのおかげで出会ったいい映画もいっぱいありました。
管理人様、レビュワーの皆様、いつもお世話になっております。
これからもよろしくお願いいたします。
2018.11.19

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1.  シング・ア・ソング! 笑顔を咲かす歌声
寡作の人ピーター・カッタネオの久々の作品です。 「フル・モンティ」もそうなのですが、不安や悩みを抱える庶民が一致団結して何かを成し遂げていく。 こういうストーリーをコメディタッチで描き出すと、変わらずいい味わいを出す監督さんです。 本作もリーダーシップを発揮しようとする大佐の妻と、部下の妻たちに最初は微妙な空気が流れつつも、 少しずつその心の距離を縮めていく過程の描き方がまあ、ベタではありますが本作はそれがいい映画です。 本当にこれで合唱団になっていけるのか?と思っていた序盤、 1つにまとまるきっかけとなるのが日本での知名度はないですがヒューマン・リーグの曲というのもイギリスらしくていい。 本作も「フル・モンティ」などと同じくイギリス映画らしい空気、イギリス映画らしい良さがある佳作です。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2024-01-30 16:19:07)
2.  ジョーンの秘密
第2次世界大戦から戦後の東西冷戦の時代。 ソ連に原爆の情報を渡した、実在した1人のイギリス人女性の実話に基づくドラマ。 キャストを見ると、「ジョーン・スタンリーと若き日のジョーン」となっていますが、 むしろ「ジョーン・スタンリーと年老いた晩年のジョーン」というべき作品構成になっています。 名優ジュディ・デンチは過去を回想し、作品のストーリーテリングを支えるといった位置づけで 実質的な主演は若き日の彼女を演じたソフィー・クックソン。 実話モノゆえ、スパイものとしては地味で淡々とした流れとなっていますが、 彼女と、彼女の周りにいた親友や男たちとの関係を通して、 なぜ彼女がこのような行為に至ったのかはしっかり描かれていたと思います。 終盤に息子に対して、 「東西それぞれが大量破壊兵器を持てば、どちらも使えない。私が原爆を使えない状況を作ったの。」 ラストも群がる報道陣に対して、 「私はただソ連と西側を対等にしたかった。そうすれば恐ろしい世界大戦がまた起きるのを防ぐことができる。 歴史を振り返れば、私が正しかったと分かるはずです。」と言った。 その危機はあったが、確かにこれまではそうだったのかもしれない。 しかし2022年。核兵器の使用をチラつかせる独裁者と、今ウクライナで起こっていること。 このタイミングで見た本作。核兵器の廃絶を強く願う。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2022-03-06 11:13:24)
3.  シンプル・プラン
雪深い森の中でたまたま見つけた墜落した飛行機。その中には440万ドルが残されていた・・・。 安月給だが真面目に働き、妻と、妻のお腹の中にはもうすぐ産まれくる子どももいる主人公の男。 冒頭はこの夫婦が一番まともに思える。あとは一緒にカネを見つけてしまった失業中の兄と、兄の友人。 ヤバいカネかもしれないが黙ってれば、うまくやりさえすれば目の前のカネは自分たちのもの。 あぶく銭を前に、普段は見えない人間の持つもう1つの顔を表面化させ、 あぶく銭を前に人間が豹変していく様を地味に、ひたすら地味に見せていく。 見る者に、ここに自分がいたらどうするだろう・・・?と考えさせる、登場人物を絞り地味ながらも設定が見事。 登場人物の冒頭の印象とは裏腹に、このシンプルプランに次第に精神的に耐えられなくなって壊れていく兄が印象的。 演じるビリー・ボブ・ソーントンがこの役に素晴らしくはまっています。 サム・ライミにはこういうスケールの映画ももっと撮ってもらいたいなと思いますね。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2022-02-22 18:11:42)
4.  ジュディ 虹の彼方に 《ネタバレ》 
ジュディ・ガーランドの最晩年のロンドン公演と、その時彼女に関わった人々とのドラマ。 最愛の子ども達との関係や、歌えるような状態でなくても、 ステージに上がりスポットライトと喝采を浴びた瞬間、人が変わったように魅せる圧巻のステージ。 ジュディといえばやはり「オズの魔法使」や「若草の頃」の輝いていた彼女の姿が印象的ですが、 その後は常に彼女にはスキャンダルがつきまとい、その最晩年を描いた作品なので当然彼女の辛い姿もありましたが、 それでも作品の根底には彼女へのリスペクトがあったと思うし、いい映画だったと思います。 ロンドンでマネージャーをつとめた女性や、最後に粋な計らいをみせたロニー・ドネガンといった、 ロンドン公演の際に彼女の近くにいた人物描写も良かった。 また、これは本当にあったことなのかは分かりませんが、ロンドンのゲイカップルとのエピソードも ジュディ・ガーランドという人をとてもよくあらわしていたと思います。 その実力は「シカゴ」でも示していましたが、身も心も晩年のジュディになりきったかのような、 本作のレネー・ゼルウィガーは凄かった。本作でのアカデミー賞も納得です。 作品の締めくくりはやはり゛Over The Rainbow″ 原題「Judy」に対し、「虹の彼方に」と付け加えた邦題も良かったですね。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2021-10-15 21:12:31)
5.  白い暴動
セックス・ピストルズらと共にロンドンパンクの中心的存在だったザ・クラッシュ。 彼らの1stアルバムであり代表曲が作品タイトルとなっており、勿論彼らも登場しますが、 クラッシュの映画というよりは70年代後半、イギリスにあった人種差別の風潮にロックの力で真っ向から闘った、 「ロック・アゲインスト・レイシズム(RAR)」の活動をあえて今、振り返るドキュメンタリーの佳作。 RARのムーヴメントの熱量が今に伝わる当時の映像と、 今にRARの活動を振り返る人々の発言を織り交ぜたそのメッセージは熱く、シンプルでストレート。まさにパンクな作品です。 白人至上主義や黒人排斥を掲げ、その当時支持率を上げた政党「国民戦線(NF)」の活動や政治家の発言だけでなく、 当時、そのNFを支持していたD・ボウイ、E・クラプトン、R・スチュワートといった大物達のことも辛辣に批判しています。  僕が初めて「白い暴動」を聴いたのは少し後の、洋楽を聴きまくるようになった80年代に入ってからだった。 その歌詞に込められた意味や曲ができた背景も、本作を見るまで全く知らなかった。 当時のイギリスの社会、国民の間にこんなに大きな分断があったとも全く知らなかった。 本作が伝えた70年代から時は流れ、本作が製作された2019年の世界はどうか。 「NFは79年の総選挙で敗退した。しかし闘いはまだ終わっていない。」 当時のRALのムーヴメントがもたらしたものと、本作最後の一言が今の世にも大きな問題提起をしています。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2021-08-08 20:50:16)
6.  将軍たちの夜 《ネタバレ》 
1942年のワルシャワ、1944年のパリで起こった娼婦をターゲットにした猟奇殺人事件。 捜査に当たる中佐と、容疑者の3人のドイツ軍の将軍と、 事件に関わることになってしまった1人の下士官とその恋人が絡み合う戦後にまで続くドラマ。 軸となるのは猟奇殺人事件の捜査ですが、下士官と容疑者の1人の将軍の娘とのロマンス、 更にはヒトラー暗殺未遂事件である「ワルキューレ作戦」。 ワルキューレ作戦の英雄、トム・クルーズも演じたシュタウフェンベルグ大佐や、 作戦への関与を疑われたロンメル元帥といった実在する人物も少しだけですが登場します。 1本の映画としては少々欲張り気味で、ドラマが散漫になっているのは惜しいところですが、 この豪華キャスト。面白かったです。特にピーター・オトゥールの不気味さが際立っています。 戦後、猟奇殺人事件の犯人は追い詰められていくのですが、 ヒトラーを再評価する動きが出てきたり、かつてのドイツ軍の将軍が英雄として再びまつり上げられたり。 1966年の作品ですが、この頃には既にこうした動きがドイツ国内で起こりつつあったのか。 この戦後パートはそうした動きへの警鐘でもあったのでしょうか。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2021-03-06 22:13:42)
7.  人生はシネマティック!
「人生の1時間半を捧げたくなるような価値のある映画を作りたいんだ。」とは本作に登場する脚本家の台詞。 戦時下のイギリスで、国民の戦意高揚のための映画製作に関わる人々を描いた人間ドラマ。 彼らの映画人としての誇り、イギリス人としての誇りをかけて 制約だらけの映画製作に挑んだ人々の人間模様をコメディタッチで描いた佳作。 BBC製作ということも関係しているのか、イギリスらしいユーモアを挟みながらも真面目に作られた作品です。 しかし暗い世相を感じさせる作品の世界観の中、このささやかに挿入されるユーモアの匙加減が素晴らしい。 主演はジェマ・アータートン。当時の女性の雰囲気をとてもうまく表現する好演でした。 そして脇を固めるビル・ナイ。出番はそれほど多くないですが、流石の存在感です。 作品を見る者に勇気を与えたり生きる喜びを見出したり。それは最後の映画館の観客の反応が物語っています。 原作、監督、音楽、脚本など、女性が中心の映画らしい雰囲気をたたえながらも映画の持つチカラを感じさせてくれる良作でした。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2019-10-20 15:16:01)
8.  ジャッカルの日 《ネタバレ》 
久しぶりに見ましたが、やはり何度見ても手に汗を握る面白さがある作品です。 こういう作品は実行犯、黒幕、警察、諜報機関、政府高官などの相関図が複雑になるケースも多いですが、 登場人物の中には暗殺のターゲットであるドゴールもおらず、暗殺の黒幕である組織の幹部の登場も序盤のみ。 ほぼジャッカルと彼を追う警部の一騎打ちと言えるところまで登場人物を絞っています。 音楽も使われず、アクションもかなり限られ、徹底してシンプルな作風となっており、 それらが独特の緊張感とテンポの良さを産み出しています。 中盤まではソフトな印象を与え、スマートな装いで淡々と大統領暗殺の準備を進めていくジャッカルがカッコよくうつる。 彼に感情移入しそうにさせておきながら、後半に入るとパリに向かう道中で出会った人間を容赦なく手にかけ、 目的達成のためなら手段を選ばない冷酷な暗殺者ぶりを見せていく過程もよく考えられています。 相手は大国フランスの大統領。恐らく成功しないだろう。ジャッカルに待っているのは死だろうと予想される。 彼にどんな散り際、その最期を用意するのかと思っていたら、その結末は実にあっけなかった。 結局彼は誰だったのかも分からず葬られる。暗殺者の哀しき末路もまた印象的です。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2019-09-20 22:12:26)
9.  上海の伯爵夫人
かつては有能な外交官だった。野望を持ちながらも紳士然としている。しかし孤独な盲目の男と、 かつてはロシアの由緒正しき家柄出身の元伯爵夫人、今は上海でタクシーダンサーで生計を立てる女。 1930年代、戦火が目前に迫った上海で、それぞれの過去を手放して生きる2人が出会うロマンス。 レイフ・ファインズはこういう役が本当に良くはまるし、 ナターシャ・リチャードソンも同じく。本作の数年後には若くしてこの世を去ってしまったのが惜しまれます。 関東軍の思惑で暗躍していたのであろう日本人、マツダをスマートに演じた真田も印象的。 アメリカ、ヨーロッパの列強に日本。それぞれの思惑が入り乱れる当時の上海の雰囲気がよく出ていたし、 主要キャストもこの時代のこの世界観にうまく溶け込んでいます。中盤以降、急速に時代が風雲急を告げる。 混乱する上海で、押し寄せる戦争の時代の荒波にもまれるそれぞれの人生ドラマはなかなかの見ごたえがある作品です。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-11-11 00:12:34)
10.  シング・ストリート 未来へのうた
ジョン・カーニーの音楽映画を見るのは本作が3本目。いずれもハズレが無い。本作もいい映画でした。 本作は過去の2作の落ち着いた味わいがある"音楽と大人のラブストーリー"とは異なり、 ベタな青臭さも魅力の躍動感あふれるロックと恋の青春映画の秀作です。 ジョン・カーニーの青春時代の実体験がベースになっているというこの作品、 キャメロン・クロウが同じく青春時代の実体験を映画化した「あの頃ペニー・レインと」のテイストが好きな方、 また、僕は40代のおじさんですが、80年代に洋楽を聴きまくった同世代の方にもぜひお勧めしたい作品です。 ジョン・カーニーもまた同世代。作品の至る所にロック愛がにじみ出ている。 台詞の中に次々とあの頃ヒットチャートを賑わしていたグループやアーティストの名前が出てくる。 The Cureの曲も挿入されていますが、主人公の少年のメイクした姿なんて、もろにロバート・スミスです。 また、主人公の少年が初めて出会うメンバーが何となくジョン・レノンを髣髴とさせる。 2人が作曲を始めるシーンは、かのレノン=マッカートニーもこんな風に曲を作っていたのかな?と思わせます。 こんな風にジョン・カーニーの思惑を想像しながら見るのも面白いと思います。 終盤のライブでの、ロック魂あふれる"校長に捧げる歌"など、オリジナルの曲も素晴らしい。 他のメンバーのキャラがほとんど立っていないのは残念ですが、主人公の少年の兄貴が実にいいキャラです。 ちょっと前のアメリカのロック映画ならジャック・ブラックがこういう役を演じて散々作品をかき回すところでしょうが、 ブッ飛び具合と落ち着き具合が絶妙で、この兄貴を演じた俳優さんを本作のMVPとしたいですね。 ラストは邦題"未来へのうた"の通り、希望を胸に未来へ向け、彼女と一緒に大海原へ飛び出していく。まぶしすぎる2人の姿。 そのラストに続く、エンドロール前の「すべての兄弟たちに捧げる」がなんか良かったな・・・。
[DVD(字幕)] 8点(2017-01-21 21:15:39)(良:1票)
11.  10番街の殺人 《ネタバレ》 
何という微塵の明るさも希望も無く、救いの無い映画か・・・。 実話モノであり、実際に殺人が行われた現場でロケを敢行したという実録サスペンス。 エンターテイメント性を排し音楽もほとんど使われず徹底的に地味に撮られた作品ですが、 実際の犯行現場ロケということもあり、その作風がより重さと気味の悪さを感じさせます。 その現場で快楽殺人を重ねた男を演じたのが後に名監督となるリチャード・アッテンボロー。 感情をむき出しにしたり大声を張り上げたりすることあまり無く 地味に演じていますが、それが余計に形容し難い不気味さを醸し出しています。 もう1人、無実の罪で絞首刑となった若者を演じたのがまだ若き日のジョン・ハート。 アッテンボローの静かな怪演とは対照的な終盤の熱演が印象的。 読み書きもほとんど出来ない無学の若者。妻子を養うに十分な収入を得ることができる仕事に就けない。 そこをアッテンボロー演じる真犯人にいいように利用されてしまう。 ずさんな取調べと裁判を経て殺人犯にされ死刑を宣告されてしまう。 本作が製作された頃にはイギリスではもう死刑制度は廃止されていたのでしょうか。 この青年の運命は様々な問題を提起しているように思えました。
[DVD(字幕)] 7点(2016-03-03 22:12:02)
12.  ジミー、野を駆ける伝説 《ネタバレ》 
近年のケン・ローチはコメディと事実、史実を元にしたドラマを交互に撮っていますが、 この人の作品に込めた思いや、描く対象は若い頃の作品から全くぶれることが無く一貫しています。 いつの時代を、どの国を作品の舞台としても常に彼の心は日々を懸命に生きている人々と共にあります。  「麦の穂をゆらす風」でも彼はアイルランド内戦を描いていますが、 本作はその時代を生きた、実在した活動家ジミーと彼を慕う名も無き人々のドラマに取り組んだ作品となっています。 彼らは“Jimmy’s Hall”(ジミーの集会所)に集い、好きな音楽に耳を傾け、ダンスを踊る。 ささやかな自由を楽しむ人々をケン・ローチらしい優しさにあふれた視線で描く。 しかし、そんなささやかな自由すら許さず共産主義者と決めつけ、彼を迫害しようとする教会とは一体何なのか。  ジミーという実在した活動家と、彼を慕い彼の元に集う名も無き人々。 本作に登場する名も無き登場人物は全て、この時代に実際にアイルランドに生き、 ささやかな自由を求めながら日々を善良に懸命に生きた、名も無き実在した人々の姿でもある。 静かな語り口の中に自由を讃えるケン・ローチの思いが感じられる作品です。
[DVD(字幕)] 8点(2015-08-20 22:50:54)
13.  シュガーマン 奇跡に愛された男
作中に何度かボブ・ディランの名前が出てきます。 ボブ・ディランは成功をおさめスーパースターとなった。 一方でロドリゲスは2枚のレコードを出したが全く売れず、労働者に戻っていった。 しかし僕は作品に流れるロドリゲスの歌う声、ストレートな歌詞に魅了されました。 ボブ・ディランは成功し、ロドリゲスは成功しなかったのか? このドキュメンタリーを見ると、そうではないのかもと思えた。 本作はレコードが売れず労働者に戻っても、 数十年の時を経て突然南アでライブ会場を埋め尽くす熱狂的なファンに迎えられても、 ロドリゲスがその時々の自分が置かれている状況を淡々と受け入れてきた姿をとらえていく。 ロドリゲスの関係者や家族へのインタビューが主体となっており、 本人の言葉をもっと聞きたかったという思いもありますが、 人生、気持ちの持ち方しだい変われるものなのかもしれない。 色々と考えさせられることが多いロドリゲスの生きざまでした。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2015-01-23 23:27:13)
14.  シャンプー台のむこうに 《ネタバレ》 
不治の病に冒された主人公と、その夫と息子、そして一緒に駆け落ちしたもう1人の“家族”。 彼らの家族の再生と新たな家族のカタチをもう1度築きあげていくまでをコメディタッチで描くドラマ。 不治の病もの。僕の苦手なジャンルではあるのですが、ナターシャ・リチャードソン演じるシェリーの明るさがいい。 (今に本作を見ると、実際にナターシャは若くしてこの世を去っているので何とも言えない思いにもなります。) また、地元で開催された美容コンテストを機に家族がもう1度結束するという形になっているので、 盛り上がる華やかなイベントを背景に作品も明るさや、いい意味での軽さを保ち続ける。 シェリーの病状にはあえて突っ込まず、家族が並んで歩きだすラストはささやかな希望を感じさせてくれます。 「フル・モンティ」なんかもそうですが、サイモン・ボーフォイの脚本のこういうコメディ、いいですね。 本作もまた、イギリス映画らしい良さのあるハートフル・コメディでした。
[DVD(字幕)] 7点(2014-12-25 22:09:42)
15.  シンプルメン 《ネタバレ》 
ハル・ハートリー。僕にとってこれまで馴染みがなかった監督ですが、こういう作風、好きです。 作品に漂う空気に初期のヴェンダースや、あるいはカウリスマキの作品を思い出しました。 全編に響く乾いたギターの音色。作品にはほとんど笑顔が無い。 父親探しの旅に出た兄弟とその旅で出会う人々との、 ギターの音色のように、最初はちょっと乾いた感じもするのだけど、ちょっと可笑しな人間模様。 その父親は元メジャーリーグのスター選手にして国防省爆破事件の犯人であるという全くもって謎の人物像。 犯罪者の兄とちゃんとした学生の弟。そして彼らが出会う、いかにもひと癖ありそうな人々。そんな可笑しな設定がたまらない。 兄弟と彼らが出会う女とのロマンス。 孤独だった兄が最後に感じた確かな心の触れ合い。 そのラストシーンがとても印象に残ります。
[DVD(字幕)] 8点(2014-11-13 22:09:34)
16.  真珠の耳飾りの少女
モデルはいったい誰なのか。謎が多いフェルメールの名画“真珠の耳飾りの少女”の誕生にまつわる一つの仮説。  絵画のよう映画。当時を再現する室内装飾や小道具に衣装。室内に差し込む陽光に、ロウソクの炎に照らされ、そこに台詞も無く佇むヨハンソン。それ自体が絵のような美しさがあります。  動きの少ない作品ですがヨハンソン演じるグリートと、フェルメールと家族の間に流れる空気に常に一定の距離感と緊張感を漂わすことで映画としての面白味も出ていると思います。  スカーレット・ヨハンソンの醸し出す、静かですがそれでいて強烈な印象を残す存在感が際立つ作品です。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2012-10-12 22:12:18)
17.  ショコラ(2000) 《ネタバレ》 
ラッセ・ハルストレム監督の映画には小さな町や村がよく似合う。良質のおとぎ話か昔話のようでゆったりとした気分で楽しめる映画です。出番は多くないですが、ジョニー・デップはこういう台詞の少ない役がよく似合いますね。最後のアンリ神父の説教「人間の価値は何を禁じるか、排除するかでは決まらない。むしろ何を受け入れるか、誰を歓迎するかで決まるのでは?」がこの映画の全てを現しているようで感動しました。その後、眉間のしわの取れた伯爵がヴィアンヌと目が合った時に見せた穏やかな表情がカロリーヌの笑顔や祭りを楽しむ村の人々の表情と共に印象に残りました。ジョゼフィーヌの店の名前も良かったですね。親子の旅が終わり、彼が村に戻ってくる。みんなが幸せになるこんなラストの映画がとても好きです。
[映画館(字幕)] 8点(2009-03-18 22:37:09)(良:1票)
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