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すかあふえいすさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1047
性別 男性
年齢 30歳
自己紹介 とにかくアクションものが一番

感想はその時の気分で一行~何十行もダラダラと書いてしまいます

備忘録としての利用なのでどんなに嫌いな作品でも8点以下にはしません
10点…大傑作・特に好き
9点…好き・傑作
8点…あまり好きじゃないものの言いたいことがあるので書く

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1.  旅芸人の記録 《ネタバレ》 
テオ・アンゲロプロスは「霧の中の風景」や「放送」は文句なしの傑作だと思うが、正直本作は言うほど傑作と呼べる映画だろうか。  確かに、素晴らしい映画だとは思う。 旅芸人の一座が時空を越えてギリシャの混乱期、戦争を交えた15年間を渡り歩くロード・ムービー。  戦争と密告で殺し合う一家の闘いはギャング映画のような壮絶さも感じるし、アンゲロプロスが危険をかいくぐって撮りあげたという鬼気迫る映像には敬意を表せざる負えない。  でも3時間50分は長すぎる。 dvdにしたって2時間チョイでようやくチェンジだ。それまでが大変だよ。  ところどころ楽しい大合唱や悲痛な場面があって胸に迫るものがあったが、あの馬鹿げた長回しは人を殺しにかかっているとしか思えない。  この映画のファンはこう言うだろう。 「感情移入やストーリーだけが映画じゃねんだよっ!」と。  だからって余りにロングショットで延々と撮るシーンが多すぎんだろうがあっ!! アンゲロプロスにしたって「霧の中の風景」はロングとクローズのバランスが素晴らしかった。  だが、この映画は上映時間の長さに加えて戦争の悲惨さで心まで重くなる。 加えてカットが変わる事無く時代が変わるので、その辺で混乱をきたす人もいるだろう。  その混乱は旅一座が散々味わってきた苦しみでもあるし、この映画の殺人的な退屈さは、それを一緒に体験できるような感覚だ。  ラストの生き残った一座たちが、再び冒頭の駅に戻ってくるシーン。あの瞬間の言い知れぬ達成感・・・!あの瞬間を見るだけでもこの映画を見る価値はあるだろう。
[DVD(字幕)] 8点(2016-09-04 03:40:57)
2.  ビフォア・ミッドナイト 《ネタバレ》 
大人から親へ。  「サンセット」の続編だが前二作とはかなり違う部分が多い。海に出るように開放的だ。  前は街に既にいた、今度は旅の始まりからすべてが始まる。 歩く二人、前作と違って今度はちゃんと出て映されるものと映されないもの、、やはり喋って喋って喋りまくり、空港、抱擁、彼女に語ったことが大体合ってたことが解る。  別れ、車で待つもの、海沿いの道、後ろに乗るものが誰なのか、彼女と彼の関係はどうなったのか気になる。 動き続ける車で回り続ける舌、娘、車内でじゃれ合う、写真、食う、盗品を渡した上に黙認、やはり会話だけで過去が語られる。  くっちゃべる二人の挙動を楽しむ姿勢は貫かれる、そこに車に揺られるものの挙動が背景として加わる、喋り方の真似、やつれた男と少しふっくらした気がする女、久々に二人に話しかける存在、尻にタッチするのは将軍に「了解」の合図、店、子供たちとサッカー、海辺。  二人は別れて様々な人々とも語り合う。会話が途切れるシーンも多い。 腰かけて動きが少ないはずなのにキャメラは動きまわり、会話に参加する人も増える、水着、「波止場」の話は面白かった、時間、かじられるリンゴ、家族どうしのしゃべくり、男が食事中に下品な話をするのは若い二人を刺激するため、、悪態や三文芝居をするのも親しさから。  本作の性に対する踏み込み振りときたらどうだ。さり気なく腰に手をやり胸を揉みしだく。全二作ですら自分の脚にのっけたりくらいだったのに。 それをやっても許される仲ということか。スカート姿や胸が強調されるの母親ではなく異性としてか。  本当にヤギも登場、食卓を去った後は前作を思い出すようにまた二人だけでしゃべり続けながら歩き続ける、映画、ポンペイ、遺体、白黒、50年代、遺跡、蝋燭。 聖人一同「十字斬ったぐらいで許されると思うなよ」  指を舐める、海辺の椅子、沈む夕日は会話と運動を止める、秘密はまだ共有する仲、作家として本にサイン、宿。  前二作でけして映されることのなかった情事が映される。 意外と胸があったのか(ry どんどんとんでもないことを言い始める二人、拒んだら求め、下着、求めたら拒んだり、ズボン、それが思わぬ口喧嘩にまで発展してしまう。 “弦”、どんどん現実的に生々しく、それとも今までが御伽噺のように綺麗すぎたのか。あんなに離れたがらなかった二人が…。  ドアは終わりを告げるのではなく、休ませずに延長戦をさせるため。 それでもあの場所で待ち続け、あの場所へ行く。向かい合わせが不意に距離を詰め、言葉が途絶えた瞬間、キャメラは静かに去っていく…。
[DVD(字幕)] 9点(2016-08-26 07:28:30)(良:1票)
3.  霧の中の風景 《ネタバレ》 
「旅芸人の記録」より好きな作品。一切退屈しなかった。 初期の短編「放送」を思わせる軽快な部分も多いし、同時に地平線の彼方に消えてしまいそうな儚さも肌身に感じさせる。ロングショットとクローズアップの構成もほど良い。 冒頭、幼い姉弟が濡れたアスファルトの夜道を駆けて来る。 どうやら二人は先を急ぐらしく、電車に向かって駆けていく。電車の前で人々が通り中々向こうに行けず、ようやく行けると思ったらドアは無情にも閉じられる。 姉のヴーラは、しょんぼりして駅を後にする電車を見つめている。 ヴーラ1人ならともかく、弟のアレクサンドロスの事を思うと無理に人の群れを掻き分けるのは危険に思えたのだろう。実に弟想いな姉ちゃんだ。 二人は、顔も知らない父を探しにあてのない旅に出ようとしている。 2度目は電車に乗る事に成功するが、切符を買う金も満足にない二人は無賃乗車で列車から降ろされてしまう。 バスの兄ちゃんが凄く良い兄貴でさ。ヴーラは、その優しさと疲れた弟を思ってバスに乗り込む。 浜辺での360度パンが美しい。旅芸人の人々と交流し、バイク青年とヴーラたちは一旦別れる。 その次に出会うトラックの運転手の野郎がロリコンクソ野郎で。 布一枚でしきられた荷台、ヴーラの髪は乱れ、手に付いた血が情事を物語る。ヴーラは、女の子から“女”になってしまう。それでも、彼女は静かに涙を流し黙って耐えるのみ。髪は下ろしたままだが、以前のように髪を結ぶのは止め、帽子を被って“隠す”事を選ぶ。どれほどの苦痛が彼女にあった事だろう。 誰にも頼らず、誰にも訴えず。いや、少なくともアレクを守ろうとしているのと同時に、アレク、そしてバイク青年を心の支えにして彼女は耐えたのだろう。 劇的な再会、そしてヴーラが心を開き、青年の胸の中で声を出して泣きじゃくる場面、バイク青年からの想いを断りハイウェイで別れるシーンは何度見ても切ない。 ヴーラも覚悟を決め、弟のために切符代を盗んでまで再び電車へと乗り込む。 夜の川辺で、サーチライトが照らす中を潜り抜ける二人。一瞬響く銃声が、緊張を奔らせる。 霧がたち込める朝方。霧の晴れた先に待つものは・・・本当に素晴らしい映画だった。
[DVD(字幕)] 9点(2015-04-24 09:31:55)(良:1票)
4.  放送 《ネタバレ》 
テオ・アンゲロプロスの数々の傑作の中で、「放送(Εκπομπή)」は最も活き活きとした、短くも中身の濃い映画である。 たった20分でアンゲロプロス特有のロングショットとクローズアップ、そしてオープニングからブッ飛ばすように流れる軽快な音楽のハーモニーがとても心地良い一篇である。 ラジオ局の人々のやり取りや街頭インタビューを通して当時のメディアのやり方、メディアが作る虚像を暴こうとする試みが面白い。 途中である男がスーツを着て街中の広い道をポツリポツリと歩いていく場面、浜辺のカップルが車の中に入っていく様子をロングショットで収めた場面に、既にアンゲロプロスが居るのだ。道を歩いていく本人には目的地が見えているが、それを見守る我々が感じる言い知れぬ不安。彼は無事に目的地にまで辿り付けるのか、付けないのか。そういう見る者の心をかきむしり、ワクワクさせる映像がこの映画には既に存在しているのだ。 クローズアップでたまに映るギリシャ美人が可愛い。 アンゲロプロス本人は「初期の作品は失敗作」と語るが、「失敗」は成功の元、むしろその「失敗」と言われる逸品に刻まれた面白さを発見するのがファンの役目ではないだろうか。
[DVD(字幕)] 9点(2015-01-02 23:34:01)
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