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とらやさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2102
性別 男性
自己紹介 善人が苦労が報われて幸せになるハッピーエンドの映画、
悪人が出てこないゆる~い世界観の映画、
笑いあり、涙ありの人情喜劇が好きです。

2008年11月19日の初投稿から、早いもので10周年を迎えました。
この間、みんシネのおかげで出会ったいい映画もいっぱいありました。
管理人様、レビュワーの皆様、いつもお世話になっております。
これからもよろしくお願いいたします。
2018.11.19

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261.  ぼくの伯父さん
ユロ氏の妹夫婦の誰もが羨む超モダンで全自動化された快適であるはずの住まいや人間の見栄を象徴するかのような、客が来る度に発動される奥様自慢の謎の魚の形をした噴水などを通して見せる、無駄のある快適さを求め続ける人間とその見栄の皮肉り方が面白かったです。シュールでフランス映画らしい笑いと作品の雰囲気も嫌いではないのですが、この淡々と見せる2時間はちょっと長く感じられました。90分程度が丁度いい作品だったかなと思います。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2010-05-30 16:41:27)
262.  クリーン (2004)
この作品で2004年のカンヌで主演女優賞に輝いた(見れば納得!)マギー・チャンの素晴らしい演技を堪能しました。一人の女性の孤独感、意志の強さ、そして弱さを自然体で、その表情で見せる彼女の様々な感情が痛いほど伝わってきます。  荒んだ毎日を過ごしていた女性が離れて暮らす息子とやりなおすため、まさにタイトル通り彼女がクリーンになって人生を再出発するためにもがき、奮闘する物語。出番は多くないですが話の節目で実に静かで味わい深い演技を披露したニック・ノルティの存在感も見逃せません。地味な映画ですが人間を描く視線がとてもあたたかくて優く、この2人の演技が本当に素晴らしく見ごたえ十分でした。  これは2004年の作品。日本では昨年やっと公開されました。一般的には全く話題にならず小さな映画館でひっそりと公開され、あっという間に2週間程度の公開期間が終わってしまった。結局見に行けなかった。期待通りいい映画でしたが公開まで5年もかかり、やっと公開されてもあっという間に終わってしまうのが残念でなりません。
[DVD(字幕)] 7点(2010-05-11 21:28:44)
263.  世界の始まりへの旅 《ネタバレ》 
イタリアの名優マストロヤンニの遺作。演じる役はポルトガルの老いた映画監督、マノエル。これはマノエル・デ・オリヴェイラ監督の分身というべき役。マノエルは3人の男女と車に乗り込み、記憶を辿り人が自らのルーツを辿っていく旅に出る。旅の先々で幼少の頃、若い頃を振り返っていくマストロヤンニの非常に静かな演技が味わい深い。訪れる思い出の場所は今では朽ち果てた廃墟となり走る車の前に広がってくる景色が映し出される事は無く、カメラはリアウィンドウから後方に遠ざかっていく景色を捉え続ける。遠くに過ぎ去った過去を振り返る旅であるとともにこの旅の目的地はマノエルの同行者のフランスで暮らす男が初めて訪れる彼の父の故郷。今の自分が存在する始まりの地。これはまさに自らの世界の始まりの地への旅。そしてオリヴェイラ監督の平和への祈りや、老いや死を意識させる台詞が随所に登場する。オリヴェイラ監督、この時89歳。しかしオリヴェイラ監督は2009年にも映画を撮っているようですし100歳を超えた今なお現役。まだまだ現役で映画を撮り続けて欲しい。
[DVD(字幕)] 7点(2010-04-01 19:16:25)
264.  フィリップ、きみを愛してる! 《ネタバレ》 
ある時は妻子のある家庭人、ある時はゲイ、ある時は偽弁護士、またある時は詐欺師という嘘を重ね続け、何度捕まっても脱走を繰り返しまた捕まって。そんな実在する人物であることさえ嘘のような、本当に実在する人物をジム・キャリーが演じた製作国フランスによるアメリカが舞台のコメディ。ですがあまり笑えなかった。もっとジムをはじけさせてコメディに徹した方が面白くなったとも思うけど、犯罪者とはいえ実話なので大きな脱線は許されない。その実在する人物を誰にどう演じさせるのか、そしてどう描くのか。実話モノの難しさを感じました。
[映画館(字幕)] 4点(2010-03-27 18:06:19)(良:1票)
265.  愛と宿命の泉 PART II/泉のマノン
第1部と比べると第2部は激しく、そして様々な事実が明らかになります。この2作を通じて作品のタイトルには3人の名前が登場する。ジャンとマノンの第1部でも描かれた父と娘。そしてもう一人、第1部からずっと気になっていたフロレット。ジャンとマノン、そしてフロレット。更に隣人と泉と。第1部で張られた伏線が第2部に効いていて、悲しき結末と過去が明らかになります。フロレット家と隣人の3代にわたる2つの家族の物語は決して後味のいい話ではなかった。しかし長丁場を全く長く感じさせることのない、登場人物が絞られているので分かりやすくて非常によく構成が練られていて、見応えのある映画でした。主要キャストそれぞれの素晴らしい演技、中でもダニエル・オートゥイユの好演と、第2部に登場したエマニュエル・べアールの美しさが強烈に印象に残っています。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2010-03-03 21:17:21)(良:2票)
266.  愛と宿命の泉 PART I /フロレット家のジャン
都会から農村に家族を連れて移り住んだ善人で働き者のジャン。美しい妻とマノンという名の利発な娘という絵にかいたような幸せな家族像。農業に成功するには水が必要。その水をめぐるジャン一家と隣人の物語。第1部はジャン一家が苦闘する様子とそれを陰で見つめながらある計略を練る隣人。最終盤まではそんな様子を淡々と見せていくのみですが、この隣人とジャン一家の人間模様は実に見応えがありました。第1部は計略が成功したかに見える隣人の姿と悲痛なジャン一家の姿というラストを迎えますが、内に秘めたる強い意志を感じさせる娘の表情で話は終わります。これは確かに新たな物語の始まりでもある。第2部のタイトルは「泉のマノン」。そう、この娘の名前です。このマノンと隣人と、泉をめぐる新たな物語に期待が高まるラストです。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2010-03-03 21:09:32)
267.  禁じられた遊び(1952) 《ネタバレ》 
何度観ても上手く感想が言葉にならない、様々な思いが胸をつく映画です。世界中で戦死した兵士や巻き添えになった市民の十字架や墓が世界中でどれほど作られた事か。空襲で両親を亡くした少女ポーレットとミシェルが死んだ犬たちのために十字架を集めて墓地を作るという子供たちの「禁じられた遊び」を通して悲しくも痛烈なメッセージが込められた反戦映画の傑作です。上手く演じようとか素晴らしく見せようといった打算が一切感じられないブリジット・フォッセーの姿と、そこに重なるナルシソ・イエペスのギターがより一層悲しさを感じさせますが、ポーレットがミシェルと出会って以降は終始ルネ・クレマンという人の優しさが感じられる作品でもあります。
[DVD(字幕)] 9点(2010-02-28 17:08:38)(良:1票)
268.  映画に愛をこめて/アメリカの夜
フランソワ・トリュフォーの映画と、共に映画を創り上げていく仲間達への愛情や熱い思いを感じずにいられないとても楽しい映画でした。全てがトントン拍子にいく訳が無いしハプニングもありますが、みんな映画が大好き。一本の映画に関わる様々な人々の、そんな映画への熱い思いが生き生きと描かれ伝わってくるし、外から見ている僕には計り知れない苦労もあるだろうけど、自分の大好きな映画を創るという仕事をしている人達が羨ましくなりますね。
[DVD(字幕)] 8点(2010-02-22 20:06:19)
269.  ロシュフォールの恋人たち
ジャック・ドゥミ監督、音楽のミシェル・ルグラン、カトリーヌ・ドヌーブによる「シェルブールの雨傘」に続くフレンチ・ミュージカルの傑作です。原色を大胆に配した「シェルブール」と比較すると淡いパステルカラーを基調にした全てのシーンの完璧に計算されつくした画の美しさに目を奪われ、踊りだしたくなるようなルグランの音楽にうっとりと聞き入ってしまいます。雨や雪が降っていたシェルブールの街とは違ってロシュフォールの街の晴れわたった青い空と街並の美しさも印象に残ります。ジャック・ドゥミのこだわりが細部に至るまで感じられ、音楽の素晴らしさと夢の共演を果たしたフランソワーズ&カトリーヌ姉妹の美しさに目を奪われている間にあっという間に2時間の時が経過していく映画です。ジーン・ケリーやジョージ・チャキリスも素晴らしいパフォーマンスを披露してくれており、フランスとアメリカ、華麗なミュージカル共演も見事に決まっています。先月スカパー某チャンネルでやってくれたジャック・ドゥミ特集に感謝!
[CS・衛星(字幕)] 9点(2010-02-06 21:40:03)
270.  やさしい嘘
「やさしい嘘」、その意味は序盤にすぐに分かったつもりでいた。おばあちゃんを悲しませないための娘と孫のやさしい嘘だと。しかし、嘘はこれだけでは終わらなかった。おばあちゃんもまた、嘘をついた。それは全ての事情を理解した上で自分の事を思ってくれている娘と孫へのとてもやさしい嘘でした。いくらやさしい嘘でもいつかは行き詰ってしまう日が来るかもしれないし、この家族もいつの日か最初の嘘の発端となった現実を家族それぞれは理解していても、家族全体として受け入れなければならないのかもしれません。移民、不法労働、不法労働であるがために何かあってもすぐに家族に連絡がつかずに起こる悲しい現実、それでも祖国を出て出稼ぎに出ざるを得ない得ない祖国の苦しい事情。ある一つのグルジアの家族の物語を通して非常に重い問題を取り上げた作品でもあったように思います。
[DVD(字幕)] 7点(2010-01-23 20:38:28)(良:1票)
271.  シェルブールの雨傘 《ネタバレ》 
台詞を全て歌にするという大胆な試みを今なお愛され続ける名作に仕立て上げた監督・脚本のジャック・ドゥミによる話術が見事で、一つ一つのシーンが実によく計算された色の配置と音楽がとても美しい映画です。  上からとらえた雨の石畳の歩道、色とりどりの傘、ミシェル・ルグランの音楽。このオープニングから素晴らしい。オープニングから全編にわたり大胆にピンクや赤を多用しそこに青や緑を配した色彩感覚と、常に流れるルグランの音楽、台詞が全て歌のフランス語の響きも、カトリーヌ・ドヌーブも、全てが見事に美しい。 台詞が歌ということに不思議なほど違和感を感じず、歌になっているので台詞による感情表現が実にシンプルでストレートなものになっており、それが新鮮で純粋に感じられ、テンポの良さと独特の心地よさも感じられます。  オープニングに降っていた雨はラストシーンでは冷たい雪に変わっていた。その間には戦争があった。ジュヌビエーブが今幸せなのかははっきりと語られませんが、黒い衣装に身を包んだ彼女が立ち去る淋しげな姿と、子供とはしゃぐギイの幸せな姿が実に対照的な戦争により人生を大きく変えられてしまった二人の姿に、白い雪とルグランの音楽が重なる見事なラストシーンは悲しくも何度見ても感動します。迷わず10点満点とさせていただきます。
[CS・衛星(字幕)] 10点(2010-01-20 21:25:07)(良:3票)
272.  ル・バル 《ネタバレ》 
映画はパリのとあるダンスホールから一歩も出ない。更にこの映画には台詞が一切無い。ダンスと音楽に衣装、俳優の仕草や表情だけで戦前から80年代までの流行、世相、パリに生きる人々の喜びや悲しみを見事に表現した作品です。  ダンスと音楽の間にさりげなく見せる笑いドコロ、ホロリとさせられるシーンを挿入するその見せ方、各時代が移り変わる際の見せ方も見事です。1つの狭いダンスホールの中のみで展開されているのが嘘のような壮大さすら感じさせる。  物語は戦前から始まりナチスの時代の暗い影が忍び寄り戦争の時代、そして終戦。ホールは歓喜の舞に包まれる。そこに戦場から傷ついて帰還した兵士が妻と再会し喜びのダンスを舞うシーンが感動的。戦後もフレッド・アステアとジンジャー・ロジャースに扮した二人が登場しての華やかなミュージカルにロックンロールにビートルズにディスコブームと本作が作られた80年代に至る。  監督・脚本のエットーレ・スコラは過ぎ去った時代とその時代を生きた人々の記憶を作品ごとに様々な語り口で我々に見せてくれる。そんな中でも本作はパリのダンスホールが見つめてきた記憶を台詞を排した語り口で、世相や流行だけでなく人々の感情までもが生き生きと伝わってくる見事な映画です。
[ビデオ(字幕)] 9点(2010-01-16 20:20:20)(良:1票)
273.  モン・パリ 《ネタバレ》 
男が妊娠する?それがどんなに社会や世間から好奇の目で見られようとも、こんな時こそ心の支えになり助け合っていけるのが夫婦愛であり家族愛。そんな時代は変われども不変のテーマをほのぼのとした笑いの中に、巷にあふれる体に良いはずがない加工食品や化学物質が人間の体に与える影響を男性の妊娠という形であらわすなどのユーモアのある社会風刺も効いていて、人間の優しさや、音楽やストーリーの中に随所にフランス映画らしさを感じるコメディです。フランスに行っても持ち味に変わり無しのマルチェロ・マストロヤンニに、やっぱりカトリーヌ・ドヌーブが素敵ですねえ。ラストシーンはありふれた結末に落ち着きますが、それまでの騒動が何事も無かったかのように捨てられたニュースを大々的に報じる新聞、そして前を向いて歩きだす家族の姿に鑑賞後の気分も爽快な作品でありました。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2010-01-07 13:30:46)
274.  望郷(1937)
今では世界遺産となっているアルジェのカスバ。その紹介映像のような冒頭のカスバの説明は余計ではありますが、巨大な迷宮のようなカスバ、そんなカスバの雑踏の奥深くで息をひそめて望郷の念を募らせて生きるペペ。そこに現れたパリからやって来たメトロの香りのする女。もうペペは惚れるしかない。最後も危険を承知であの行動に出るしかなかった・・・。そんなカスバとジャン・ギャバンが放つ魅力がたまらない。時に哀愁を漂わせ、時に凄んで見せるその面構え、映画の真ん中にどっかりと居座るその存在感はやはり圧倒的です。余りにも有名なラストシーン。「ギャビー!!」、船の汽笛、甲板上のギャビー、もう一人の女、そして・・・。やはり観る者の記憶に確かに刻まれる名ラストシーンです。
[DVD(字幕)] 7点(2010-01-05 21:15:08)
275.  嘆きのテレーズ 《ネタバレ》 
登場人物の誰にも感情移入できず、魅力も感じない。しかし映画としては原作の知識は全く無いですが、その登場人物の設定がよく練られていて、特に旅行から戻ってきてからの展開にはぐいぐいと引き込まれました。サスペンスを無理に盛り上げようと過剰な音楽や演出は抑えられた落ち着いた雰囲気ながらも緊張感を持続しつつラストに向かって盛り上がっていくサスペンスドラマとしての構成が素晴らしい。ラストでトラックが突っ込んでくるところはちょっと強引だったものの水兵の男の死に際の台詞、そして恐らくは結局誰も得をせず幸せにもなれないであろう、あのいかにもフランス映画らしい余韻を残す幕切れも見事でした。
[DVD(字幕)] 8点(2009-12-25 23:41:37)
276.  大いなる幻影(1937) 《ネタバレ》 
国家も国境も(「自然の中には国境なんて存在しない。所詮人間が作ったものだ」という二人の台詞に語られるラストシーンでの国境の見せ方が見事です)階級も戦争も、戦争の真っ只中に敵国の女を愛し戦争が終わったら戻ってくるというマレシャルの最後の台詞に象徴される平和を尊ぶ精神も「大いなる幻影」とは観る者に様々な解釈を促す非常に奥が深い見事なタイトルだと思います。敵味方を越えた友情や収容所の温かな人間描写、そこに起こる悲劇、脱走後に匿ってくれた女性との交流などを通してこの作品が発する反戦の精神、そんな重いテーマながらも随所に見られるその喜劇精神も素晴らしい戦争と人間を描いた大傑作です。
[DVD(字幕)] 10点(2009-12-12 16:06:12)
277.  幸せはシャンソニア劇場から 《ネタバレ》 
いい映画でしたねえ・・・。1930年代、時代の暗い影、不況にもめげず何度挫折してもシャンソニア劇場を愛し、劇場の復活と成功を夢見て集まる人々。歌手として成功を掴み、劇場を去ったヒロインが愛する劇場のために戻ってきて、支配人も歌手も芸人もノーギャラで劇場の復活のため仲間と共に奮闘するというとても温かな人情噺です。不況、そして混沌とした現代の我々に対する応援歌でもあるように感じました。見事に再現されたパリの下町の石畳の街並、劇場の舞台裏の壁やカーテンの汚れ具合、夢に結集する歌手や芸人達、そして生き生きとした表情で舞台を見つめる観客達。そんな活気にあふれるパリの下町、そこに力強く生きる庶民、劇場の全てが愛おしく、そんな昔のパリの下町や劇場の描写にフランスが世界映画史に誇る名作「天井桟敷の人々」をちょっと思い出させられました。音楽や当時の雰囲気を醸し出す美しい映像も素晴らしかった。しかし、ハッピーエンド大好き人間の私としましては特にこんな映画には終盤の血生臭い展開は似合わないと思うのです。やっぱりこんな映画には大団円のハッピーエンドが似合います。また、恋に落ちた二人のその後も分からないまま終わりましたが、ちょっとこの二人のその後も観たかったなあ・・・。という不満が無いわけではないのですが、それでもそれを補って余りあるいい映画でした。
[映画館(字幕)] 8点(2009-12-08 20:51:34)(良:1票)
278.  ああ結婚 《ネタバレ》 
身勝手な男とずっとそんな男に振り回されながらも力強く生きる女。そんな二人の出会い、別れ、そして・・・。という男と女の数十年。前年の「昨日・今日・明日」に続いてのデ・シーカ監督、マルチェロ・マストロヤンニ、ソフィア・ローレンによる、もう一つの男と女の「昨日・今日・明日」の物語ですね。昨日まで本当に色々あった二人ですが、ようやく幸せが訪れた今日。明日への確かな希望を感じさせるラストシーンが実にいい。3人の“息子”から声をかけられたマルチェロの表情、感極まるソフィア。そんな様子を大袈裟にせずごく短時間でそっと見せるのがいい。結末は予想のつく物語ではあるのですが、その予想通りが本当に嬉しい作品です。3話のオムニバスである「昨日・今日・明日」も好きな映画なのですが、本作は出会った頃からの長い年月の2人の物語をじっくりとデ・シーカ監督が描き、2人の素晴らしい演技もじっくりと堪能できる映画になっています。
[DVD(字幕)] 8点(2009-12-08 20:40:37)(良:2票)
279.  昨日・今日・明日
デ・シーカ監督、マルチェロ・マストロヤンニ、ソフィア・ローレン。この後も度々映画を撮ることになる名チームによる3話のオムニバス形式のコメディ。特にマストロヤンニ、ローレンのまさに名コンビの話を3つも味わえるというお得なコメディ・パックといった作品。男と女が織りなすコメディ、というよりはこれはソフィア・ローレン演じる女の物語ですね。そんな彼女の魅力が堪能できます。ソフィア・ローレン。女として人間としての力強く生きる姿やたくましさを感じる役が実によく似合う。一方マストロヤンニ。男として人間として憎めないけど何か頼りない。こんな役が実によく似合う。女の強さと男の弱さ。この名コンビはそれがどんなドラマでも実にいい味になっていますね。本作はソフィア・ローレンに怒られてマストロヤンニが大げさに嘆いてみせる。そんな様子がとても楽しい。そんな二人の息もぴったり合った極めて上質の掛け合いがたっぷりと楽しめる作品になっています。
[DVD(字幕)] 7点(2009-12-06 17:45:39)(良:1票)
280.  ブロークン・フラワーズ 《ネタバレ》 
結局はピンク色の手紙の主は誰なのか?登場人物の中にいたのか?彼は息子だったのか?旅の途中何度も、そして最後の出会いの場でも登場する意味深なピンク色。その度にハッとさせられる。感情を表に出さず無表情で無口、しかしこのビル・マーレーの演技は何だろうか。哀愁漂うも可笑しく、そんな彼の表情を見ているだけで十分とも思える独特の間と存在感を醸し出していました。ずっと手紙の謎を追う旅という謎解きが軸になっていただけにラストはえっ?終わりなの?という感じでしたが、「過去はもう終わってしまった」と最後に出会う青年に語りながら何とか自分にそう言い聞かせているようでもあり、そう語りながらも必死に自分の過去を探しているようでもある最後の彼の姿が印象に残ります。
[DVD(字幕)] 5点(2009-12-02 20:32:47)
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