201. 荒野の1ドル銀貨
《ネタバレ》 ピンチに次ぐピンチでもう誰が誰やら、どういう利権問題なのか、よく分からなかった。90分に内容盛りだくさんで、唯一すっきりできたのは、ジュディさんが単身、危険な荒野の町に乗り込んできて、彼女を救わんが為に、ジェンマが底力を発揮するという点。ただでさえ、野獣のような荒くれの生き残る時代。女性は無防備のまま、こんな行動とっちゃいけませんよ!まったく。カーボーイの靴についてる車輪は、ホントは何に使う為にあるのでしょう?小道具の使われ方が光る映画でした。まぁ、めでたし、めでたしで良かった、良かった。 [DVD(字幕)] 7点(2010-10-05 09:52:25) |
202. バーダー・マインホフ 理想の果てに
《ネタバレ》 色んなことを考えさせられた映画だった。一世のテロが捕まり、それを何とかせねばと同調する若者たちが二世、三世として凶暴化していく。それがちゃんと描かれていた。こんな映画は初めてだ。1つ思ったのが、裁判で悪口を言われた裁判官がむきになると、傍聴に来ていた若者が喜ぶ場面。法治国家って何だろうな?と思わされる。法以外のやり方でもまっとうな社会ができるのなら、それを示して欲しい。彼らの理想って何だろう?一世はベトナムに無差別殺人を行う大国へのメッセージとして行っていったのだろうけど。二世以降の理想とは何だったのだろう。ただ社会にたてつくカッコ良さだけじゃ何も残らないよ。そして運動は革命のための革命になっていく。そんな中、この映画で一番印象に残ったジャーナリストの女性が独房で自殺する。それが二世以降の運動に火がつく。ブタどもに殺されたのだ、と。この一世のメンバーが自殺をしようと思った所をもう少し描いて欲しかった。どうしてそういう行動をとろうと思ったのか?あのハイジャックされた飛行機のニュース映像、何となく覚えてる。これだけ時代がテロに注目されてくると、テロについての研究ももっとなされていいのじゃないか?そんな事も考えた。 [DVD(字幕)] 7点(2010-09-03 16:57:14) |
203. 夏物語(1996)
「モテキ」が来た一匹狼が、3人の女性の中でフラフラしてしまう。この状況、よく分かる。でもこの男の主人公、魅力は無いよね。結局、3人のうち、誰も「彼女」にならないんじゃない?マルゴはあれだけの美人だから、男がほうっておかないでしょう。夏のバカンスでの恋は長続きしないんじゃないですか?それにしてもエリックロメールの話って素敵ですね。色んな恋愛のパターンを描いて、どれも面白い。いずれエリックロメールのDVDボックスは全部揃えたい。 [ビデオ(字幕)] 7点(2010-04-05 14:19:08) |
204. めぐり逢う朝
《ネタバレ》 品のいい映画でした。奥さんの死で偏屈になった親父の全身音楽家ってところが良かったです。あの長女の娘さんもお父さんをそばで見てきただけあって、本物を見る眼があったのでしょうね。弟子入りした若者がつくった彼女への曲を聞いて、彼が偽者である事を見抜くとこなんか良かった。お父さんの独特の音楽哲学も面白かったです。陳腐な言葉を並び立てないので、見ごたえがあった。ヴィオールに詳しい人が観ても、この音楽哲学はうなづけられるものなのか、興味あります。 [ビデオ(字幕)] 7点(2010-03-11 06:18:04) |
205. さすらいの二人
この邦題の「二人」って、ニコルソンともう一人誰をさすんだろう?奥さん?旅先で出会った女学生?それか武器商人のすぐ死んじゃう男のこと?それが気になって、映画を観ていた。建築を勉強している女学生が、なかなかチャーミングだなぁと思っていたら、後で彼女が「ラストタンゴインパリ」に出ているマリアシュナイダーだと知った。てことは、やはりもう一人は、有名な彼女ってことなんだろうなぁ。 [ビデオ(字幕)] 7点(2010-03-02 15:25:36) |
206. 歌う女・歌わない女
《ネタバレ》 最初の方を観てる時、これは凄い映画になるぞと思った。「ガープの世界」のような社会派か!?と思ったのだ。が、話は女の友情の方に向かっていった。それはそれで面白かった。特にポム(巻き毛の女性)の方の楽天的な考え方にはびっくりする。イランの男性と別れるとき、もう一人生んで、子供を分けましょう、なんていう発想はどこから出てくるんだ。もう一人の女性(長い黒髪の女性)は最初、薄幸だなぁと思っていたが、人生の後半で大きな幸せに恵まれる。両方の女性ともマニュアルなんか当てにせず、体で考えていくんですよねぇ。強い人たちだなと思いました。男はブルジョア、女はプロレタリア、という歌が心に残りました。映画はかなり古い映画ですが、なるほどね、と思いましたよ。 [ビデオ(字幕)] 7点(2010-03-02 15:16:44) |
207. 伴奏者
主人公の女性のどこか寂しげな表情が気になってました。この表情は大人の女性への一歩手前なのか、それともちょっと暗い女性なのか、どっちかは自分には分からなかったです。両方とも正しいのかな?何せ、主人公の気持ちを丁寧に追っていく映画でした。前のレビューワーの毬さんの「彼女にもいつか幸福がおとずれるのでしょうか」というコメント。自分も凄くすごくそう思いました。 [ビデオ(字幕)] 7点(2010-02-22 13:05:44) |
208. テレーズ
部屋をさす光線がきれいで、絵画を見ているような映画でした。「苦しい」と言ったら「良かった」と言って、というセリフが印象に残りました。この女性、有名な方なんですね。勉強になりました。 [ビデオ(字幕)] 7点(2010-02-18 18:15:24) |
209. 巴里の空の下セーヌは流れる
《ネタバレ》 子供の頃、この映画を観て、映画というものを知った。あのメロディが忘れられかった。今、この映画をビデオで観なおして、あの曲はちょっとしか使われてなかったのに驚いた。そのメロディは、レビュワーの放浪紳士チャーリーさんもコメントの中で書かれている曲だ。ストーリーも案外、覚えていた。レンタルビデオ屋でよく似たタイトルの「巴里の屋根の下」を見て、何で「セーヌは流れる」が抜けているんだろうと思っていたが、「屋根」ではなく、「空」なのね。「屋根」の方も評価が高いのでいつか観たい。 [ビデオ(字幕)] 7点(2010-02-18 01:25:48) |
210. さよなら子供たち
《ネタバレ》 当たり前のことだけど、戦時中でも、子供は学校に行くし、友だちもできる。戦後の作家がよく戦争を描くけど、こういうリアルタイムで戦時中に生きていた作家しか描けない視点がある。ルイマルの作家としての誠実さが伝わった1本でした。 [DVD(字幕)] 7点(2010-02-10 14:06:21) |
211. 離愁(1973)
《ネタバレ》 列車の中で皆が寝てる隣で、愛しあってしまうというシチュエーションにう~んと唸ってしまう。「スターリングラード」もそうだったけど、皆が気づいたら、どうしますのん、と思ってしまう。この時点で彼女はスパイだったのか、それともメガネの主人公と病院で別れてから、スパイになったのかは分からない。前者なら彼女は「強い」女性だし、後者ならかわいそうな女性だ。最後の彼女の表情から、自分は後者じゃないか、って気がするんだよね。あんな美人が寄ってきたら、子供じゃないんだし、そりゃ男性なら・・・・ [ビデオ(字幕)] 7点(2009-10-11 22:29:14) |
212. つぐない
《ネタバレ》 こんなラストを観たくて、最後まで観たのではない!と言いたいくらいのラスト。才気を感じさせる演出や音楽。この女の子は、演技と思えないくらいの、存在感。それが、それから4~5年、自分のやった事に気づいて、自分を責めたのであろう、と思わせるような表情に力のない女性を配してる。また、どのシーンもセンスがあふれる映像。演出も進化するんだなあ。 [DVD(字幕)] 7点(2009-02-06 18:41:09)(良:1票) |
213. ルートヴィヒ(1972)
《ネタバレ》 男の没落を描く映画は多い。そのほとんどは、女、酒、ドラッグなのだが、芸術に耽溺してボロボロになるのは、国王ならでは・・。国務よりも、趣味に興じるから当たり前といえば、当たり前だが。国王が引きこもってオタクになってしまったから、戦争には負けるは、政治には無関心になるは・・。金は使い放題だから、税金でワグナーの借金肩代わりしたり、洒落たお城の建築に夢中になるというのは、スケールが大きい。それでも国民から人気があるのは面白いね。ビスコンティの映画らしく、女性が重要なファクターにならず、男一色なので、観てて少し疲れました。 [DVD(字幕)] 7点(2008-07-08 17:08:40) |
214. イノセント
《ネタバレ》 再見。貴族の弱さを描いている映画。と同時にビスコンティの限界でもあったのかな?この作品が最後だもんね。今の時代、この映画が公開されたら、女性たちから総スカンを食らいそうな展開だよね。女優たちの言葉にしない表情が、ものすごくこの映画を確かなものにしている。「青い体験」のラウラアントネッリが、女優として確かな人だということが分かる。この映画では、赤ちゃんを寒空に置く場面は、主人公の貴族が自分の敗北を認めたくないというのが、彼の行動の理由になっているけど、女性の強い今の時代に、再解釈してリメイクされたら、実はあの赤ちゃんは、自分の息子だったという展開もありうる。どのみち、あの主人公の貴族は、ボロボロになるのは間違いないけどね~。部屋の調度品からインテリアまで細部まで美しい映像の中、その中に住む人間が醜いというのは、何とも皮肉な・・。人間賛歌ではないねぇ。 [ビデオ(字幕)] 7点(2008-06-23 02:26:16) |
215. ゲームの規則
《ネタバレ》 観てる時「ゴスフォードパーク」に似てるなあと思ってましたが、この監督、アルトマンにも影響与えた巨匠らしいですね。あのクマのぬいぐるみのオジサンですよね。すごいなあ。この映画、上流階級とそこに仕える人たちの群集劇ですが、こんな戦前に、もうここまで人物を整理した演出が出来るほど、映画文化って成熟してたのですね。一見、理知的な女性が実はもろかったり、森番の奥さんでありながら平気で浮気したり、女性観が冷めてるなあと思いました。 [ビデオ(字幕)] 7点(2008-05-16 22:12:16) |
216. クィーン
《ネタバレ》 自分はこの映画好きです。ヘレンミレンの「女王の品格」を感じさせる演技に感動しました。もともとイギリスのエリートの気高さを描いた映画は好きなので(自分が映画ファンになったきっかけの一本が「炎のランナー」だったから)充分、満足。でも威厳のある鹿を殺してしまうという一面もあるのが嫌でしたね。鹿を殺してしまう、あの女王の旦那役の悪役面に腹がたつ。まあ、いろんな映画で悪役演じてますが。でもこの映画、ヘレンミレンの演技だけでもこの得点。 [DVD(字幕)] 7点(2008-05-13 21:56:39) |
217. とまどい
《ネタバレ》 「美しき諍い女」でべアールは、気持ちいいほどの脱ぎっぷりでしたが、この映画では、抑え気味でした。老人との絡みが描かれなくても、もういいです。むしろない方が観終った後、大人の恋愛だよなぁ、心の部分でどう結ばれるか、だよなぁと思いました。でも、この女性にとって、恋愛の場合、年齢はそんなに重要じゃないんですね。父親よりも年取ってるかもしれない男性に、男として接していく。そりゃ、若い男は頼りなく見えますよ!! [ビデオ(字幕)] 7点(2008-02-07 02:04:33) |
218. パリ、ジュテーム
《ネタバレ》 漫画でいえば、12ページ位の短編が、この映画の一つの話くらいかな、と思って、観てみました。18編全部観終わると、何か物足りない気もします。個人的にはニックノルティの話が一番好きです。パンチが効いてる。 [ビデオ(字幕)] 7点(2008-01-16 21:41:32) |
219. ロブスター
《ネタバレ》 今、話題の鬼才、ヨルゴス・ランティモス。 とにかく寓話とかのレベルを超えて、ぶっ飛んでる。 何とか意味を見出そうとすれば、結婚して真人間になる難しさを描いた映画か・・ カップルにならないと動物にされるホテル。 そこから脱走した、独身を愛するグループ。 しかし、そこには、恋愛とか絶対禁止という厳しいルールがある。 最後、二人は真人間のカップルになれるか、という場面で終わる。 その為には、男も失明しなければならない。 これは、周りが見えないと、愛は成就できないという意味か? エンディングで、波の音が聞こえる。 ああ、彼のなりたかった動物は、ロブスターだったか・・ [DVD(字幕)] 6点(2024-04-13 19:56:55) |
220. ロスト・ハイウェイ
《ネタバレ》 ???? デビッドリンチはアートである、という話を聞いたことがあるが、 この映画ってアートなんだろうか? 映画として事態がきちんと収まるとこに収まっていれば、何も言うことないのだが、 よく分からなかった。 「ブルーベルベット」は面白かったけど、これはちょっと・・ 自分にはリンチは合う作品と合わない作品があるみたいです。 [ビデオ(字幕)] 6点(2019-08-25 09:06:47) |