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ルクレツィアの娘さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 349
性別 女性
自己紹介 基本的には、お金を掛けた映画と歴史時代物が好き。

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1.  永遠のマリア・カラス 《ネタバレ》 
才能が枯渇したとき、若さを失ったとき、人はどう生きるか。もはや取り戻せない輝いた時間を思いながら、老いを受け入れ、生きていくことの苦さ。マリア・カラスという天才をモチーフに、普遍的な物語を描きあげている良作な映画だと思う。ファニー・アルダンが、ファンが思い描くとおりの美貌のマリア・カラスを演じていて素晴らしい。途中から、ファニー・アルダンという女優の物語のような気もしてくる。普遍性のある物語なのが、裏目に出ているような感じもする。謎に包まれて伝説になっていたマリア・カラスの晩年に、「こんなこともあったかもね」という、あくまでも想像の話として作られた物語だということだが、実話風につくっちゃったために、有り得ない~と思ってしまうのも、難点。でも、映画の中では、マリア・カラス役としてのファニー・アルダンが演じたカルメンの映像に、実際のマリア・カラスの声が当てられているわけで、オペラファンとしてはちょっと幻想的な世界である。発想としては非常にうまいところをついている物語だと思う。個人的には、ジェレミー・アイアンズの長髪が、妙な軽薄さを生んでいて、面白かった。ロックもバレエもプロデュースする仕掛け人として成功してるけど、本当の芸術も追究したいという、欲張りな男のロマンを、女がたしなめるラストが、印象的だった。
7点(2004-08-16 22:50:03)(良:1票)
2.  ベッカムに恋して 《ネタバレ》 
邦題でココまで損している映画も珍しい。暇つぶしに観たのに、感動した。ビックリした。まず、イギリスにおけるインド人少女という設定が、ものすごく良い。イギリス社会の一角にインドの人々は差別を受けながらも、独自の文化を守りつつ、暮らしている。主人公が、相手チームの選手に「パキスタン人!」と侮蔑されて怒り出す場面など、一言で「差別」と言ってもインド人自身の中でまた差別感情があることを思わせる。また、姉の婚約式で携帯電話の音がしたとたん、そこにいる皆が自分の携帯電話を確認する場面は、非常に印象に残った。あれはITの国インドを象徴するのだろうか。それとも主人公の家庭がインド人の富裕層なのだろうか。主人公が白人男性とキスしていたのを目撃されたら、姉の婚約が壊れる、というエピソードなども、なかなか面白かったが、独自の社会を形成する閉鎖的なインド人社会をネタに、いくつも笑わせてくれる。素敵な映画だ。特にお姉さんが楽しいキャラだった。白人家庭のほうは白人家庭のほうで、ドタバタぶりが楽しい。このへんのあくまでコメディにしてるところが面白くて上手。笑わせながら、しんみりさせる。テンポが上手い。チームの監督の足を痛めたエピソードも、月並みな感じがするが、どんな人種でもどんな家庭でも、自分の生まれた環境が枷になり檻になること、そこから自分で抜け出す努力をすることをこの映画は言いたいのだと分かる。そしてその努力をナリフリかまわずするキーラ・ナイトレイが、すごく存在感があって良かった。自分のことだけしか考えていないイヤなキャラなんだけれども、野心的でアクティブで激しい彼女は、強烈なインパクトで迫ってくる。男性に間違われるほど細い体に薄い胸の彼女は、斬新でカッコイイ。そして、ふたりとも、アメリカに行かなければ本格的な女子サッカーは出来ない。出来すぎなハッピーエンドだとしても、そういう現実もちゃんと描いている。
7点(2004-08-14 22:40:36)(良:1票)
3.  キング・アーサー(2004) 《ネタバレ》 
有名なアーサー王のエピソードは全部忘れて、この映画を観た方が良い。こんなのはランスロットじゃなーい! マーリンが違う~!! エクスカリバーは聖剣じゃないの?! とか言ってると、楽しめないうちに映画が終わってしまう。モルガンもモードレッドもイゾルテもエレインも出てこないし、もっとも有名な「聖杯伝説」を見事に無視。いや~、びっくりした。その代わり、描かれるのはローマに支配され、外敵に痛めつけられる弱きブリテン島である。通常のアーサー王伝説の舞台である中世には、アングロ・サクソン系が我々こそはこの島の正統な住民という顔をしてるわけだから、アングル人やサクソン人が、外からやってくる敵だった時代を舞台にしたっていうのは、目新しい。顔に文様を描き森に暮らすブリテン人たちの姿がどれほど時代考証的に正しいのか分からないが、ブリテンの歴史に挑んだ意欲は評価したい。この映画を観て、やっぱりローマ帝国って偉大だったんだなぁと、つくづく感じた。ローマ人たちの豪奢な生活や、きらびやかな軍装や、大きな城壁や立派な馬車。その末端は腐りかけてはいるけれども、常に次世代の新芽も養っている、強大で豊かなローマ帝国が描かれていた。話の中で非難されていたのは、ローマ帝国に寄生したキリスト教だと思う。人を救うどころか痛めつける宗教。アーサーの怒りはまずそこにあるような気がしてならない。伝説の英雄アーサー王。ローマ人に生まれた男が、ある時ブリテン人の指導者になって外敵と戦い、ローマとも決別し、ひとつの王国を築く。よく考えれば不思議なお話である。なんだか「七人の侍」風で、端正でストイックな物語だった。最初に馬が騒ぎ、皆がにやりと笑って死地へ引き返す。やっぱりこういうヒロイックな場面は印象的。あとは、やっぱり氷のシーン。ああ、そこで割れてくれなきゃ!と熱くなってしまう。キャラクターではトリスタンが寡黙で渋くて素敵だった~~!! 他の円卓の騎士が影が薄い。一人目立っていたランスロットは伝説に引っ張られて意味もなく伊達男ッぷりを発揮していたが、どこが最強なのか分からなかった。この映画には不要なのにこっそりグネヴィア王妃を思慕していて変だった。いや、やっぱり一番変なのは、小娘が「囚われの姫」扱いされ、どこから出してきたのか、吹雪の中でヒラヒラのドレスに着替えてたりするところ。それにしてもキーラ・ナイトレイは貫禄がある。
8点(2004-08-10 21:20:40)
4.  マグダレンの祈り
「ショーシャンクの空に」よりも、救いの無い現実を描いている。あちらは「希望を捨てずに生きること」がテーマだったが、この作品は救いがない中で生き抜くことを描き出そうとした作品だ。これが事実に基づいた話なのを考えると、怒りと悲しみに満ちた作品である。映画本編よりも、特典映像として実際のマグダレンの女性たちが延々と証言している。この映画が告発映画であることを思わせる。では、いったい誰に向けて告発したのだろうか? 
7点(2004-08-10 21:07:11)
5.  アバウト・ア・ボーイ
とてもクールで、軽やかな映画だが、なかなか素敵な作品だった。ヒュー・グラントは決して演技がうまいというわけではないけれど、独自の路線を突っ走っている。彼の独特のキャラクターを使いたいと思っている脚本家は多いのかもしれない。この映画の彼も、ホントに情けなくてかっこわるくて、笑えて面白くて、ほんの少ししんみりさせてくれる。テレビばっかり観てる生活をしていながら、崩れの無い容姿を持つ男。そこに見える几帳面さ。シングルマザーたちも級友たちも、いろいろ裏を読もうとすると面白い。最後のパーティーシーンは、なかなか心が温まった。ありきたりのハッピーエンドにならなくて良かった。大人も子供も、カッコイイ。
7点(2004-07-05 20:30:16)
6.  ヘヴン 《ネタバレ》 
イタリアの大地の美しい映像が印象的。間違って無関係の人間を殺してしまった女性の、大きな絶望と、怒りと執念と、生きることへの執着。悪を裁いてくれると思っていた憲兵隊が悪とつながっていたことへの怒りで、彼女は逃亡を続けて生きることを選んだように思う。部外者が、彼女に罪を償えというのは簡単だし、周囲の人間に迷惑がかかることが分かっていて巻き込んでいいのか?というのも簡単だ。だが、人は本能的に生きようとするものだし、ケイト・ブランシェットが演じているのは、黙って一人で自殺するような女性ではない。ヒーローもの映画のように、一人で巨悪と戦うなんてことは、現実には出来るはずがない。だが、生き抜くことは出来る。ケイト・ブランシェットの硬質な雰囲気が生かされた作品だったが、彼女に寄り添い見つめるリビシの表情が印象的で良かった。元憲兵隊本部長を父に持って、何も知らずに誇りを持って憲兵隊へ入った若者の、誇りを汚物に変えられた怒り。二人は、愛し合っていると言うより、汚い現実への怒りを共有した同士だ。髪を剃って双子のようになった姿は、そういう意味を込めていると思った。ただ、「私は終わりを待っているの」という主人公に、いったいどんな終わりを用意するのかと思ったが、肩すかしを食ったラストだった。ラストの映像は良くも悪くも印象的。
6点(2004-07-04 22:44:09)
7.  トロイ(2004) 《ネタバレ》 
お金をかけて撮った大作らしい大作で、見応えは十分。ただ、盛り上がりが散漫で、見栄えのする素敵な役者を集めて並べただけ、という印象もまたぬぐえない。CGによる戦闘シーンも最近は食傷気味。とは言え、アキレスを演じたブラット・ピットはさすが。輝かしい不死身の英雄ではなく、あくまで動物的な勇者という感じがして面白い。鍛えた肉体もすごかったし、武術的に完成された動きも上手い演出だ。アキレスと正反対の、国のため家族のために戦う英雄ヘクトル王子も上手い。エリック・バナの地味で寡黙な雰囲気が、悲壮感を盛り上げて迫力がある。妻に何度も、逃げ道は覚えたかと尋ねる場面は、なかなか泣ける。そして何より感動したのが、ピーター・オトゥールのトロイ王プリアモス。なんというか、威厳と慈愛を持ってはいるが輝きと強さを失っている、まさに「滅びるべき運命を迎えた国の王」そのものなのだ。プリアモスがヘクトルの遺体を帰してくれるようアキレスに頼む場面は、まさに名場面である。すべての元凶となったパリス王子の軽率さ・幼稚さや臆病ぶりがまたすごい。けれども物語の中でほんの少しだけ成長をする。そこがいい。かの三部作で美しく完全無欠なキャラを演じたオーランド・ブルームが、同じ弓矢をつがえながら、ここまで情けないキャラに扮してくれるというのも、なかなかツボだった。配役をした人に拍手したい。配役といえばショーン・ビーンのオデュッセウスも素晴らしい。大国の強引な侵略戦争に、小国の王として心ならずも従わなくてはならないが、従うとなったら策謀を巡らせ友を引き込むことを厭わない。仕方ないんだよと言いながら、これ見よがしな苦悩を見せるわけでもない。ずる賢そうな顔をして、しかし、その両肩になにがしか重みを背負ってるようには見える。物語の中で、一人冷めたオデュッセウスを演じたショーン・ビーンは面白い役者だ。彼の語りに始まって終わる演出は、なかなか良かったと思う。トロイ戦争とはむろん「愛のための戦い」ではなく、侵略戦争である。そこには、オデュッセウスも語るように「名を残す」ことへの渇望と、本能的に戦争・戦闘を嗜好する男たちの欲望がある。女たちの人生は眼中にない。だから、戦いを嗜んだアガメムノンとメネラオス、そしてアキレスが死に、戦いに背を向けたパリスとヘレンが逃げ延びるというのは、満足すべき結果なのかもしれない。
8点(2004-05-23 23:00:50)(良:3票)
8.  理想の結婚
コメディなのだが、古き良きイギリスの上流社会の、日常生活をのぞき見ることができて、上質な映画。どぎついセリフや過激な場面も無くて、非常にゆったりと上品で、それなのに退屈しないで観た。俳優陣のクオリティもあるだろうけれども、脚本も良いのだと思う。原作は戯曲だそうだけれども、場面展開のテンポが良かった。上品なドタバタに、くすりと笑わせられた。やはり、ケイト・ブランシェットのクラシカルな優雅さが、素晴らしい。上品で清楚で優雅な淑女そのものだ。彼女は「美女」ではないが、生半可な美貌なんか太刀打ちできない存在感を持っている。めがねを掛けても、キスをしても、上品。それにしても、最後にキスをしながら足をばたばたさせているところが、かわいらしかった。ハーレクインの表紙を飾れそうなルパート・エベレットも、眼福だった。いつもは硬質な感じのジュリアン・ムーアが、意外なほど貫禄ある悪女っぷりで、素敵。
8点(2004-05-12 20:22:43)
9.  リーグ・オブ・レジェンド/時空を超えた戦い 《ネタバレ》 
とりあえず、楽しめた。子供の頃に読んだ物語の主人公たちが、一堂に会してるのだ。ドキドキする。ジキルとハイドは完全に間違って使われてるし、トム・ソーヤーに特殊能力なんてないのに、勝手にアメリカから参加してるし、妙な人選だったけど。まあ、話そのものは滅茶苦茶で、これで本当に世界を救ったのかも疑問が残るけど、アクションシーンも多いし、みんなの活躍を見守って(ついでにツッコミを入れて)観ているので、案外に飽きない。ショーン・コネリーは何をやってもショーン・コネリー。老眼鏡姿すら、かっこいい。永遠の美青年ドリアン・グレイのスチュワート・タウンゼントは、フロックコートの衣装が嫌味なくらい似合ってた。剣を振り回したりの身のこなしも美しい。。思わぬところで、吸血鬼ミナが格好良かった。ネモ船長はどういう能力なんだろうと思っていたら、能力とは別のところで大活躍。それにしても、Mって、007だと思ってたら、モリアーティ教授だったのか・・・・・・。かなり感動した。このキャラたちを知っている人間だったら、ココに彼を持ってきたことに感動するよ、ホント。素晴らしい。
5点(2004-05-03 16:00:01)
10.  ギャング・オブ・ニューヨーク
酷評が多い割には、まあまあ良くできた映画だった。ニューヨークの忘れ去られた歴史、封印された過去を語っていて、企画としては面白い。ただ、話に骨格が無くてハンパで、残虐で血なまぐさい闘争シーンが多いので、観ていて辟易してくる。主人公たちが正義のために闘うシーンではなく、延々とギャングたちが血を流す話なので、もういいやという気分になるのだ。ディカプリオ主演!ということで公開されたが、圧倒的に存在感が光ってるのは敵役ダニエル。デイ・ルイスである。彼の生き方は決して正しくはないが、一応の筋が通っている。アメリカは「闘って勝ち取ったもの」を尊ぶ。だからこそ、新たに入ってきて、豊かに実ったものだけをほしがる移民たちを憎む。だからこそ、時代に取り残され、政治家や富豪たちに利用されながらも、ギャングたちは闘うのである。もともとは自分たちも移民であるのにネイティブズと名乗って、移民や黒人たちを暴力をもって排除しようとする。その暴力の嵐の中で、意味もなく復讐心だけ抱えてハンパにさまよう主人公アムステルダムは単なるアホでしかない。この主人公は、開いた口がふさがらないほど芯が無い。ただ、南北戦争当時のアメリカは暗い。夜明けはまだ遠く、闇の底で大量の血が流れている時代なのだ。その中で、この主人公のようにハンパに生きながら、いつのまにかリーダーになっちゃった人間もいたのかもしれない。キャメロン・ディアスの美貌は、暗い世界を照らすように輝いていて、キャラクターとしても面白かった。
5点(2004-04-04 16:59:46)(良:1票)
11.  耳に残るは君の歌声 《ネタバレ》 
クリスティーナ・リッチが主人公であるのだが、あまりにも存在感が軽く、意志も感じられない。ケイト・ブランシェットに、ジョン・タトゥーロ、そしてジョニー・デップがそれぞれ思う存分個性を発揮して素晴らしい演技で、その脇役キャラの人生をめいっぱい語っているのに、リッチだけがさえない演技で漠然としている。そして、映画全体も漠然としている。ユダヤ人とジプシー、ヒットラー政権によって迫害された二つの存在だが、ナチスによって初めて迫害されたのではなく、もともと迫害されていた存在でもある。そのへんのところが、当たり前のようにさらっと描かれるので、主人公が何も語らないせいもあって、非常にわかりにくい。欧米ではそれが常識なのかもしれないし、映画界にあっては身内話にも等しいのだろう(ラストで主人公の父親もハリウッドの人間になっている)が・・・・・・。あと、ユダヤの言葉、ロシア語・ウェールズ語に英語などなど、言葉の問題を取り上げているものの、結局は主人公たちはパリにいるのに英語で話しているので、頭がこんがらかりそう。結局、歌声と、ケイト・ブランシェットの圧倒的な存在感だけが、印象に残った。
3点(2004-03-12 22:13:04)
12.  シャーロット・グレイ
ケイト・ブランシェットが好きで観た。彼女のノーブルでありながら危険な陰のある雰囲気を、感嘆しつつ堪能した。真面目で芯が強そうなお嬢さんから、肝の据わった表情をするようになり、闘う顔になっていく。「エリザベス」のときも感じたけれど、そういう女性の変遷を演じるのが、ケイト・ブランシェットはものすごく上手い。彼女の中にある迫力が、だんだんと放出されて輝きを増す。すべてが終わったとき、何事もなかったかのように生きることを選ばず、同じ傷・同じ怒りを持つ場所で生きようと決意するシャーロット・グレイはスゴイと思うし、その誇り高く強い女性を演じたケイトは素晴らしい。そして、最後『戻らないものもある』といった彼女の、凛とした表情が印象的。しかし、他の皆さんが書いているとおり、フランスにスパイに入ったという物語なのに、ずっと英語で通すのはあまりにも違和感がある。手紙もメモも何もかもが英語。ママンとマダムとムッシューを使えばフランス??? じゃあ、ドイツ人も英語だな、と思ったらドイツ語らしいものを話しているし、中途半端で、本当にビックリだった。いかにも1940年代なファッションは素敵だった。
6点(2004-03-10 23:04:45)
13.  ルビー・カイロ 《ネタバレ》 
ヴィゴ・モーテンセンが出ている昔の映画、ということで観た。角川映画でもあるらしい。しかし、あまりにもくだらない内容の映画。普通の主婦が「亡くなった」夫の謎を追いかけて外国へ飛び、その途中で出会った学者とイイ感じになりつつ、実は生きていた夫に出会い、その素顔を知ってしまう・・・・・・という、テレビのサスペンスドラマとしか思えないようなノリなんである。お金の無駄だ。しかし、ヴィゴ・モーテンセンが見たい、ただそれだけな人にはオススメできる。
3点(2004-03-05 21:08:21)
14.  トゥームレイダー2 《ネタバレ》 
妙な恋愛話を絡めたあげく、あくまでも最後はオカルトホラーで締めくくってくれる。ララのキャラなんかも面白いし、素手で鮫を殴るとかファンタジーなアクションも、まあまあ許容範囲かなと思えるくらいには面白いのに、後半から話がずれまくって、落としどころが間違っているような作品。昔の男、というネタをもっと面白い方向で使えなかったのだろうか。中途半端に暗かった。前作が、インディのワクワク感に及ばず、ハムナプトラの楽しさに及ばず、ハンパな作品だったので期待をしていなかったが、それでも「金返せ」と言いたくなるような作品だ。
3点(2004-02-26 21:51:01)
15.  戦場のピアニスト
淡々と静かで、力強い映画だった。主人公シュピルマンは無力だ。この映画は彼の気持ちには全く踏み込まないし、ほとんど語らせない。主人公は、ただ自分のために、逃げる。命がけで自分に手をさしのべてくれた人々が、そのために危険な目にあい、命を落とす。彼は手をさしのべてくれる人々と共に闘うこともしないし、何が何でも生き抜くという信念があるようにすらも見えない。「水が出ない」シーンで、私は何だかシュピルマンという人は無邪気に蛇口をひねれば水が出るように、味方が現れるように思っていたのかな、と思った。どちらかといえば「塔のお姫様」タイプである。最後に命を助けてくれたドイツ人将校も、シュピルマンは救えないし、救えなかったことを後悔するようなセリフすら出てこない。感傷的な言葉も全く無いし、自己弁護の一切がない。だから最初に見たとき、私は自分だけが助かる主人公に共感できず、それよりも、映画の中に出てくる名もない人々の悲劇に泣いた。理由もなく虐殺される人々。ある日突然生活が覆り、抵抗も出来ず、殺される。もしかするとそれこそが、ポランスキー監督の描きたかったものなのかもしれない。シュピルマンが目撃した光景だけを描く形なのだが、「シンドラーのリスト」よりもユダヤ人迫害の事実が上手く浮き彫りにされている。生き残った、それだけですごいことなのだと分かる。大禍を運良く生き残った人々は、何かしら誰かの命がけの厚意を受けたことに感謝すると同時に、自分だけが生き残った痛みを心の奥に抱えているのかもしれない。何度かこの映画を観たら、そんな気がした。
7点(2004-01-28 22:10:33)(良:2票)
16.  ターミネーター3
2での矛盾点を説明するためだけに、こんな作品を作ったとしたらお金の無駄。しかもやっぱり矛盾満載。まあ、でも、ダンプカーとかショベルカーとかがぶつかりあう破壊シーンはすごかった。それ以外には見所はナシ。T-Xがアンドロイドらしくなくて、とてもカワイイのって、良いのか悪いのか。シュワは年取ったなぁ・・・・・・。
3点(2004-01-04 21:06:48)
17.  戦場のメリークリスマス
良く言えば難解。悪く言えば退屈。坂本龍一とかデビット・ボウイが出ているんだよ、ラストシーンが泣けるよ、と他人からさんざんレクチャーされてから観たので「ああ、なるほどね」と思う場所はたくさんあった。銃殺とか生き埋めとか、おぞましい場面が非常に淡々と描かれているので、つい観てしまって、後で思い出して吐き気がした。変な映画だった。
4点(2003-12-10 19:58:23)
18.  トゥームレイダー
インディー・ジョーンズの女性冒険家版で、インディーよりアクションな映画なんだと思っていたが、よりオカルトな映画だった。アジアの文化・伝承に造詣が深い人が元ネタを作ったのだろうけど、あまりにも敬意がなさすぎ。私はゲームのほうは全くやったことがないが、ララ・クロフトが何をやりたいのかよくわからない。教養があってお金持ちで、ただ文化財をあさって一攫千金をねらうだけのトゥームレイダーじゃないんだよ~、と言っても、ララの行くところ遺跡が壊れまくってるし。結局、面白がっているだけならば、「ハムナプトラ」のほうがギャグに徹していて気持ちが良い。が、キャラクター的には目新しいので、執事さんとか脇キャラも含めて、是非楽しいシリーズに育てて欲しい。
4点(2003-12-10 19:47:50)
19.  ザ・コア
ここかしこで、サイテー映画といわれていたので全然期待していなかったのだが、案外にも、意外なほど、楽しめるSF映画だった。冒頭の鳥がボタボタ落ちるゴシック調な映像で、そうかと思うといかにもアメリカンな豪快な宇宙飛行士のお姉さんが出てきて、そのちぐはぐさが、ものすごく気に入ってしまった。そこから急展開して「地球の中心部へ行けるマシンがあるんだよー☆」という、絶対にそんなわけないだろ!!とツッコミたい設定へ突入していくが、その突っ切り方が良かった。ディスティニーってなんだろう??と期待させておいて、さらにそれがアリエナイ、トンデモナイものだったのには苦笑したけど、お約束どおりに高慢ちき先生が泣かせてくれた。紅一点のヒラリー・スワンクのがんばりかたもまた、お約束。犠牲者の出方なんかもふくめて、全体として人物造形が、何となく日本のアニメっぽい感じがした。
6点(2003-12-05 21:20:06)
20.  愛人/ラマン
10代の頃、この作品を観たときの衝撃は覚えている。ものすごくドキドキして、観てはいけないものを観たような気持ちだった。そして、異世界の中で自分の美貌に自信を持ち、冷めた感情でセックスする主人公の少女に、憧れる自分に、またショックを受けた。今、見返してみて、植民地世界の強烈な人種差別の中で、白人少女に唯一近づける黄色人であった華僑の息子の、見苦しさに嫌悪感がある。二人のねじれた上下関係は、退廃的で甘美で醜悪だ。こういう作品に「素晴らしい」と評価するなら、援助交際と名付けられた売春もまた、肯定されなければならないわけだ。「10代の頃の体験を、うっとりと美しく語ってしまう人間は現在不幸なのだ」とよく言うが、マルグリット・デュラスはどうなのだろうか。
5点(2003-11-23 19:12:16)
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