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とらやさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2102
性別 男性
自己紹介 善人が苦労が報われて幸せになるハッピーエンドの映画、
悪人が出てこないゆる~い世界観の映画、
笑いあり、涙ありの人情喜劇が好きです。

2008年11月19日の初投稿から、早いもので10周年を迎えました。
この間、みんシネのおかげで出会ったいい映画もいっぱいありました。
管理人様、レビュワーの皆様、いつもお世話になっております。
これからもよろしくお願いいたします。
2018.11.19

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201.  リトル・ブッダ
もっと難解な作品だと身構えていたのですが、王子が悟りを開いていく物語は分かり易く、映像の美しさ、キアヌの意外なハマリ具合もあって予想していたより楽な気持ちで見ることが出来る作品です。神秘的で美しいおとぎ話のような世界。西洋の人間の目には東洋の仏教の精神世界はそれ自体神秘的なものに見えるのでしょうか。もっと難解で見づらい作品になっても仕方が無いテーマの作品ですが、おとぎ話のような美しい世界観と現代の子どもの目線を取り入れたこともあり、長さは感じますが見やすさがある作品でした。 
[CS・衛星(字幕)] 6点(2012-01-10 22:46:03)
202.  ラブ・ダイアリーズ
パパとちょっとおませな娘の親子のドラマでもあり、一人の男と彼の周りにいる3人の女とのラブコメでもあり、娘の「私のママは誰なの?」というミステリーでもある。ロマンスの方はあっちに行ったりこっちに来たりで落ち着きが無いのですが、それがミステリーとしてはなかなか的を絞らせない面白さにもなっており、この3つの要素を作品の中で上手く絡ませています。  独身時代のパパの女性遍歴を聞く娘が合いの手を入れるタイミングもいい。そしてこの娘を演じるのは、そろそろ学園ドラマや青春モノが似合う年頃になってきたアビゲイル・ブレスリン。この頃はまだまだ子役らしい感じですが、本当に演技が上手だし彼女が売れっ子である理由がよく分かる気がします。 
[CS・衛星(字幕)] 6点(2011-12-29 20:28:09)(良:1票)
203.  戒厳令(1972)
南米のとある国におけるアメリカ人誘拐、その裏には・・・。という筋書きはコスタ=ガヴラスの作品では「ミッシング」を思い出す。しかしこちらは誘拐犯と誘拐された者との会話、政府や議会などの見解や主張が繰り返され、冒頭はどういう組織の何が目的の行動なのか分かりづらいですが、これらを通してアメリカの他国の政治への介入や、体制の問題点を浮かび上がらせていく。原題の意味は分かりませんが、戒厳令が敷かれた動乱の街の描写などはあまり登場せず、勿論エンターテイメント性もありません。長く感じる作品ではありますが、作品を覆う緊張感、力強さには特有のものを感じます。 
[CS・衛星(字幕)] 6点(2011-12-25 23:43:33)
204.  灯台守の恋
地味で意外性の無いストーリーかもしれないけど、鑑賞後は上質のいい映画を見たとしみじみと思える作品でした。  この監督さんの作品を見るのは「パリ空港の人々」に次いで2本目。「パリ空港の人々」はある意味登場する全ての人が「ヨソ者」。本作はフランスでも独自の歴史、文化風習を持つブルターニュ地方の小さな島にやって来た一人のヨソ者が主人公となっています。両作品ともどこかすきま風を感じる独特の人間模様ですが、そんな中に人の心をしっかりと感じさせてくれる作品に仕上がっています。  荒々しい海と風の中に立つ灯台の姿が印象に残る。厳しい風土の中しっかり根を張って生きるこの土地の人間の強さを表しているようでもありますが、ポツンと寂しげでもある。許されざる恋をメインにしながらも、この2人が一緒の時間は意外に少ない。しかし、2人の恋やイヴォンとの友情など人と人を繋ぐ、主人公の男が修理したアコーディオンや時計といった小道具が作品の中で実に効果的に作用しています。  1963年の物語の中で、自転車(マベや神父さん)や船はよく登場したけど車はほとんど登場しなかった。これもこの土地の風土を表していたのでしょうか。
[DVD(字幕)] 8点(2011-12-17 11:40:52)(良:2票)
205.  2046
「花様年華」の続編という位置付け、女優陣に中華圏のトップスターがズラリと顔を揃えた豪華キャストと、期待が大きかったのですが・・・。トニー・レオンに女優陣は期待通りだったのですが、何が言いたかったのか分かりづらいし、あまりにも面白くなかったです。辛い130分でした。ウォン・カーウァイ+クリストファー・ドイルの映像美の中の豪華キャストの競演には見入ってしまう部分もありましたが。 
[DVD(字幕)] 2点(2011-10-25 22:32:08)
206.  白い馬(1952) 《ネタバレ》 
野生の白い馬と純粋な少年の温かな友情物語を見ているようでもあり、白い馬と狡賢い大人を描いた冷たいドキュメンタリーを見ているような感覚でもありました。  自分を捕えようとする狡賢い大人には一切心を開かない白い馬が、ただ友達になりたいだけである純粋な少年には心を開いた。人間同士でも、人間と動物にも、やはり通い合う心があるということなのでしょう。  このような関係性は同じラモリス監督作品「赤い風船」と共通するものを感じます。それだけに、大人から追われる終盤の展開は、その躍動感に圧倒されながらも悲しき結末を予感しながら見ていましたが・・・。  「白い馬は友を、人間と馬が仲良く暮らせる土地へと連れて行った」という最後のナレーションが悲しいですね。人間と自然、野生が仲良く共生できる世界を願わずにいられませんでした。
[DVD(字幕)] 8点(2011-10-22 19:33:11)(良:1票)
207.  マンデラの名もなき看守
ネルソン・マンデラの傍で長い年月を過ごした一人の看守、グレゴリーの視点で描かれるアパルトヘイトとマンデラ。ロベン島監獄やアパルトヘイト下の南アの描写はかなり抑え気味で、どちらかと言うとグレゴリーとマンデラ、グレゴリーや家族とアパルトヘイト下の白人社会のドラマであるという印象を受けます。しかし、その中にグレゴリーの苦悩や「黒人の肩を持つ家族」だと批判され、白人の隣人から疎外される描写などを通して、知る機会があまり無い当時の南アの白人社会からの様々な視点でのアパルトヘイトが垣間見える作品です。 
[DVD(字幕)] 6点(2011-10-20 21:14:34)
208.  赤い風船 《ネタバレ》 
冒頭、絡まって身動きが出来ない風船を助けてあげる少年。直後の停留所で、最初は「もう、離してくれよ!」とでも言いたげに右に左に行こうとする風船。  でも、雨が降ってきたら濡れないように傘に入れてあげる。街を行く大人は嫌な顔一つせず風船を傘に入れてあげる。少しずつ少年に心を開いていくかのような風船。「外で待っていろ」と言われれば寂しそうに窓から中を覗き込むかのようです。互いに一目惚れしたかのような赤い風船と青い風船。ここまではとても微笑ましくて優しさを感じます。  しかし悪ガキどもの標的になり、残酷な結末が。石を当てられて傷つき最後は踏みつけられしぼんでしまう。その様は命あるものが息を引き取っていくかのようです。  人間の優しさと残酷さと。フワフワ風に揺られる以外抵抗する術を持たない風船と人間描写はその両面を見ているように感じられましたが観る度に感想が変わりそうな奥深さを感じる映画です。
[DVD(字幕)] 8点(2011-10-08 16:32:41)(良:1票)
209.  黄色い星の子供たち 《ネタバレ》 
史実に基づくこの題材のヨーロッパ映画だけに見る前から覚悟はしていましたが、重い映画でした。しかし、いい映画でした。見てよかったと思います。  妥協せず歴史を伝えようという意思が感じられる厳しい演出だったと思います。それは本来は市民を守るべき存在である筈のフランス警察の描写ついても。少しずつ顔や服が汚れていき、やつれていく。列車に乗せられ、二度と戻ってこなかった人々を演じた全ての俳優、子どもたちが素晴らしい演技でした。そして以前から綺麗な女優さんだと思っていましたが、メラニー・ロラン、いい女優さんだと思いました。  フランス国内では全ての人が知っているのであろう、ナチス占領下の仏国内で1942年に行われた1万人以上に上るユダヤ人の一斉検挙。そのほとんどが生還できなかったという。僕は本作を通してこの史実を知り、記憶に刻み込まれることになった。これも映画の持つ大きなチカラなんだと思う。
[映画館(字幕)] 9点(2011-09-10 02:01:01)(良:1票)
210.  ボン・ヴォヤージュ 《ネタバレ》 
ナチス進攻によるパリ陥落を背景に描かれる2つのドラマ。殺人犯と殺人犯に間違われた男、恋人と愛人とをユーモアを交えて見せるドラマと、「ある物」をナチスの手から守りイギリスへ脱出しなければならない老教授一行のシリアスなドラマ。この2つのドラマを登場人物が行き来する。事情は色々だし共感できる生き方ばかりでもないですが、共通するのは自由への脱出口を求める人々のドラマということでしょうか。作品としては2つのドラマを行ったり来たりで忙しすぎる気がするけど、ナチスの抑圧の時代を生きる様々な人間模様を重くならずに2時間以内によく纏めた作品だと思います。 
[CS・衛星(字幕)] 6点(2011-09-02 00:06:38)
211.  レディ・エージェント 第三帝国を滅ぼした女たち
連合軍のノルマンディー上陸をめぐる、歴史の教科書には出てこない現代史の裏側を描いた力作。街中の至る所にドイツ兵が配備されたナチス占領下のパリの緊張感ある描写に、最後まで緊張感が途切れることなく敵との攻防が描かれるテンポの良い展開も見事です。  ただ、既にレビューされている方が触れられていますが、ナチス側の重要登場人物であるハインドリッヒ大佐が非常にソフトな印象になってしまっている点があまりにも惜しいところです。  本作はフランス製作ですが、対独の実話をベースにしたヨーロッパ映画には独特の重さや凄みがあります。どうしてもやるせない犠牲を伴うことになるので、本作もそうなのですが話は非常に重いです。主演ソフィー・マルソーの熱演が光りますが、ソフィーにマリー・ジランらのお姿が久しぶりに見られたことも嬉しい作品でした。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-08-21 01:08:06)
212.  チャーリーとパパの飛行機 《ネタバレ》 
クリスマスプレゼントに自転車が欲しかった少年。しかしパパがプレゼントしてくれたのは白い模型の飛行機。少年にとってはガッカリだったのですが、その数日後、軍のパイロットだったパパが事故で死んでしまうと、その飛行機が意思を持ったかのように空を飛びだす。  最後までその正体が何だったのかハッキリとは分かりません。パパにもう一度会いたいという望みを叶えてくれたこの飛行機の正体をどう解釈すべきかと思いますが、「この飛行機がきっとパパにもう一度会わせてくれる」と信じていた少年。子どもが持ち得る純粋な心、信じる気持ちの象徴だったのでしょうか。模様も飾りも無い、真っ白でシンプルな機体を見ているとそんなことを感じましたが、ここは見る人それぞれの感想がありそうです。  サスペンスあり、オカルトやSFの要素もありのファンタジーで作品の目指すところが定まっていなかったのが難点でした。しかし無理に感動をあおる演出や音楽は抑え、飛行機が少年に語りかけるようなこともありません。主人公はあくまでもこの少年であるというスタンスは本作にとってはとても良かったと思います。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2011-08-19 22:13:54)
213.  ぐうたらバンザイ!
何なんだ?この映画は!?一番レビューの方から6年の時を経て偶然にも僕もお盆休みに本作を見てしまいました。  怠け者の農夫アレクサンドルを演じるフィリップ・ノワレが実に味のあるとぼけた怪演を見せる。前半はちょっと目を離せば仕事を怠けようとするアレクサンドルvs何とか働かせようとする奥さんの心理戦が可笑しく、後半はアレクサンドルが飲んで食って寝て、釣りしたり水浴びしたり遊んでいる様子とそれが村にもたらす騒動がのんびりと描かれる。大したストーリーもありません。なのにこの可笑しさ。音楽の素晴らしさも見逃せません。ジャック・タチの「ぼくの伯父さん」を思い出す雰囲気を持つ実に愛すべきフレンチ・コメディの快作(いや、怪作か?)です。  みんな間が抜けてるけど可愛げがある農村の人間模様、名前さえ付けてもらえない”ワン公”の姿に心も和む超ゆる~~~~い人生賛歌。「ぐうたらバンザイ!」という邦題も見事です。確かにお盆休み後半にもう1回見たら休み明けの社会復帰に苦労しそうな困った映画です(笑)
[DVD(字幕)] 8点(2011-08-12 20:16:05)
214.  シラノ・ド・ベルジュラック(1990) 《ネタバレ》 
剣の達人にして詩人。まさに文武両道の誇り高き男シラノ。冒頭の決闘の中で装飾品も身に付けない田舎者と馬鹿にされたシラノの「私の飾りは心の中にある。私は心の手入れを怠らないのさ」という台詞がシラノをよく表しています。  そんな男にも容姿というコンプレックスがあり、愛する女への思いの丈を詩にしてもそれを告白する事ができない。もう一人容姿端麗な男クリスチャン。そんな男にも無学というコンプレックスがあり、愛する女に告白する事ができない。同じ女を愛した2人の男の心の機微を見事に描いた人間ドラマです。  クリスチャンの外見を借り、思いの丈を綴り続けるシラノのこの女への純情を演じるドパルデューが極上の素晴らしい演技をみせる。思いの丈を言葉にする滑らかなフランス語の響きが実に美しい。字幕でどれ程本作の台詞の美しさが理解できているのかという疑問も残りますが、本作の日本語字幕もまた素晴らしいと思いました。多様な表現方法を持つ日本語の美しさも再認識。  最後に手紙の主の正体を悟る女。以降ラストまでのドパルデューの演技は圧巻。なかなか味わえない哀しき余韻が残るシラノの人生のハッピーエンドでした。
[ビデオ(字幕)] 9点(2011-08-06 22:22:30)(良:2票)
215.  メルシィ!人生
ウィットに富んだやり取りにやんわりと社会風刺を挿入しながら笑わせ、冒頭で自殺しかけていた中年男の人生を見事に再生させてみせるコメディです。  とある会社に送りつけられた社員の私生活を暴露するタレコミに、噂話に流される者に、翻弄される者に、それを利用して同僚を陥れようとする輩に、ただの噂話に「私は前から怪しいと思っていたのよ」なんて知ったような台詞を吐く者に・・・そうこうしてる間に嘘が真になってしまい・・・と小さな1つの会社の人間模様で見事に社会の縮図を作り上げています。  90分に満たない小品ながら主演のダニエル・オートゥイユにドパルデューに久しぶりに見たなあ・・・ミシェル・オーモンなどフランスの実力派が顔を揃えたキャストの面々も皆が流石のとても可笑しな人間模様を見せてくれます。  生きる希望を失いかけている冴えないおじさんの人生が、あるきっかけであれよあれよと言う間に好転していく。結構都合のいい展開でもありますが、そんな中に生きる希望を見出す「人生にちょっと疲れた冴えないおじさんの人生一発逆転モノ」って、これでいいんだと思います。
[DVD(字幕)] 8点(2011-08-04 22:35:11)
216.  ANA+OTTO/アナとオットー
常にアナとオットー、どちらか一方からの思いが描かれる。しかしその思いが常につながっている事を感じます。人生の厳しさを見ているようでもあり、それでいて大人の御伽噺を見ているような心地よさがあり、不思議な味わいがあります。運命的な出会いから離れ離れになり、地球の最果て、北極圏の地でずっと別々に描かれてきた2人の運命が最後には再び重なるラストを期待していたのですが・・・。ラストは賛否分かれるんじゃないかな。僕としてはあの結末は極めて残念でした。そう言えば途中何度もよく似た場面がありましたね。これも運命ということなんでしょうか・・・。 
[DVD(字幕)] 6点(2011-07-24 15:37:09)
217.  太陽が知っている 《ネタバレ》 
登場人物はほとんど4人のみ。無名の作品もしれませんが、この4人に何とも豪華な顔触れを揃えた。登場する複数の男と女、それぞれの今の関係と過去の関係が交錯する愛憎劇はよく見られる話ですが、過去に事情がある男と女に、一人異質な「娘」が挿入されており、特に娘を演じるジェーン・バーキンが見せる大人っぽさ、危うさがいいし、その衣装に水着に彼女の見せ方が巧い。  そんな彼女とアラン・ドロンの最初の接点。上半身裸のアラン・ドロンとミニスカ姿のジェーン。互いに興味を持ち合うのも当然と思える。以降終盤まで本当に大した出来事は起こりません。しかし、人間関係が深まるのも壊れるのも始まりは案外些細なことであったりする。そんな些細な出来事を見せる中盤まではあまりテンポがいいとは言えませんが、それぞれが自分以外の3人を見つめる目が印象に残る作品です。  音楽はあまり使われませんが、あのミシェル・ルグランが音楽を担当している事だし、もう少しルグランの音楽を聞かせて欲しかったかな・・・。「太陽がいっぱい」にあやかった邦題にアラン・ドロンとモーリス・ロネ・・・。まさか「太陽がいっぱい」と同じ状況になるんじゃなかろうな・・・。と思って見ていたら、やっぱり。という作品でありました。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2011-07-20 23:45:43)
218.  アラン・ドロンのゾロ 《ネタバレ》 
アラン・ドロンの映画ではかなり好きな作品です。その一方で、TVで以前にも見ているのですが、その初めて見る前にはアラン・ドロンらしくない映画であるという思いもありました。他のアラン・ドロンの映画のコメントにも書きましたが、アラン・ドロンと言えば犯罪の香りが漂う映画が似合うと思うし、マスクから覗く目はいつものドロンとは違って見える気もする。  しかし、そんな思いは映画の前半で完全に無くなってしまう。文句ナシにカッコいい。まずは最初に民衆を苦しめる軍曹一味を気持ちよくやっつけてくれる。全く汗もかかず軽口を叩きながら実にカッコよく鮮やかに民衆の敵をやっつける。そしてやられる方は実にカッコ悪くやっつけられる。ドロン=ゾロのカッコよさが更に際立つ。  この立ち回りや総督を演じているシーンに見られるように挿入されるユーモアも、軽快でユーモラスなテーマ曲もいい。カッコいい正義の味方が貧しくも正しく生きる善人や女性や子供を助け、正しく生きる人々を苦しめる悪をやっつける。実に分かりやすい正義の味方ゾロを魅力いっぱいにみせてくれたアラン・ドロン。何をやっても絵になりカッコいい人だと思う。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2011-07-15 01:06:26)(良:3票)
219.  青いパパイヤの香り 《ネタバレ》 
1951年、一人の少女ムイがお金持ちの家に奉公に来るところから始まり、後半は10年後、その少女が成人してからの話になります。第2次大戦が終わり、ベトナム戦争前という時代背景。政情も人々の生活も安定しているとは言えない時代だと思いますが、作品はお金持ちのお屋敷から出る事はほとんど無いので、その時代背景はあまり伝わってきません。  それよりもムイと奉公先の家族の関係が限定された空間に台詞も限定された中に描かれる。奉公先の家族は皆いい人。しかし、些細な何かがきっかけで全て崩壊してしまいそうな脆さを感じさせます。  家出した主人や、ムイに興味を持ち悪戯をする末っ子との関係など、中途半端なまま10年後に話が飛ぶという雑な一面も感じられるし、少女の頃からのムイの恋が成就する10年後の後半は更に台詞が少なくなり、2人の心の機微もかなり省略されているように思います。  それでも滑らかに移動しながら緑の多い庭と屋敷の中をとらえる映像美、少女時代のムイを演じた女の子の独特の存在感には見入ってしまう魅力が確かにある作品です。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2011-07-10 12:14:28)
220.  ジェリーフィッシュ(2007)
数えるほどしか見る機会がありませんが、今までに僕が見たイスラエル映画は不安定な状況が続く自国、そして隣国との関係が垣間見える映画が多かった。本作でも台詞の端々からそれは感じられますが、一見普通に暮らすイスラエルの人々の日常を淡々と綴った群像劇となっています。「ジェリーフィッシュ」とは海をあても無く漂うクラゲのことであり、本作に登場する誰もが海を漂うクラゲのようにどこか不安定で、それぞれに今の人間関係や自分の今に不安を抱えている。それはまるでイスラエルを象徴しているようでもありましたが、彼らを見つめる視線はとてもやさしい作品でした。 
[CS・衛星(字幕)] 6点(2011-07-08 15:23:12)
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