321. グランド・イリュージョン
もたつく時間帯も無くスピード感あふれる展開で見る者を全く飽きさせない。 作品全体がフォー・ホースメンのステージと同じく、華やかなショーのようで楽しかったです。 ですが、これはもうマジックの域を逸脱してしまっているし、フォー・ホースメンのキャラが弱いもの痛いところ。 ラストのオチ、登場した意外な黒幕の正体もちょっと・・・。 確かに意外でしたが、見る者に予測がつかないどんでん返しだけが目的のような感じがします。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2014-11-11 22:39:20)(良:1票) |
322. チャイニーズ・ボックス
《ネタバレ》 故郷である香港を離れアメリカを拠点とするウェイン・ワン監督による、中国返還に揺れる故郷香港を舞台にしたロマンス。 作品の始まりは1996年新年早々。そこで主人公のイギリス人ジャーナリストは白血病で余命半年の宣告を受ける。その半年後とは中国への返還の時期と重なる。 そのイギリス人の男の前に現れた、中国から渡ってきた女と香港の女。そしてもう1人、香港の実業家の男。香港の人々が中国返還が目前となり、人生の選択を迫られる時期を舞台にしたロマンス。 これは返還に絡む当事国、という関係なんだと思いますが、それぞれの関係のドラマが弱く、登場人物にも魅力が感じられませんでした。 冒頭の新年を祝うパーティーに「中国返還によって人権や自由が奪われることに抗議する!」と突然乱入してくる香港の若者。唐突にこんなシーンを挿入するあたりにウェイン・ワンの故郷の中国返還への複雑な思いを垣間見たような気がします。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2013-02-23 21:05:12) |
323. かげろう(2003)
第2次大戦中、戦火からの逃避行の途中に出会った2人の子どもを抱えた母親と一人の青年のお話。何も起こらない淡々とした空気の映画は好きなのですが、本作の場合、登場人物に常に一定の距離感を持たせ、シチュエーションや音楽の使い方など、結構何かが起こりそうな雰囲気があるのですが何も起こらない。特に途中で2人の兵士が登場する時間帯はそんな雰囲気だけは十分ですが、結局ここも何も起こらないまま立ち去っていく。今ひとつ登場人物の心が感じにくい作品です。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2012-08-22 00:06:07) |
324. あの胸にもういちど
アラン・ドロンの映画は色々と見ていますが、これは初めて見ました。と言うかこれはマリアンヌ・フェイスフルの映画ですね。絶頂期のアラン・ドロンを何とも贅沢な使い方です。マリアンヌがひたすらバイクで疾走する。そこに挿入されるマリアンヌ演じる人妻の妄想、空想、回想・・・。大したストーリーも無くひたすらマリアンヌを見せる映画ですが、これらがテンポ良く挿入されるので退屈することなく見ることは出来る作品です。終盤は、結末はひょっとしたらこうなるのかなあ・・・。何か危なっかしいなあ、と思って見ていたら、やっぱりそうでしたか。という予測は付きつつも唐突な結末でした。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2012-02-09 22:21:33)(良:1票) |
325. 8人の女たち
人間の嫌な部分をこれでもかと見せながらもちょっとコミカルな女8人による一家の主人殺害犯は誰だ?というミステリー・ミュージカル仕立てといった作品。しかし、このミュージカルが上手くいっていない。緊迫した状況の中に挿入されるミュージカルの部分がどうも滑稽に見えてしまい、屋敷の中に誰かに殺された一家の主の死体があるってのに呑気に歌って踊っている場合か!?とツッコミを入れたくなってきました。色鮮やかな衣装に身を包んだ女優陣の豪華な競演という雰囲気は楽しめましたが・・・。 [DVD(字幕)] 4点(2010-07-17 17:37:25) |
326. フィリップ、きみを愛してる!
《ネタバレ》 ある時は妻子のある家庭人、ある時はゲイ、ある時は偽弁護士、またある時は詐欺師という嘘を重ね続け、何度捕まっても脱走を繰り返しまた捕まって。そんな実在する人物であることさえ嘘のような、本当に実在する人物をジム・キャリーが演じた製作国フランスによるアメリカが舞台のコメディ。ですがあまり笑えなかった。もっとジムをはじけさせてコメディに徹した方が面白くなったとも思うけど、犯罪者とはいえ実話なので大きな脱線は許されない。その実在する人物を誰にどう演じさせるのか、そしてどう描くのか。実話モノの難しさを感じました。 [映画館(字幕)] 4点(2010-03-27 18:06:19)(良:1票) |
327. チェ 28歳の革命
《ネタバレ》 2部構成にまでしているのだからもっと見応えのある人間ドラマに出来た筈だと思うし、もっと革命にその命を捧げた男の熱いドラマにも出来た筈で、これだけの時間をかければ様々な人間ゲバラの伝え方ができたと思うのですが、キューバにおける革命の作戦と戦闘を時系列に沿って淡々と見せるだけなので肝心のゲバラが作戦を指揮する部隊の指揮官程度にしか見えず、キューバ革命の戦闘や作戦の過程を見せる程度の描かれ方となってしまっています。人間チェ・ゲバラのドラマを期待して観ると肩透かしを食うことになると思います。 [DVD(字幕)] 4点(2009-11-24 22:37:12) |
328. テス
このような気が滅入りそうになるストーリーの映画は正直あまり好きになれない。嫌なニュースの多い昨今、せめて映画を観ている時くらいハッピーな気持ちになりたいという考えがあるので、多少強引でも、都合の良すぎる展開でも、ハッピーエンドの映画が好きです。しかしこの映画に関してはナスターシャ・キンスキーの凛とした美しさと彼女の演じるテスの芯の強さがとても印象に残りました。 [DVD(字幕)] 4点(2009-03-23 22:46:20) |
329. 美しき運命の傷痕
《ネタバレ》 決して楽しい映画ではないですが、子供の頃に父親を失い、その心の傷が癒えないまま大人に成長した三姉妹の三者三様の現在の人物像とその描写に無理が無くとても説得力もありました。そしてもう一人、その過去の悲劇の登場人物である姉妹の母親の目と表情だけでの演技は見事でした。特にラストで次女の「告発は間違いだった」という言葉に対し「それでも私は何も後悔していない」と返した時の目とその表情には凄みすら感じました。後半になって過去が明らかになり、ラストで母の元を訪れた三姉妹ですが、まだ母親には姉妹が知る事の出来ない心の闇があるのでしょうか。 [DVD(字幕)] 4点(2009-01-08 20:40:03) |
330. 胸騒ぎのシチリア
豪華キャストを揃え、ミシェル・ルグランの音楽も良かったオリジナルと比べるとかなり分が悪い作品です。 とにかくテンポが悪い。後半になってようやく事件が起こり話が動き出しますが、それまでの間延び感が半端ない。 男2人、女2人。そのうちの1人は娘。登場人物の関係性はほぼオリジナル通りで、オリジナルにもこの間延び感はあったのですが、 オリジナルには絶頂期のアラン・ドロンという主役がいた。本作は後半になるまではそのあたりもかなり散漫。 作品の舞台がシチリアに変わっていましたが、シチリアという魅惑的な作品の舞台を活かしきれていないのも勿体ないところです。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2018-11-22 00:11:38) |
331. ボディクライム 誘惑する女
B級映画にありがちな邦題がついていますが、キャストはなかなか豪華です。 音楽がエンニオ・モリコーネというのにもビックリな作品です。 それにしてもエマニュエル・べアールが老けたなあ・・・・。 本作のちょっと前の彼女の出演作も幾つか見ていますが、その時はそういう感じはしなかったんですけどね。 ハーヴェイ・カイテルの醸し出す雰囲気、人相は相変わらず独特の不気味さがあります。 映画の中で高い脱衣率を誇る人ですが、本作でも年齢を感じさせない鍛え抜かれた体をご披露されています。 ストーリーの方は、前半から中盤も、後半から結末にかけても、いちいちスッキリしません。 死んだはずの男が生きていることを示唆するブーメラン、そして目の前にその男が現れる、 このあたりの流れは悪くなかったのですが、その後が結構ダラダラするし最後の決着方法もエグすぎる。 べアールとノーマン・リーダスが演じるカップル、果たしてこれで幸せになれますかね・・・。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2018-03-16 20:18:06) |
332. ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12ヶ月
レネーの体を張った役作りには拍手!なんですが、ラブコメでヒロインのキャラに魅力が感じられないのは辛い。誠実男のコリンと軽薄男のヒュー。この両極端の男を演じる2人は前作と変わらず持ち味が出ていて良かったのですが。微妙に迫力の無い2人の取っ組み合いも笑ってしまいました。さて先日、原作の第3弾が発表されたというニュースを目にしましたが、何と、マーク・ダーシーが亡くなってしまっている設定とのことで・・・。ヒューさん演じる男が復活するのか、新たな男が登場するのか、どんなお話になっているのでしょうか・・・? [CS・衛星(字幕)] 3点(2013-12-08 00:06:11) |
333. スパイ・バウンド
実話が基になっているようですが、それにしてもスパイものとして、アクションもサスペンスも見せ場は無いし、同じ立場の男と女の物語としても不十分で、ハリウッド製スパイ映画と比べるとエンターテイメント性も乏しいです。 ヴァンサン・カッセル&モニカ・ベルッチ夫妻の共演も不発でした。 そういえば久々にモニカ・ベルッチを見ました。ちょっとお年を感じましたが、それでもやはりお美しいですねえ。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2012-11-26 21:21:26) |
334. チェ 39歳 別れの手紙
《ネタバレ》 「28歳」のラスト、ゲバラはキューバにいてハバナに向かう途中で話が終わった。そして「39歳」の冒頭、いきなりカストロが別れの手紙を読んでおり、ゲバラは既に南米に渡ってしまっていたのには驚いた。そしてゲリラ部隊の山岳戦の模様がみっちりと2時間描かれます。ゲバラの伝記ものというよりはあるゲリラ部隊の山岳戦を描いた映画という感じでしょうか。終盤までは「28歳」以上にゲバラが部隊の中に埋没してしまっています。これからこの2部作を借りる、あるいは購入をご検討の方はまずは「28歳」だけにして様子を見てからでもいいと思いますよ。両方とも借りてきたため強制的に観ましたが両方とも観るのは結構きつかったです。 [DVD(字幕)] 3点(2009-11-24 22:43:59) |
335. 氷の微笑
《ネタバレ》 公開当時はかなりの話題作だったですね。観に行かなかったけど。今回TVで録画しておいたのを観た訳ですが、残念ながら面白く無かったです。ただ、本作のシャロン・ストーンは映画館の大スクリーンで観れば結構迫力があったかもしれないとは思いましたが。そんな全盛期のシャロン姐さんのお姿が堪能できるということでは今となっては貴重な作品なのかもしれない。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2009-07-24 00:13:39) |
336. ドクター・モリスの島/フィッシュマン
《ネタバレ》 「ドクター・モローの島」をレビューしていたら思わず半魚人の事を思い出してしまったのでついでに一言ツッコミを入れにやって来ました。これ、完全に「ドクター・モローの島」のパクリですよね。ある意味笑える半魚人、そしてこの作品のパクリに連動するかのごとく作品のタイトルまでパクッてしまった邦題史上最低ランクに位置づけられる意味不明の謎の邦題。モリス博士って誰だ・・・? [地上波(吹替)] 3点(2009-01-19 22:15:23) |
337. ストリッパー パリ18区
かなり台詞が抑えられた作品で抑揚も無く、ギャングものとしての見どころやアクションもほぼ無し。 こんな邦題がついているモニカ・ベルッチの映画ですけど、そこを期待して見ると相当ガッカリな作品です。 2000年の作品。モニカが若く美しいですが、久々に邦題トラップに見事にハマってしまいました。 [CS・衛星(字幕)] 2点(2019-08-19 15:10:01) |
338. 変態島
主演エマニュエル・ベアールに孤島にエロ。なんか面白そう…。と思って見てみたら全然変態映画じゃないし、どこをどう見れば「5分に1回の変態」が出てくるんだ?? 子供の営利目的誘拐や人身売買という社会派のテーマを取り上げているようにも見えるけど、中途半端です。サスペンスとしても中途半端です。サイコスリラーのようでもありますが中途半端です。エロティック系としても中途半端です。邦題は全然ダメです。でも、僕も邦題につられて見てしまいましたから、邦題の付け方としては成功です。 [DVD(字幕)] 2点(2013-07-08 21:05:34) |
339. 2046
「花様年華」の続編という位置付け、女優陣に中華圏のトップスターがズラリと顔を揃えた豪華キャストと、期待が大きかったのですが・・・。トニー・レオンに女優陣は期待通りだったのですが、何が言いたかったのか分かりづらいし、あまりにも面白くなかったです。辛い130分でした。ウォン・カーウァイ+クリストファー・ドイルの映像美の中の豪華キャストの競演には見入ってしまう部分もありましたが。 [DVD(字幕)] 2点(2011-10-25 22:32:08) |