Menu
 > レビュワー
 > ゆき さんの口コミ一覧
ゆきさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 614
性別 男性
自己紹介  洋画は字幕版も吹き替え版も両方観た上で感想を書くようにしています。
 ネタバレが多い為、未見映画の情報集めには役立てないかも知れませんが……
 自分と好みが合う人がいたら、点数などを基準に映画選びの参考にしてもらえたら嬉しいです。

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
【製作国 : イギリス 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
評価順1
投稿日付順1
変更日付順1
>> カレンダー表示
>> 通常表示
1.  SHERLOCK/シャーロック 忌まわしき花嫁<TVM> 《ネタバレ》 
 数あるホームズ物の中でも、一番好きな本シリーズ。   舞台を現代に置き換えたアレンジが絶妙だった本編に対し、あえて原作と同じヴィクトリア時代を舞台にした番外編的な作りに、大いに期待が膨らんだのですが……結局は劇中の飛行機よろしく「現代の物語に着地した」感じなのが残念でしたね。  これは、あくまでも全十三話あるドラマの中の一話に過ぎず、さほど特別な話でもないし、これ単品で楽しめるような代物でも無かった、という形。   二十一世紀で活躍する主人公シャーロックが、薬物の作用によって垣間見た「一種の妄想オチ」となっており、それゆえに何でも有り過ぎて、観ていて興醒めしちゃうんですよね。  劇中で女装したモリアーティが「真面目にやれよ」「馬鹿々々しい」とツッコんでいるから、スタッフは確信犯的にやっているんでしょうけど、ちょっとノリ切れなかったです。   せめて「忌まわしき花嫁」事件だけは、キチっと十九世紀の世界で決着を付けて欲しかったですね。  トリックやら犯人やらは明かされているんだから、そのまま素直に事件解決として、その後に現代に視点を移した方が良かった気がします。   ……それでも、流石は「SHERLOCK/シャーロック」とでも言うべきか、魅力的な部分も一杯あって、どうにも憎めなかったりするものだから、困りもの。  「現実に存在するホームズは困った奴なのに、小説では紳士的なヒーローとして書いている」とか「私も挿絵に合わせて髭を生やした」とか、ワトソンがボヤく姿だけでも、面白くって仕方ないんですよね。  (へぇ、こっちの世界のモリーは男性なのか……)と思ったら、実は女性で男装しているオチだった辺りも、良かったです。  「本編に対する番外編なので、性別が違っている事も有り得る」という思い込みを、上手く利用された感じ。  小間使いの少年やメイドなど、十九世紀ならではの人物が登場する辺りも、本作だけの特別な魅力と言えそうですね。   それと、オールバック姿のホームズを演じてみせたカンバーバッチについては、当初こそ(ジェレミー・ブレットに匹敵するくらい素晴らしい!)と思えたのですが……途中で現代のシャーロックに視点が切り替わると(あっ、やっぱり普段の髪型の方が良いな)と思えたりもして、評価が難しかったです。  原作のホームズのルックスに近いのは十九世紀版の方なんでしょうけど、やはり自分としては、二十一世紀のシャーロックの方が好きみたい。   最後の台詞にて「僕は時代を越える男だから」と語られていた通り「現代に甦ったシャーロック・ホームズ」という本シリーズの主人公が、如何に魅力的であるかを、十九世紀の世界を通して再認識させられる。  そんな「第十話」でありました。
[DVD(吹替)] 6点(2017-10-24 22:50:44)
2.  人類SOS! 《ネタバレ》 
「病院で目覚めたら、世界が破滅していた」 「自分以外の人々が盲目になっている世界」  という要素を抜き出すだけでも、後世に与えた影響の大きさが窺い知れる一本。  勿論、原作小説ありきの発想なのですが「人がいなくなり、乗り捨てられた車だけが残る街を彷徨う主人公」という視覚的なイメージなどは、映画という媒体だからこそ生み出せた代物だと思います。   こういった「元ネタ映画」というものは、それだけでも功績があるというか、高得点を付けたくなるものなのですが……正直、映画として面白かったかといえば微妙でしたね。  1960年代の映画という事もあってか、現代の目線だと「飛行機が墜落する場面」「トリフィドの毒を受けて顔が緑色になる場面」の特撮も稚拙だし、演出も全体的に緩慢なんです。  例えば、最初にトリフィドが動き出し、人を襲う場面なんかも、時間を掛け過ぎるせいで(もう植物が動くのは分かったよ……)(どうせこの人が襲われるんだろう? 早くしてくれ)って感じに、焦れてしまう。   主人公達が車に乗って、迫りくるトリフィドから逃げようとする場面もキツかったですね。  車輪が窪みに嵌って空回りし、ピンチのはずなのに、登場人物が妙に落ち着いているせいで、全然緊迫感が無い。  当時の観客なら、そんな演出の数々も自然と受け入れられたのかも知れませんが、自分としては戸惑いが大きかったです。   その一方で 「目の見えなくなった男が(恐らくは利用する為に)目が見える女の子を誘拐しようとする」 「元から目が見えなかった女性が、新たに盲目となった人に歩き方を教えてみせる」  といった感じに「もしも、世界中の人々が盲目になったら……」という思考実験の答えを示すようなシーンも数々盛り込まれており、こちらは中々興味深く、面白かったです。  (植物が相手なら燃やして倒すんだろうな……)という観客の期待に応えるように、クライマックスでは主人公が火炎放射器を持ち出し、トリフィドの大群を燃やしてみせる辺りも嬉しい。  トリフィドの弱点が「(地球に幾らでもある)海水」という意外性も、良かったと思います。   ……ただ、最後のナレーションにて「トリフィドの弱点が分かったお蔭で、人類は救われた」というオチが付くのは、ちょっと無理がある気がしましたね。  作中で文明が崩壊したのは「トリフィド」ではなく「失明」が原因なのだから、トリフィドの撃退法が判明したとしても、そこまで大きな意味は無いはずなんです。  どうしても「人類が救われるハッピーエンド」に仕上げたかったなら「トリフィドの撃退法」なんかより「失明を治す方法」を明らかにすべきだったんじゃないでしょうか。   そもそも本作は「病院で目覚め、女の子と一緒に文明崩壊後の世界を彷徨う主人公」以外にも「灯台で暮らしている夫婦」という別個の軸が用意されており、しかもそれら二つが交わる事無く映画が完結を迎えるという、トンデモない構成になっているのですよね。  これは明らかにマズいと思うし、自分のように(何時この二組が合流するんだろう?)と考えていた観客には、物凄い肩透かし感を与える形になっています。   聞くところによると「灯台関連のシーンは、試写会での不評を受けて無理矢理ハッピーエンドにする為に付け足したもの」らしいのですが、真相や如何に。   自分としては、追加された灯台絡みの話は全部カットして「主人公達が火炎放射器でトリフィドの猛攻を凌ぎ、何とか逃げ出すのに成功して、明日に希望を見出そうとする話」で纏めてくれた方が、好みだったように思えますね。  そうしていたら、胸を張って「古き良き映画」「これぞ隠れた傑作」と褒める事が出来た気がします。
[DVD(字幕)] 5点(2017-10-02 13:33:20)(良:1票)
3.  ショコラ(2000) 《ネタバレ》 
 こういった内容の映画である以上、観賞後に「チョコレートを食べてみたい」と観客に思わせる事が出来れば成功なのだと思います。   自分はといえば、事前に買い込んでおいたチョコレート菓子の包装を解いて、美味しく頂かせてもらったので、まず満足。  基本的に優しい映画であり、作中の人物殆どが幸せな結末を迎えてくれるので、後味も良かったですね。   特に感心させられたのが主人公の扱いで、こういった御話では 『主人公は癒しを与える天使のような存在なので、心の弱さを見せて取り乱したりしない』 『村の人々が幸せになるのを見届けた後、主人公は次の村に幸せを運ぶ為に風のように去っていく』  という不文律が存在しているにも関わらず、本作は意図的にそれを覆しているのです。  終盤に北風が誘い掛けるシーンでは(あぁ、やはり立ち去ってしまうのか……)と寂しく思っていただけに、それを否定して窓を閉め、街に留まる事を選択する姿に驚き、安堵もさせられましたね。  遺灰を撒いて、それが北風に運ばれる描写もあったとなると、次の「幸せを運ぶ旅人」の役目は、あのお婆ちゃんにバトンタッチされたのかな? とも推理出来て楽しかったです。   ちょっと気になったのは、作中で唯一「救われない」人物として、セルジュが存在している事。  彼の扱いが完全なハッピーエンドとなる事を妨げているので、そこをもう少し上手くやってくれていたら、より満足出来たんじゃないかと思えましたね。  女性目線の映画なのだから「家庭内暴力」を振るった以上は許されるべきではないという判断なのかも知れませんが、一応彼なりに妻を愛していて、反省し、許しを乞うていたのだから、復縁するのは無理としても、もうちょっと救いを感じさせる顛末にしても良かったんじゃないかなぁ、と。  火事の件など、物語の進行上に必要な悪事は全て彼に押し付けて、村から追放したという形だったのが、どうにも居心地が悪かったです。  意地悪な見方かも知れませんが、村長の妻だって浮気という罪を犯しているのに、そちらは全く罰せられる描写が無しというのも、何だか女性に都合の良い世界観に思えてしまいました。  いっそ次の「幸せを運ぶ旅人」の役目を、セルジュに担わせても良かったんじゃないかと思えるのですが、どうなんでしょう。   そんな本作の中で自分の一番のお気に入りは、倦怠期に陥っていた夫婦が「情熱を呼び戻すカカオ豆」を通じて、仲睦まじい夫婦に変わっていくシークエンス。  ちょっと下世話な描写でしたが、お風呂掃除中の妻のお尻に欲情してしまう件なんかが、非常に共感を持てたのですよね。  その後に、妻の荷物を「持つよ」と優しく提案する姿など、些細な描写の中にも「不器用ながらも、妻想いな旦那様」に変わった事が窺えて、微笑ましかったです。   断食の果てにチョコレートに貪り付く村長の姿からは、一種のカタルシスが感じられたし 「人間の価値は何を禁じるか、何を否定するか、誰を排除するかではなく、何を受け入れ、何を創造し、誰を歓迎するかで決まる」  というアンリ神父のお説教も、心に沁みるものがあって良かったですね。  娘の友達であるカンガルーの存在も、物語の寓話性を高める程好いアクセントになっていたと思います。   ゆったりと身を委ねたくなるような甘みと、微かな苦み、両方を味わえた映画でありました。
[DVD(吹替)] 7点(2017-02-03 05:58:00)(良:3票)
4.  シーズンチケット 《ネタバレ》 
 この映画はハッピーエンドなのかバッドエンドなのか、それを読ませないバランス感覚が、非常に優れていたと思います。  正直に告白するならば、銀行強盗を企てる直前までの流れにて、少年二人の破滅的な最後も覚悟していただけに、あの心温まる結末には意表を突かれましたし、安堵もさせられましたね。  本来望んでいた通りの形では無かったけれど、彼らなりの「シーズンチケット」を手に入れる事が出来た……というのは、凄く良い終わり方だと思います。  奉仕活動が十二ヶ月という期限付きなのも、上手いなぁと感心。   その一方で、少し気になったのは、作中で一番悲惨な境遇だと思われる主人公の姉、ブリジットの顛末が語られず仕舞いだった事でしょうか。  彼女の行方が不明のままだったので、ラストの爽快感も薄れてしまった印象があるのですよね。  意地悪な言い方をするならば、意外なハッピーエンドに繋げる為に不幸な要素を数多く盛り込み過ぎて、それを回収しそびれたという印象も受けてしまいました。  主人公達が悪事を働いているのを誤魔化すかのように、父親や教師などの「もっと酷い悪役」を登場させてバランスを取ってみせたかのような部分も、あまり好みとは言えません。  チケットを買う為の貯金を、最悪な父親に奪われてしまうのは確かに可哀想なのですが、あんまり同情的に描かれてしまうと(それって、元々は悪い事して貯めた金でもあるんだよね?)と、疑問符も湧いてきました。   でも、やっぱり全体的には「良かった」と思える部分の方が多かったですね。  特に印象的なのは、主人公が父親と一緒にサッカー観戦した思い出を語る場面。  (へぇ、あの親父さんも昔は良い人だったのかな……)などと感じていたところで、実はそれが主人公本人の思い出ではなく、親友から聞かされた思い出話を、さも我が事であるかのように語っていただけなのだと明かされる件なんかは、とても切ない気持ちに襲われました。   チケットを「二人分」手に入れるのではなく「一人分」だけ手に入れて、それを交互に使ってはどうかと親友が提案するも、主人公が首を振って否定するシーンなんかも良い。  二人で観戦しなければ意味が無いんだよ、という友情が伝わってきて、犯罪者であるはずの彼らを、ついつい応援したくなってしまいましたね。   焚火を前にして、一度はチケットを手にするのを諦めた親友が「結構、楽しかったよ」「最低の暮らしの中で見た、一つの夢さ」と語る場面なんかも、忘れ難い味わいがあります。  その後、銀行強盗で捕まり、夢破れた後も奇妙に満足そうにしていた彼の姿が、何だか象徴的。  結局、この映画ではラストにて夢が叶った形なのだけど、夢を叶えたという結果以上に「夢を叶えようと頑張る」過程にこそ、本当に大切なものがあるのかも知れないな、と思わされました。
[DVD(吹替)] 7点(2016-06-15 07:05:12)
全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS