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とらやさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2101
性別 男性
自己紹介 善人が苦労が報われて幸せになるハッピーエンドの映画、
悪人が出てこないゆる~い世界観の映画、
笑いあり、涙ありの人情喜劇が好きです。

2008年11月19日の初投稿から、早いもので10周年を迎えました。
この間、みんシネのおかげで出会ったいい映画もいっぱいありました。
管理人様、レビュワーの皆様、いつもお世話になっております。
これからもよろしくお願いいたします。
2018.11.19

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121.  恋人たちの場所 《ネタバレ》 
イタリア男と不治の病に冒されたアメリカ女が恋に落ちる。メロドラマの王道を行くストーリー。 数々の大女優と浮名を流したマストロヤンニですが、本作で共演するフェイ・ダナウェイもその中の1人。 一緒に過ごすようになってからたった数日間のドラマですが、それだけに2人の間に流れる濃密な空気がいい。 決して面白い映画ではないし、マストロヤンニかダナウェイが好きな人限定の作品かもしれません。 しかし、引き締まった男前の表情を見せる本作のマストロヤンニ。 陽気で饒舌。頼りなくも憎めない。コメディでこんなイタリア男を演じれば天下一品のマストロヤンニですが、 一方で台詞が何も無くても表情で全てを語る。本作ではそんな名優マストロヤンニのもう1つの顔を堪能することができます。 そしてフェイ・ダナウェイ。個人的には苦手な女優さんですが、本作の彼女は本当に美しかった。 監督デ・シーカに製作カルロ・ポンティ。そしてマストロヤンニとダナウェイ。 どうしても期待が高まらざるを得ないビッグネームが名を連ねる作品だけに今一つの感もありますが、 それでも個々の魅力はしっかりと出ている作品となっています。
[DVD(字幕)] 6点(2019-06-24 21:00:07)
122.  ある天文学者の恋文
現代イタリアの巨匠トルナトーレの最新作は意外なほどにロマンティックな、大人のおとぎ話のようなドラマ。 先にあの世に旅立ったパートナーから届くメッセージ。「P.Sアイラヴユー」を思わせるような設定のドラマですが、 ファンタジーというよりはメールやビデオメッセージといった現代的アイテムを駆使しあたかもまだこの世に存在しているかのようでもある。 ジェレミー・アイアンズ演じる知的で紳士的な老教授。 考えてみればこの世に存在する彼は冒頭の数分のみで、あとは全て過去から届く彼のメッセージが軸になっています。 遠い過去に放たれた星からの光というメッセージを受け取り続けた天文学者らしい、愛する女性へのメッセージの発信。 その過去からのメッセージの送受信が繰り返される2時間は少々長くも感じられる。 トルナトーレは過酷な結末を用意することも少なくないので、恋人だった女性が首を吊るくだりにはドキッとさせられましたが・・・。 最後のメッセージ。饒舌に語りかけていたそれまでのメッセージとは異なり、 メッセージを見る恋人に背を向け顔を見せず背中で演じるアイアンズの姿が印象的。 気が付けばトルナトーレも日本流にいえば還暦を過ぎ、彼のその年齢を感じさせるドラマでもありました。
[DVD(字幕)] 6点(2017-12-12 17:12:28)
123.  華麗なる殺人
近未来を舞台に、人間が持つ闘争本能が戦争や無差別殺人に向かわないよう、 ルールに則った上で殺人をゲームとしてシステム化してしまったというSFアクション・サスペンス。 「昔からこのシステムがあればヒトラーは出現しなかった」といった台詞もありましたが、 所詮このシステムも人と人が殺しあっていることに変わりはなく、人間の持つ野蛮な一面に対する皮肉り方が面白い。 しかし音楽や登場人物の衣装に室内装飾といった作品の世界観が妙にオシャレにポップにまとめられていて 殺人ゲームという殺伐とした空気がほとんど感じられない一風変わった作品。 60年代、まだまだ若いマストロヤンニがいつもとは違うクールな2枚目ぶりを披露する作品ですが、 当時としては結構奇抜な作品だったのかもしれません。
[DVD(字幕)] 6点(2017-08-18 15:17:48)
124.  太陽の下の10万ドル
フランスの名匠ヴェルヌイユ。ジャン・ギャバンや絶頂期のアラン・ドロンらを起用してのフレンチ・ノワールが印象的ですが、 こんなアクション・コメディも撮っていたんですねえ・・・。 本作も主演ベルモンドとリノ・ヴァンチュラに、ドイツの名優ゲルト・フレーベと豪華な顔ぶれが揃っています。 北アフリカの砂漠を舞台に、作品の大半の時間はひたすらトラックが疾走する。 逃げるベルモンドと追うヴァンチュラ。基本的にはゆるい空気が作品を支配しますが、 時には2人のトラックを最接近させての迫力あるシーンも用意されています。 ベルモンドとヴァンチュラ、それぞれの持ち味を見せてくれますが、 追手が迫り結構ヤバいことになっているのに、女を横に乗せ余裕しゃくしゃくで北アフリカの砂漠をドライブ。 やはりベルモンドにはこういうのがよく似合います。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2017-06-05 20:08:14)
125.  わたしは目撃者
イタリアン・ホラーの巨匠アルジェントの初期の作品。 基本的にホラーは苦手なジャンルなので身構えながらの鑑賞でしたが、割と普通のサイコサスペンスでした。 この頃は自身のスタイルをまだ模索していた頃なのかな。 キャストにカトリーヌ・スパークの名前があったので、それも期待していたのですが、 本作の彼女、今までに見た他の作品と比べるとあまり魅力を感じられなかったのが残念。 主要登場人物の関係が面白く、モリコーネの音楽と作品全体の品を感じさせる雰囲気も嫌いじゃない作品です。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2016-09-29 21:32:40)
126.  ヘルシンキ・ナポリ オールナイトロング 《ネタバレ》 
とある13日の金曜日の夜のベルリン。おかしな登場人物が入り乱れるおかしな一夜を描いたドタバタサスペンス・コメディ。 監督はカウリスマキのお兄さんの方です。監督といえば、本作にはヴェンダースやジャームッシュといった巨匠がカメオ出演しています。 一言、二言ですがちゃんと台詞もあるのでどこで出てくるかは分かりやすいです。 あるタクシードライバーがギャングの抗争に巻き込まれ、客として乗せたフランス人ギャングが死んでしまい、 タクシーには組織の金が残されてしまったものだからさあ、大変! アメリカ人ギャングのボスに、フランス人ギャングに、フィンランド人タクシードライバーに、 ロシア人の友人に、イタリア人の妻とじいさんに双子の赤ちゃんに・・・。 多くの移民が暮らすベルリンの事情を背景に多くの人を巻き込みながら夜がドタバタと更けていく。 その中でも酒飲みで陽気なイタリア人のじいさんはそれらしい、いい味を出しています。 ゆるい独特の作風が持ち味であるジャームッシュがカメオ出演してますが、本作もゆる~い作品の空気が心地よい。 この作品、弟アキのシュールなコメディセンスで撮られても面白くなったんじゃないかな。 アキさん、お兄さんの監督作をリメイクなんていかがでしょうか・・・?
[ビデオ(字幕)] 6点(2015-12-12 14:50:54)
127.  グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札
今では伝説となったプリンセスを演じる。誰もが知っている人物だけに、容姿も含め難しい面があると思います。 近年では「ダイアナ」で主演したナオミ・ワッツを少し思い出しました。 グレース・ケリーとニコール・キッドマン。やはり似てはいませんが、 ニコールの醸し出すオーラやゴージャスさはさすがに演じる役にはまっていたと思います。  「上流社会」を最後に映画の世界を去りモナコに渡り大公と結婚し、モナコ公妃への華麗なる転身。 女優引退後の彼女に関してはそんなイメージがありましたが、 やはり国を守っていく立場になるということは大変なことです。 隣接する、というか周りを囲まれた大国フランスとの駆け引きを描きながらも家族を中心としたドラマでもある。 ラストの彼女の演説が意外に盛り上がらないのは惜しいところ。 モナコという小国と大国との駆け引きと、その駆け引きの中にいる、 ハリウッドからやってきた公妃を巡るサスペンス的要素がもう少しあっても良かったと思います。
[DVD(字幕)] 6点(2015-06-20 19:58:27)
128.  赤い影
キャサリン・ヘプバーンがとても魅力的だった「旅情」、 近年では豪華な2大スターの競演となった「ツーリスト」・・・。 などなど様々な映画の舞台となってきた水の都ベニス。 船と人が行き交い恋が芽生える街、ベニス。 しかし本作には全くそんな空気はありません。 作品を支配する、寒々しくどこかよどんだ空気。曇天の空模様。 運河の水も他の作品と比較するとどこかよどんで見えます。 娘の死から始まり、ベニスに来てからも漂う死の予兆。 そして垣間見えてくるごく近い未来。作品全体にいや~な空気が漂う。 微妙に品があり、どの映画とも違う独特の空気がありますが、 ゾクゾクッと背筋が寒くなるようなものがもうちょっとあってもよかったですね。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2015-04-17 23:30:46)
129.  ローマ法王の休日 《ネタバレ》 
この邦題はちょっと違うのではないか?という気もしますが、あの不朽の名作を思い出す邦題です。 アン王女のローマお忍び滞在と、一方こちらはコンクラーベで選ばれた新ローマ法王がそのプレッシャーに耐えられず、 バチカンを抜け出したローマでのお忍び滞在。何となく共通点はあるのかな。 何と言っても、このローマ法王を演じた名優ミシェル・ピッコリの味わいのある演技が見応え充分です。 ローマ法王と言えどもやはり一人の人間。この苦悩のローマ滞在には笑いの要素はほとんどありませんが、 バチカンで法王の留守を預かるナンニ・モレッティ自らが演じる精神科医と、バチカンの人々の人間模様はなかなか面白い。 なぜここで?という思いはあるのですが、突如開催されたバレーボール大会inバチカンも可笑しかった。 そしてあのラスト。冒頭、コンクラーベの会場で候補者が口々に「どうか私が選ばれませんように…」と祈っている姿が印象的。 この先も新ローマ法王選出の度にコンクラーベが開催されていくことになるのですが、 いつかあんなことが起こってしまう時がくるのでしょうか? 万が一そんなことがあれば、この映画が一気に注目されることになるのかもしれませんね。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2014-11-29 15:11:42)
130.  狼の挽歌 《ネタバレ》 
迫力満点のカーアクションから作品がスタートしますが、その後はひたすら寡黙なブロンソンが渋い。 フランスでもイタリアでも、ヨーロッパ映画のブロンソンは本当にシブくてカッコいい。 テリー・サバラスとの競演もたまらない。 ブロンソン映画の共演者と言えばこの人、ジル・アイアランドが美しい。 寡黙な殺しのプロフェッショナル、そんなブロンソンの持つイメージの1つが固まりつつあった頃。 展望エレベーターのラストの静かなる決着が哀しい余韻を残します。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2014-09-08 20:12:26)
131.  ローマでアモーレ 《ネタバレ》 
嬉しい!何が嬉しいって、アレンさんが俳優として映画に帰ってきてくれたんだから!でも久々に見たアレンさん、さすがに年とったなあ…。バルセロナ、パリ、ロンドン…と続いてきたアレンさんのヨーロッパ巡り。本作はローマにやってきました。  アレン映画の特徴の1つである、豪華キャストの競演で見せる複数のドラマが同時進行する中に描く人生の悲喜こもごも。本作の共通点は、「人生色々、思わぬ出来事もありますが人生何が幸いするか分らない」というところでしょうか。  このキャストを見て一番楽しみだったのが、喋りまくりを得意とする芸風であるアレンとベニーニの共演。僕はアレンもベニーニも好きなので、この2人が絡んだらどんなことになるのか楽しみだったのですが、全く絡まないんですよね~。ちょっと残念…。相変わらずの濃いベニーニ芸は楽しかったですが、本作の俳優アレンは作中の存在感も演技もかなり控え目でしたね。  アレンの作品としては、マンネリというか新鮮味はありませんが、まだまだお元気そうなアレンさんが見ることが出来ただけでもアレンファンとしては嬉しい作品でした。
[映画館(字幕)] 6点(2013-06-18 18:10:23)(良:1票)
132.  アルフレード アルフレード
イタリアの巨匠ピエトロ・ジェルミの遺作。遺作もジェルミらしく結婚と離婚をテーマにした艶笑喜劇です。  主演は何故かダスティン・ホフマン。アメリカ人の役ではなく、タイトル通りアルフレードというイタリア人の男を演じています。この役、もうちょっと若ければマルチェロ・マストロヤンニが演じても面白い映画になったでしょうね。ですが、ちょっと頼りなくて考え込みすぎる男をコミカルに演じるホフマンが見事にイタリアン・コメディの主役を張っています。まあ、彼の声が違うのは仕方が無いところですね。  多分作品の半分くらいはホフマン演じるアルフレードのつぶやき。ちょっとこれが多いんですが、多くのシーンで流れる軽快な音楽がいいし、ホフマンの演技は流石といったところ。ステファニア・サンドレッリの怪演も見どころです。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2013-04-21 20:24:00)
133.  続・黄金の七人/レインボー作戦 《ネタバレ》 
前作の銀行から金塊を強奪のと比較すると格段にスケールアップ。ヘンに国際的な話になってきます。  しかし最終目標は前作と同じ。どんなヤバい状況でも優雅で冷静沈着な教授、でも最後の最後でミスっちゃう所も前作と同じ。で、前作と全く同じく道路工事で作品は終了。  これまた前作同様微妙な安っぽさを漂わす怪しげな電子音を発するハイテク機器?の数々が妙に笑える。話は大きくなりましたが、その分話が方々に行ってしまうので、強奪モノとしては前作の方が面白かったですね。  それでも、こんなお気楽さというかアホっぽさが漂う作品は基本的に好きなんです。そうそう、これも前作同様ですが、トロヴァヨーリの音楽は本作でも素晴らしかった!
[CS・衛星(字幕)] 6点(2013-01-19 15:55:47)
134.  気分を出してもう一度
BBの主演映画の魅力の大きな1つは彼女自身の魅力なのですが、本作はコメディとしてもミステリとても面白い作品です。本作もセクシーコメディエンヌ・BBの魅力がよく出ていて、ミステリとしてもテンポよく次々に怪しく変な人物が登場する。  しかしハラハラするような要素はありません。もうちょっとBBに危機が迫るような展開があればなお面白い映画になったと思いますが、それでも十分楽しめた作品。  本作も様々な彼女の姿を楽しめますが、メガネをかけた歯科助手の姿の彼女がとても可愛かったです。
[DVD(字幕)] 6点(2012-09-07 22:23:30)
135.  フィオリーレ/花月の伝説
ナポレオンの時代のイタリア・トスカーナ地方から話は始まり、その100年後、さらに年月が流れ第2次大戦の時代・・・。脈々と受け継がれてきた一族の血と伝説と記憶。タヴィアーニ兄弟のこれまでの作品と同じく土の匂いがするかのような、イタリアの地方の昔話をゆっくりと語るかの如き作品です。タヴィアーニ兄弟の作品に流れるこんな空気は好きなのですが本作に関してはジャンと金貨の呪いの伝説、それから100年後の毒キノコ、そして今の一族の姿。受け継がれてきた血と伝説と今の家族の物語とのつながりが弱い気がしました。(おじいさんの出してくれたキノコ料理を子どもたちが怖がるくだりは笑ってしまいましたが・・・) 
[CS・衛星(字幕)] 6点(2012-05-15 22:16:02)
136.  狼は天使の匂い
色々と謎に思える部分も多いストーリーですが、アジトの中での人間関係の見せ方が意外に面白く、一風変わった人間模様を見せる。地味な作品ですが、主演トランティニャンと、晩年のロバート・ライアンのシブい魅力が印象に残るフレンチ・ノワールです。 
[CS・衛星(字幕)] 6点(2012-04-07 22:07:30)
137.  ビッグ・ガン
マフィアなど悪の組織から足を洗おうとするが上手くいかず・・・という男のドラマは映画としてはかなりよく見られる話であり、アラン・ドロン自身も「暗黒街のふたり」でも犯罪組織から足を洗おうともがき苦しむ男を演じています。本作は組織から足を洗おうとした結果妻子を失い、アラン・ドロンが復讐に燃える男を演じるという作品ですが、アラン・ドロンはやはり何かから追われる男の役が本当によく似合うし、感情を爆発させず心の内に秘めた何かを感じさせてくれる佇まいがまたいい。この復讐劇の結末、つまりドロン演じる男の運命はこれしかないというところに行き着きますが、基本的に何をやっても絵になる人であり、それは本作のラストもまた然り、なのです。 
[CS・衛星(字幕)] 6点(2012-02-04 15:35:54)
138.  ぼくは怖くない
序盤はどこか「スタンド・バイ・ミー」を思い出す展開。冒頭から何度も登場する青空の下一面に広がる麦畑の風景も、10歳の少年ミケーレの汚れなき心も、綺麗な映画です。一方で描かれる大人の汚さ。しかし優しい笑顔のウラに隠された別の顔を持つ父、「大人になったらこの村を出て行きなさい」=「私達のようになってはいけない」とミケーレに教えながら、村のしがらみに縛られた母の姿には大人の悲しき一面も感じられます。子どもが持ち得る勇敢さ、純粋さと大人というよく見られるテーマを一風変わった切り口で描きながらも温かみのある作品となっています。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2012-01-14 00:57:15)
139.  戒厳令(1972)
南米のとある国におけるアメリカ人誘拐、その裏には・・・。という筋書きはコスタ=ガヴラスの作品では「ミッシング」を思い出す。しかしこちらは誘拐犯と誘拐された者との会話、政府や議会などの見解や主張が繰り返され、冒頭はどういう組織の何が目的の行動なのか分かりづらいですが、これらを通してアメリカの他国の政治への介入や、体制の問題点を浮かび上がらせていく。原題の意味は分かりませんが、戒厳令が敷かれた動乱の街の描写などはあまり登場せず、勿論エンターテイメント性もありません。長く感じる作品ではありますが、作品を覆う緊張感、力強さには特有のものを感じます。 
[CS・衛星(字幕)] 6点(2011-12-25 22:21:54)
140.  明日へのチケット 《ネタバレ》 
3人の名匠による、老若男女、国籍も様々な人々がそれぞれの事情を抱え乗り合わせるヨーロッパを走る国際列車の車中の3つのドラマ。  僕は3話目が好きです。スコットランドからローマへ、愛するセルティックの試合を応援に行くスーパーで働く貧乏旅行の若者3人組のお話。金は無く口も悪いが気のいい3人組と、アルバニアの不法移民の家族とのチケットを巡る心の交流。厳しい設定の中に優しさが感じられるケン・ローチらしい作品でした。雑踏の中、再会する移民家族、それを見届ける3人組と駅員とローマのサポーターと。本作のラストともなるローマ駅の描写が素晴らしい。  1話目は老教授の秘書への淡い恋心を描いた作品。老教授が温かいミルクを持って席を立つラストがいいですね。2話目は少し老いの悲しさも感じる作品。それぞれの話につながりはありませんが、列車の1両目から2両目へ。そこにはつながった同じ列車でありながら全く別の顔とそれぞれの事情がある。それぞれの車両に、それぞれの味わいがある3つのドラマでした。
[DVD(字幕)] 6点(2011-11-04 22:35:28)
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