Menu
 > レビュワー
 > とらや さんの口コミ一覧。6ページ目
とらやさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2102
性別 男性
自己紹介 善人が苦労が報われて幸せになるハッピーエンドの映画、
悪人が出てこないゆる~い世界観の映画、
笑いあり、涙ありの人情喜劇が好きです。

2008年11月19日の初投稿から、早いもので10周年を迎えました。
この間、みんシネのおかげで出会ったいい映画もいっぱいありました。
管理人様、レビュワーの皆様、いつもお世話になっております。
これからもよろしくお願いいたします。
2018.11.19

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
【製作国 : イギリス 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
評価順12345678910111213141516
投稿日付順12345678910111213141516
変更日付順12345678910111213141516
>> カレンダー表示
>> 通常表示
101.  将軍たちの夜 《ネタバレ》 
1942年のワルシャワ、1944年のパリで起こった娼婦をターゲットにした猟奇殺人事件。 捜査に当たる中佐と、容疑者の3人のドイツ軍の将軍と、 事件に関わることになってしまった1人の下士官とその恋人が絡み合う戦後にまで続くドラマ。 軸となるのは猟奇殺人事件の捜査ですが、下士官と容疑者の1人の将軍の娘とのロマンス、 更にはヒトラー暗殺未遂事件である「ワルキューレ作戦」。 ワルキューレ作戦の英雄、トム・クルーズも演じたシュタウフェンベルグ大佐や、 作戦への関与を疑われたロンメル元帥といった実在する人物も少しだけですが登場します。 1本の映画としては少々欲張り気味で、ドラマが散漫になっているのは惜しいところですが、 この豪華キャスト。面白かったです。特にピーター・オトゥールの不気味さが際立っています。 戦後、猟奇殺人事件の犯人は追い詰められていくのですが、 ヒトラーを再評価する動きが出てきたり、かつてのドイツ軍の将軍が英雄として再びまつり上げられたり。 1966年の作品ですが、この頃には既にこうした動きがドイツ国内で起こりつつあったのか。 この戦後パートはそうした動きへの警鐘でもあったのでしょうか。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2021-03-06 22:13:42)
102.  不死身の保安官
ラオール・ウォルシュ晩年の作品。超お気楽コメディ・ウエスタンです。 ひょんなことから荒くれ者が揃う西部開拓の地に、ロンドンから銃の行商にやって来たド天然英国紳士。 ひょんなことからそんな英国紳士が凄腕ガンマンと勘違いされ、保安官に任命されてしまう。 ひょんなことから白人と対立する先住民から信頼を勝ち得えてしまう。 ひょんなことからジェーン・マンスフィールド演じる街で一番のゴージャス美女までゲットしてしまう。 襲いかかってくる先住民や西部の無法者に対し、臆することもなく正論で危機を突破していく。 全く場違いですが、なんだかんだでその場を収めていく英国紳士をケネス・モアがコミカルに好演。 ちょっと他に無い空気が漂う異色の西部劇ですが、これがなかなかの面白さです。 確かに、“不死身の保安官”です。
[DVD(字幕)] 7点(2021-01-16 22:17:22)(良:2票)
103.  アルゴ探険隊の大冒険
巨匠ハリーハウゼンの素晴らしい技術をたっぷりと堪能できる1963年作、イギリスのアドベンチャー大作。 作品によって恐竜だったり、本作のように巨大な神の像やモンスターが出てきたり。 ハリーハウゼンのこういう映画はやはり楽しい。 昔の特撮映画を見ると、改めて今の映画の映像技術の凄さも感じますが、 こういう手作り感にも今のCGとはまた違った楽しさがあるし、この頃のこうした特撮もまた映画の進歩の歴史の一部。 ギリシャ神話が基になっていますが、人間界を見つめる神々がほのぼのとしていたりして、難しさは全くありません。 子どもの頃にTVのロードショーで見た記憶がありますが、楽しかった記憶しか残ってないですからね。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2020-10-31 10:32:51)(良:1票)
104.  ホテル・ニューハンプシャー
ジョン・アーヴィングの小説は読んだことが無いけど、彼の原作の映画はこれまでに多分3本見ています。 本作と、「ガープの世界」と「サイダーハウス・ルール」。 作品ごとに異なりますが、複雑な出生や生い立ち、青春時代と性と、家族や育ての親などが絡み合うドラマとなります。 僕が知っているアーヴィングのこの3本の世界観にはそれぞれ、好きになれない要素も含まれているけど、 人生、いいことばかりじゃない。それでも人間は生きていかなければならない。 重くならずに、いいことも悪いことも受け止めて登場人物が生きていく日々を淡々と綴っていく。 こういうことがアーヴィング原作の映画の良さなんじゃないかなと思っています。 それにしても、子役時代からこの頃までのジョディ・フォスターの存在感は尋常じゃないですね。 本作の少し前のレーガン大統領狙撃事件で思わぬ形でジョディの名前が出てきてしまい、 本作の前の数年間は休養を余儀なくされたようですが、今にして思うと本当に惜しい数年間でしたね。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2020-06-08 17:16:22)
105.  荒野にて 《ネタバレ》 
序盤は、厩舎で働くことになった少年と馬の心の交流を描くハートウォーミング系かと思って見始めましたが・・・。 色んな意味でキレイごとを排したストーリー。その馬が少年と二人三脚で連勝街道を歩む奇跡は起きない。 スティーヴ・ブシェミ演じる調教師は、稼げなくなった馬は容赦なく売りに出すと言う。 クロエ・セヴィニー演じる女性騎手は「馬を愛してはダメ。ペットじゃないの。勝てなくなったらクビよ」と言い放つ。 ピートという名のその馬は間もなく売りに出される。その行きつく先は殺処分という現実。 夢のある競馬の世界ではなく、競馬の残酷な側面を思い知らされますが、この前半に登場するブシェミとセヴィニーの2人がいい。 身寄りを失った少年は、行き場を失った馬を連れて現実から逃げ出すように旅に出る。その旅もまた過酷。 こんなストーリーもまた、アメリカの現実の一部か。それだけに、ようやく巡り合えた叔母と迎えるラストが胸を打ちます。 主人公の少年を演じたチャーリー・プラマー。この先も色んな映画で彼とは巡り合うことになりそうです。 そしてそう遠くないうちに、アカデミー賞などの大きな勲章を手にすることになるのだろう。 少年が心を通わす馬の名前を取った原題に対し、「荒野にて」という邦題がなかなかに秀逸です。
[DVD(字幕)] 7点(2020-05-28 21:37:21)
106.  イエスタデイ(2019) 《ネタバレ》 
ビートルズをリアルタイムで知らない僕がビートルズをよく聴いたのは80年代になってからのことだった。 本作でも歌われるレット・イット・ビーもヘイ・ジュードもイエスタデイもあのビートルズの曲という前提で聴いた。 誰もが知ってる、あのビートルズが存在しない世で、人々が何の前提も無くビートルズの曲を初めて耳にしたなら?  ビートルズが存在しない世では、あのジョン・レノンも殺されることは無く、 あのジョン・レノンではなく、78歳になっても元気な元船乗りのただのジョンじいさんだった。 しかし、ジョンじいさんがごく短い時間だが人生を語り、愛を語る。 もし彼が若かりし頃、マッカートニーと出会っていれば、あのジョン・レノンになっていたんだろうな。 そう感じさせるものがある、78歳になったジョンの登場のさせ方がとても良かった。 ダニー・ボイル流、今までに無いビートルズへのリスペクトのかたちでした。
[DVD(字幕)] 7点(2020-05-26 20:07:19)(良:1票)
107.  モンテカルロ・ラリー
歴史あるモンテカルロ・ラリーのレースをスピード感たっぷりに再現・・・とは程遠い公道爆走バカコメディです。 自動車工場の経営権をかけて参戦するトニー・カーティスが一応の主役となっています。 本作の数年前にも公道爆走モノの傑作「グレートレース」に主演したカーティスが再び楽しませてくれますが、 その他にも胡散臭い英国貴族に、ドイツの脱獄囚コンビに、イタリアの陽気な警官コンビに・・・と ヨーロッパ各国からそれぞれの夢や欲望、野望をかけて参戦するメンツの多彩な顔ぶれが楽しい。 ドイツの名優ゲルト・フレーベと、イギリスの名コメディアン、ダドリー・ムーアがいい味を出しまくっています。 ストーリーなんてほぼ無きに等しく、これら参戦者が繰り広げる姑息な足の引っ張り合いや連発するアクシデントを ギャグも満載にノンストップで見せる2時間コントのような作品です。
[DVD(字幕)] 7点(2019-11-22 22:10:10)
108.  輝ける人生
監督のリチャード・ロンクレイン自身がそういう年齢ということもあるでしょうが、 前作に続き、セカンドライフ、人生の晩年をどう生きるのかというテーマをコメディタッチで描いた佳作。 高齢化社会の現代。アメリカ映画でもイギリス映画でも、こういうテーマの映画が増えてきたような気がします。 登場人物の末期癌や重度のアルツハイマーという作品が重たくなる要素もありますが、 人生まだまだこれから。恋をするのに年齢なんて関係ない。 作品を通してみればそれ程重さは感じさせず、前向きなスタンスが気持ちいい。イギリスのベテラン俳優たちが好演。 イメルダ・スタウントンのラストのジャンプが清々しい余韻を残してくれます。
[DVD(字幕)] 7点(2019-03-22 20:33:04)
109.  バトル・オブ・ザ・セクシーズ
偉大なテニスプレーヤーであると共に女性の権利向上にも貢献したビリー・ジーン・キングが本作の主人公。 もっとコメディ色が強い作品だと思っていましたが、 バトル・オブ・ザ・セクシーズに至る彼女の色んな意味での闘いを描いた社会派の色合いが濃い作品。 コメディ的要素はスティーヴ・カレルが一手に引き受けている感じですが、流石という存在感を見せつける。 ビリージーンが目立たないほどの強烈なキャラクターなので、作品としてのバランスは微妙な感じもするのですが、 この道化のような男を演じながらも、それだけではない部分も垣間見えてくる。スティーヴ・カレルが持ち味を存分に発揮です。 本作はあくまでもビリー・ジーンの物語であり、試合終了後はごく短いワンシーンのみでしか彼を登場させないのが良かった。 しかし、台詞も無いこのワンシーンがすごく良かったと思います。
[DVD(字幕)] 7点(2019-03-10 20:37:30)(良:1票)
110.  クリミナル 2人の記憶を持つ男
大物を揃えた何とも豪華なキャストです。そしてライアン・レイノルズを何とも贅沢な使い方です。 中でも本作はやはりケビン・コスナーでしょう。 近年は脇を固めるという役割も多く、彼が中心にいる作品を久々に見た気がします。 複雑な設定の男を演じていますが奥の深さと力強さを感じさせる演技で全盛期の頃とは全く違った男の魅力を見せてくれます。 前半はよくあるスパイアクションものかと思いながら見始めたのですが・・・。 コスナー演じる男の脳内でフラッシュバックされるもう1つの記憶を辿り、 ガル・ガドットと絡み始める頃には序盤とは異なり人間ドラマの要素が濃くなっていきます。 コスナーの魅力に子役の女の子やガル・ガドットの魅力も加わり、本作に関してはこれで良かったのだと思います。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2019-01-07 22:35:03)
111.  パディントン
可愛らしいだけでなく人間の言葉を話し、知的で礼儀正しいクマのパディントンは勿論のこと、 彼を迎え入れるブラウンファミリーに加え、ロンドンの人々の描写もいい。 街中にクマが出没しても驚くこともなく、英語を話すクマを誰もがごく自然に受け入れる。 悪役ニコール・キッドマンを除くと、登場する誰もが優しい映画。 笑いドコロもしっかりしており、子どもと一緒にと見るのにとてもいいファミリー映画でもあります。 こうしたファミリー映画のお約束、家族全員揃ってパディントンの救出に向かう、 ラストの博物館からの脱出をめぐるちょっとしたアクションサスペンスも子どもたちには十分です。 イギリス映画らしい良さを感じさせる、クマのパディントンと人間の交流を描く良質のファンタジー映画です。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2018-06-30 17:03:02)
112.  三十九夜
イギリス時代のヒッチコックの、彼の十八番・巻き込まれサスペンス。 巻き込まれの発端となる出来事と展開には少々無理がありますが、 サスペンスあり、ユーモアあり、ヒロインとの逃避行、そしてロマンスと 全盛期のヒッチコックの有名な作品でもおなじみの映画職人ぶりが随所に発揮されています。 かすかな手がかりをもとにスコットランドへの逃避行。そこで出会う事件の黒幕。 いちいち説明せずとも見ている者に確実に伝わる形でこの男がそうであることを提示する。 他のヒッチコック作品でも見られますが、こういう所は本当に無駄が無いと感じさせられます。 それでいてユーモアの挿入に見られるヒッチコック映画ならではの無駄話もまた楽しい。
[DVD(字幕)] 7点(2018-05-26 20:10:43)
113.  未来を花束にして
今、自分たちが生きる時代において当たり前のように享受している数々の権利。 しかしそれは、その権利が当たり前ではなかった時代に、その権利を獲得するために闘った人々がいたからこそのもの。 その1つが、本作で取り上げられている女性の参政権。これが認められるまでに多くの人々が闘い、投獄されていったという。 今の時代に自分たちが当然のように手にしている様々な権利がどれだけ貴重なものであるか、改めて考えさせられます。 女性として、母親として、この時代と闘った名も無き人を演じたキャリー・マリガンが素晴らしい作品です。
[DVD(字幕)] 7点(2017-12-10 20:39:03)
114.  上海の伯爵夫人
かつては有能な外交官だった。野望を持ちながらも紳士然としている。しかし孤独な盲目の男と、 かつてはロシアの由緒正しき家柄出身の元伯爵夫人、今は上海でタクシーダンサーで生計を立てる女。 1930年代、戦火が目前に迫った上海で、それぞれの過去を手放して生きる2人が出会うロマンス。 レイフ・ファインズはこういう役が本当に良くはまるし、 ナターシャ・リチャードソンも同じく。本作の数年後には若くしてこの世を去ってしまったのが惜しまれます。 関東軍の思惑で暗躍していたのであろう日本人、マツダをスマートに演じた真田も印象的。 アメリカ、ヨーロッパの列強に日本。それぞれの思惑が入り乱れる当時の上海の雰囲気がよく出ていたし、 主要キャストもこの時代のこの世界観にうまく溶け込んでいます。中盤以降、急速に時代が風雲急を告げる。 混乱する上海で、押し寄せる戦争の時代の荒波にもまれるそれぞれの人生ドラマはなかなかの見ごたえがある作品です。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-11-11 00:12:34)
115.  フライト・ゲーム 《ネタバレ》 
面白かった。 150人を乗せた国際線の機内で、乗客の命が危機にさらされるなか、孤立無援で捜査をしなければならない。 最初はイタズラとも思えるようなメールから少しずつ話を大きくしていく。 そして少しずつ、ニーソンを孤立化させていく。地上では自身がハイジャック犯と報じられる中、 再び乗客の信頼を勝ち得て最後の大きな賭けに。原題の通りまさしくノンストップでストーリーが展開していきます。 犯人は必ず機内の乗客の誰かなんだけど的を絞らせませんが、本作の場合はそこは大きな問題ではなかったと思う。 ニーソン航空保安官が抱える悲しい過去と現在。彼にはこういう背景を持つ役がよく似合うのですが、 心が折れそうな状況でタフなニーソンがどう危機を乗り越え立ち向かうのか。ひたすらリーアム・ニーソンを堪能できる作品です。 強さと渋さと、年齢を重ねた男の円熟味。リーアム・ニーソンという人は年を重ねるごとにいい俳優になっていますね。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-10-12 20:18:18)
116.  舞台恐怖症
ヒッチコック自身があれは失敗だったと反省の弁を述べたという、偽りの回想シーンで知られる作品。 しかしヒッチコックのこのミスリードが意外と本作を面白くしていたと思います。 女優を演じる大女優ディートリッヒがその貫禄を見せつけている作品でもありますが、 衣装や装飾品など、ディートリッヒを引き立てるアイテムにもかなり気を配っていることが感じられます。 それにしてもヒッチコックはサスペンスの中にユーモアやロマンスといったお楽しみを挿入するのが巧い。 もう1つ、初見のヒッチコック映画のお楽しみ、”ヒッチコックを探せ!”。 本作は今回初めての鑑賞でしたが、初見でしっかりヒッチ登場シーンが確認できたことでも嬉しい作品でした。 (結構なお顔のアップで登場するので難易度はかなり低めではありましたが・・・。)
[DVD(字幕)] 7点(2017-09-29 17:59:17)
117.  第3逃亡者
ヒッチお得意の、事件に何の関係も無いのに犯人に間違われた善人と美女の2人を中心に繰り広げられる、 テンポよく展開される真犯人捜しの逃避行、ユーモアの挿入、そしてロマンティックな恋。 ことの発端となる殺人の背景や、真犯人の企み、陰謀、そういった要素が無いのでハラハラドキドキは無いのですが、 それでも時間にすると短いですが廃坑におけるちょっとしたアクションに、ラストのダンスホールには参りました。 映画の登場人物は誰1人として真犯人が誰で、どこにいるか掴めていない。 まずはダンスホールで歌手が歌う、その歌詞の中にヒントを挿入し、ゆっくりとカメラは真犯人をクローズアップしていく。 その直前まで犯人がどこにいるのか分かりませんが、100%その男が犯人と分かる形でどこにいるか提示する。 真犯人の表情に焦りの色が。しかし誰も犯人がそこにいることに気付かない。見る者を徹底的に焦らす。 ヒッチの全盛期の作品のように美男美女にビッグネームが顔を揃えることもない80年前の映画。しかし面白かった。
[DVD(字幕)] 7点(2017-09-06 21:21:07)
118.  オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分 《ネタバレ》 
上映時間は86分、主人公の男がハイウェイをドライブする86分をひたすらとらえ続ける。 上映時間=作中の時間、この設定は今となってはさほど目新しさはないのですが、 彼は全く動かない。作品の全ての時間は、様々な相手と電話で話しながらハンドルを握りハイウェイを運転する彼の姿をとらえ続けるのみ。 彼が電話で絡む様々な声の主以外、キャストはハイウェイをドライブする男を演じるトム・ハーディ1人のみ。 運転席に座ったままのトム・ハーディの1人芝居を86分間ひたすら見続けることになるワン・シチュエーション映画。 彼の奥さん、息子、出産を間近に控えたある女性、仕事仲間、仕事で緊急に連絡を取らなければならない警察や役所の人間たち。 彼らとの間に現在進行形で起こっている問題に対し次々に電話で対応しなければならない。電話の向こうの声の主の事情や対応も様々でよく練られている。 この夜に起こった問題の全ては彼の自業自得ですが、それら全てを投げ出さずに向きあおうとする。 今夜の彼の行動のことの発端から適当に逃げていれば、今夜も何事もなく家に帰り夕食をとりながら家族とサッカーを観戦し朝になれば仕事現場に向かい、 何も失わずに済んだのかもしれないが、彼はそうはしなかった。そのために彼は仕事も家庭も失うことになるのだろう。 この夜の様々な問題に対し、たった1人の運転席に座ったままの登場人物と電話、これだけで見事に最後まで緊張感を持続し続けた。 極端に動きが制約された中でのトム・ハーディの1人芝居もまた素晴らしかった。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-06-12 21:56:44)(良:1票)
119.  ハート・アタッカー 《ネタバレ》 
アカデミー賞受賞作「ハート・ロッカー」の前年製作の未公開作です。 恐らく「ハート・ロッカー」の後に日本ではDVDになり、CS等で放送されたのだと思いますが、それにしてもこの邦題は・・・。 アメリカ海兵隊、アルカイダ、戦争に巻き込まれ犠牲になるイラクの一般市民。憎しみの三角関係、それぞれの視点のイラク戦争。 イギリス映画ということもあり、アメリカの正義を声高に主張する訳でもなく イラクで何が起きているのかを冷徹にドキュメンタリータッチで告発する。 そして冒頭と最後でテレビのニュース映像という形でブッシュを登場させるあたりに製作者のブッシュへの批判を感じさせる。 この偽ハート・ロッカーの様な邦題で損をしていますが、なかなかの力作であり良作です。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-03-08 20:12:05)
120.  誰よりも狙われた男
これまでに何本か見てきましたが、ル・カレ原作のスパイ映画にはいつも独特の空気があります。 アクションや銃撃戦やカーチェイスといった、映画的に見栄えがするシーンよりは、 国家や組織に翻弄される彼らの悲哀、その生きザマのドラマに重点が置かれる。 抑揚の少ない本作のル・カレの世界観に、フィリップ・シーモア・ホフマンの演技が見事なまでにはまっています。 それだけに結末の衝撃と行き場の無い怒りを爆発させるラストまでのホフマンの演技もまた圧巻。 フィリップ・シーモア・ホフマンは好きな俳優だった。と過去形で語らなければならないのが残念でなりません。 40代後半、50代・・・と年齢を重ねると共に彼の俳優としての魅力にますます磨きがかかることは間違いなかっただけに。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-02-17 13:19:17)(良:1票)
全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS