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1.  フランス組曲 《ネタバレ》 
作者はユダヤ人作家で娘に作品の入ったトランクを託しアウシュビッツで死去。 60年後に開かれ世間に発表され、ベストセラーになり映画化。 もし自分が物書きだとして、明日どうなるかわからない戦況下におかれ身の振り方もどうなるかわからない立場に おかれた状況ではたしてどこまで「物書き」としての本分を全うできるであろうか…と 前情報として知っていたのはここまで。  ユダヤ人作者だからと勝手に想像してしまいがちな ありがちなアウシュビッツの悲惨さを語ったり状況に翻弄されながらけなげに生きる一般女性を描くといった 『戦争体験を語る苦労人』のエッセイではありません。フランス人女性とドイツ人将校との恋愛物語がベースです。 原作未読なのでこれがすべてではなく、おそらく本編から切り取った部分での改変が大きいとは思うのですが 的を絞り込んだ上で当時の状況や環境を客観的に冷静に中立的に捉えています。 主人公の目を通して語られる町に滞留しているドイツ兵達の奔放な描写やそこに色目をつけて誘惑する女性も出てきたりと 観ながら頭の片隅で開高健の「青い月曜日」「破れる耳」を思い出していました。  役者が皆豪華で演技力も高く、観ていてだれる事なく緊張感を保ちながら楽しめました。 個人的に出演しているサム・ライリーの奥様であるアレクサンドラ・マリア・ララが出演していたのが印象的です。 「ヒトラー~最期の12日間」ではドイツ人でヒトラーの秘書役を演じており 「フランス組曲」ではユダヤ人でドイツ兵に拘束される一般人役を演じているところは非常に対極的で唸らされました。 ここは原作にない模様なのでオリジナル箇所のようですが…
[映画館(字幕)] 7点(2016-05-14 05:18:59)
2.  リトルプリンス 星の王子さまと私 《ネタバレ》 
星の王子さまって聖書のつぎに発行部数が多い本でしたっけ。 読んだことがなくともタイトルは世界中の人が知っているのではないだろうか。 それほどの名作中の名作と呼ばれる児童書を映画化しようというのは非常にリスクが大きいし 作り手側も緊張したのではないかと思われる。自分が映画監督で作れと言われたら絶対大火傷すること必須なのでイヤだ(笑)  私は原作を読んで滂沱したクチなのでこの作品については公正なレビューは出来ない。 好きか嫌いかで語らせてもらうが一言「好き」だ。  星の王子さまの世界観を損なうどころかよい意味でイメージを膨らませてくれていた。 この作品は原作を知らずともどういう物語なのか老人と少女の交流の中で丁寧に紐解いてくれる。 シングルマザーの母親と娘である主人公の「少女」の間に特別な確執はなく どこにでもいる『子供に非凡な将来を求める』平凡…よりやや過度な親子像。 密接な親子関係の中で母親の意見が世界の全てだった少女は老人との出会いで星の王子さまの存在を知る。 星の王子さまと出会い別れそしてその後どうなったか? 私自身、大人になってから原作を読んだので大人にありがちな「都合のいい」「自分の心が痛まない」 甘い優しい理想の結末を考えてオチをつけて飲み込んでいた。 いわゆる「そして(多分)王子さまは星に戻り薔薇といつまでも幸せに暮らしましたとさ」である。 しかし子供である少女には老人の説明に納得がいかない。 もし私が子供の頃に原作を読んでいたら少女と同じように 納得がいかず憤慨し「こんな哀しい物語、読まなければよかった」と後悔したかもしれない。 少女が探しにいったその後の星の王子さまは、大人が押し付ける欺瞞の優しい世界ではなく 現実に将来の自分に起こりえるかもしれない夢も希望もない暗い世界だった。 ここのオリジナル箇所は正直 原作をこよなく愛する人には受け入れられないかもしれない。 しかしそこから大事なものを思い出し少女もキツネや王子さまのいう「目には見えないもの」の意味を悟る。 私は少女が乗り越えていく『大事なものを知る』過程としては必要な箇所だったように思う。  直接的な表現は使わないものの『死別』のメタファーがついて回るのは原作も本作も変わらない。 それでも人はそうした別れを経験しても「目に見えない大事なもの」を心にしっかりつかんで生きていく。 最初から最後まで柔らかい哀しみと愛しさとあたたかさに包まれた宝物のような映画だった。
[映画館(字幕)] 8点(2015-12-09 15:30:48)(良:1票)
3.  天才スピヴェット 《ネタバレ》 
ジュネ監督作品ということで期待値を異様にあげて鑑賞。残念ながら私が観たときは2D上映しかしていませんでした。画面構成が3D仕様丸分かりだったので3Dで観るともっと楽しい映画だったのだろうなあと思います。 少年が1人で旅を続けるストーリーは目新しくもないのですが、過去背景と自分の心を折り重ねていく流れにどんどんスピヴェット少年の哀しみがこちらに沁みこんできました。自分とは真逆の快活な双子の弟の事故死。家族が唐突に亡くなる経験をしているので理解できます、こういう時人は表面上だけでも元の生活に戻そうと躍起になります。無理やり当たり前の日常に自分をはめ込もうとするが内面では無意識にもがき苦しみます。飄々とした日常生活の中で軋みを生じている事をスピヴェットは自分の過失であるかと錯覚し居場所を失い求めるための旅にでます。こんなに哀しい子供の一人旅ってないよ…。最後に両親が変わらないままに自然にスピヴェットを迎えいれた事に爽快感を感じました。ちょっと埃をかぶったオモチャ箱を開けたようないい映画です。
[映画館(字幕)] 8点(2015-03-13 16:10:13)(良:1票)
4.  イリュージョニスト(2010) 《ネタバレ》 
観客を選ぶ映画かな。 観終えた後、隣に座っていた大学生とおぼしき男子2人組が 「お前、わかった?」「わかんねえ」と会話してたのが印象的。 子供は観ても全然面白くないです、これは完全に大人向きのアニメ映画です。  キャラクターのデフォルメ化はとても素晴らしいです。 デザイン系に携わる職業の人達は何らかの影響なり刺激を受けそうな バランスのよさがあります。  主人公の境遇を笑うにはシニカルすぎるし さりとてほのぼのする展開かというとそうでもなく。 古いヨーロッパ映画やいまの日本映画をアニメ化した感じですよね。 魔法使いを信じる純朴な少女が大人へと変貌していく様を描くにはちと 性急すぎやしないかな、とお話そのものについてはやや不満が残りました。  ラストで目の前にいた幼女の落とした短い鉛筆を拾い、主人公の耳上に長い鉛筆が 挟まっていて、いつものクセが出そうなところで思いとどまりそのまま鉛筆を返します。 そこのほろ苦さがとても心地よかったです。 そして物語のラストのラストで、やっと主人公が何故売れない手品師を 細々と職にしていたのかその根源が明らかにされます。 イリュージョンはオシマイ。 夢もオシマイ。人に夢と書いて儚い。 でも、そこにちょっぴり楽しい一時があった。 飲みきったコーヒーカップの底にたまった ほんのちょっと残った砂糖を味わうような物語でした。
[映画館(字幕)] 6点(2011-07-19 16:08:16)(良:1票)
5.  マリー・アントワネット(2006) 《ネタバレ》 
映画館でCMを観たときから、女の女による女のためのふわふわした映画なんだろうなと思った。 勿論自分も女なのでああいう華美な衣装や装飾は大好きです(笑) しかしなんとまあマリーの視点から描く世界の華美で贅沢で凡庸で退屈なことよ! ルイ16世やマリーの人格や政治手腕には一切触れず、夫婦としての生活のみを切り取っている。 マリー自身は、女として女王としての責務に重大な悩みを抱え一人苦しみ、泣きあがく。 待望の子供が出来て、平凡な女性として自らの幸せのみに埋没していく。 イケメンフェルゼンとの初恋に胸おどらせるが、しかし夫との長い三角関係を丁寧に描くのかというとそうでもない。片手落ち感が否めないのだ。  この国王と女王は、世情に目をそむけていたわけではない。そもそも興味を持てなかったか政治から隔絶されていたかなのだろう。慢性的な財政難に悩まされ続けた国家を背負わされ国王になるも「いい人」なだけでは国王は務まらない。知識はあってもそれを生かす才能と才覚がなければ賢王とはなりえないわけですな。ちなみにこれは鳩○総理の話じゃないですよ念のため。  話を戻して、なんというかこの2人が真正面から受け止めなかった国の問題と この監督がマリーアントワネットという人物を切り込み掘り下げ 監督なりの人物像をしっかり描かかなった事がだぶった。 8月末にあわてて宿題を片付けている子供のような映画。それがマリー・アントワネット。
[DVD(字幕)] 4点(2010-02-02 12:05:13)
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