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1.  モーターサイクル・ダイアリーズ
1952年、ほとんど半世紀前という時代の空気は感じられなかったが、演出のせいなのか、そういう風土なのか。旅行者・ゆきずりの「見る人」だったものから、次第に「関わっていく人」に変わっていくのがポイントだろう。それもすぐに「怒り」にはならず、社会の不平等への戸惑いが順々に蓄積して高まっていくところを描いているわけだ。銅山のあたりから、船の後ろに繋がれた舟。そして閉ざされたハンセン病の島へ泳いで渡れることを身を持って証明する「行動する人」になっていく。偉大な革命家の誕生物語という型にはまった伝記ではなく、「見る青年」が「行動する青年」に変貌していく記録として描かれている。繰り返されるダンス。南米万歳と唱えた彼が、なぜキューバへ向かうのかは、それはまた別の話と言うことで。
[DVD(字幕)] 7点(2014-02-15 09:45:25)
2.  悲しみのミルク
恐乳病なんて具体的なイメージがいかにも南米的で、じゃが芋で貞操を守るなんてのも、あちらのマジックリアリズムみたいなんだけど、よく知らない国の話で困るのは、こっちが奔放なイメージと思って感心したものが、あんがいあっちでは「普段」だったりすることがあり、あのじゃが芋はどうなんだろう。暴力の時代の、女性の苦難史の伝承が、あるいは母乳に託され、あるいは歌に託されていたよう。それをどんどんさかのぼっていった果てに、母の村にたどり着くのだが、この海が見えてきたところでかなりハッとした。映画で海が出てくると、だいたいハッとするものだが、この場合海は、さかのぼる旅がどんどん進み、まだ生物が肉食を始める前の、さらには有性生殖を始める前の、闘争のない穏やかな世界まで髣髴とさせてくれたよう。そういえばこの映画、結婚式シーンが繰り返され、有性生殖を始めて以後の生物の雌すべての物語として、悲しみの歌が連綿と続いているとまで受け取れないか。この手の映画は「そう理解したもの勝ち」だと思っているので、大風呂敷を広げてみた。あと好みのシーンは、結婚式での引出物のパレード。奔放なイメージと言うより、あちらでは「普段」なのかな。
[DVD(字幕)] 6点(2013-03-17 09:52:20)
3.  フィツカラルド
異文化との接触のテーマ。互いになんだか分からないまま、一緒に仕事しているおかしさ。こちらを神と思っているインディのいちいちの変化に、こちらはビクビクしいろいろ考えたりするわけだけど、よく分からない不気味さ。こちらが向こうを利用して船を山越えさせたようでいて、向こうは神の怒りを静める目的でこちらを役立てている。使役しているのかされているのか、最後にはどっちがどうだか分からない面白さ。文化の対比としては、こちらにカルーソーのオペラ、あちらに太鼓。最終的に彼は満足したのかどうか。自分の労苦が染みついた船に歌劇団を乗せ、赤い椅子に座り葉巻をくゆらせて観賞する。これは夢の成就のようでもあり、自分の夢を一段下げ矮小化させて納得したようでもある。映画の幕引きとしては、バッチリ決まった。あと一つのテーマは、夢ゆめと騒ぐ男と、それを見守る女の構図、これはもう古今東西普遍のもの。
[映画館(字幕)] 8点(2012-09-05 10:09:42)
4.  みどりの壁 《ネタバレ》 
ジャングル開拓におもむいた元都会暮らしの一家の悲劇。詳しくは言えないけど、ラスト近く、川を行く舟がしだいに増えてくるシーンから後、ほとんど字幕なしで描かれる部分が凄く、子どもが作ったおもちゃの水車のチーンチーンと鳴る仕掛けが澄んで響き、じっと黙って食事の支度をしていた母がワッと泣き崩れ、そこでストップモーション、バッハのコラールがギターで聞こえてくる。おそらく映画の締めとして、ほとんど完璧と言っていい。このラストまでは、ややキザな演出でかえって軽めの印象をもたらしていたのが、ラストは正攻法でちゃんと手応えのある重さを持った(アルマンド・ロブレス・ゴドイってこの監督の、もう一つ日本で公開された作品『砂のミラージュ』は、キザのほうに傾きすぎてしまった)。ただ涙だけでなく、政治への怒りが裏打ちされているところがいかにも南米。家族の不幸を描きつつ、それを強いた開拓事業・さらに大統領へと怒りの方向を定めている。その構造だけを見ると、涙と怒りが釣り合って単純になってしまいそうなんだけど、ジャングルでの生活の描写が丁寧なので、映画が豊かになっている。涙と怒りが別々の天秤で釣り合うというより、それが混じり合って迫ってくる。
[映画館(字幕)] 8点(2011-01-23 10:04:56)
5.  スペシャリスト(1994) 《ネタバレ》 
なにか「似合わなさ」を突き詰めようとした作品。ハードボイルドタッチのフィルムノワール系の設定っぽいんだけど、それに「爆弾」ってのがまず似合わない。ニヒルの影を帯びるべき主人公、昔だったらハンフリー・ボガートとローレン・バコールあたりのはずが、スタローンとストーン。ノラ猫をかわいがる孤独の影ってのが、似合いっこない。チンピラがバスの中で主人公にカラむシーンがあったけど、ああいう体格の男にカラむかね。全編に渡って「場違い」の人が動いているようだった。まあやたら爆発するんで、そのレベルではスカッとします。映画では着飾った女ってのは、まず危険なんだよね。押さえるポイントは押さえてあるから、かえって「似合わなさ」が浮き上がる。ラストのストーンのタバコ入れの爆弾、ポイと捨てておしまいってのは。少女を死なせた罪悪感から出発してるわりには、やることが大ざっぱ。ここは似合ってる。
[映画館(字幕)] 6点(2010-06-01 11:58:03)
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