1. スラムドッグ$ミリオネア
《ネタバレ》 スラムの生活が如何にたまらないか、がよく分かりました。インドはITで潤っている、なんて言うけど、この映画の主人公たちの頃より少しは良くなったのでしょうか?ドキュメンタリーで見るインドは皆、目がキラキラしてて、悪い人いないんじゃないか、なんて思ってましたけど、大違いでした。観終わって、エンドクレジットが出た時、エラク寂しい気分になりました。3人で過ごした子供時代。結局、唯一の肉親のお兄さんが殺されて、金だけ手に入っても、幸せになれるのでしょうか?インド映画の力を見せつけた、駅でのダンスシーン。見事ですが、この映画が創りものだという感じを強く受け、また寂しくなりました。面白かったです。でも深~いところで寂しい気分にさせられました。救いはラティカの素敵な笑顔。駅での笑顔はとても素敵だった。 [DVD(字幕)] 8点(2009-10-23 21:30:21) |
2. 素晴らしき戦争
《ネタバレ》 不謹慎なタイトル。 戦争のミュージカルという異色ものだ。 この不謹慎さは、製作された時代と関係ありそうだ。 同じ年、日本で公開した「MASH」は、戦争コメディである。 その前年にニューシネマの産声をあげた「俺たちに明日はない」が上映されてる。 ニューシネマに呼応したかのように製作されたか、 やはり「やってらんねぇ」っていう声が文化人から上がりつつある時代の空気だろう。 [DVD(字幕)] 7点(2024-05-20 00:41:08) |
3. スリー・ビルボード
《ネタバレ》 アメリカ南部の田舎町。 ある事件がきっかけで、小さな田舎町全員が傷つく。 このクビになった警察官の描き方がいい。 小さな町では、同じ人間がイヤな奴になったり、人情ある味方になってくれたりするのだ。 最後の代理復讐という展開を思いつくあたり、神の信仰がベースにある国だと思った。 ラストの車内の会話がいい。 代理復讐が気乗りしないとお互い正直に言うと、「まぁ道々考えよう」と言うくだりが 映画に余韻を持たせている。 [DVD(字幕)] 7点(2018-09-16 00:51:20) |
4. スノーデン
《ネタバレ》 オリバーストーン、久々の新作。相変わらずの反骨(?)映画。スノーデンがどのようにして国を敵に回すにいたったかの心情変化の様子がもう少し丁寧に描かれていれば・・と思った。 特に自己否定の強い性格でもないのに、自分の仕事を何故ここまで冷静に見つめられたかがポイントだと思う。オリバーストーンはそこを、愛する人の存在、そして中東の戦争でゲームのように人を殺しているアメリカという国の実態に置いてる。もう一つ、忘れてはならないのがてんかんという持病。この病気とともにあるだけで大変なのに、スノーデンはそこに天才的なコンピュータースキルを持っていたのだ。 国を敵にするというのは相当なこと。僕はやはりてんかんの存在が大きかったと思う。この主人公は、かなりこの持病の存在に葛藤していたから、そんなことができたのではないか? でもまぁオリバーストーンの映画は、大きい存在に疑問を呈する社会派が大きな持ち味。久々のオリバー節、健在で安心しました。 [DVD(字幕)] 7点(2017-10-07 23:07:59) |
5. SWEET SIXTEEN
《ネタバレ》 ケンローチらしい、イギリスでの苦しい生活を強いられるストリートの話。主人公は、ヤクなどが周りにある環境で、ただ自分を持とうと頑張ってる。その彼が自分を持っていられるのは、ムショの母親との新生活を夢見ているからだ。チンピラの兄や爺さんとの言い争いもあるが、優しい姉が見守っている。新生活のために金の要る彼はヤクの取引に手を染める。しかしそれが元で、大物に目をかけてもらう。大物のおかげで新生活の目途が立ち、母親がムショから出てくる。しかし、母親は母親なりの考えでチンピラの兄の方に行ってしまい、自分を失った主人公は兄を刺す。そんな話である。もう女性たちが観たら、この主人公を抱きしめたくなるような、そんな切ない話である。ケンローチの社会派映画は、自然体であるが、隙がない。アメリカの社会派と比べると、娯楽色がなく、登場人物がリアルだ。まるでドキュメンタリーを観てるようにリアルだ。彼の知的さを感じずにはいられない。 [ビデオ(字幕)] 7点(2015-06-24 11:51:12) |
6. スカートの翼ひろげて
《ネタバレ》 最後、男の丸い背中が印象的。女性たちはみんな、ちゃっかり幸せになってるとこが面白い。ダメよ~、戦時下とはいえ、ハーレムの王様になったような気持ちに、身をまかせちゃ・・ [ビデオ(字幕)] 7点(2013-10-06 01:57:51) |