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とらやさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2102
性別 男性
自己紹介 善人が苦労が報われて幸せになるハッピーエンドの映画、
悪人が出てこないゆる~い世界観の映画、
笑いあり、涙ありの人情喜劇が好きです。

2008年11月19日の初投稿から、早いもので10周年を迎えました。
この間、みんシネのおかげで出会ったいい映画もいっぱいありました。
管理人様、レビュワーの皆様、いつもお世話になっております。
これからもよろしくお願いいたします。
2018.11.19

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181.  ターミネーター3
ジョン・コナーを追って送り込まれる最新型ターミネーターと、更にジョンを守るべく旧型のシュワちゃんが少し遅れてやって来る。この序盤は前作と同じなだけに新鮮味は無い。  変わったところはT2から時が経過しジョンが大人になっていたことと、女ターミネーターの登場。この女ターミネーターのシュワと負けず劣らずの無表情ぶりはなかなか。  さて、このT3でよく問題になるのがジョン・コナーのキャスティング。僕は悪くないと思いますよ。自分の置かれた状況を考えるほどに頭がおかしくなってしまいそうだ。相談したくたって誰が信じてくれる?誰でも逃げ出したくなるんじゃないか?彼の風貌からはそんな苦悩ぶりがよく表れている。  しかし守るべき、いや共に戦うべきパートナーを得て忘れかけていた、T2でコナー少年の心の中に芽生えた近未来の人類のリーダーになるという使命感を取り戻していく物語も良かったと思います。
[DVD(字幕)] 7点(2013-08-30 22:59:08)
182.  ヘンダーソン夫人の贈り物
名女優ジュディ・デンチの主演作。見る動機はこれ位で全く予備知識が無い状態での鑑賞でしたが、軽いタッチの中にも見応えがある反戦ミュージカル・コメディでした。  コミカルに、可愛らしく、美しく、力強く、ヘンダーソン夫人を演じる70歳を超えたジュディ・デンチの素晴らしい演技を堪能しました。ラストの劇場支配人の彼女への一言。「あなたは困った人だ。だが、憎めない。」この一言を見事に体現してみせたジュディ・デンチの演技でした。彼女と絶妙の間で上質の掛け合いを見せるボブ・ホスキンスもまたお見事。  ヘンダーソン夫人と劇場支配人。ステージに立つシンガーとダンサー。そして観客たち。派手さは無く地味で小さなステージですが、ここが次第に兵士たちにとって安らぎの場となっていく。彼らが作り出す小ぢんまりとした劇場の雰囲気もとてもいい作品でした。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2013-07-30 21:13:30)
183.  砂漠でサーモン・フィッシング
原作未読なので何とも言えませんが、映画としては色んなことを詰め込みすぎている感はあります。「イエメンの砂漠の川に鮭を放流し、遡上させる」という壮大にして困難なプロジェクトに挑む人間ドラマとしては、かなりあっさりしている。  プロジェクト自体よりも、プロジェクトにかかわる2人のロマンスを中心にした登場人物の心の機微を描いた人間ドラマに軸足が置かれています。マクレガー演じる、善人だが人生のうまくいっていない一時期を生きる水産学者。彼はこういう役を演じると抜群にうまいし、お相手のエミリー・ブラントもやはり好演しています。心の機微を表現する2人の繊細な演技が素晴らしかったです。  後半は登場人物の様々な事情が交錯し少し重さもありますが、重さのあるドラマながらも作品はコメディタッチで、イエメンの大富豪の大らかさのある人物像がよく効いています。  最後はハルストレム監督独特の、重さの中にも爽やかさを感じさせてくれる佳作です。
[映画館(字幕)] 7点(2013-07-12 18:31:17)(良:1票)
184.  変態島
主演エマニュエル・ベアールに孤島にエロ。なんか面白そう…。と思って見てみたら全然変態映画じゃないし、どこをどう見れば「5分に1回の変態」が出てくるんだ??  子供の営利目的誘拐や人身売買という社会派のテーマを取り上げているようにも見えるけど、中途半端です。サスペンスとしても中途半端です。サイコスリラーのようでもありますが中途半端です。エロティック系としても中途半端です。邦題は全然ダメです。でも、僕も邦題につられて見てしまいましたから、邦題の付け方としては成功です。
[DVD(字幕)] 2点(2013-07-08 21:17:01)
185.  ミーン・マシーン 《ネタバレ》 
「ロンゲスト・ヤード」のアメフトをサッカーに変えてのリメイクです。アメリカ映画の「ロンゲスト・ヤード」がアメフトなら、イギリスの本作はサッカー。序盤から刑務所に入所後しばらくの流れは「ロンゲスト~」ほとんど同じですが、次第にうまくイギリスらしさを加味していきます。  主演のヴィニー・ジョーンズは、「ロンゲスト~」のバート・レイノルズと比較すると明るさは無い。その一方でバートよりも強面で凄味があってそれはそれでよかったです。でも、キャラとしてはジェイソン・ステイサムなどの囚人仲間の方が味があったように思います。  看守チームとの試合もアメフトと比較すると体のぶつかり合いなどの迫力に欠けるのはどうしようもないところですが、全体的に観客の声援なども静かなのであまり盛り上がらない。スポーツものにとって、観客の熱い声援というのも大きな要素の1つなんだなと改めて思わされました。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2013-06-25 21:06:21)
186.  恋するシャンソン
いかにもフランス映画らしい雰囲気が漂うミュージカル仕立てのラブコメ群像劇。挿入されるシャンソンが実に巧くそのシーンや登場人物の思いにリンクしている。しかし、じっくりと聞かせるという趣向ではなく、中にはその曲の中のワンフレーズが欲しいがために挿入されているような曲もありますが、この使い方が実に面白いです。綺麗な声の女性シンガーの歌に合わせておっさんが口パク、あるいはその逆もあったり。何だ、全然合ってないじゃないか!という感想は不思議と出てこない。後半はちょっと長く感じましたが、意表をついた口パク挿入に度々笑わされました。アラン・レネの遊び心が楽しい、小粋で愛すべき作品です。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2013-04-27 00:29:14)
187.  天使の分け前
暴力に明け暮れ荒んだ毎日を生きていた主人公の青年ロビー。恋人と生まれくる子どものために、今度こそはと更生を決意する。  裁判で社会奉仕活動を言い渡されたちょっとトホホな仲間たちと、旨いスコッチウイスキーには目がない愛すべき社会奉仕活動の指導者の姿をコメディタッチで描きますが、そんな中にいかに更生を決意しようともそれが容易ではない社会や雇用の厳しい情勢を挿入する。コメディとは言え、このあたりはいかにもケン・ローチらしいところです。  主人公ロビーに関しては必ずしも共感出来ることばかりではありませんが、この愛すべき社会奉仕活動の指導者が彼らを見守る視線こそケン・ローチの視線であり、そんな人間を見つめるローチの視線は本作でもやはり優しい。  スコッチウイスキーの香り漂うスコットランドの美しい風景描写も見どころです。ウィスキーの製造過程で生じる「天使の分け前」の意味の説明は作中でなされますが、ラストに登場する、もう1つの「天使の分け前」が何とも素敵。これが鑑賞後にとてもいい余韻を与えてくれます。
[映画館(字幕)] 7点(2013-04-18 21:15:16)(良:2票)
188.  ルパン
僕にとって「ルパン」と言えば、やっぱり銭形のとっつぁんと愉快な鬼ごっこを繰り広げる、あのルパンなんですが、本作を見ているうちに長らく忘れていた、もう1つのルパンの記憶が蘇ってきました。  それは小学生の頃に夢中になって読んだ「怪盗ルパン」のシリーズです。学校の図書館にシリーズ全巻がズラリと揃っていて・・・。思い出すとまた読みたくなってきますね。  本作のルパンはこのどちらのルパンのイメージとも異なりますが、まだ若きアルセーヌ・ルパンを主人公としているのでそれも当然なのかもしれません。全体的に重苦しい雰囲気なので、まだ若きアルセーヌ・ルパンの活躍を描く、もう少し軽めの冒険活劇でも良かったような気がしますが、そうなると原作のイメージとは異なってしまうのでしょうか。  今回はCSで字幕での鑑賞でしたが、ルパン三世組が顔を揃えた吹き替え版はどんな感じになっているのでしょうか?こちらの方もちょっと興味があります。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2013-04-06 21:06:37)
189.  ライフ ―いのちをつなぐ物語―
水中に暮らす者たちも、地上で暮らす者たちも、樹上や大空に生きる者たちも、アリのような小さな生き物も、クジラのような大きな生き物も、食料を得て子孫を残すためそれぞれが勇敢で知性にあふれ、そして優しい。ダニエル・クレイグの淡々とした語りで次々に登場する生き物たちの懸命の営みを淡々と追うドキュメンタリー。  とても多くの種類の生き物が次々に登場するので、1つ1つの生き物の物語がごく短くなってしまっていますが、特に昆虫などの小さな生き物には面白い映像が多い。  こうした動物ドキュメンタリーには圧倒的なスケールの迫力ある映像が売りの作品もありますが、そんな作品と比較すると本作は小ぢんまりと淡々としています。しかし映像の迫力などでのアピールではなく、生き物たちの目線で等身大の彼らの営みを見ることが出来るドキュメンタリーです。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2013-03-08 23:21:01)
190.  ノッティングヒルの恋人
小さな本屋を営むごく普通の男とハリウッドスターの恋。おとぎ話のようでもありますが、その中にあるリアルさや笑いとのブレンド具合が素晴らしい作品です。テーマ曲“She”も見事なまでに本作の世界を歌っています。  ヒュー・グラントのいい味が出まくりです。今回は小さな本屋を営むありふれた男を演じていますが、元々が2枚目俳優であり、ありふれた男の空気を出しながらもハリウッドスターと恋に落ちていく空気も実に自然。  彼の周りにいる善良で愛すべき人々の存在も効いています。お笑い担当のスパイクには良く笑わせてもらったし、(特にパンツ一丁で殺到するマスコミの前でポーズをとるシーンなんて最高ですよ!)ヒューと彼との掛け合いも楽しかった。誰もが憧れる富と名声を得たスクリーンに映るハリウッドスター。その一方で登場する、苦労も抱えていますが支え合って生きている友人夫婦の存在も幸せというものを感じさせてくれるいい存在でした。  映画ファンにとっては思わずニッコリさせられるような映画小ネタも作品の邪魔をせず楽しませてくれます。例えば本屋の店員の男が、「ゴースト」が良かったと言い、ジュリア(本作ではアナ・スコットという女優ですが)とデミ・ムーアを間違えてパトリック・スウェイジの事を聞くくだりとか可笑しかったですね。  アン王女の「ローマの休日」をハリウッドスター、アナの「ロンドンの休日」にしたような、映画史に残る不朽の名作へのオマージュ。
[DVD(字幕)] 9点(2013-02-18 22:39:38)
191.  キラー・インサイド・ミー
本作のケイシー・アフレックは凄かった。彼が演じた男の行為の数々は勿論のこと、無表情、弱々しい声などの全てが見事なまでの抑揚のない演技で見る者に不快感や嫌悪感を与える。  周りはみんな自分のことを知っていて、(本作の場合表の顔と言うべきでしょうか)過去から今に至るまで誰かがどこかでつながっている。大都会の片隅で起こった事件ではなく、みんな顔馴染みという中西部の狭い田舎町という舞台設定も重要なポイントだったと思います。  序盤にケイシー自身が「この町には悪党なんていないんだよ」と語りますが、挿入されるカントリーミュージックに代表されるように、妙なのどかさの中にある陰惨さに非常な恐ろしさを感じます。  作品と全然関係ない話なんですけど僕はプロ野球は阪神ファンなのですが、ケイシーが演じた「ルー・フォード」と言う名前、何年か前に阪神にいたダメ外人と同姓同名。不快感だけでなくヘンなことまで思い出させていただきました。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2013-02-02 20:53:32)
192.  戦場のアリア
戦場の最前線で敵味方に分かれて戦う兵士達。彼ら兵士達に一体何の違いがあるというのか。故郷に家族が待つことも、死者を弔う気持ちも、信仰も同じ。  違いは彼らが別の国に生まれてきたこと。そして本作に登場するのはその国同士が戦争になったがためにそこに駆り出された普通の人々。そんな兵士達の一夜限りの休戦を通して、戦争の愚かさと平和の尊さを見事に描いた作品です。ほんの少しだけ挿入されるユーモアも良かったです。  微妙なのがダイアン・クルーガーの存在。本作は男だけの映画になっても良かったのではないか?という気がしました。しかし美しい歌声に癒される両軍の兵士達の表情を見た時には、このシーンのためだけでも良かったのかなと思うとともに、彼女の歌が吹き替えでもいいと思えました。  この休戦がクリスマスの一夜限りと考えると虚しさも感じますが、キリスト教を信仰する人々にとってのクリスマスが持つ意味の全ては僕には分からないのかなと、そんな気がしました。  その一方で終盤での戦場の神父さんと司教の会話と、その後の司教の説法からは宗教とは一体何なのかと考えさせられます。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2013-01-22 21:12:15)
193.  敬愛なるベートーヴェン 《ネタバレ》 
僕はクラシック音楽にはそんなに興味が無いのですが、ベートーヴェンと言えば気難しく、様々な苦悩を抱えた孤高の作曲家というイメージがありました。本作に描かれるのは第九完成前後の晩年のベートーヴェンであり、どこまでその実像に迫っているのかは分かりませんが、何となく僕がイメージしていたベートーヴェンと重なる部分が多かった。  ベートーヴェンと、もう1人の主役と言っていいアンナの常に緊張感のある距離感は良かったですが、アンナに甥カールとの関係などの描き方が中途半端なのが惜しいです。  第九の初演が最大の見せ場であり期待通りの見応えがありましたが、これが中盤に挿入されているのは意外でした。やはり作品的にはこれを最終盤に持ってくる方が良かったような気がしますが・・・。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2012-12-30 13:30:30)
194.  レ・ミゼラブル(2012)
台詞のほとんど全てが歌になっているミュージカル大作。見応えがありました。  台詞が歌になっているため、台詞の途中で一息入れるといった感情表現は出しづらいですが、人生の喜びや悲しみを表現するキャストの歌唱力や歌いながらの表情の演技が素晴らしかったです。時には壮大に、時には柔らかに、子どもが歌うシーンではまた曲調が明るく変わり・・・といった音楽も素晴らしかった。  皆が一体となって歌うシーンでの迫力ある歌声に圧倒されるとともに、音楽や歌、歌声の持つチカラに心から感動しました。  平日の昼間にもかかわらず大勢のお客さんが席を埋めていましたが、エンドロールが始まっても皆が作品の余韻を共有するように席を立つ人がほとんどいなかったのが印象的でした。
[映画館(字幕)] 9点(2012-12-27 17:13:04)(良:1票)
195.  バック・ビート
まだ世界制覇を果たす前のビートルズの青春を描いた作品。 ビートルズを題材とした青春映画としては、ジョンを主人公とした「ノーウェア・ボーイ」といった作品もありますが、「ノーウェア・ボーイ」と比べると良くも悪くも荒削りな作品。でも、まだまだビートルズ自身も荒削りだった頃。そんな作風と当時のビートルズの雰囲気はよく合っています。  本作は他のメンバーも登場しますが、ジョンとスチュ、特にスチュを主人公とした作品。画家でもあるスチュと写真家のアストリッド。互いに惹かれあうのは当然だったように思える。  その一方でスチュには親友ジョンとの関係、音楽と絵、ビートルズと女(アストリッド)・・・と、人生の選択に関し様々な葛藤があったことと思いますが、そのあたりのドラマとしては物足りなさも感じます。  僕にとってビートルズの姿といえばお揃いのスーツをスマートに着こなしたモノクロ映像やモノクロ写真の中にいるビートルズです。よって、この頃のビートルズを描いた映画は今後も出てくるかもしれませんが、(本作にも登場する、ビートルズになり損ねたもう1人の男ピート・ベストとか…)モノクロのビートルズ映画もいいんじゃないでしょうか。
[DVD(字幕)] 6点(2012-12-24 22:16:34)
196.  ラブリーボーン 《ネタバレ》 
「私は14歳で殺された」という衝撃的な一言から始まる本作、殺された女の子スージーの初恋や、家族の心の絆を描く一方で、隣人の殺人鬼を見せるサイコサスペンス的要素も大きい。また、こうした犯罪が増え続ける現状と遺された家族の問題についても言及しているように思います。犯人役の気弱そうな中に怪しさを醸し出すスタンリー・トゥッチは好演でしたが、サスペンスがメインの作品ではないだけに、彼の存在感が大きくなりすぎてしまったのはマイナスだったと思います。犯人の最後については天罰が下ったということで良かったと思いますが・・・。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2012-11-19 21:01:49)
197.  裏切りのサーカス
東西冷戦下のスパイの哀しき人間模様を描いた重厚感のあるドラマ。  どちらかというと謎解きに軸足が置かれており、サーカスの上層部に紛れ込んだ“モグラ”の正体を捜査していく老スパイ、スマイリーを演じたゲイリー・オールドマンの渋くも威圧感のある演技を堪能しました。更に登場しない重要登場人物である、謎のソ連の大物スパイであるカーラ。姿は見せずに見事にその意志や作品の中での存在感を出させていたと思います。  鑑賞に集中力を求められる作品ですが、考えてみればモグラの容疑者はかなり絞られています。最後にモグラの正体を明かしますが、モグラを含めた容疑者の人物描写が終盤まではかなり少なく、ちょっと時間が足らなかったかという気がします。
[DVD(字幕)] 7点(2012-11-08 00:13:30)
198.  ゴーストライター 《ネタバレ》 
雨や曇天の多い荒涼とした島の風景、ダークな色合いの映像、カーナビ以降急展開を見せますが、それまでは実に静かな中に常に漂う不安感のある空気、そして音楽。スロースタートながら、それでいて巨匠ポランスキーの作り出す不安げで重厚感のある作品の空気に気が付けば引き込まれている。  キャストの方も何かに気付き始め、いつ消されてもおかしくない不安定な立ち位置にいる名も無き“2人目のゴースト”を演じる主演ユアンがこんな作品の空気にピタリとはまっています。  事故で片付けられ、何事も無かったかのように真相は再び闇に葬り去られるかの如く原稿が風に舞うラストもまた、一人で立ち向かえるはずもない陰謀渦巻く得体の知れない敵の大きさを感じさせる不気味さがありました。
[DVD(字幕)] 8点(2012-10-21 12:18:02)
199.  ルート・アイリッシュ
ルート・アイリッシュ。それはバグダッドのグリーン・ゾーンとバグダッド空港を結ぶ世界一危険な道。  ここで起きた主人公の男の親友が殺された事件の解明を通して、イラク戦争の裏にある問題をミステリー・サスペンスタッチで社会派ケン・ローチが怒りを込めて告発する。  何の罪もない子ども達が戦争の犠牲になっていくのに対し、何度か登場する関係者の台詞。「そんなことはイラクじゃ日常茶飯事じゃないか」が腹立たしい。  イラク戦争の背景にある、戦争を民営化・派遣化してしまう派兵の民間企業への委託と、そんな企業に高額報酬で雇われていく民間兵の存在とそこにある問題を告発しながら、一番の犠牲者は戦争とは何の関係も無いイラクに暮らす普通の人々じゃないか。そんなケン・ローチの怒りの声が聞こえてくるかのようでした。
[DVD(字幕)] 7点(2012-10-14 16:39:00)
200.  プルートで朝食を
パトリックの不幸な生い立ちもそうだし、その後の展開もニール・ジョーダンの他の作品でも見られるアイルランドの現代史を絡めたりもしている。しかし本作は悲観的ではなく、重さも感じさせない。  パトリックの淡々とした前向きな生きざまと、彼が出会う人々とのコミカルな描写、小鳥たちの会話のファンタジー的要素が作品にいい明るさをもたらせています。オープニング、そしてラストにも使われる“シュガー・ベイビー・ラブ”の爽やかなメロディも実に効果的に作用しています。  「ティファニーで朝食を」を連想させるタイトルに、終盤のマジックミラー越しの会話はヴェンダースの「パリ、テキサス」を思わせる。他にも「南太平洋」とミッツィ・ゲイナーなど、ニール・ジョーダンの様々な映画へのオマージュも感じられる作品です。
[DVD(字幕)] 7点(2012-10-13 15:24:41)
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