221. サン・スーシの女
《ネタバレ》 ロミーシュナイダーの遺作。 ラストの古いユダヤの歌が心に残った。 その曲の歌詞全文↓ 「甘くて忘れられない古いユダヤの歌 子供の頃にヴァイオリンで弾いていた そのメロディを聴き両親は涙したものだ これは亡命者の物語 移民の人生 村の虐殺を逃れた人々は皆悲しみの旅に出る ワルシャワ、ベルリン、ロシアから逃げた パリで自由に生きるため サンスーシの前であのひとは殺された 叫びのあとに訪れた無関心 そして忘却のうちにすべてが繰り返される 甘くて忘れられないこの懐かしい歌 子供の頃にヴァイオリンで弾いていた そのメロディを聴き両親は涙したものだ これは亡命の物語 移民の人生 僕の目の前にはエルザ 君の美しい面影 最後の旅に出る君が口ずさんでいた 僕が子供の頃に弾いていた 追憶と涙と後悔のあの歌を」 [DVD(字幕)] 6点(2019-08-24 20:18:01) |
222. 青い夢の女
《ネタバレ》 ヒッチコックの「ハリーの災難」ですね(笑) べネックスは、女性の狂気を描いたりして、人生の深淵を 観客である僕らの前に見せてくれたかのようでしたが、 やはり本当のとこは映画オタクだったんじゃないかなぁという感じです。 本作は精神分析を扱ってますが、特にうなるような内容でもなく、 娯楽サスペンスといったとこでしょうか・・ [DVD(字幕)] 6点(2018-08-05 02:17:59) |
223. ダメージ
《ネタバレ》 人生の落とし穴ですね~。 ジェレミーアイアンズが堕ちていくのにピッタシの役どころ。 安心してダメになるのを見ていられましたね~。 欲望の化身になった時、女性から「私は逃げないわよ」とか言われたら、もう男心としては平常心は吹っ飛ぶでしょう(笑) しかしビノシュの心理が最後まで読めなかった。 近親相姦と身内の死、これらがぐちゃぐちゃになり、もう人間の心は壊れてしまったという感じですかね。 でも母親は健在なのに・・。 それになぜあの家族に的を絞ったのかがよく分からなかった。 とにかくサスペンスではなかったですね。 ルイマルはセリフを極力しぼって無駄のない映画を創りますね。 いや、これは邦訳の戸田奈津子さんの力のなせる業なのかな? 絞まってる映画でした。 ルイマルの映画って締まってるもんね。 [ビデオ(字幕)] 6点(2018-01-09 21:42:26) |
224. 独裁者と小さな孫
《ネタバレ》 マフマルバフは、「カンダハール」でもそうだったが、ラストはいつもこうだ。映画が落とし前の芸術ならば、この独裁者の悪行を知らない我々には、丁度いい幕引きだ。我々にはこのお祖父さんの孫を思う気持ちしか知らないのだから、そのお祖父さんが処刑されるシーンは、鑑賞後最悪の気持ちになるので、ここで終わるのが正しい。でも「カンダハール」では、全く罪のない女性のあのラストの幕引きは、映画をたくさん観てきた中でも印象に残ってる映画だった。マフマルバフという名前も、そこで強く刻まれた。中々地方にいてはお目にかかれない監督だが、今回久しぶりに観ることが出来た。映画をよく知っている人だなぁと改めて思わされた。 [DVD(字幕)] 6点(2016-09-17 15:04:43) |
225. 無言歌
《ネタバレ》 こんなん延々と2時間続くのか?と思ってて、うんざりしながら観てた。(でもこれ実話なんですよね。)でも奥さんが来てからの展開で、やっと話が動き出す。ホッとしてラストへ。でも食うものがある状況っていうのが当然と思っとったら、いつか辛い時がくるかもと思って観てました・・・。 [DVD(字幕)] 6点(2015-12-12 19:36:09) |
226. マルホランド・ドライブ
《ネタバレ》 観ていて、どこに軸を持ってきたらいいのか分からないまま、映画的展開が進んで、疑問ばかりが増え、これがツボにはまると、好きな人は好きなんだろうなぁと思った。ラストの展開も、今までの伏線が効いてるとは言えず、自分にはよく分からなかった。 [ビデオ(字幕)] 6点(2015-11-03 09:22:28) |
227. ニンフォマニアック Vol.1
《ネタバレ》 愛に反抗し、性の快感にこそ、喜びを見出そうと頑なに思う女性が、不感症になったという展開でボリューム2へ。さぁどうなる?しかし、そんな女性いる?(笑) [DVD(字幕)] 6点(2015-07-08 11:09:03) |
228. パリは燃えているか
《ネタバレ》 文化国家フランスの首都パリ。まさに文化を守る戦い。そこにオールキャストで挑んだ戦争大作。まさにオールキャスト。今回うれしかったのは、「わが青春のマリアンヌ」のピエールヴァネックに気づいたこと。やはり「太陽がいっぱい」のルネクレマンは、見せ方をよく知ってる。それぞれのエピソードが映画的で面白い。 [DVD(字幕)] 6点(2015-05-24 12:46:59) |
229. 肉体の悪魔(1986)
《ネタバレ》 タイトルがただ同じのエロ映画なのかと思っていたが、いちよこれも原作はレイモン・ラディゲなんだね。戦後すぐのジェラールフィリップのヤツは昔、観たけど、タイトルから想像する内容にしてはあまりにも純で、若かった自分はちょっと拍子抜けした感もありやんした。しかし中年盛りを過ぎた今、某レンタル屋の発掘良品で観た本作は、まさにタイトル通りで、うんざりする程の肉感ぶり!体内生理に正直な年上女性と、体は大人の子どものボクとの密室での情事を、それはもうエロティックに観せる。発掘良品の締めはエロであったかと思ってしまった(笑)。彼女は、奔放な彼との情事の果てに、「文化」を脱ぎ捨てたくなる自分に気付き、最後の彼の「文化」っぷりに、涙を流すってな話でしょうか。しかしなんだね、このような映画で映画青年が道を誤らなければいいが・・とも思ってしまう自分の「枯れ」具合に涙が出るが、これは映画のような別れの予感の涙じゃないのだ。 [DVD(字幕)] 6点(2014-10-19 00:45:58) |
230. ジェリーフィッシュ(2007)
《ネタバレ》 エドガーケレットって女性監督なんですか? 自分はこれは男性の感性じゃないな、と思ったんですけど。映像の暗さも、男性監督ならもっと器用にこなすと思いました。死の匂いがするとこは、イスラエルが舞台ってこともあるんでしょうね。 [DVD(字幕)] 6点(2014-02-10 06:02:44) |
231. トリコロール/青の愛
《ネタバレ》 クシュシュトフとビノシュだから、もうちょっと面白くなると思ったのだが・・。トリコロールシリーズは、どれも捻った愛ばかり。この監督には「愛に関する短いフィルム」があるから、オーソドックスな愛はもう描かないんだね。ビノシュのカワイイ愛の話も観てみたかったな。 [ビデオ(字幕)] 6点(2014-02-03 21:53:38) |
232. コズモポリス(2012)
《ネタバレ》 クローネンバーグを意識して、観たのはひさしぶり。あまりこの人のは観ないのだが、最近の観たいくつかは「あれ?これ、クローネンバーグだったの?」って感じだった。今回は作家性が出てた。最後、スキャナーズ?と思ったら、エンドクレジットだったけどね。何か生きてる実感、感じたい!って映画だね。クローネンバーグファンってそこら辺が好きなんじゃないかな?都会の人が好きそうな感じ・・。でもこの人の、昼観ようとは、まぁ思わない。それにしてもビノッシュさまをあんな汚れ役に使うとは・・はぁ(溜息) [DVD(字幕)] 6点(2014-01-25 01:51:50) |
233. 世界
《ネタバレ》 ジャジャンクーの魅力とは、面白い演出もあるけど、それよりあの国、中国がどんな国なのかが分かるところが大きいと思う。中国は激動の中、色々国内が変わっただろう。「皆、中国のアートから自分たちの分からないと思っている中国のことがつかめるのではないか、と考えた、それで熱狂したのではないか」(村上隆)東武ワールドスクウェアのジャンボ版のこの公園での色恋沙汰が描かれているが、どこの国の男と女は変わらないんだねと思った。これは観光PRも兼ねてるね。日本でも東京ディズニーランド版を創ればいいのに・・ただ服に火をつけても平然としている、あのエピソードは日本ではありえないよなぁ、怖いなぁとも思う、さすがに・・ [DVD(字幕)] 6点(2013-06-14 10:20:51) |
234. プレイ-獲物-
《ネタバレ》 いや、こんなアクションもいいじゃない。ドヤ顔の親父が愛する者のために頑張るなんて、なかなか映画的に成立してたよ。でも奥さんがああなるなんて・・。あまりにも話の容赦のなさに鑑賞後の気分の良さが少ない。ラストって、生きてるなら、さっさとカッコつけないで娘のとこに帰りなよ!って感じ。 [DVD(字幕)] 6点(2013-03-10 00:36:21) |
235. おとなのけんか
《ネタバレ》 面白いんだけど、息抜きの映画の中まで、こんなギャーギャーわめく映画はつらい・・ 面白いんですけどね。 [DVD(字幕)] 6点(2013-01-04 15:07:02) |
236. ベトナムから遠く離れて
「ナパ~ム!」と街中で叫ぶ父親の姿が痛かった。もし自分に子どもがいて、愛する妻から「あんたはどっち!?」と言われて、仕事もリストラに怯えなきゃいけなくて、さらに子どもに勇気ある姿を見せなきゃいけなくなったら、ああするしかないかも・・・ [ビデオ(字幕)] 6点(2011-08-08 23:34:59) |
237. 戦争は終った
何だ~!このまったりした展開は!と思ったら、あの「二十四時間の情事」のアランレネだったか!まさに忍耐!合言葉だらけの偽の身分で、どう感情移入しろというのか!?しかも、ようやく状況が落ち着いてきたと思ったら、女のことばかり考えて、その危機感のなさは何だ!?最後は主人公も一体、自分が何者だったかも分からなくなってきたようで、スペインに帰るという・・・仕事もせず、もてまくって、一体何が不満で地下運動をしているのか!? [ビデオ(字幕)] 6点(2011-08-08 19:22:02) |
238. 隣の女
暴走愛をサスペンスタッチも入れて、上手に描いた映画でした。ファニーアルダンの三角の目が気になってしょうがなかった。でもこの女優、トリュフォーの最後の恋人だったんですよね。チャーミングなんでしょうね。自分としてはドパルデゥの奥さんの方が素敵だなぁなんて思いましたが。こんなラストで終わったら、この奥さん、これからどう生きていけばいいのか、悩むんじゃないか、などと考えてしまった。映画では古典的な演出が気になりましたが、ヒッチコックへの敬意の表れなんでしょうね。フェードインフェードアウトが多かった。でも今、気づいたんですけど、今の映画はこんな場面展開しないですね。 [ビデオ(字幕)] 6点(2011-07-21 21:23:58) |
239. 白いリボン
《ネタバレ》 ミヒャエル監督は「ピアニスト」を観て、かきむしるかのような痛さに苦手だと感じていた。でもこの作品は全然テイストが違った。結局、最後まで観てもすっきりしないのだが、面白い展開だった。ミステリー仕立てで、最初、時代の空気に敏感な子どもたちを描き、後半、やっと悪人らしき男爵、何も分かってなかった神父など出てきて、それを解決するのが、若い学校の先生、というストーリーかと思っていたら、あれ?という感じで村民の噂だけで話は閉じる。結局、戦争に突入していき、後のナチスなどを生み出す空気はこのあたりの民衆のモヤモヤしたところだった、という話のようだ(某映画雑誌より)。でもミヒャエル監督はこういう人間描写もできるんだと思い、有名な「ファニーゲーム」なども観てみようと思った。 [DVD(字幕)] 6点(2011-06-29 21:33:34) |
240. ANA+OTTO/アナとオットー
《ネタバレ》 ぐいぐい話をひきつける演出は良かったです。センスあふれてました。でも二人の愛を応援しながら観てたのに、あのラストはないです。愛のもたらす偶然を期待していたのでショックでした。でも悲恋ものなのに、もう一回観ても良いかな?と思わせる映画。 [DVD(字幕)] 6点(2011-06-11 23:20:41) |